博麗神社。
博麗の巫女が代々受け継いできた神社で、前に話した博麗大結界の管理場所な所で、外の世界と幻想郷の境に位置する。
博麗の巫女は、妖怪退治や異変と言った仕事に全うしている。
博麗の巫女が幻想郷にとっても重要な存在で、どれくらい重要かというと、
妖怪退治をしようとも妖怪は巫女を襲うことはおろか、博麗神社の境内に来た人間に手出しするのを禁じられているまで。
そんな博麗神社の巫女、博麗霊夢は境内の清掃に専念していた。
異変や妖怪退治の仕事がない時などは、普段からこんな感じである。
音を立てながら掃除している霊夢は時々、神社の縁側にて熟睡する人物に、視線を送る。
縁側にて熟睡するのは、青を基準とした長い髪をしており、親友の魔法使いとは違う白い服装を着込み、魔法使いが使う特有の枝を持ちながら熟睡するシンヤだった。
天気日和の時は、こうして日向ぼっこしながら熟睡している。
清掃が終え、清掃道具を片付けた霊夢は、熟睡しているシンヤの隣に座り込む。
そして、熟睡するシンヤの隣にて霊夢はお茶を啜りながら、庭を眺める。
霊夢「しかし良く寝るわね、おじさん」
熟睡するシンヤの寝顔を眺めながら、そう呟く。
おじさん。霊夢だけがシンヤを呼ぶ時に使われる名前で
霊夢が幼い頃から、そう呼んでいる。
霊夢(まだ、お母さんがまだ現役だった頃かしら。おじさんと出会ったのは)
(おじさんに会ったのも、この縁側で今の様に熟睡していて、初対面だったから驚いたけど)
(おじさんとお母さんは、異変解決とか妖怪退治の時もいつも一緒だった)
(おじさんとお母さんは、お互いに愚痴や口文句を言い合ったことが何度もあって、おじさんじゃなく、お父さんと呼んだ方が良いのかと思う位、仲が良く、皆から夫婦じゃないの?とよく間違われてた)
(お母さんがいなくなった後でもおじさんは、私の面倒を見てくれた)
(おじさんがいなかったら、今の私はいなかっただろう)
色々と懐かしそうに思っていると、傍で熟睡していたシンヤが目を覚まして起き上がる。
「あれ?俺結構寝てた?」
霊夢「寝てたわよ。気持ちよさそうにね」
「あれま」
霊夢「・・・、ねぇおじさん」
「なんだ霊夢?」
霊夢「お母さんから聞いたけど、おじさんは私やお母さんが生まれる前、つまり今までの先代達を見てきたのでしょ?」
「そうだよ。俺がこの幻想郷にやって来る前に、いや、幻想郷が生まれるその前にも会ったことがあるな」
「初代博麗の巫女から続く歴代巫女達、色んなやり方があったが、誰も素晴らしい巫女だったよ」
霊夢「へぇ。私のお母さんとかも?」
「当たり前だよ。そして、霊夢も素質があるからねぇ。
歴代の巫女と同じような人になると私は思うよ」
霊夢「おじさんがそう思うだけでしょう?」
「そうだね」
二人で語り合っていると、辺りの空が夕焼け色に変わっていくのがわかった。
「夕時か・・・。帰ることは出来るが、どうしたものか」
霊夢「もう今日は泊まっていけば?二人分くらいの食材ならあるし」
「おや?良いのかい?」
霊夢「もう日が暮れるし魔導師と言っても、おじさん人間よ。危なくてしょうが無いわ」
「それなら、お言葉に甘えて泊まりますか」
霊夢「なら、色々と手伝ってもらうわよ。おじさん!」
「はいよ。どうぞ、扱き使って下さいな」
二人はそう言い合いながら、夕食の支度の為に台所へと向かった。