転生してアイドルになった件(徐行更新中) 作:amedama
佳奈の父親にして、グランプリ(賞金王決定戦)4回の最多優勝記録を持つ現役ボートレーサー。普段は温厚であるがボートのハンドルを持つと人が変わる。
容姿は濱野谷憲吾(ボートレーサー、今年4月15日の大村G1ダイヤモンドカップを優勝)を若くした感じ。
CV(理想):中村悠一
台本形式一部ありますがご容赦ください。
ユニット名を考えることを宿題とした後、佳奈が時計を見て焦り始める。
「やばっ、今日この後用事あるから、私帰るね!それじゃあ、ありがとうございました」
そして佳奈は一目散に帰って行った。
「用事?」
「あー、今日から笹川賞だったね」
上郷さんの疑問に私がそう反応した。
「若松だっけ」
「そう、今日のラストの予選に出るって」
蘭も知っていたようだ。
「あのー、何の話なのですか?若松とか、オールスターとか予選とか」
春奈さんがそう聞いてくる。
「まあ、私達の年代で知っている方がおかしいものです。佳奈のお父さんはボートレーサーなんですよ」
「「「「ボートレーサー?」」」」
リリリリの4人が首を傾げる。
えっ・・・もしかして
「皆さんボートレースご存知無いですか?」
胡桃「名前は聞いたことあるけど・・・」
みいこ「見たことはないの」
春奈「確かギャンブルだとは聞いていますが」
美夢「私も名前だけは」
・・・まあ、観たりしたことがある方がおかしいか。
「ボートレースというのは、河川や湖、海岸などを利用して設営された水面を6艇のボートが競走するスポーツで、その勝敗を予想するギャンブルでもあります。現在日本には24のボートレース場があり、北は群馬県の桐生、南は長崎県の大村と、ほぼ太平洋ベルトに沿う形であります。中でも福岡県と東京都には3か所もあるんです。ボートレース場の設置や競走の開催は自治体や自治体が出資する公企業が行っています。配当金はパリミュチュエル方式という方式に基づいて、売上金の75%がオッズに応じて的中した勝舟投票券の購入者に払い戻されます。残りの25%から経費を差し引いた金額は一定の割合に基づいて自治体の財源になったり、地域貢献や社会貢献活動に充てられています。日本財団は有名な例ですね」
春奈「日本財団って、あの福祉車両とかを寄附している団体ですか?」
「はい。」
胡桃「色んな所で見るから気になってたけど、そうなんだね」
みいこ「知らなかったの」
美夢「色々な所で役立っているんですね」
「この近くだと、平和島にもボートレース場がありますね」
胡桃「そういえば、車で出かけたりしたときに、ボートピア?ってあったんだけど、あそこでもやってるの?」
「ボートピアは場外発売所ですね。ボートレースチケットショップともいいます。ボートレース場ってものすごい敷地が必要なので、場所はすごく限られます。なので、舟券の販路拡大の一つの手段としておかれるのがボートピアです。中にはモニターがいくつかあって、いくつかの会場の中継を流しているんです。」
胡桃「へぇー。・・・って、ねえ、遥ちゃん・・・その口ぶりからして、もしかして・・・」
みいこ「ボートレース・・・行ったことあるの?」
あーそれ訊いてくるかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
遥「いやまあ、私たちは、ね?」
エリカ「佳奈のお母さんと佳奈に連れられて・・・」
瞳「平和島、多摩川、住之江、大村、からつ、尼崎、若松、芦屋、宮島、徳山、蒲郡・・・」
蘭「ボートピアだと横浜と梅田は行ったね」
上郷「・・・あたるコツってあるのか?」
食いつくんかい。
エリカ「いや、わかんないですけど、モーターやプロペラ、あと展示航走の状況とかチルトとか、最後の手段は記者予想じゃないですか?」
蘭「遥はよく万舟になる予想的中させるよね。賭けないけど」
春奈「・・・万舟?・・・チルト?よくわかりませんわ」
遥「万舟ってのは、1口あたりの払戻金額が1万円をこえるものを指します。オッズでいうと100以上ですね。チルトっていうのはモーターを取り付ける角度で、それが舟の挙動に影響を与えるんです。あと、展示航走っていうのは、スタートやターンの具合を確認するものです。まあ、細かいことは中継見ればわかりますよ」
