六身合体、瑠璃子さん。
合い言葉は電波と超電磁とヨーヨー。
内訳:仮面戦士的特撮二作品+年齢制限的電脳遊戯+軽快系娯楽小説+巨体が唸って空飛ぶ的アニメーション作品+スケバン的鉄仮面的特撮作品
晴れた日はとってもよく届くの
ちょっとピリッとした感じでね
雨の日はザーザーって感じかな
空の青い日は透き通った電波が
そっと私を貫通してゆくんだよ
ねえ
貴方にもこの電波は届くかしら
私の受信した電波が届くかしら
レベル五の
あの
受信者が殆どいない
この素晴らしい電波
届け
届け
貴方に届け
私と同じ風景を見て欲しいから
いつもいつもいつも祈っている
電波
電波
素敵な電波
この想いを受信して
お願いだから
届け
届け
貴方に届け
はい、マヨーネさんから話は聞いています。
ええっと、ヒリリ・キリリンさんですよね?
僕が、クラン『浅草キャッツ』の田中です。
今回は悪魔向け広報誌の、『悪魔タイムス』創刊号の取材なんですよね?
へえっ、悪魔側から要望があったんですか。
今回はサマナー特集なんですね。
僕なんかでいいのかな?
僕はファントムソサエティにいる、有象無象の一人ですよ。
えっ、違う?
違うんですかね。
ははは、そういう風に言っていただけるとなんとも面映ゆいですが嬉しいです。
しかしまあ、メシア教やテルス教にも取材されるって、人脈が半端ないっすね。
ええ、なんでも聞いてください。
あ、この店ですか。
お気に入りの甘味処なんですよ。
割烹着とリボンの似合う女将さんが切り盛りしているんですが、どうです、めちゃめちゃ旨いでしょう。
僕も初めて来た時は驚きましたから。
ええ、時間と金があれば彼女たちを連れてきています。
浅草はおいしい隠れ家的な名店が沢山ありますからね。
観光客向けのお店よりも良心的な値段でおいしいです。
この豆かんが特にお勧めですよ。
あっ、そうですね、本題に入りますか。
僕は大学卒業後普通に会社勤めしていたんですが、半年前に不景気で会社が倒産しちゃいましてね。
再就職活動をしている内に、闇金をやっているウリシマ君の手伝いをすることになりました。
彼、僕の同級生なんですよ。
あれっ、ご存じなんですか?
まさに腕っこきの情報屋って感じですね。
彼の事務所では金銭管理をしていました。
その頃、彼から冗談半分にこの悪魔召喚器を渡されたんですよ。
「お前だったら、使えんじゃね?」って言われたんです。
そんな時に、この浅草でちょっと変わった女の子たちに遭遇したんですね。
ええ、あちらの机にいるあの子たちです。
昔の修道僧みたいな恰好をしていますね。
マネカタ、っていうそうです。
彼女たちも何故この世に出現したのかわからないらしく、帝釈天が治める街アサクサに普通に住んでいたのに、気づいたら僕の目の前に現れたのだとか。
並行世界からやって来たんですかね?
聞いた話では、魔物が支配する修羅の世界みたいです。
皆と平崎市へ遊びに行った時にマヨーネさんから勧誘されまして、その後、ファントムソサエティに就職という運びになりました。
現在僕はファントムの西東京方面隊に所属する隊員で、身分は異界調査員です。
スリル博士によると彼女たちマネカタの構成物質は造魔に近いそうで、日常的に連れ歩けるのがいいですね。
普通の悪魔は、連れ歩くだけでがばがばと生体マグネタイトを消費しますから。
会って直ぐに彼女たちと会話が弾んで意気投合しまして、運命を感じましたよ。
彼女たちには名前が無いっていうんで、左から泪、瞳、愛と名前を付けました。
波打つ髪の大人っぽい子が泪、落ち着いた感じの長い髪の子が瞳、おかっぱの活発そうな子が愛です。
泪は治癒・支援系魔法、瞳は攻撃・状態変化系魔法、愛は特殊攻撃特化ですね。
マネカタたちと一緒にいるショートカットのメイド服の子は他の結社の戦闘員だったみたいなんですが、戦闘中に倒れていたのを見つけて僕が保護しました。
名前は岬瑠璃子ちゃんにしました。
めちゃくちゃ、可愛い子でしょう。
あの視線がちょっと遠い感じとか。
記憶喪失になっていたようなので、僕と相思相愛の設定にしました。
彼女はスーパー護衛メイドという設定なので、めっちゃ強いですよ。
ショッカーで言うと、幹部級怪人並の強さじゃないかと思うんです。
スリル博士に聞いたら、潜在能力が活性化したんちゃうかとのことです。
何故か博士は彼女のことを苦手がるんですよね。
あんなにいい子なのに。
結社での洗脳が強すぎたのか人格崩壊しかけていたみたいで、僕を見るなり「お兄ちゃん!」って抱きついてきたんですよ。
もうムハァ! って感じでした。
わかります?
