戦姫絶唱シンフォギアマッハジード   作:ルオン

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お待たせいたしました‼️

今回は転生後の剛の事と仲間の話になります。
それでは本編をどうぞ!!


Signal1:ライブと戦い

とあるライブ会場

 

ここで今、ある計画と同時進行で、この世界のツインボーカルユニット、【ツヴァイウィング】のライブ準備をしていた。

 

「スゥ………ハァ~…………」

 

「緊張してるのか翼?」

 

「奏…………」

 

ライブステージの裏で、緊張を解すため、深呼吸するツヴァイウィングの1人である、風鳴(かざなり) (つばさ)と、その翼に声をかけるツヴァイウィングの1人である、天羽(あもう) (かなで)

この2人には、歌手としての顔以外に、もう1つの顔があった。

 

人類共通の特異災害【ノイズ】

ノイズには、通常兵器での攻撃は通用せず、ノイズに触れられた人は、炭素化して死亡してしまう。

そのノイズに唯一対抗できるのが、【聖遺物】と呼ばれる欠片から作り出された【シンフォギア】と呼ばれる物である。

そのシンフォギアの1つ、【天羽々斬】の【装者】と呼ばれるのが翼である。

そして奏も、シンフォギアの1つである【ガングニール】の装者である。

 

今回のライブは、観客に歌を聞かせるのと同時に、装者の2人が歌うことで発生する【フォニックゲイン】で、新たに発見された完全聖遺物【ネフシュタンの鎧】を覚醒させるためである。

 

「奏は、緊張しないの?」

 

「するさ。でも、それ以上に、こんなおっきなステージで歌える嬉しさが大きくて、緊張なんて吹っ飛んだよ‼」

 

「そっか♪」

 

「それに今日は、“あいつ”も見に来るんだ。緊張して、失敗なんてできないよ‼」

 

「そ、そうよね//////」

 

「だから翼、あいつにいいとこ見せるためにも、楽しくやろうぜ♪」

 

「……うん‼私も、“彼”に誇ってもらえるよう、頑張るわ‼」

 

「いい顔だな、2人とも‼」

 

「叔父様……⁉」

 

「ダンナ」

 

奏と翼が話している所へ、彼女たちが使用するシンフォギアや聖遺物の管理、及び対ノイズ対策部署である【特異災害対策機動部二課】の司令官で、翼の伯父である風鳴(かざなり) 弦十郎(げんじゅうろう)がやって来た。

 

「2人とも、今日は頼んだぞ‼」

 

「任せておきなダンナ‼あたしらの歌で、会場を盛り上げてやるよ‼」

 

「そして、私たちのフォニックゲインで、ネフシュタンの鎧を覚醒させてみせます」

 

「期待してるぞ2人とも‼」

 

そう言った弦十郎はその場を後にし、奏と翼はライブの準備に取りかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ツヴァイウイングのライブ会場の外で並ぶ人々の列の中で、1人の女の子が暗い顔をしていた。

 

「はぁ~……私、あまりこのユニット、あまり知らないだよな~」

 

彼女の名は立花(たちばな) (ひびき)、どこにでもいる中学生である。

本来彼女は、友人である小日向(こひなた) 未来(みく)に誘われ、ツヴァイウイングのライブに来たのだが、小日向未来に急な用事ができて来れなくなってしまった為、暗くなっていたのだ。

そんな時だった

 

「どうかしたのか?」

 

「えっ?」

 

後ろから、1人の人物が響に話しかけた。

話しかけられた響は後ろを振り返り、話しかけてきた人物を見て驚いた。

 

「ご、剛さん⁉」

 

「よっ‼響ちゃん」

 

響に話しかけたのは、仮面ライダーマッハ、ウルトラマンジードとして戦い抜き、新たな命を持って転生した、朝倉 剛であった。

そして響は、剛の後ろに3人いる事に気づき、今度はその3人を見て驚く。

 

「シャイナさん!?千翼さん⁉イユさん⁉」

 

「こんにちは、響ちゃん♪」

 

「やぁ響ちゃん♪」

 

「響ちゃん、こんにちは♪」

 

響が驚いた人物は、剛が転生してからできた友人である愛川(あいかわ) シャイナと、親友である前嶋(まえじま) 千翼(ちはる)、友人で千翼の彼女である姫島(ひめじま) 朱乃(あけの)であった。

何故、剛と響が知り合いかというと、1年前に遡る。

 

