ブラッククローバー ~武器魔法の使い手   作:晴月

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アスタがヒースとその部下達を倒し、安堵につくノエルとノア

 

「....終わった。」

 

「...いや、まだだ。」

 

するとノアの背後からマグナが現れ、魔導書を開く。

 

するとヒース達の身体に炎の拘束魔法がまとわりついた。

 

《炎拘束魔法 炎縄緊縛陣(えんじょうきんばくじん)

 

どうやらマグナが自身の魔導書から魔法を発動したようだ。

 

「あなた見かけによらず器用なのね」

 

「やかましいわ!俺先輩よ!?」

 

ノエルと漫才のようなやり取りをするマグナ。このまま全員拘束出来るかと思われたが、

 

「...!?」

 

敵の一人がマグナの魔法を打ち消し、自身の魔法を使い逃げられてしまう。

 

「...しまった━━━━...一人逃がした...!やっちまったクソ━━!」

 

「何をしてるの!詰めが甘いわね先輩!」

 

パタン、と自身の魔導書を閉じながらマグナを叱責するノエルだが、魔法を解除したことで村人達を覆っていた水が行き場を失いそのままノエル達の頭上に落ちていった。

 

「..............」

 

「まだまだだなノエ公━━━!」

 

ダハハとノエルを笑うマグナ。

 

一方、ノアとアスタはというと

 

「━━━━━...どうだ...下民でも...勝ったぞ.........!!」

 

どうだコンチクショウォォォ!!!と雄叫びを上げるとその場に倒れこんだ。

 

「アスタ━━━━...」

 

マグナが駆け寄ろうとするが、

 

「んごぉぉぉぉ。」

 

「って寝てんのかいぃぃぃぃ!!」

 

ヒースとの激戦で疲弊し、その場で寝てしまったようだ。

 

村人達がアスタの周りに駆け寄る、するとアスタのローブから小鳥が飛び出した。

 

鳥は村全体を空中から見下ろすとその村で一番大きな建物の中に入り、そこにあった石を咥えてアスタの傍に戻った。

 

「何だ...?...................ツバメ...?」

 

鳥は寝ているアスタの後頭部にキツツキのように嘴で打撃を与えて起こした。

 

「あ?あーーーっオマエは試験会場にいた...えーと...アンチドリ!!?コノヤローこんなところまで俺を馬鹿にしに来たのか!?」

 

鳥は魔力の低い者にたかる鳥として有名なアンチドリであった。

 

「ん?何だその石...」

 

アスタはアンチドリが咥えている石を見ると、それは村のものだと言ってアンチドリから取り返そうとする。

 

「あげるよそんな石でいいのなら、君達は私達の救世主だ...!本当にありがとう..........!!」

 

村人に感謝され、笑って彼らを見るアスタ。

 

ノエルはというと━━━━

 

(な...何あの小憎たらしい目付き━━...か...可愛い...!!)

 

どうやらアンチドリが気に入った様子で、ずっと見ていた。

 

一方ノアは、

 

(.....コイツらの目的は、一体?)

 

倒されたヒース達を見ながら彼らの目的は何だったのか、それだけを考えていた。

 

━━━━━━━━━━━

 

「お?目ぇ覚ましやがったなコノヤロー、もーちょい休んで俺の魔力が戻り次第連行する...一生掛けて罪償うんだなバカヤロー共。」

 

「.....」

 

(魔力が封じられているか...)

 

「テメーらが何者なのか何が目的だったのか、魔法騎士団で何もかも全部吐いてもらうからなァァ。」

 

「断る。」

 

「あ?」

 

するとヒースとその部下達の体内で何かが輝き始めた。

 

(...コイツ、魔導具を体内に仕込んで...)

 

《氷魔法 "氷葬"(ひょうそう)

 

ヒース達の身体は巨大な氷で覆われると同時に砕け散った。

 

「な...ッ...!?」

 

残された彼らの魔導書も後を追うようにして、消えていった。

 

「.............自害しやがった..........!!」

 

(よほどの忠誠を誓った人間が彼らのバックにいるのか......それにしても、情報を漏らさない為に自害を選ぶなんて....なんて覚悟だよ。)

 

異様なヒース達の行動に対してマグナとノエルは言葉を失ってしまったが、ノアだけはヒース達のバックに佇んでいる人物の分析をしていた。

 

「..........バカヤロー.........━━━━...命を...命を何だと思ってんだ..........!!こんなやつら...俺は絶対認めねぇ...!」

 

アスタはヒース達の行動に対して憤りを感じており、彼らと自分は相容れないものなのだと悟った。

 

━━━━━━━━━━━━━

 

「.....さて、帰ったらヤミ団長に報告するとしますか。」

 

ノアがアスタ達から一人離れて、村の周囲で被害が無いかどうかを確認していた。

 

するとそこに、

 

「ニャー。」

 

「ん?」

 

いつの間にか、ノアの足元に小さな黒猫がちょこんと此方を見ていた。

 

「お前、家族は居ないのか?」

 

ノアは何故かこの黒猫から目を放せず、ふとそんな事を質問していた。

 

「ニャー。」

 

黒猫は首を横に振り、自分は一人なのだとノアにジェスチャーを送った。

 

「.....そうか....なら、俺と一緒に来るか?」

 

「ニャア?」

 

「俺と一緒に来れば、寂しい思いはさせない。」

 

ノアは黒猫に手を差し伸べ、自分に付いてこないか訪ねる。

 

「ウニャン!」

 

猫はノアの差し伸べられた手に乗り、そのまま肩に登った。

 

「決まりだな......さて、ノエル達探さないと。」

 

ノアはアスタ達と合流してからアジトに戻ろうと考え、先ずは村の中心を目指すのだった。

 

━━━━━━━━━━━━

 

時間は少しだけ遡り、とある場所にて...逃げたヒースの部下が誰かに報告を行っていた。

 

「━━━━━━━...あのヒースが..........そうか...『魔石』は『黒の暴牛』の手に渡ったか....」

 

(.........だが、『黒の暴牛』程度ならいつでもどうとでも出来る....)

 

あの方(・・・)の復活は...目前だ━━━━━.....」

 

顔はフードでよく見えないが、男の胸には魔法騎士団 『金色の夜明け』のマークが付けられている。

 

彼の正体は一体、誰なのだろうか━━━?

 

それを知るものは━━━未だ、誰も居ない。

 

そしてこの男こそがノア達と対立する人物なのだということすら、まだノア達は知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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