砂漠フィールド、廃墟の中。
「でさーー!俺が銃で相手をビビらせてやったのよ!!」
「「ぎゃはははは!」」
外に漏れるくらい大きな声で話してる3人組。
それを鬱陶しそうな顔をしながら聞いてるスナイパー1名。
「…ったく。もう少し声のトーン落とせっての」
スナイパーがレンズから顔を離し、注意する。
「あははっわりーわりー。……でさー」
「…っち。カモを見つけるコッチの身にもなれっての」
愚痴をこぼしながら目線をスコープに戻す。
「…んん?」
レンズの先にはさきほどまで無かった物がひとつ。
廃墟後から距離100m内。かなり近い距離に女性が立っていた。
こちらに向かって笑顔で手を振っているではないか。
何だ?何であんなところに立って、しかもこちらに手を振ってるいるんだ?
しばらく手を振っていた女性は疲れたのか、その手をおろしーーーー
スナイパーのレンズに向かって投げキッスをした。
「!?おい、お前らちょっとこれ見てーー」
みろよ、とスナイパーは言いながら振り返った瞬間、《それは》おこった。
放物線を描きながら外から何かが投げ込まれた。
フラッシュ・バン
誰かがそれに気付いた時には閃光が走り、視界が真っ白になった。
上下前後の感覚が奪われ、今自分が立っているのか座っているのか一瞬分からなくなる。
パンッ
パンッ
パンッ
乾いた音が立て続けに3つ聞こえ、危険と判断したスナイパーはすぐさま地面に身を屈める。
数十秒経って視界が戻る頃には自分が起きてる状況を理解した。
今自分に向けられてるのは銃口。
そして1時間ほど前に逃げられた男が目の前に立っていた。
「あんたの仲間はみんなやった。残りはあんただけだ。」
「…降参する」
素直に両手を頭の後ろで組むスナイパー。
「成功したようね」
「ツェリスカさん」
屋内からの閃光を確認してからすぐに駆け寄ったが、必要なかったようだ。
「怪我はないですか?」
「ええ、大丈夫よ。すぐに反応してくれなくてちょっと焦ったわー」
スナイパーがツェリスカを見て砂を噛んだような表情をする
「あんたも仲間だったのか」
その言葉をクスクス笑いながら肯定するツェリスカ。
…スナイパーの注意を逸らすとは言ってたが、何をしたのか少し気になるエリオス。
「1人は残しておいて欲しいって言われたんで残したんですけど、どうします?」
「ちょっとお話するだけよー」
「何だよ。見逃してもらうくらいのアイテムなんざ持ってないぜ」
「そうねぇ。こんな所で芋ってないで、次のダンジョンの攻略にでも行ってくれたら、あなただけ見逃して上げるわ。どうかしら?」
スナイパーの表情がそれだけ?本当にそれだけで良いの?と言いたげ。
「せっかくのゲームなんだから、こんな所で芋ってないで攻略に出た方が楽しいわよ」
ツェリスカのこのひと言でスナイパーは提案をのんだ。
「お疲れさま。計画が成功して本当に良かったわね」
「ツェリスカさんのおかげです。ありがとうございます。」
「私は大した事してないわ」
「今すぐは無理ですけど、いつかお礼はさせてください」
「あなたが私よりも強くなったら、いいわよ」
ツェリスカの強くなれたらねという言葉にエリオスはすぐに追い越しますよ。とだけ答える。
こうしてツェリスカとのファーストコンタクトは終えるのであった。