剛は転生してから、千翼と朱乃の3人で、喫茶店を経営して生活をしていた。

そんなある日、剛は喫茶店で使うコーヒー豆を買いに行った帰り、中学生になりたての響と未来を、無理やり連れて行こうとするナンパ男たちを発見。

その男たちに剛はやめるように言うが、男たちは逆上して襲いかかる。そんな男たちを、剛は足だけで蹴散らして、響と未来を助けた。

助けてくれた剛にお礼を言う響と未来。その時、響のお腹が鳴り、剛が店に連れていってご馳走した。

それ以降、響と未来は剛が経営する喫茶店の常連となって仲良くなったのだ。

 

「3人もライブに来てたんですね‼」

 

「まぁな。本人たちに招待されたからな」

 

「本人?」

 

「実は、剛とツヴァイウイングの2人は幼馴染みなんだよ」

 

「えぇええええ⁉そうなんですかぁああああ⁉」

 

「まぁな。翼がファースト、奏がセカンドだ」

 

「へ~」

 

「そういえば、なんで響ちゃんは暗くなっていたの?」

 

「実は、未来が来れなくなって」

 

「な~るほど」

 

「それじゃあ今日は、未来ちゃんの分まで、私たちと一緒に楽しみましょう♪」

 

「はい‼」

 

剛たちと話して、元気になる響。

すると列が動きだし、剛たちは中へと入ると、売店でペンライトを購入し、会場内の席に座る。

 

しばらくして、会場内の明かりが消え、ステージに明かりが灯る。

そしてステージには既に、衣装に着替えた奏と翼がおり、音楽が流れると同時に歌い始めた。

奏たちが歌い始めると、会場内の観客たちが歓声をあげる。

 

「アハハハ♪」

 

「フフ♪」

 

「いい歌だな?」

 

「うん!!楽しいね?剛くん♪」

 

「ああ。相変わらず、心にビシッと伝わってくるぜ」

 

奏たちの歌を聞きながら、頬笑む剛。

やがて歌が終わり、観客たちからアンコールの声があがる。

 

「もっと盛り上がっていくぞぉおおお‼」

 

『『『『『オォオオオオオオ‼』』』』』

 

奏は観客たちのアンコールに答え、翼と共に、再び歌い始める。

だがその時

 

―ドガァアアアアアン―

 

「ッ⁉なんだ⁉」

 

突如、ステージの一部が爆発した。

そしてそれと同時に、開閉された天井から

大量のノイズが出現した。

 

「の、ノイズだぁあああああ⁉」

 

ノイズを視界に捉えた観客たちは、

慌て逃げ惑う。

 

「の、ノイズ⁉」

 

「響ちゃんは先に逃げろ‼シャイナ、千翼、

 朱乃、避難誘導するぞ‼」

 

「「「ああ(はい)‼」」」

 

響に逃げるよう言った剛は、シャイナと千翼、朱乃の3人を連れ、慌て逃げ惑う観客たちの避難誘導を行う。

 

「皆さん‼慌てず避難してください‼」

 

「押さずに‼出口はこちらです‼」

 

「落ちついて‼慌てず避難してください‼」

 

冷静に避難誘導していく剛たち。

避難していく人数が減ってきたその時、剛は、まだ響が避難していない事に気がつく。

 

「響ちゃん‼早く逃げろ‼」

 

「えっ――きゃあ⁉」

 

剛の声に気づいた響であったが、足場が崩れ下へと落ちてしまう。

 

「いたた……はっ‼」

 

落ちたことで足を怪我してしまった響。その響の前にノイズが迫る。

 

「響ちゃん‼」

 

まずいと思った剛は、その場を駆け出す。

だがその時

 

「うおりゃぁああああああ‼」

 

『『『$¥*§¢℃#@⁉』』』

 

「なっ⁉」

 

ガングニールを纏った奏が、【アームドギア】と呼ばれる槍で、響の前まで来ていたノイズを撃退する。

それを見た剛は、驚きを隠せなかった。

 

「まさか…………奏……なのか?」

 

奏がノイズを倒していることに驚く剛だが、奏に違和感を感じていた。

 

「どうしたんだあいつ?何か変だぞ」

 

「くっ‼時限式じゃここまでか‼」

 

奏は【LINKER】と呼ばれる、シンフォギアの適合率が基準値に満たない人に投与される適合率を上げる薬の効果が切れてしまい、ガングニールが起動しなくなってしまった。

その時

 

『¥∞¢℃&#@$§』

 

「くっ⁉」

 