ムハァ! ですよっ! ムハァ!
美少女に抱きつかれるなんて、産まれて初めての経験でした。
思わず、ブヒィ、って言っちゃいました。
ビリビリって、電磁波を喰らいましてね。
もう少しで天国直送されるところでした。
まさにハレルヤですよ。
これはもう、保護するしかないでしょう。
彼女は電波人間で電波エナジーが動力になっていまして、電波力が高まってチャージアップすると超電磁力が使えるようになるんです。
警察無線や宇宙からの電波も普通に傍受・受信出来るそうで、いろいろと助かっています。
毒電波を送信出来るそうですが、それを喰らった敵って大抵おかしくなるんですよ。
試しに喰らってみます?
あはは、冗談ですよ、冗談。
あはは。
彼女の技、ですか?
ええと、電波投げに超電磁砲に超電磁ヨーヨー、超電磁タツマキに超電磁スピンだったかな?
「おまんら、許さんぜよ!」と、見得を切りながら投げるヨーヨーがまた恰好いいんですよ。
電波投げの練習相手になっていますがけっこう飛ばされるんですよ、アレ。
投げ飛ばされたい人が割と多いんで、実験相手には事欠きませんね。
ただ、練習後の握手でブヒブヒ言っている人が多いのは少し気がかりです。
あと、彼女は赤心少林拳の使い手で、皆教えて貰っているんですけれども、動きが見えないんですよ。
あっという間に間合いに入られて、対応する間もなく電波投げで投げられるんですから。
そうそう、先日彼女にイタリア製のスクーターを買ってあげたんですよ。
マヨーネさんが、スクーターはイタリア製がいいって言ってたものでね。
その黄色いスクーターにテントローって名前を付けて、彼女はよく走っていますよ。
そうして、僕はクランの『浅草キャッツ』を立ち上げました。
今はスリル博士が作った擬似体験型の『狂王の試練宮』に潜って、彼女たちと共に自身を鍛えている真っ最中です。
あそこは大変いいですね。自分自身が強くなっているのを日々実感しますから。
弾数無制限の軽機関銃を撃ちまくれば、殆どこわいものなしです。
ゲームじゃないんで、あっさり倒せる方がいいに決まっています。
彼女たちがメキメキ実力を付けているのも、大変嬉しい話ですよ。
敵対する相手は、みんな倒しちゃえばいいんです。
だって、敵なんですから。
えっ?
別に皆殺しにしちゃえばいいんじゃないですか?
だって、ゴブリンやオークやそういった連中に生きる価値なんて無いでしょう。
悪魔だってそうですよ。
敵対する相手は皆殺し。
殺っちゃえばいいんですよ。
戦闘員は今日の時点で、二ダースいます。
戦場の後方で油断していたのを捕獲していたら、けっこう増えるんですよね。
向こうも警戒するようにはなってきていますから、近頃は捕獲しにくいです。
作戦毎に彼らはかなり増減しますから、移動用車両の調達が案外面倒ですね。
相手によっては、非戦闘員だろうとなんだろうと簡単に殺っちゃいますから。
快楽殺人者に遭遇したら、最悪です。
それが自称正義の味方なら尚更です。
そういう奴らは、車もついでにオシャカにしちゃうんですよ。
ああいうバルバロイは困りますね。
正義感に泥酔している奴もいます。
呆れ返る程疑いを持っていません。
もう、参っちゃいますよ。
徒歩での撤退って、本当に大変なんですから。
しつこい追撃戦を仕掛けてくる部隊が以前いて、そいつらは釣り野伏せで返り討ちにしました。
皆血まみれになっちゃって、大変でした。
丁度役場の近くだったんで、水道を借りて洗いまくりましたよ。
もう、ホント、ああいう連中はなんとかして欲しいです。
女の子の戦闘員とかそういう子を拾うと、うちの面々が怒るんですよ。
ちょっとでも可愛いと、そりゃあもう非難の嵐です。
あれ、困るんですよね。
別にナニしようとか考えなくても、カンカンに怒るんですから。
基本的にそういう子たちには事務所で料理洗濯掃除などをやらせるようにしているんですが、時に不意にいなくなるんです。
あれ、ホントに困るんですよね。
予定がいろいろ狂っちゃうんで。
今働いてもらっているのは職業安定所を通じて面接したお姉さんたちで、以前は小さな弁当屋で働いていたそうです。
彼女たちには、うちの状況を気にしないという軽い洗脳しか施していません。
人の出入りが激しいなあとは思っているみたいですか、詮索をしないのはとてもいいですね。
一人泊まり込みで働いていますが、公園で拾った子ですから身元不明なんですよ。
本人は成人になっているって主張しているんですが、どうやら未成年ぽいので一応気にはしています。
『浅草キャッツ』の事務所で若い衆が日中ゴロゴロしているのもあまりよろしくないですから、地域の清掃活動やお年寄りの方々への手助けなども積極的に行っています。
いわゆる地域奉仕で、宣撫策ですね。
困っているお年寄りは思った以上に多いですから、時々お助け隊を派遣しています。
行政がなんとかしたらいいとは思うんですが、お上は大抵非情ですからどうにもならないことが多々あります。
お年を召された方々は、話を聞くだけでも喜んでくれるんですよ。
ウリシマ君のところへ、人材派遣することもあります。
たまに戦死した戦闘員のことをおばあちゃんに言及されたりして困惑することもありますが、今のところはそれなりにやれています。
活動費、ですか?
