ブラッククローバー ~武器魔法の使い手   作:晴月

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やっと書ける時間を作れました。これから書いていきますのでよろしくお願いします。


ページ3 黒の暴牛

吹き飛ばされたドアを見て、ノアは思った。

 

(もしかして俺....自分からハズレ引いたんじゃ。)

 

彼がそう思うのは、今現在。目の前で起こっている惨劇が理由である。

 

新入団員が増えたというのに、この有り様は酷い。他の騎士団と比較してもここまで酷いのは黒の暴牛位のものだろう。

 

すると突然アスタが口を開いた。

 

「今日から『黒の暴牛』に入るハージ村から来たアスタです!!よろしくお願いしゃァァーす!!!」

 

アスタは意気込んで団員達に挨拶をするが、全員全く聞いていない。

 

「......なんだこれ?ホントにここ魔法騎士団なのかよ。」

 

ノアの口からそんな言葉が飛び出すと、隣にフィンラルが寄ってきた。

 

「これでも一応魔法騎士団だよ。」

 

「そうですか。」ハァ

 

フィンラルはフォローのつもりでそう言ったのだろうが、ノアからすれば自分の進むべき道を踏み違えたのかもしれないと考えてしまい、深いため息を吐くしかなかった。

 

ノアが扉の合った場所に近づいた次の瞬間。

 

「ギャアアアアア」

 

「アスター!!!」

 

そこに居たアスタが団員のひとりの魔法を直に食らってまた吹っ飛んでしまった。

 

暫く団員達の口論が続く中、遂に痺れを切らしたのか

 

「オマエラ...モノ壊すんじゃねぇ!!!」

 

ヤミが壁を壊しながら団員達を威圧する。

 

するとさっきまで暴れていた団員達が一斉に糸の切れた人形の様に動きを止め、全員ヤミに近づいて話しかける。

 

そして、話しかけられたヤミはというと、

 

「だがうるせー」ズゴゴ

 

「「「「「すみません。」」」」」

 

威圧して全員を黙らせた。

 

「このチンチクリンと男装女が残り二人の新入団員だ。死なねー程度にシゴいてやれ。」

 

(えぇえ)

 

(男装女って....俺男だし。)

 

ノアは内心でそうヤミに突っ込んだ。それもその筈。ノアは遠目で見れば男の格好をした女の子にしか見えない程、端正な顔立ちをしており。村にいた頃もアスタとユノだけしか、ノアは男だと認識できていなかった。そして今また、女扱いされてしまう。だがノアは何時ものことだし仕方ないか。と、内心で諦めかけていた。

 

「ハージ村から来ましたアスタです!!よろしくお願いしゃァァーす!!」(2回目)

 

「同じくハージ村から来ましたノア・レイダスです。宜しくお願いします。」

 

二人は団員に自己紹介を済ませる。すると下着姿の女性バネッサが話しかけてくる。

 

「最果て出身で魔法騎士団に入るだなんて...頑張ったのね坊や。ご褒美にオネーサンがイイコトしてあげようかぁ~?」

 

バネッサはノアは女の子だと認識したのか、アスタだけに対してそう言った。

 

そして、誘惑されたアスタは

 

「よろしくお願いされてぇ~~~けど俺にはシスターという心に決めた女神がぁぁぁぁ」

 

一人で理性と戦っていた。

 

(イイコト?...マッサージか?)

 

ノアの方も何を勘違いしているのか、イイコト=マッサージだと考えてしまう。すると突然、

 

「オイオイオイオイ、テメェらみたいな弱そうな最果て出のチビとガキが『黒の暴牛』の新入団員だァ~~~!?」

 

見た目ヤンキーの団員。マグナがアスタ達に睨みを聞かせながら話しかけてくる。

 

(輩だァァァァ)

 

(輩だな)

 

「ヤミさんにどんな媚びの売り方したか知らんが...『黒の暴牛』(この)ローブを身にまといたきゃア、ヤミさんの筆頭舎弟であるこの(おとこ)の中の(おとこ)マグナ・スウィングを認めさせてみなァ~~~!!」

 

そう言ってマグナはアスタとノアに勝負を仕掛ける。

 

「「クダサイっっ!!」」

 

アスタとノアはここぞとばかりにローブをマグナに要求する。が、マグナはというと、

 

「『黒の暴牛』入団の洗礼の儀を受けな...!」

 

「「え?」」

 

ありもしない洗礼の儀でアスタ達をアジトの外に呼び出す。

 

─────────

 

先ずは、アスタがマグナと洗礼の儀を行うこととなった。

 

「どんな手を使ってでもいいから今からオレの攻撃魔法を防ぐか避けるかしな...!それが出来たら晴れてオマエも黒の暴牛の一員。このローブをくれてやる。」

 

マグナはアスタに『黒の暴牛』のローブを見せつけ、勝負を始める。

 

「行くぞォーーーーー魔導書(グリモワール)構えろクソチビー!!」

 

「いらっしゃいませ先輩ィィィ」

 

マグナとアスタが同時に魔導書(グリモワール)を構え、魔法を同時に発動させる。

 

炎魔法 爆殺轟炎魔球(ばくさつごうえんまきゅう)

 

「死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

が、アスタはその魔法を野球のバットの様に打ち返してマグナに跳ね返した。

 

それを見てノアは一言。

 

「あの剣、魔法を消すだけじゃなく魔法を跳ね返すことも出来るのか。....便利だな。」

 

そう言った。因みにマグナは跳ね返された魔法に自分の魔法をぶつけて相殺したので無事だった。

 

「さて、次は俺の番だな。誰が相手してくれるんですか?」

 

ノアは自分の周囲を見回し、相手を探す。

 

「僕だよ~。」

 

