「自己紹介がまだだったわね、ごめんなさい。私はツェリスカ、よろしくね」
「俺はエリオス、綺麗なお姉さんとお近づきになれて光栄です。ツェリスカさん」
「あら、嬉しい事言ってくれるのね。」
2人は自己紹介をすると、エリオスを襲ったプレイヤーについて情報を整理した。
相手が何の武器を使っていたのか、戦闘スタイルはどんな感じだったのか
エリオスも自分が見た限りの情報をツェリスカに話した。
「俺が知ってるの情報はこの位ですね…。」
「それなら、すぐに対人専用の準備をしてちょうだい」
「まさか…」
「相手がずっと今のポイントにとどまる保証はないわ。襲撃するなら早いに越した方がいいわ」
急かされながらエリオスは武器と弾の補充、アイテムをすぐに準備して転送ポート前に戻って来た。
「俺はいつでも行けます。」
「それじゃあ早速行きましょうか」
**********
「私はね、このゲームがとても大好きなの」
ツェリスカは周囲を警戒しつつ前を歩く。ツェリスカのすぐ背後にエリオスが歩く。
目指すは砂漠フィールドの真ん中には小さな廃墟後。
おそらくそこを根城に獲物を見つけては襲撃しているのではないかとツェリスカは話していた。
「現実世界では理不尽なことが沢山あるでしょう」
「そうですね…」
「もしかして、と思ったけどあなた学生かしら?社会に出たらねムカつく上司を殴ってやりたくなる時があるのよ」
笑いながら銃を構える動作から少し本気が伺える
「仮想世界でも今回みたいに理不尽なことは起こるわ。でもね、そんな時はこれでストレスを発散するの」
《これ》とは正に銃のことだろう
(気のせいかな、ツェリスカさんの表情が輝いて見える)
2人は目標ポイントに着くまでの間、充分気配をころしGGOの話をした。
「廃墟後が見えて来たわ。もう少し近づいて様子を見ましょう」
少し離れた物陰に2人は隠れた。
ツェリスカは潜望鏡を取り出して覗き込む。
(使う事はないと思ってたけど、ひとつは持ってた方が良いかも)
「あなたも覗いてみて」
ツェリスカから渡されて、エリオスも潜望鏡を覗いてみた。
廃墟後は建物がかなりボロい状態で、壁は崩れ落ちてる箇所があり屋根は本来の役割を果たしていない。
割れた窓からスナイパーライフルがのぞいて見える。
転送ポート側を向いている。
壁の隙間から仲間らしき男達が談笑してる様子がうかがえる。
「エネミーに遭遇しないようにゆっくり近づくわよ。その後は…」
簡単な指示をエリオスに出す。
エリオスも了解した、と頷き計画がスタートした