朝目が覚めたら世界チェックする。世界広しといえ朝起きて世界チェックするヤツは俺ぐらいだろう。でやっぱり元も世界に戻ってないね。
お腹が減ったしまずはご飯を食べよう。昨日はお昼から爆睡で晩ご飯も食べてないしね。
冷蔵庫に何も残ってなかったのでインスタントラーメンを食べる事にする。
ラーメンを食べながらテレビを見るとやっぱり世界はやばかった。
なんでも先日、宇宙人?の【アルティメギル】なる奴らが大々的に宣戦布告してきたらしい。
ちなみにこの世界はわかってるだけで【クライシス帝国】【ショッカー】【ドグマ帝国】【ゲルショッカー】等から宣戦布告されている。
なんだそのスパロボ的状態は・・・人類が何をした!!・・・色々してるわ・・・
これはますます外に出れないと思っていたら急に外に出たくなった。なんだろ?この外に出ないとダメっていう感情が出てきたという説明しか出来ない不思議な体験だ。
俺は鋼の意思でその感情を抑える。
外に出て化け物に襲われたらどうする?保証は?まず生き残るかもわからないのに?てかこれ完全にヤバイ電波出てるよね?うぉぉぉ!絶対に出ない!出ないぞぉぉぉ!!と考えてたら不意に何も感じなくなった。
もう大丈夫だな。と伸びたラーメンを食べながらテレビの続きを見ていると外からキン!ガン!といった明らかな戦闘音がする。
(・・・工事の音だ。そうだそうに違いない)
そう思っていたら怒鳴り声や明らかに人の声じゃない雄叫びがする。
(・・・逃げるか・・・)
昔ファンだった者として生ライダーは見たいが成長した俺は命が最優先だった。
隠れている選択はあったが、もし入って来られたら絶望しかないので俺は逃げるを選択する。
準備をして靴を履く。こんな事に使う為に買ったわけではないランニングシューズを久し振りに履き、マンションのドアをしゃがみながら開きサッと隠れながら外に出た。
「オオオオオォ!!」
「くっ!思ったより強いな」
『油断のしすぎだ』
ちらりと見ると駐車場で【仮面ライダー】姿ではなく変身前だろうか?釣り目のイケメンの青年が剣を振り回して化け物と戦っていた。
イケメンは変わった模様の蒼い色のコートにレイピアの様な細い剣を持ち、剣で化け物の出す触手を刺したり切ったりしていたが苦戦しているようだ。
「オォォオオオオォォ!!」
化け物は全身が黒色くシワシワな体に羽と触手が6本生えた姿でまるで人型のレーズンみたいなヤツだ。
「ちっ!ジル!」
『あいよ』
イケメンがジルと叫ぶとイケメンの蒼い指輪から蒼い炎が出てレーズンを牽制する。てか変な声は指輪が話してるのか。
「ガアアアァァ!!」
レーズンはもがきその炎から出来るだけ離れようとする。
「よし。終わらせるか」
イケメンがそう言うと剣で目の前に円を描く。そうすると円が光り輝き、そこに剣を突き刺すと蒼い光が溢れて来た。
「まぶし!」
気が付くとイケメンの立っていた場所には蒼色の中世の甲冑着た騎士が立っていた。
「ガ、ガァァァァ!!」
レーズンはその姿を見て少し後ずさったが大きな奇声を上げ騎士に触手を向けた。
『ふん!』
騎士がその言葉を発した瞬間に触手が切られ、唖然とするレーズンの姿がそこにあった。
(は、早ぇぇぇぇ!!)
ちなみに俺の肉眼(1.2)では瞬きしたら触手が無くなったのでもしかしたらバリアかも知れない。
『今だ!ソウジ!』
「はぁぁ!」
騎士は地面を砕き一瞬でレーズンを通り過ぎた。すれ違い座間に剣で胸を貫き、何やら赤い玉を取り出して砕いた。
「オオォォォ!!」
レーズンの心臓なのかそれを砕かれたレーズンは体を膨張させ爆発した。
そしてそのレーズンの死骸?肉片?大きく飛び散り、その一つが運悪くこちらに飛んで来た。
「ひぃ!」
べチャリと生暖かいが冷たい感触という意味不明な感覚に襲われる、その瞬間に破片で汚れた場所はジュウジュウと音を立て消えていくという不思議体験をしていると。
『!?誰だ!!』
『あ~、まずいぞソウジ。気が付かなかったが人がいる。もしかしたら
『なんだと!?』
すごい焦った声が聞こえるんだが・・・とりあえずやばそうだ。謝って貰ったりお礼を言う雰囲気じゃないのも幾らコミショな俺でもわかる。逃げよう。
しゃがみながらの地面に手を付きながら猛ダッシュで逃げる俺。塀のおかげか俺の姿は見られてないから人ごみに逃げれば大丈夫。
ドゴン!
