ゾイド二次創作小説~西方大陸の地にて~完結! 作:もにもに+マウンテンヘッド
・ 手がかりとその喪失
そのころ、後方に取り残された車両化歩兵部隊であったが、
部隊長であるコマンダーは判断し、先程無力化した敵・陣地構築の内部にへと、事後検証と探査のために立ち入っていた。
侵入してきた車両が停車し、後部のハッチがOPEN。
そうして、降車したヘリック共和国の軍の歩兵たちが、マグライトを片手に、詳しい検分を開始しようとする……
──おかしい。
この場で、とある兵士が発した言葉だとされる。
真っ先に気づいたこととして、こちら共和国領域の只中でゲリラ戦をさせようとするならば、
そのための弾薬類や予備資材・整備機材などが、あまりにも欠乏している、
そのことを指しての発言であったらしい。
もっとおかしいことがあった。
まるで、前線の野戦補給陣地というよりは、博物館か考古学者の、発掘現場、それのような、そうした専門的な装備と装置が、
陣地の中でいくつも目撃できた……
いったい、これはなんなのだ?
「……~~~~!!!!!!──……」
ドゴォん、……という爆音の轟音が轟いたのは、そのときのことである
みると、後方で歩哨していたコマンドウルフが、あれは……黒い、影。
そう、その黒いシルエットの何某かと、交戦を開始していたのが見ることが出来た。
敵の新手? 第二波? 潜伏兵力? 増援か救援の類??
さまざまな可能性はあるだろうが、しかし、斯くして現実は不条理であった……兵士たちは神を呪った。
流れ弾などの炸裂と飛来によって、
それによる炸裂などで、大きく陣地の残骸はゆらめき、そうして兵士たちも揺さぶられる……
兵士たちは動転した……だが、それ以上の状況が、矢継ぎ早に展開されつつあった。
……サイカーチス!?
……帝国軍の運用する、戦闘ヘリコプター的運用を主体とする、射撃戦闘に長所を持つ航空小型ゾイド、その機種の名前である。
兵器としての種別は小型ゾイドであるとはいえ、
つまり、自分たちのような歩兵の天敵……言い換えれば、死神、それに類するもの。
その機体が、いま、この撃破されかけの陣地施設の上……つまり彼らヘリック共和国軍兵士らの頭上に、現れていたのである。
その機体マグネッサーの独特の作動音を聞き取った兵士たちは、即座に恐怖するとともに、同時に、混乱のさなかに陥るしかなかった。
果敢にも、車両各車は、搭載する小口径機関砲の対空射撃で、この脅威にへと対処の対応を図ろうとした……
しかし、ゾイドに対して所詮は無生体車両、
発揮できる火力に雲泥の差があるし、兵器としての格が…違ったのである。
なにしろ、サイカーチスは、もともと前線での空中機動火力支援機、
いわば、そらとぶ砲兵……を志向されて開発された由来から、
射撃戦闘の火力は一級品であった。
虐殺が始まった。
そのサイカーチスの射撃による砲爆で、耕されていった結果、
兵員輸送車はダメージを受けて、損傷し、あるいは程度が悪い車両は、撃破されていった!
まだ車内にいたり車外で展開中だったヘリック共和国軍歩兵たちも、もろともがその火中にへと飲まれていった……
僅かな生き残りの兵士たちは、通信機に必死に叫ぶ。
なぜなら、彼らとともに随伴してきた、重砲支援ゾイド・カノントータス。
その機体には、高度な射撃FCSに管制された、
対航空ゾイド用対空速射砲が、一台あたり、二連二基の計四門もあったのだから!
あれの対空速射砲なら、
こんなサイカーチスごとき、もののみごとに、粉砕できるのに!
だが、その、カノントータス六機との、応答がつかない……
いかに呼びかけても、
向こうからは、こちらと同じく…の悲鳴と絶叫が聞こえてくるばかり。
炸裂の音が立ち昇った……カノントータス隊の展開布陣している方角からだ。
そうして数瞬遅れて、爆炎の炎が、おなじ方角で立ち上がるのが見えた……6つ分。
護衛のコマンドウルフを頼れば!
だが、それこそが出来かねることであった…
…現在、黒い奴、との交戦に専念しているせいで、こちら歩兵部隊の援護は、途絶している状態だった。
そうして共和国軍の歩兵兵士らに地獄の時間がさらに続いた後……
瀕死の兵士は目撃したかもしれない。
腹部に工兵用コンテナを搭載した、あれは……輸送機型シンカー、
その航空ゾイドの一機が、サイカーチスに護衛されながら、
この陣地にへと着陸した……
輸送用シンカーが、“なにか”…の、収容を完了させた。
サイカーチスとシンカーは、そのまま、西の果てにへと、飛び去って、消えていった………
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