無限の剣を持つ男の異世界物語   作:ランホーク

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13話です!


半鳥半人

ソイホンサイド

 

「次はお前だ。ベルディア」

 

私はベルディアに言う。こいつは自分で言っていたのだ。ジョネスを倒せば次は自分が相手をすると。

 

「ジョネスが一瞬にして・・・・これは予想が狂ったな。貴様は俺より強そうだ」

 

これは意外。ベルディアは素直に自分と私の力の差を認めだした。これは好都合だ。

 

「そうか。ならば話は早い。ダクネスに掛けた呪いを解け。さもなければ殺す」

 

「呪いを解けば俺を見逃すのか?」

 

「いいから早く解け。お前を活かすか殺すかの判断は呪いを解いてからだ。とは言ってもお前はアンデット。すでに死んでいるのか」

 

私はひたすらにベルディアを挑発する。理由?特にないさ。強いていうならストレス発散。

 

「貴様・・・俺を怒らせたいのか?確かに貴様の方が強い。だがな、こちらも捨て身を覚悟で戦えば相打ちには持っていけるのだぞ」

 

「ほう。ならばやってみるか?」

 

私は右手を拳の形を作り腰に。そして左手を真っ直ぐそして平行に構える。

 

「ダメよ。ベルディア。挑発に乗ってしまってはあちらの思うツボよ」

 

「副団長!」

 

「なんだあいつは?」

 

「あれはハーピーか!」

 

ダクネスがその声の主の正体を答えた。そうハーピー。簡単に説明すると半鳥半人型のモンスターだ。突如としてベルディアの背後に現れたのだ。

 

そのハーピーはベルディアと同じくらいの背で足は鳥の足で腕が翼といった感じの体をしている。しかし顔と胴体だけは人間と全く同じで年齢と性別は二十代前半の女性。綺麗な黄緑色の髪を肩よりも少し長く伸ばして服は体のラインがはっきりと出るTシャツを着ている。

 

「副団長!どうしてここに!」

 

「あなた達の帰りが遅いから様子を見に来ただけよ。でもびっくりしたわ。まさかジョネスが駆け出しの冒険者如きにやられるなんてね」

 

そのハーピーはジョネスの死体の前まで移動して、

 

「安らかに眠りなさい。」

 

そっと手をかざした。へえ・・・さっきまで鳥の手足だったのに今は人間の手足になっている。変幻自在ってわけか。

 

雪の棺桶(スノーコフィン)

 

一瞬にしてジョネスの体は大量に発生した雪に覆われた。

 

「雪!?」

 

「雪を出す魔法なんて聞いた事ないぞ?」

 

「それにしてもあのハーピー結構可愛くね?」

 

「てかハーピーで珍しくね?俺初めて見たぞ!」

 

後ろの冒険者が何かうるさいが私は気にせず大量の雪に覆われたジョネスを見ている。

 

「溶けなさい。」

 

そうハーピーが言うとジョネスを覆った雪がすごい勢いで溶けていく。ジョネスの死体をも同時に。

 

なるほど仲間を葬送するくらいの優しさはあるのな。

 

「さて私の部下を殺したのは誰かしら?」

 

先ほど代わってハーピーはものすごい殺気を飛ばしてきた。

 

「こいつ・・・やばいな。」

 

私はハーピーが飛ばした殺気を浴びて冷汗を流す。

 

「な、なんですかこ、これは・・」

 

めぐみんがガタガタとまるで生まれたばかりの小鹿のように震えている。

 

「ちょっとちょっとやばいんですけど!!なんかあのモンスターさっきソイホンって子にやられた人よりヤバいと思うんですけど!!」

 

青い人もこれ以上に無い程に怯えている。

 

「ダクネス。あいつが誰だかわかるか?」

 

私はジョネスの事を詳しく知っていたダクネスにあのハーピーの事を聞く。

 

「ああおそらくモネで間違いないだろう。」

 

「モネ?それがあのハーピーの名前か?」

 

ダクネスがコクっと頷く。モネ・・・聞いた事ないな。

 

「ハーピーは知性を持つ珍しいモンスターなんだ。とても希少なモンスターで討伐対象には含まれておらずベルセルクでは絶滅危惧種に指定されているんだ。」

 

「モンスターにも絶滅危惧種ってのがいるんだな」

 

ダクネスはそのままハーピーについての説明を語る。

 

「ハーピーの羽はとても上質なうえに丈夫。高値で取引される事が昔はあったのだがその所為でハーピーは乱獲されて一気に数を減らした。これが絶滅危惧種に指定されている理由だ。」

 

「もうここ数年ハーピーの姿はほとんど確認されていないんだが魔王軍に一匹だけハーピーがいるという情報が王都に入ったんだ。それがあのモネという名前のハーピーだ。」

 

「そういえば何でダクネスはあのハーピーの名前を知っているんだ?」

 

「それは手配書で見た事があるからだ。」

 

「なるほど。絶滅危惧種だから討伐はしちゃだめだと思ってたけど。賞金首なら問題ないな。」

 

私は再び戦闘態勢を取る。

 

「ソイホン。あのハーピーは強いよ。私も手を貸す。」

 

「足引っ張るんじゃないよマリー!」

 

「誰に物を言ってるのソイホン!」

 

マリーも私の隣に来て構えを取る。

 

「ふふ。あなた達みたいな可愛い女の子が相手だと嬉しいわ。だって・・・」

 

ハーピー・・モネは俯きそして顔を上げる。

 

「その綺麗な顔を私の爪でズタズタに引き裂く事が出来るんだから!!!」

 

モネは人間の姿から半鳥半人の姿にへと戻った。

 

「私は魔王軍第四師団副団長ハーピーのモネ!!ジョネスを倒したくらいでいい気になるなよ小娘共が!!」

 

「みんな下がってて!!」

 

マリーの一声でめぐみんと青い人はすぐさま正門付近にいた冒険者の所まで後退した。

 

「ダクネス!!お前もだ!!」

 

何故かこのダクネスだけは逃げようとしないどころ剣を構えている。まさか戦うつもりか!?

 

「おいダクネス!!俺たちも下がるぞ!!あんな化け物俺たちじゃ太刀打ちできねえよ!!素直にこの二人に任すんだ!!」

 

男が女の子二人に戦いを任せるという光景は傍から見ればクズと思われるだろうが今はこの男の判断が正しい。

 

「そうだよダクネス。ここは私達に任せて。」

 

マリーもダクネスに下がるように言うが、

 

「しかし!!私は騎士として逃げるわけには」

 

断固として下がらないダクネスに私は、

 

「いいから下がってろメス豚!!ぶっ殺されてーのか!!」

 

「きゃ、きゃいいいいん!!」

 

気色の悪い声を上げながらダクネスはあのパンツを盗んだ変態に引きずられていった。

 

「あなた・・・結構容赦ないのね・・・」

 

おっと敵に引かれてしまった。でもダクネスはマゾだから特に問題はない。

 

「モネ副団長!!俺も加勢します!!」

 

蚊帳の外となっていたベルディアがモネにそう言うが、

 

「いえ。大丈夫よ。」

 

「へ?」

 

ベルディアが気の抜けた声を出す。まさかこいつ・・・

 

「相手は私一人よ。二人まとめて掛かってきなさい。」

 

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