ドゴン?と後ろを見るとこれまたびっくり!先ほどの騎士がいた場所は地面がひび割れまるで重い何かがすごい力でジャンプしたような光景になっていた。
ガン!
上の階で大きな音がして軽くマンションが揺れた。これはアレですね。上の階に降りたんですね。
必死に考える。まず隠れる?無理。袋のねずみだし。上に行く?無理!話せる雰囲気じゃない。
(下しか無いのか・・・)
凡夫の俺はその考えしか出来ず、諦めて必死に走る。顔が見られる?ここに居た方が確実にやばいわ!
『そこか!』
でも全然ダメだった。必死に階段下りたら追い着かれた。
「待ってくれ!俺は何も見てにゃい」
噛んだ。死にそう。
『どうだ?』
『あ~ダメ。アウトだ』
『・・・・そうか』
「待って!噛んだだけじゃん!噛んだらダメなのかよ!?」
『ちげぇよ。噛んだ事が問題じゃない』
『ジル』
『コイツだってせめてなんで殺されるかわかった方がいいだろ?』
よくないです。出来ればほって置いてください。
『さっきのヤツは【ホラー】といって、わかりやすく言うと化け物だ。その化け物の返り血を浴びたお前を俺達は殺さなくてはならない』
おいぃぃ!?説明が理不尽!?浴びたから殺すとか!?
「待って!つまりアレのせいで俺死ぬの!?」
『そうだ。ソウジそろそろ時間だ』
『・・・ああ。すまない』
「ま」
俺は最後まで口に出す事が出来なかった。
気が付くと俺は地面とキスしていた。体はだるいし服も穴が開いている状態だが生きていた。
「ははは。夢か」
身体に不調は無いか軽く確かめ、問題なさそうだったのでとりあえず俺は自分の部屋に戻り、服を着替え風呂に入る事にする。・・・・下着を替えたかった。
「はぁぁぁぁ」
風呂に入りゆっくり今日の出来事を考える。俺死んだ?いや生きてるしな~化け物かぁ~【ホラー】って言ったけ?そんなバイオレンスな【仮面ライダー】は知らないし【仮面ライダー】ぽくなかった。
「ん~~」
考えても仕方ない。とりあえず生きている事に感謝しよう。てか今日も仕事・・・
そう思って体を洗う為に湯船から出て、鏡を見ると胸あたりが赤くなっている事に気がついた。
(なんだこれ?)
触ると少し膨れていて心臓とは別に鼓動していた。
嫌な汗が止まらない。風呂に入って熱いぐらいだったはずなのに今は寒くて震える。
《あ、あ゛あ゛~……んっん!!……テステス……俺に気付いたか?まずは落ち着けって》
(え?今…)
声が聞こえた気がしたので周りを見渡すがもちろん誰も居ない。
《誰もいねぇよ。ここには俺とお前だけだ》
「だ、誰だ!?」
《あ~誰と言われればお前だ》
「え?ちょ・・と」
《まずは落ち着け。ちいとばかし面倒だが説明してやるから》
「あ、ああ」
俺は風呂場で深呼吸をして落ち着こうとする。てか思ったより落ち着くのが早い。まあこの数日色々あったし慣れたのか?
《落ち着いたか?》
「ああ」
《なら先に自己紹介といくか。俺はお前のもう一つの心臓【コア】だ》
「こ、コア?」
《そうだ。お前は一度死んだ。あの【魔戒騎士】に殺されたんだ》
「………」
薄々気が付いていた。さっきまで着ていた服に空いた穴は貫通してたし、アレが夢だと思えない。この幻聴が俺の妄想で俺の頭がおかしくなってたとしても俺にはそれは妄想なのか現実なのかわからない以上自分を信じる他は無い。
《いいか?続けるぞ?俺の元はあの【ホラー】だがお前の中に入り一緒に死んだはずだが……何故か生き返ってお前と一体化して【コア】になった。俺には俺の、お前にはお前の意思があるから正確にお前と俺は違うが元は同じだ。まあ一蓮托生だ》
(【ホラー】?・・あの化け物が俺に取り付いたのがお前って事なのか?)
《違う違う。取り付いたとは違う。寄生でもない。お前と言う【ホラー】は滅んだが【ホラー】の特性は残った・・つまりお前は人間であり【ホラー】であり、お前は人間側、俺は【ホラー】側に分かれただけで俺とお前は二人で一人って事だ》
(!?考えがわかるのか!?)
