自由な魔導師の日常   作:ナタク

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紅 美鈴との日常

紅魔館

 

妖怪の山の麓かつ、霧の湖にある島の畔に建っている深紅の洋館。

 

随分昔ではあるが、この幻想郷にて大規模な暴動を起こした吸血鬼の住む館でもある。

 

湖に面するこの館。よく湖側から館の敷地に進入しようとしてくる妖精などがいる為、ここの門番さんは積極的に迎撃するが、時々だが油断して侵入を許してしまう。

 

そんな俺は今その門番さん、「紅 美鈴」と互いの拳を交え、互いに汗をかいていた。

魔導師ではあるが、こういった武術にも対応しないとね。魔法だけじゃ心配だからさ~。

 

美鈴「いや~、いつ見てもキレがいいですね」

 

「俺は見よう見まねだよ~。美鈴の方が動きがいいよ~、流石」

 

美鈴「誰かに教わったのですか?」

 

「美鈴と同じ太極拳は、知り合いに激辛麻婆豆腐が好きな、君の主の地では神父かな?まぁその神父に教えてもらって、拳法とかは外の世界にある赤心少林拳と言うとこで習ったよ」

 

一通りの説明をしながら拳を交える二人の間に、「美鈴、お昼よ」と瞬間に白銀の髪が特徴なメイドが現れた為、二人は拳を下ろし、美鈴はメイドさんからランチの入ってるバケットを受け取り、「おぉ疲れた疲れた」とその場に腰を下ろすシンヤ。

 

白銀のメイドは、ランチを渡したら瞬く間に姿を消した。

 

メイドから渡されたランチを口に入れ始めた美鈴につられて持ってきていた携行食を食そうと思ったその時、

いつの間にか足元にも置き手紙と共にバケットが置かれていた。

 

置き手紙には「食べると言う文字は人が良くなると教えて下さったのはどちら様でしょうか?」

 

昔自分があのメイドに教えた言葉である、こうしてくれるのはいいのだが、肝心のバケットの中身は、健康食と言うやつである。

 

俺の健康を気遣ってくれているのは助かるけどね~、どうしたものかな~。

 

それから悩んでいたが、考えるのを止めて食べることにシンヤであった。

 

 

 

 

 

 

美鈴「そう言えば、お嬢様とはいつから交流を?」

 

昼食を終え、門の前で日光浴を楽しんでいると美鈴が聞いてくる。

 

「あれ、美鈴あの時いなかったっけ?ほら、まだこの紅魔館がここに来る前に俺一度·····、あぁそうかだから覚えていないのか」

 

美鈴「あ。もしかして、まだ私がメイドを勤めていた時ですか?」

 

その言葉に応えるようにそうそうと頷く。

 

美鈴「そう言えば、まだ咲夜さんが幼い頃でもありましたね。随分と可愛いかったですが」

 

「そうだね。私も放浪の身だし、いつまでも俺に付き合う必要はないと思ってね、当時噂の吸血鬼の館なら咲夜も頑張れるかな~と思って連れて来たんだ~」

 

へぇーと相槌を打つ美鈴は、何かを思い出したのか

 

「シンヤさん魔法使えますよね?」

と聞いてくる。

それに対して使えるよーと促すシンヤ。

 

美鈴「初めてシンヤさんと咲夜さんがこの館に現れた時私は侵入者撃退の為にシンヤさんに近づいた途端、私が燃えたのは何かの魔法ですか?」

 

それを聞くシンヤは思い出したのか、あの時は流石にすまないと思っているよ。あれなら謝るよ。と美鈴に謝るが気にしないで下さいと聞いて、話を戻す。

 

「あれはね、周囲の物質を構成する原子や分子を操ることで、物質をプラズマ化し発火、炎上させたんだ。わからないなら、パチュリーに聞くと良いよ」

 

大体分かりました!と親指を突き上げ、グッジョブというのか、そういうやつで応えたので大丈夫そうだ。

 

「しかしあの時は本当にすまなかった、発火させたのがいけなかったね。あんな真冬に服までやってしまったし·····」

 

やってしまったと頭を抱えるシンヤに、本当に気にしないで下さいと慰める美鈴。

 

美鈴(シンヤさんはもう忘れているけど、あの時に服が燃えた直ぐに自身が羽織っていたコートを私に着させてくれて、そのコート未だに私は持っています。あのコートを着ているとあなたのことを思い出しますから)

 

それからも日光浴を楽しんでいた二人に一本のナイフがシンヤの足元に飛んで来る。ナイフには手紙を巻き付けていた。手紙の内容は、

 

「美鈴だけずるい!私もおじ様と遊ぶの!!」

 

と可愛いらしい文字で書かれており、今回シンヤがこの館に尋ねたのはこの館の主の妹さんと遊ぶ為であったのを思い出し、ナイフを回収して美鈴に別れを告げて、シンヤは館の中へ入っていく。

 

美鈴に別れを告げたシンヤ美鈴には聞こえない声で、

あのコートはあげるよ。と呟くのだった。

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