6話です!
ハクヤサイド
「た・・・ただいま」
ギルドに戻る途中俺の目の前に傷だらけで髪はボサボサで息切れをしながら立っている少女がいた。おまけに服もボロボロだ。見えてはいけない部分だけを残してめちゃめちゃになっている。
「お、おかえり。今までどこにいたんだソイホン」
クールさをかなぐり捨てた姿のソイホンを見て引きながら俺は尋ねた。
「あ・・・暗黒の森の中でハクヤ達を探してたんだ。私も探しに行ったんだけど遭難しちゃって・・・もう・・・死ぬかと思った・・・」
俺の姿を見て安心したのかソイホンは泣き出してしまった。ソイホンの泣き顔を拝むのなんて何年ぶりだ。
「そ、そうか。大変だったな。俺たちもソイホンの事ずっと探してたし心配してたんだ。無事でよかったよ」
俺が笑顔でそう言うとソイホンは涙を拭いこの一週間での出来事を長々と語りだした。
まず最初の日はとにかく森を彷徨い続けてたらしい。俺たちを探すのも兼ねて。そして何より手ぶらで来ていたので食料とか水を確保する事に苦労したらしい。空腹の極限の状態で食えそうにない植物型モンスターや食えるけど抵抗のある虫型モンスターが絶えずソイホンに襲い掛かってたらしい。ボロボロの状態でやっと食えそうなモンスターに巡り会う事が出来たそうなのだが、その巡り合えたモンスターがまさかの第5級危険指定生物の一撃グマの群れだったらしい。普段のソイホンなら一撃グマ程度手刀一発で倒せるのだが極限の空腹と疲労で力が出せずボコボコにやられてしまったらしい。
「だけど良い修行になった。」
「マジで?」
ソイホン曰く長時間の極限状態は自身の神経を研ぎ澄ます事に一役買ったらしくて自分の動きや技に磨きがかかり何とか一撃グマの群れを全滅させる事が出来たとか。
「でもどうやって森を抜け出したんだ?」
「ああそれは簡単だよ。木がたくさんあるから迷うんでしょ?だったら私が進む道の木を全てなぎ倒して切り株の目印を作っただけ。」
こいつはバカなのかそれともアホなのか。とんでもねえ事思いつくもんだ。
「そんで木が無くなれば空の星も見える。北の星はこの時間帯でも見えるからね。北極星の助けを得てこの街に帰って来た。」
「なんかもうお疲れ様。今日の夕飯は俺が奢るよ」
こいつは生き残るために孤軍奮闘していたのに俺は探すのがめんどくさくて警察に捜索願いを出そうとしたんだ。そのお詫びとしてな。
「その前に風呂と着替えをしてこい。」
「わかった。じゃあ先にギルドで待っててくれ」
そう言い残すとソイホンは走って自分の止まって居る宿に駆け出した。
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