《そらそうだ。俺はお前でもあるんだぞ?続けるぞ?俺は【ホラー】だった記憶もある。俺はもう死ぬのはごめんだ。だからお前に教える事がいっぱいある。これから色々教えてやるから一緒に楽しく生きようぜ》
(なんか言い方がこれから死にかけるみたいに聞こえるんだが・・)
《そうだが?》
(はぁ!?なんでだよ!ふざけんなよ!?)
《俺に言われても困るんだが・・・【魔戒騎士】に言え》
俺は【コア】?の説明を受けた。どうやら俺は【ホラー】の特性も持っているそうで見つかれば【ホラー】を狩る【魔戒騎士】に殺されるそうだ。
【魔戒騎士】と【魔戒法師】は人類を【ホラー】から守っている集団で世界の裏側から守っている守護者らしい。
【ホラー】は人の強い負の思念【陰我】に餌に魔界からやってくる化物。魔界から出てきた時は【素体ホラー】と言うノーマルの姿だが人や物に取り付くと個体の存在に進化するそうだ。また死んでも魔界に帰るだけで存在は消滅しないそうだ。(肉体は滅ぶが)
魔戒騎士はそんな【ホラー】と日夜戦う存在だがいくつかルールがある。その一つに【ホラー】の血を浴びた者、【血の染まりし者】を殺す事だ。
【血の染まりし者】は血を浴びてからその命は100日となり、【ホラー】にとっても極上の餌となる。血に染まりし者の末路は「気絶することも許されない激痛の中で悪臭を放ちながら溶け崩れていく」らしい。
これは正確には【ホラー】になるらしい。共食いに会い糧になるか、肉体が耐え切れず死に【ホラー】になるか……
(え?つまり俺の命は後100日?)
《いや。お前は既に一度死んでいる。更に【ホラー】にもなってるから【ホラー】にも【魔戒騎士】にも狙われるな》
(は?)
《つまりコウモリは嫌われるだよ。人でもあり【ホラー】でもある存在はどちらからも狙われる》
(………)
《あ~追い打ちをかけて悪いがまだあるぞ?ちなみにお前は【アギト】も覚醒しかけてる》
(ア、【アギト】?それってライダーの?)
《ああ。つまり既にお前の敵は【魔戒騎士】【ホラー】【アンノウン】だ》
【アギト】とは【仮面ライダーアギト】に出てきた進化する力だ。段階に分かれていて基本的に超能力を得てその次の段階で【仮面ライダーアギト】に変身する。【アギト】を持つ者なら誰もが【仮面ライダーアギト】になれる可能性がある。
【アンノウン】は【アギト】を狩る者で【アギト】を発現した者を絶対に殺す存在で最上位種は竜巻等の超自然災害を起こせる。
俺はその話を聞いた瞬間に何かが折れる音が聞こえた。俺が何をした?子供の時、親のせいで周りから虐められてそれでも精一杯人様に迷惑かけずに生きてきた。成人してからも極力、人に迷惑をかけないように生きてきたのに……願ったのが悪いのか?こんな俺でも幸せな世界に行けたらいいのにと思ったのがダメなのか?
「ふざけんな」
なんで俺がこんな目に合わないとダメなんだ?生まれ?運命?ふざけんな!!神様がいるなら俺の事が嫌いなんだろ。こんな仕打ちで試練だとかほざく奴らは頭がおかしい。
《おうおう。いい感じに怒ってる所、申し訳ないがまだ悪い話は続くんだなぁ~。お前が一度死んで生き返ったってどこかで聞いた事ないか?あるよな~そう!【オルフェノク】だ!いや~俺が言うのもなんだが詰め込みすぎじゃないか?まあ寿命は大丈夫だろ、たぶん》
【オルフェノク】一度死んだ人間が覚醒して蘇り、進化した存在。自然的に生まれる事もあれば【オルフェノク】に殺され生まれる事もある。【オルフェノク】は変身できて【仮面ライダー】と戦えるほど強いが・・・進化を急激にした結果、寿命が短く【オルフェノクの王】の力によって最終進化しないと数年生きれない。
《現在、お前は【人間】【ホラー】【アギト】【オルフェノク】であり。敵対組織は【魔戒騎士】【ホラー】【アンノウン】は確定だな》
俺は風呂場で泣き叫んだ。怨み事やどうでもいい愚痴を垂れ流し、声が枯れるまでそれは続いた。
主人公のリアクションが軽い?設定はあるんだよ・・・