10日程北海道旅行に行ってました!
とりあえず短めですが投稿。
また順次投稿していきます。
「よし、とりあえずなんとかなりそうかな。でも初級と中級の威力に差がありすぎでしょ……。」
魔法を使えるか、どんな物か試してみたかったので、シエスタさんに裏庭の場所を教えてもら
い、いくつか魔法を試してきたのだ。
威力がわからないから初級魔法というものから始めたけど、魔法名を唱えれば使えたから簡単で良い。
ただ、途中で持っていたカードの魔法名にしばらく触れていると、詠唱呪文が浮かび上がってくる事に気付いた。それも試してみたけど、きちんと詠唱すれば効果が上がるみたい。
試したのが≪クリエイト・ウォーター≫という初級魔法だったので、量が増えただけだけど。
うん、コップ1杯分から溢れるぐらいに変わりましたー。ははっ、微妙!
こんな感じなら中級魔法も大した事ないかなーと思って≪ファイアボール≫を使ってみたら普通にサッカーボールぐらいの火球が飛んでいくんですもの……火事になるわ!
地面に撃ったからまだ良かったけど、地面の草が燃えてしまったので、慌てて≪ウォーターカノン≫という中級魔法をぶつけて相殺した。わぁ……ここだけ焦げてておっきな焚火跡みたい。
誰かに見つかって怒られる前に、さっさと医務室に戻る事にした。
決して逃げるわけではない、召喚主と入れ違わないように戻るだけなのだ。
来た道を戻り元居た医務室を開けると、黒いマントを羽織った桃色がかったブロンド髪の少女が目に入る。
「ああ!あんた起きてたのね!勝手にどこ行ってたのよ!」
「えーっと、ごめんごめん。目が醒めたら状況がよくわからなかったんでちょっと周り歩いてた。ところで君は?あー……もしかしてヴァリエールさん?」
「あんたね……病み上がりでなにうろちょろしてんのよ!……そうよ、私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール!あんたのご主人様ってわけ!」
少女はぷりぷり怒った後にふん!と胸を逸らす。どうやら召喚主というのはこの少女のようだ。
「ああ、ごめんごめん。それとご心配ありがとう。それじゃ君が俺を召喚したんだ?俺は
「な……!別に心配したってわけじゃないわよ!私の使い魔が勝手にうろちょろしてるから気になっただけ!……それにしても珍しい名前ね。」
ふーむ、素直じゃない子なのかな、それを心配って言うと思うんだけど。
「あー、それについて色々言っておかないといけない事と、聞きたい事があるんだけど、いいかな?」
話をしたいと言うと、やはりここは医務室であるそうで、ルイズ嬢の私室に移動して色々話す事になった。
日本人で名前が加藤一真だっていう事、生まれた時に母さんが死んで、父親が育ててくれた事。1月程前から大学に通っていた事、それは覚えている。
どうも死んだらしいけど、その状況は良く覚えていない。いつものように…………誰かと通学して、そこで終わり。
死んだら(駄)女神に転生されたらここに居た事。
アンデットになった事や、魔法の事は一先ず言わなかった。魔法は自分でも一部しか把握できていないし、アンデットの扱いがどういう物かわからないからね。
…………あれ?通学してたのって誰とだったっけ?
「……あんた、本気で言ってるの?」
思考の渦にはまりそうになっていると、
「まぁ、本気で言ってる。今まで話した『日本』とか……えーっとそうそう、『アクシズ』っていう街だとか、女神の風貌とかに心当たり、ある?」
「聞いた事ないわ。まぁ田舎の方にある村とか町って事なら知らないだけかもしれないけど、大学?とかいう所に通ってたのが本当なら、あんた貴族なんでしょ?辺鄙な田舎にそんな学校は作らないわよね。……それにそんな女神にも心当たりは無いわ。違う世界って話も聞いた事ないし……あんたがデタラメ言ってるだけなんじゃないの?」
「いや、日本には貴族制度が無かったからね。政治家が貴族に近いけど、選挙に落ちたら一般人になるからなぁ。」
疑わしそうな目で見られてしまうが、まぁ確かに日本で急に異世界から来ましたって言われたら、何言ってんだコイツってなるよね。
「……まぁ、その女神が間違ったというなら、確かにあり得るのかもね。人間が使い魔になった事なんて、今まで聞いた事もないから。」
「人間の使い魔は初めて、かぁ。なら確かに例の女神の影響かな。あぁ、そういえば聞きたいんだけど、こっちで魔法ってどれぐらい広まってるもんなの?多分日本と全然違うだろうからさ。」
どうも人間の召喚はイレギュラーだったようで、イレギュラーの原因として理解が得られそうだ。
「……あんた、もしかして魔法使えるの!?」
「ああ、使える。……驚くって事は、結構珍しい?」
「珍しいも何も……魔法が使えるならあんた貴族なんじゃない!……って、そうか違う世界から来て貴族も居なかったなら違うのか……ああ、もう!でも良い事だわ!私の使い魔はただの平民じゃなかったのね。」
召喚魔法は聞いていたので、魔法についても確認しておく。全員強力な魔法が使える世界だったら自分の価値は低いだろう。
しかし反応からして、どうやらそこそこな希少価値があるようだ。
「つまりこっちでは魔法が使えたら貴族って事?ちなみに俺の居た世界では、魔法使いはあんまり(というか知る限り)居なかったけど、魔法が使えたら何か重要な職ってわけでもなかったね。」
「そうよ!というよりも、貴族だから魔法が使えるの。ちなみに系統はドット?ライン?もしかしてトライアングルかスクウェアって事はないわよね!?」
ふーむ、貴族=魔法使いって事は、魔法はかなり価値が高そうだ。貴族以外が魔法を使った?殺せ!って事は無さそうだし、そこそこの待遇は貰えそうかな。でも系統というのはわからない。
「ごめん、その系統っていうのはわからない。そもそも魔法の使い方自体も同じじゃないかもしれないしさ。でもそこそこは使えるよ、火の球を出したりとか。ただ派手な魔法は室内だと危ないから、それは今後確認して貰うって事でどう?」
出来ればこの世界の魔法の強さと、自らが使える魔法の強さを確認してから対応を決めたいので、一先ず魔法の強さはごまかす。
「…………確かにそうね。ただあんたに聞いておかないといけない事があるわ。あんた、エルフじゃないでしょうね?」
「……エルフ?エルフってあの、森に住んでて耳が尖ってて美形の種族?思ってるエルフが同じなら違うよ!ほら、耳も尖ってないし。」
急にルイズ嬢が厳しい表情になったので、慌てて答える。
「……それならいいわ。」
「その、エルフって人間と対立してるの?俺の居た世界では別に対立してなかったんだけど。」
「はぁ!?エルフとも敵対してなかったっていうの?聖地を不当に占拠して、何度も戦争になってるっていうのに……本当に色々違うのね。」
まぁそもそも現実に居なかったし、と思いつつ聞いてみると、この世界では敵対して戦争もしているらしい。……あー、しかも聖地を争ってるって色々と問題がありそう。そういうのも確認しておかないと。
「こっちも大分違うから色々戸惑ってるよ。じゃあ、その辺の常識なんかを今度は教えて貰っていいかな?」