突如、ノアの背後から声が聞こえた。

 

「は?..ってちょっと!?」

 

ノアは背後に(マナ)の高まりを感じ、振り返ると同時に魔法を発動する。

 

武器魔法 雷鳴の剣

 

「うおっ、とと。」

 

ノアはよろめきながら体制を整える。

 

「奇襲とは....中々にやりますね。」

 

「そっちこそ、よく僕が雷魔法を使うと分かったね。」

 

互いに相手の出方を伺いながら話を続ける。

 

「...背後からバチバチ、と音が聞こえたから雷だと考察してこの剣を出しただけですよ。....それで?俺の洗礼の儀はこれで終了ですかね?」

 

ノアはこれで終わりにしたいのか目の前の少年 ラックにそう聞く。

 

「いいや。僕の動きを封じるか倒すかしないと終了にはしないよ。」

 

ラックはニコニコしながらノアにそう言った。

 

「デスヨネー。....なら仕方ないか。」

 

ノアはそう言うと、剣を魔導書(グリモワール)に戻し、別の武器を出した。が、

 

「何、それ?」

 

「....ナイフ。」

 

彼が魔導書(グリモワール)から出したのはナイフだった。その見た目は完全に軍隊が使う M9 バヨネット と呼ばれるタイプのコンバットナイフであった。一つ本物と違う点があるとすれば、それは刀身が黒ではなく"()"一色に染まっている点だろう。

 

ノアはナイフをクルクルと回すと、突然、地面に突き刺した。

 

「何処からでもどうぞ」クイクイ

 

ノアはラックを挑発し、攻撃を仕掛けさせる。

 

「後悔しても知らないよ。」

 

そう言ってラックはノアの周りを高速移動しながらグルグルと周り、ノアに狙いを定めていく。

 

そして狙われたノアは

 

「.......」

 

目を瞑って攻撃が来るのを待っている。

 

それを見ていたアスタは

 

「何やってんだノア!相手を見ろよ!」

 

そう言うが、ノアは

 

「.......」

 

集中しているのかアスタの声に反応しない。

 

そして背後からラックが蹴りを入れようとする。が、

 

ラックはノアの()に捕らえられ、動きを封じ込めらてしまった。

 

そして、ノアが自分の影から地面に突き刺したナイフと同じ形状の真っ黒なナイフを取り出してラックの首筋に突き付け、

 

「チェックメイト。」

 

そう言ってニヤッと笑う。そして突き刺したナイフを抜いてヤミ達に顔を向けた。

 

「さて、これでいいでしょ先輩方。この人の言った条件通りに動きを封じたので...魔法騎士団のローブを....」

 

ノアがそう言うと同時にアスタが走ってきた。

 

「スゲー!!!ノア、なんだ今の魔法は?」

 

アスタは目をキラキラさせながらノアに質問をする。

 

「あ、ああ。今のは俺の武器魔法の一つ 影の小剣(シャドウナイフ)。そして今あの人に放ったのが、拘束魔法 影の拘束(シャドウ・バインド)だ。」

 

「スゲー!!!影で相手を拘束出来るのか!」

 

「ああ。だが、俺の周囲の半径2m以内じゃないと相手を拘束出来ないから。あまり使えないんだけどな。....でも使えれば相手を拘束してしまえる。」

 

説明するとアスタは更に目を輝かせた。

 

「やっぱノアはスゲェ。」

 

アスタへの質問を終えたと同時に騎士団メンバー全員が駆け寄ってくる。

 

「オメェらスゲェな!」

 

最初に話しかけてきたのはマグナ。

 

「まず、アスタ!お前オレの魔法を防ぐどころか跳ね返してくるとはなァァァ!!気に入ったぜチビスタぁー!!」

 

「アスタっすー!」ブフッ

 

アスタはマグナに背中をバシバシと叩かれて咳き込んでしまう。

 

「次にノア!お前のあの魔法は何だ?.......今まであんな魔法は見たことがねぇ!それにうちで一番の戦闘狂のラックを拘束するなんてスゲェじゃねぇか!」

 

「あ、ありがとう御座います。」ゴフッ

 

ノアもマグナに背中をバシバシと叩かれてアスタ同様に咳き込んだ。

 

「けどオレ魔力が少ないどころか全然無いんスよ~」ヘヘヘ

 

「あァん..?魔力が無いだァァ~!?」

 

「!」

 

アスタがそう言うとマグナはまた威圧をするかに思えた。が、以外な反応を見せた。

 

「余計カッケーじゃねぇか!さてはオマエ...(おとこ)だな?」

 

マグナがそう言ったと同時にラック以外の団員達が近づいてくる。

 

「すごいじゃないの坊や達!」

 

「これ食べる~?」

 

「俺の妹には近づくなよ?」

 

こんな感じで団員達との挨拶を済ませ、二人はマグナから魔法騎士団の証であるローブを受けとる。

 

「ほらよ。テメーらのだ!!アスタ!!ノア!!」

 

渡されたローブを二人は身にまとい、魔法騎士団へ入団したことを再度確認する。

 

「ウフフ。ついでに─...」

 

バネッサがアスタの着けているバンダナをクルッと回すと、魔法で『黒の暴牛』のマークを縫い付ける。

 

「これでお前らも魔法騎士団『黒の暴牛』の一員だ─!!」

 

このことにアスタは喜び、

 

「あざああああああす!!!」

 

このように雄叫びを上げ。ノアは、

 

「.........良かった。」

 

感動のあまりに泣いてしまった。

 

そしてそんな二人をアジトの二階から見下ろす人物が一人。

 

「─アレが残り二人の新入団員...小虫ね...」

 

彼女(・・)は二人を一瞥してそう言った。

 

果たして彼女は何者か?.......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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