無限の剣を持つ男の異世界物語   作:ランホーク

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18話です!


商談

ハクヤサイド

 

「ふうう・・だいぶ良くなってきたな。」

 

俺は右肩に撒かれた包帯を外して回しながら具合を確かめた。

 

「なんて回復の速さ・・・・」

 

定期健診にやってきた看護婦さんが驚きを露わにしながらそう言った。

 

「これくらい普通じゃね?」

 

「普通じゃないですよ!!だってあなた体の至る所を粉砕骨折してたんですよ!!?右肩もです!!なんでそんな重度のケガをたったの一日で治せるんですか!!?」

 

目を飛び出す勢いで叫んでくる看護婦。耳がキーンとするから叫ぶのやめて。

 

「俺の体は少し特殊でな。これくらいのケガなら二日もあれば全快するぜ」

 

「なんですかその超便利な体!!一生寝たきりレベルのケガなのに!!」

 

まあ確かに普通の人間ならそうかもしれないな。

 

普通の人間だったらな。

 

「ったく、ソイホンのやつ。普通骨折れるまで殴るかよ」

 

定期健診は終わり看護婦さんは病室を出て行き、

 

俺は看護婦さんに持ってきてもらった病院食を食べながら新聞を読み始める。

 

「ん?冒険者格付けランキング。」

 

俺は見出しでその文字を見つけて段々と読み進める。これは王都などで活躍している冒険者を強さや功績などで格付けしているのだが俺はあまり好きではない。他のやつと比べてなんになるっていうんだよ。

 

「えーと第3位。王下七武神『剣豪』コジロウ。まさかコジロウがランキングに入ってるとはね。」

 

俺の知ってる限りこいつは七武神としての依頼を除けば基本クエストなどは行かない奴なのだ。そりゃあ自分からクエストを受けて金を稼がなくても王都から月100万は自身の口座に振り込まれるし。それに七武神としての依頼を完遂すればその分の報酬も貰える。だから金は十分すぎるほどに手に入る。

しかしこのランキングで名前が載るには強いだけではなく王都で自主的にクエストを受けて国に貢献しなければならないのだ。

 

あーそうか。こいつは王下七武神では一番国の為に働いてるな。だったらこれに名前が掲載されてるのも頷ける。

 

ちなみにこのランキングは新聞では3位までしか乗ってないが月刊雑誌を見れば下は30位まで見る事が出来る。

 

「えーと第2位。王下七武神『戦神』スサノオ?」

 

・・・・・なんだこいつ?王下七武神って書いてあるけどこんなやつ俺が現役の時はいなかったぞ?

 

まあいいや。それより気になってた第1位。

 

「第1位。王下七武神『大魔法使い』マーリン。」

 

やっぱりマーリンが一番か。まあそうだよな。あいつを超える魔法使いはこの世界にはいないだろう。

 

正直に言うと俺はこのマーリンってやつとは一番古い仲なのだ。マリーやソイホンはもちろん

 

前のな、「ハクヤさん。お見舞いに来ました!」

 

スライド式の扉を開けて入ってきたのはウィズ魔道具店の店主であり元魔王軍の幹部。ノーライフキング。リッチーことウィズ。

 

「ウィズ。わざわざ来てくれたのか。」

 

「はい!お店は今日はもうお終いなので」

 

ベッドの隣にある椅子に行儀よく座り持っていた袋をテーブルの上に置くウィズ。

 

「あ、これお見上げです。途中の果物屋さんで買ってきました」

 

「マジか!ありがとう。んでこれなに?」

 

袋からでてきたのはなんか硬いもの。外皮が先端は丸いがトゲトゲしている。色は茶色と緑を混ぜた感じの色。

 

「私にもなんだか・・・?」

 

「え?なんでわからないのにこれ買ったの?」

 

「お金がなかったので一番安かったものを・・・」

 

一瞬の沈黙。なんだこの気まずい空気!お金がないのに俺の為にお見上げを買って来たくれたのにそれにケチをつける俺。なにこれ!!俺が悪いの!!?

 

「あ、ありがとうウィズ。家に帰ったら食べるよ」

 

作り笑顔で済まし俺はウィズと時間を潰すために話す事にした。俺はベッドに寝転がり包帯が取れた方の腕だけ自分の後頭部に持っていき枕にする。

 

「なあウィズ。」

 

「なんですかハクヤさん」

 

「ウィズって元魔王軍の幹部なんだよな?」

 

またもや一瞬の沈黙。やばっ!これ聞いちゃまずかったかな?

 

「いえ。正確には幹部ではありません。私は一度席官を任せられたくらいです」

 

大丈夫そうだな。それにしても幹部ではなかったのか。席官ねえ・・・。

 

「どこの師団か聞いても?」

 

「私が所属していたのは第三師団ですね。主にこの師団は単純な武力よりも特殊能力を持った人が集まった部隊です。別名、特殊能力部隊ともいいます。ちなみに私は四席でした。」

 

ほう。それはそれは良い情報を聞いた。第三師団は特殊能力に優れた奴がいるのね。

 

「まあ私は性格が魔王軍の者として相応しくないと言われて追い出されてしまったんです」

 

「まあわかるわ」

 

一番大事なのは何故魔王軍なんかに属していたのかだ。でも俺は知っている。なぜ魔王軍なんかにウィズが所属していたのかを。

 

それは今度の機会として、

 

「なあウィズ。俺と商談をしないか?」

 

「商談ですか?」

 

目をぱちくりとさせるウィズ。ウィズもマリーやソイホンにも勝るとも劣らずの美女だな。

 

「ああ。ウィズが知っている限りの魔王軍の情報を教えてくれ。」

 

「情報ですか?それなら商談なんてしなくてもただで・・・」

 

「俺は仲間以外で誰かに借りを作るのが嫌いなんだ。だから商談という形でお前の情報を買う。それに何時もソイホンやマリーの世話してくれるしお礼も込めてな」

 

マリーに至ってはウィズが優しいのを利用して何時も修行を手伝わせてしまっているしな。ソイホンも夜に飲みに行くときよくウィズを連れまわしているし。お礼っていうかお詫び?

 

「そういうことなら・・・わかりました。その商談に乗りましょう」

 

真剣な顔付きになった。やっぱり商人なんだな。

 

「よしじゃあ早速商談を始めよう」

 

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