大型のノイズが、奏に向かって液体を放つ。

それに気づいた奏は、槍を前方で回転させて攻撃を防ぐが、槍に亀裂が入る。

そして

 

「……えっ?」

 

「しまった⁉」

 

「響ちゃん⁉」

 

槍が砕くてしまい、その破片が奏の後ろにいた響に突き刺さり、大量に出血してしまった。

ノイズの攻撃が止んだのを確認した奏と剛は、響の元に駆けつける。

 

「響ちゃん‼しっかりしろ‼」

 

「おい‼しっかりしろ‼目を開けてくれ‼生きることを、諦めるな‼」

 

響に必死に呼び掛ける剛と奏。

すると、奏たちの呼び掛けに答えたのか、響の瞳がうっすらと開く。

それを見て安心する剛と奏。

そしてその場に、もう1人のシンフォギア装者である翼)が、天羽々斬を纏った状態で駆けつける。

 

「奏‼大丈夫⁉」

 

「大丈夫だよ、翼」

 

奏が無事だと分かり安心する翼。

すると奏は立上がり、ノイズがいる方へと体を向ける。

 

「いつか……体の中空っぽにして、おもいっきり歌ってみたかったんだよな」

 

「奏?」

 

「今日はこんなにも聞いてくれる奴等がいるんだ…………あたしも全力で歌うよ」

 

「奏…………まさか絶唱を⁉」

 

【絶唱】……それは装者への負荷を省みず、シンフォギアの力を限界以上に解放する歌。

だが強力な分、装者への負荷が大きく、最悪の場合体ごと消滅してしまう。

奏が絶唱を歌おうとしていることに気づいた翼は、奏に駆け寄って必死に止める。

 

「やめて奏‼今のあなたが絶唱を歌ったら死んでしまう‼」

 

「ノイズを倒せるなら、それでもやるさ…………あんた、その子を連れて早く逃げてくれ」

 

「………………死ぬなよ」

 

剛は響を抱き上げ、出口に向かって走り出す。

出口にいた千翼たちの元に着くと、剛は足を止めた。

 

「剛?」

 

「…………シャイナ、千翼、朱乃

 ……響ちゃんを頼んだ」

 

「…………行くんだね?」

 

「ああ…………あいつを死なせる訳にはいかねぇ…………大事な奴が目の前で死ぬのは、1度でたくさんだ。それに…………避難して、じーっとしてたって、どうにもならねぇからな‼」

 

「…………分かった。死ぬなよ?」

 

「必ず、帰ってきてください!!」

 

「当たり前だ‼」

 

そう言った剛は、響を千翼に預け、奏たちの元に向かう。

再び、剛が奏たちを確認すると。翼が必死で、奏に絶唱を使わせまいと、説得していた。

 

「お願いよ奏‼考え直して‼」

 

「でもこうするしか、他に方法は「お前が死んでまで生きたいなんて、誰も思わねぇよ‼奏‼」えっ?」

 

翼の説得を無視して絶唱を歌おうとする奏に、

剛が止める。

 

「翼や俺は、お前の命を代償にしてまでこの戦いに勝ちたいなんて、思ってねぇよ」

 

「剛…………なんで……」

 

「気づいたかって?お前らの話を聞いたからってのもあるが、お前の覚悟を決めた顔が、あいつに似てたからな」

 

「あいつ?」

 

「気にすんな……まぁ、ここは俺に任せな」

 

そう言った剛は、奏と翼の前に出る。

 

「お、おい⁉」

 

「いったいなにを⁉」

 

「まぁ見てなって。すげえもの見せてやる」

 

そう言った剛は、マッハドライバー炎を腰に装着し、シグナルマッハを手に取った。

 

「なんだそれ?」

 

「見てれば分かるよ…………チェイス、見守ってくれよ?」

〈シグナルバイク‼〉

 

「Let's変身‼」

〈ライダー‼マッハ‼〉

 

剛はマッハドライバーの右パネルを上げ、シグナルマッハを装填しパネルを下げた。

すると、剛の全身が白を強調した姿へと変わり、右肩に【シグナルコウリン】と呼ばれる物が装着され、剛は【仮面ライダーマッハ】へと変身した。

 

「な、なんだその姿⁉」

 

「剛⁉それは……いったい⁉」

 

「今から名乗ってやるよ。んんッ‼」

 

「追跡、撲滅、いずれもマッハ‼仮面ライダーマッハ‼」

 

「仮面ライダー…………?」

 

「マッハ…………?」

 

