ブラッククローバー ~武器魔法の使い手   作:晴月

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ページ7 反撃開始

「やったか!?」

 

アスタの攻撃がヒースの胸に突き刺さったかに見えたが、

 

(氷で滑らされて...勢いを殺された━━━━!!)

 

ヒースは咄嗟の判断でアスタの足元の地面を凍らせ、アスタの攻撃の勢いを殺して回避した。

 

「剣は魔法を無効化出来ても、やはりオマエ自身はただの人間のようだな」

 

ヒースは冷静にアスタを分析し、次の手を出す。

 

「━━━━━今度は此方の番だ...!」

 

ヒースが魔導書を開き、構える。

 

《氷魔法 天擊氷牙(てんげきひょうが)

 

ヒースの繰り出した魔法はアスタの腹部に突き刺さり、アスタは倒されてしまう。

 

「....くっ...そ!」

 

ノアはヒースを止めようとして向かっていく━━━━だが、

 

「ぐはっ!」

 

アスタと同じ魔法で腹部にダメージを与えられ、そのまま倒れてしまう。

 

「眠っていろ...永遠にな...」

 

「...アスタ...ノア...!!」

 

アスタとノアは倒され、その表情を伺うことはできない程二人の顔に陰りが見えた。

 

「とてつもない魔力の魔法だ...だが...人一人分の侵入口を作るぐらいは出来そうだ......!」

 

ヒースは左腕で氷を展開し、ノエルの放った魔法 《海竜の巣》に侵入しようと試みる。

 

「25秒...といったところか...オマエらは本当に私の時間を奪うのが好きらしい...その代償は大きいぞ...!!

 

ヒースが氷を展開して魔法に穴を開けようとする。

 

(魔力も殆ど残ってねーが...闘うしか.........炎と氷......魔法の属性の相性ではオレの方が有利━━━━...だがそれを覆す程の魔力の差━━━━━━━...!!....相手が...悪かったな......スミマセン、ヤミさん...恐らくオレは......コイツに...勝て━━━━)

 

マグナが諦めかけたその時、

 

「まだだ!!!!」

 

ヒースの背後からノアが斬りかかる。

 

だが、

 

「遅い」

 

先程と同じ魔法で攻撃されてしまう。

 

「よくまだ生きていたな...頑丈なヤツだ...だが...その負傷では存分に剣を振れまい。」

 

ノアはその場に踞り、動けなくなってしまう...だが、

 

「まだだ!!!」

 

今度はアスタがヒースに斬りかかる。

 

「しつこい」

 

ノアと同様に魔法で攻撃を受ける。

 

そして倒される...だが、

 

「まだだ!」

 

今度はノアが立ち上がり、ヒースの行く手を阻む。

 

「まだまだぁ!」

 

「同じ手が通じるか!」

 

ヒースが氷柱をノアに向ける....だが、

 

パキィ!と氷が砕ける。

 

「なに!?」

 

《氷魔法 結晶の想い(クリスタルハート)

 

「喰らえ!」

 

ヒースを斬りつけるが、

 

(手応えが無い...!)

 

ノアが斬ったもの、それはヒースが自身の魔法で作り出した氷の人形であった。

「....っち。」

 

再度ヒースの魔法をバックステップで回避。

 

だが、二人ともその場に倒れ込んでしまう。

 

どうやらアスタもノアも体力の限界であるようだ。

 

「もうお前らに勝機は無い...何故諦めない...!?」

 

何度も立ち向かってくるアスタとノアにヒースが問いを投げる。

 

「あ?....そんなの決まってるだろ。」

 

ノアが立ち上がり、

 

「.....諦めたら...誰が護るんだ........!!」

 

アスタが立ち上がる。

 

「俺は....!!」

 

「俺は....!!」

 

「「皆を護る為に俺は....魔法帝になる...!!!」」

 

《武器魔法燦然と輝く剣(クラレント)

 

ノアが魔導書から新たな剣を取り出して構える。

 

「行くぞアスタ、お前の...洗礼の儀(・・・・)だ...!」

 

「...!!....おう!!!」

 

ノアの言葉の意味を理解し、アスタが走る。

 

「此れこそは....我が父を滅ぼし邪剣!!!」

 

ノアが口上を述べると剣に雷が集まり始める。

 

そして最大限まで蓄積されたそれは━━━━

 

我が麗しき(クラレント).....父への叛逆(ブラッドアーサー)!!!」

 

一点に集中して放出される。そしてその方角には━━━

 

「....ぐっ....!!!」

 

(なんて魔力量だ.....受け流すので精一杯だ...。)

 

即座に氷の結界を展開して防御に徹する。

 

「ここだ!!!」

 

突如ヒースの背後からアスタの声が響く。

 

振り替えると其処には大剣を構えたアスタがいた。

 

アスタがヒースの受け流した雷を反射してヒース達にぶつける!

 

(この雷....消えない....!!?ならば、凍らせるまで....!!!)

 

「うおおおおおお!!!!」

 

ヒースが身体にまとわりついた雷を凍らせようとするが...

 

まだだ...俺の身体はまだ動くぞ━━━!!」

 

「━━━ま...待て...」

 

「待つかぁあアアアアアア!!!」

 

アスタの一撃により、ヒースは氷ごと砕かれてその場に倒れる。

 

どうやら決着はついたようである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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