無限の剣を持つ男の異世界物語   作:ランホーク

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4話です!


遭難

ソイホン サイド

 

「どこにいるんだ」

 

私はコジロウと別れた後ハクヤ探しに専念していた。

 

別に探している理由はない。

 

強いてあるというなら酒を奢ってもらったお礼を言うためだ。今すぐにする必要の無い事だが何故か私はすぐハクヤに会ってお礼を言わなければ気が済まない状態でいる。

 

ハクヤがいそうな場所はあらかた探したが全て外れ。

 

私の予想ではマリーを探していると思うのだが、思い出してみればマリーとは数日前から会っていない。

 

いや私達のパーティーは基本集まる事が少ないから。数日顔を合わせないのは結構ある事だ。

 

だが近くの古城に住み着いている魔王軍に手を出すなと伝える為に今はマリーと合流する必要がある。

 

それはハクヤが伝えるから問題はないだろう。私はハクヤに感謝の意を伝える為にハクヤを探している。

 

「ウィズの店は休みだったし・・・どこにいるんだ?」

 

私は頭を悩ませハクヤが行きそうな場所を脳内の記憶フォルダから必死に探し出す。

 

「ダメだ。分からない」

 

私はハクヤを探し出すのを諦めたその時、

 

「え?」

 

私は後ろを向いた。それは何故か。

 

「この魔力・・・・ハクヤ?」

 

魔力の高まりを感じた。ハクヤが意図的に魔力を解放している。

 

「この先は確か立ち入り禁止の森があったはずだ。」

 

まさかそこに?

 

私は気になり全速力でその森に向かった。

 

 

 

 

ハクヤサイド

 

 

ここは立ち入り禁止の森「暗黒の森」と呼ばれている森だ。

 

名の由来は昼にも関わらず森の中は夜の様に暗く日が差さないからこう呼ばれているらしい。原因はあまりにも太く高く育った木々が陽の光を遮ってしまうかららしい。

 

その森の少し深い場所で俺は、

 

 

「お前ら何やってたの?」

 

俺は怒気を孕んだ声で目の前に正座している二人に問うていた。そして意図的に魔力を放出して二人に怒っているアピールをする。

 

「いや・・・その・・これは・・・」

 

一人は綺麗な茶髪を腰辺りにまで伸ばした美女。はち切れんばかりの果実をを二つ実らせているノーライフキングの異名を持つリッチーことウィズ。

 

もう一人は一言で言えば外見だけは完璧美少女。

 

透き通った綺麗な金髪は腰辺りにまで延ばされ俗に言うツインテールという髪型をしている。そして顔の造形はこの世界にこれ以上整った顔立ちの人はいないんじゃないかってくらいに綺麗に整っている。

 

サファイアを連想させる綺麗な蒼い瞳。両手で完全に覆えるほど小さな顔。健康的な赤い唇。黒子一つ無い白い純白な肌。しかし残念な事にウィズとは対極的に果実は完全に枯れてしまっている。いやまだこいつは14歳だから希望はあるか・・・ってそんな事よりも・・・。

 

「マリー。何をしていたか答えろ。」

 

「修行してました。」

 

「このバカッ!!」

 

「痛っ!!」

 

俺はバカ・・ではなく俺の仲間の一人であるマリーに拳骨を食らわせた。

 

「何するんですか!!頭が悪くなったらどう責任とってくれるんですか!!」

 

「お前が悪いんだろ!!またウィズに修行相手を頼んでいたのか!!」

 

そう。この馬鹿ことマリーは自分の戦闘での腕を磨くために何時もウィズに組手の相手を頼んでいるそうなのだ。

 

「組手の相手だったら俺がいつでもしてやるのになんでウィズに頼むんだ!!ウィズは客がこない店を繁盛させるために忙しんだぞ!!」

 

「いいじゃないですか!!どうせ客なんてこないんだから私の修行相手させたって!!」

 

「あの二人共!!無意識に私を罵倒するのはやめてください!!リッチーだけどまだ心は人間なんですよ!!」

 

隣で半泣きになりながらウィズがそんな事を言ってくるが俺とマリーは無視を決める。

 

「大体この森は立ち入り禁止なんだぞ!なんでこの森で修行してんだよ!!」

 

「だってここには誰もいないからどんだけ暴れたって誰にも迷惑かからないし!!」

 

そんな事を泣き目を腫らしながら言ってくるマリー。全くこいつは・・・。

 

「はあ・・・・。もう泣くなよ。幾つか質問するから正直に答えろよ」

 

二人は無言で俯く。

 

「マリー。なんで俺じゃなくてウィズに頼んだ?」

 

俺が聞くと俯きながらマリーは答える。

 

「ハクヤはいつも私の事気遣って手加減してくるから・・・・」

 

俺は図星を突かれた事により、たじろぐ。そのままマリーは続ける。

 

「ソイホンはめんどくさがって相手してくれないし。コジロウは少女である私とは戦いたくないって言うし、フーリンはバイトが急がしいって言うし。頼めるのウィズくらいしか・・・」

 

「私も一応バイトという形でマリーさんの相手をしてました。お店が赤字続きなのでこうしてお金を稼ぐしかなかったのでマリーさんに付き合っていたのです」

 

ウィズも小さめの声で言ってくる。全く・・・。

 

「俺が一番怒っているのは二人だけでこの森に入った事だ。もし迷って帰ってこれなくなったらどうするんだ?」

 

「それは大丈夫です!私テレポート使えますから!!」

 

とウィズが顔を上げて言ってくる。

 

「魔力は残ってるのか?」

 

「あ・・・」

 

やっぱりな。二人に聞いた所この場所でやっていたのは魔法攻撃の回避訓練。

 

ウィズが強力な魔法をマリーに放ちそれをマリーは回避したり弾いたりといった感じの特訓をしていたらしい。

 

つまりウィズはずっと魔法を放っていた為に魔力が枯渇に近い状態になっている。それに加えテレポートは多くの魔力を消費する魔法でもある。結果として帰る手段としてテレポートは使えないという事になるが、ウィズは特訓に夢中でそのことを忘れていたらしい。

 

「わかったか?俺がこなかったら今頃二人共この森で彷徨っている頃だぞ?それに俺もソイホンもお前らが帰ってこなかったら心配するんだ。だから俺はこれだけ怒ってるんだ。わかったか?」

 

「「ごめんなさい・・・」」

 

俺に散々言われてしょんぼりする二人。だがこれに懲りてもうこの森に入る事は無いだろう。

 

「よし。じゃあ帰るぞ。ウィズ、俺の魔力をドレインタッチで吸い取ってくれ、そんでテレポートで帰ろう。」

 

「はい!」

 

そしてウィズは俺の手に触れて魔力を吸い取っていく。ヤバい結構持っていかれる。

 

「大丈夫ですか?」

 

「ああ。さあ帰ろうか」

 

俺はウィズの右肩、マリーは左肩を掴む。

 

「では行きますね!テレポート!!」

 

 

 

ソイホン  サイド

 

 

「着いたはいいが。どこにいるんだ?」

 

私は今暗黒の森と言われる立ち入り禁止の森の中にいる。

 

「おーい!!ハクヤ!!返事してくれ!!!」

 

一向に見つからない。おかしいなこの森からハクヤの魔力を感じたのに。

 

「仕方がない。今日は遅いし帰るとしよう」

 

私が踵を返し街に帰ろうとした時。私は気づいた。

 

「どっちから来たんだっけ?」

 

 

 

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