そう言って私はテレビをつけて、レジャーチャンネルに合わせた。
美夢「これは・・・?」
蘭「レジャーチャンネルっていって、ボートレース中継やゲートボールを放送していたりする衛星放送です」
ちょうど若松1レースの展示航走が行われていた。
エリカ「今やっているのが展示航走っていって、スタートや周回の様子から選手の技量やコンディション、モーターやプロペラの様子をチェックするんです」
瞳「それを参考にして、予想を立てる人も多くいます」
・・・ふーん。これだと・・・
遥「私は3-5-1だと思ったけど、みんなは?」
蘭「私は2-1-3かな。スタートで微妙に2号艇が先に出てたし」
エリカ「無難に1-2-4じゃない?」
瞳「1-3-4。というか、遥のそれは結構穴寄りのそれじゃない?」
遥「そうかな?」
みいこ「みんな何を言ってるの?」
遥「予想を立ててるんですよ。3連単とした場合の。3連単っていうのは、1着から3着を着順通りに予想するもので、着順関係なく組み合わせを予想するタイプは3連複って言います。上位2着だと、着順予想は2連単、組み合わせ予想は2連複ですね。あと、上位3着のうちの2着を予想する拡連複っていうのもあります」
胡桃「予想にもいろいろあるんだね」
美夢「画面にいろいろ数字があるけど、これは何?」
エリカ「これはオッズって言って、払戻金の倍率を指します。例えば3連単で3-5-1の着順で100円を賭けて的中した場合、この予想のオッズは現時点で471.8倍と出ているので、100円あたりの払戻金が47180円になる、と言ったところです」
春奈「右上の締切時刻というのは、何の締切ですか?」
蘭「投票の締め切りですね。この時刻になると、勝舟投票券が買えなくなるんです」
その後も、記者予想などをみながら話をしていったところで、レース開始を告げるファンファーレが鳴る。
遥「レースが始まりますね」
実況『ボートレース若松・パイナップルナイター。SG笹川賞初日、まずは予選競走の第1レースからスタートします。作戦行動はあまり見られず、各艇順番通りのスタートとなりそうです。・・・さあスタートします。3対3の枠入り、インから1番、
っとこれはフライングか!?2号艇わずかにフライングの気配!まだ正常の判定は出ていないッ!
・・・なんということでしょう。2号艇フライング判定が出ました。2号艇は失格欠場となりました。2号艇の投票券は返還となりますので大切にお持ちください。さて、現在は1号艇と3号艇がトップを賭けて競り合い、後ろ3番手には5号艇、各ボート2周目第1ターンマークっとここで3号艇まくって引き離す!体系は3-1-5か、しかし5号艇が近づく、1号艇危うい、第2ターンマークに入ったところで、5号艇が追い抜きました!どうした1号艇!レースは最終周回トップは依然として3号艇、これはもはや独走状態、2番手が5号艇、そのあとが1号艇!今日の若松は最初から荒れている!第1レースは3-5-1の体系か!3連単確定オッズは470.9倍!まさかまさか第1レースから万舟が飛び出す展開となりまして、今3号艇がゴールイン!次いで5号艇ゴールイン、そして1号艇がゴールイン!遅れて4号艇、6号艇もゴールインです!第1レースは1着3番、2着5番、3着1番となりました。なお2号艇はフライングで返還となります。お手元の投票券は払い戻し確定までそのままお持ちください』
遥「ほんとに賭けてたら万舟か・・・」
エリカ「どんな博才よ、いったいどこでそんな強運つけたの・・・」
こんな感じで、予想を繰り返しつつ、第12レースまで観た。
遥「あ、佳奈のお父さん1号艇だね、12レース」
上郷「1号艇・・・奥平慶介って・・・
グランプリ4連覇の現役最強レーサーじゃねーか!!!!
遥の周りって、強者だらけだな・・・」
・・・上郷さんも十分強者だと思うけど・・・?
※おことわり
勝舟投票券(舟券)の購入は20歳になってから。
ボートレースは自分で考えて楽しむ知的な大人の遊びです。
舟券は最寄りのボートレース場、ボートレースチケットショップ・オラレで。
のめり込みには十分注意し、身の丈に合った資金で余裕をもって楽しみましょう。
なお、筆者とボートレース施行自治体やBOAT RACE振興会などボートレース関連諸団体との間には何の関係もありません。案件でもありません。