剛の名乗りを聞いた奏と翼は、豪快すぎる名乗りに唖然とする。

 

「さぁて、久々のライダーとしての戦いだ‼どうなっても知らないぞ~‼」

〈ズーット‼マッハ‼〉

 

「はっ‼」

 

剛はマッハドライバーについている【ブーストイグナイター】を数回押し、加速機能でノイズに接近する。

 

「なっ⁉」

 

「速い⁉」

 

「らぁああ‼」

 

『$¥&¢@$$¥☆∞⁉』

 

加速機能でノイズに接近した剛に驚く奏と翼。

そんな剛は、2人を気にせずノイズ蹴り飛ばして

破壊する。

 

「オラオラ‼どんどん行くぜぇええ‼」

 

『『『『『℃☆#∞§$@&¢¥⁉』』』』』

 

剛はゼンリンシューターでエネルギー弾を撃ち、続いて打撃で攻撃し、次々とノイズを蹴散らしていく。

それを見ていた奏と翼はというと

 

「す、すげぇ⁉すげぇよ剛‼」

 

「あんな動き、見たことない⁉」

 

剛のノイズを倒していく動きに、2人は感心しながら驚いていた。

 

「このまま一気に倒すか―――おっと⁉」

 

一気に倒してしまおうと考える剛であったが、大型ノイズによる攻撃によって妨害される。

 

「ちっ‼テメエは少し止まってろ‼」

〈シグナルバイク‼シグナルコウカン‼〉

〈トマーレ‼〉

 

「喰らえ‼」

〈イマスグ!トマーレ‼〉

 

『@&*¥%☆#∞§⁉』

 

「ノイズを⁉」

 

「止めた⁉」

 

【シグナルトマーレ】をマッハドライバーに装填したことにより、シグナルコウリンにSTOPと書かれた標識が表示される。

そして剛は、ゼンリンシューターでエネルギー弾を放ったと同時にブーストイグナイターを押し、エネルギー弾に相手の動きを止める能力を与え、当たった大型ノイズの動きが止まる。

 

「すげぇ……!!」

 

「なんて強さなの……!?」

 

「よし‼次はお前らを一掃するぜ‼」

〈シグナルバイク‼シグナルコウカン‼〉

〈カクサーン‼〉

 

「これでも喰らっとけ‼」

〈タクサーン カクサーン‼〉

 

【シグナルカクサーン】の効果で、エネルギー弾が大量に拡散し、小型ノイズに全て命中する。

 

「よし‼あとはテメエだけだ‼」

〈シグナルバイク‼ライダー‼マッハ‼〉

〈ヒッサツ‼フルスロットル‼マッハ‼〉

 

「はぁあああああ…………はっ‼」

 

剛は右パネルを一度上げ、下げると同時にブーストイグナイターを押す。

すると剛の周りに七色の竜巻が発生し、剛は上空に跳ぶ。

 

「はあぁぁぁぁ…………タァアアアアアアア‼」

 

『$#@§&%#¢℃☆∞⁉』

 

剛は上空で前方宙返りを繰返し勢いを付け、急降下してノイズに跳び蹴りを叩き込む。

叩き込まれたノイズは、悲鳴のような叫びを上げながら炭素化して消えた。

 

「よし‼全部倒したぜ‼」

 

「「剛」」

 

「ん?」

 

ノイズを全部倒したことを確認した剛の元に、奏が興味津々のような目で駆け寄る。

 

「なぁなぁ、それいったいなんなんだ?」

 

「え、えっと…………」

 

「剛‼その姿はなんなんだ⁉」

 

「そ、それは……」

 

奏と翼の勢いのある質問にどうしたものかと悩む剛。

だがその時

 

「ッ⁉ご、剛⁉お前体が光ってるぞ⁉」

 

「えっ?………なんじゃこりゃあああああ!?」

 

剛の体が急に光だし、段々薄れていく。

そして

 

「どうなってんだぁああああ⁉」

 

剛の体は完全に消えてしまい、その場からいなくなってしまった。

それを見ていた奏と翼は唖然とするが、すぐ我に戻り、弦十郎の元に向かった。

 

to be next signal




今回はここまでです!!

次回は剛が消えた後の話になります。
次回も是非読んでください!!

それと、現在活動報告にて皆様のご意見をお聞かせいただきたく、『ディケイドの原作について』というタイトルで、皆様のご意見を募集しております。
どうか皆様、ご協力していただきますよう、よろしくお願いいたします‼️

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