それはまあ、悪い奴らをメッする時にいろいろと。
うちで働いている女性たちは、基本的に優遇しています。
少ないながらも、賞与がありますしね。
全員独身者なのは少し気になりますが、結婚が必ずしも幸せになれるカタチとは限らないので、彼女たちの悩み事相談は随時受け付けています。
最悪洗脳ですが、やり過ぎると壊れちゃうんですよね。
高性能なモノならやりようはいろいろあるんですが、汎用機はガッとやっちゃいますから気をつけないとすぐ壊れます。
なんでもかんでも洗脳すればいいって訳でもないので、そこは使い方次第です。
普段の活動としては、異界調査に仲魔の育成や生体マグネタイト稼ぎなどです。
後は、悪い人へのお仕置きですか。
若い衆を派遣するのも仕事ですね。
西東京方面隊の一員として、茨城(いばらき)や千葉方面が基本探索地域です。
応援部隊として埼玉群馬栃木に出張することもありますし、神奈川県の平崎市へ出向くこともあります。
各地域の役所を回ってなにかおかしなことは無いかと、御用聞きをする訳です。
三河屋のサブみたいなもんですか。
まあその、基本的に何でも屋です。
荒事の時などに、若い衆に強化服を着せて突撃させるのも業務のひとつです。
呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン、ってとこですかね。
間に合わせで買った古いミニバン数台が酷使してきたせいかぼちぼちイカれだしているので、近々買い替える予定です。
下手すると、一日三〇〇キロ以上走ったりしますからね。
僕が入る前は消耗戦を散々やっていたみたいですけど、それって結局潰し合いになっちゃいますから損ばっかりだと思います。
司法が介入すると面倒ですからね。
程々のところで手打ち。
相手の面子を潰さない程度の行動。
そういうのが大事なんじゃないですかね?
単に殺しあうなら、それは滅びへの道じゃないですか?
え?
よくご存じですね。
ええ、テルス教の嘉屋さんのところへたまに手伝いに行きます。
あそこも、幹部と実行部隊の隊長不足に悩まされていますから。
ファントムも最近幹部候補生の人が来まして、かなり人気です。
へえ、あの人も取材されるんですか。
まあ、エイミス神父や船岩さんは取材しにく……おっとこれはオフレコでお願いします。
お疲れ様でした。
『悪魔タイムス』が売れるといいですね。
ここからちょっと歩いたところに、とてもおいしい小料理屋があるんですよ。
どうです? 一緒に行ってみませんか?
女子高生みたいな可愛い若女将がいるところで……痛い痛い、瑠璃子ちゃん、痛いっす。
なんだよ、僕が浮気する訳無いだろ。
毎晩一緒じゃないか。
ウリシマ君から貰った簡易洗脳機を持っているけどさ、これはハーレムを作るための道具じゃないんだよ。
不動産屋とか中古自動車屋とかホテルとか役所とか公的機関とかさ、そういうところくらいでしか使っていないだろう?
僕は悪魔遣いの調査員だから、こうした道具があると仕事上とても便利なんだ。
昔からの付き合いだと思ってみんな口が軽くなるから、それで使っているのさ。
うん、大丈夫大丈夫大丈夫。
今夜もいっぱい、ね?
みんなで、ね?
うん、これ以上は増えないからさ。
瑠璃子ちゃんも泪や瞳や愛が好きでしょう?
僕を信じてよ。
トラストミーがセオリー。
なんてね。
フロレタールのおいしいケーキを買ってあげるからさ、機嫌を直してよ。
うん、うん、そうだよ、僕は瑠璃子ちゃんを常に大事に思っているから。
ああ、すみませんね、ヒリリさん。
じゃ、小料理屋へ行きましょうか。
ええ、既に予約を入れてあります。
あそこは本当においしいですから。
彼女の腕前は実に素晴らしいです。
痛い、痛い、なんで瑠璃子ちゃん、僕をつねるの!?
ちょっと、泪に瞳に愛まで、なして僕をつねるのさ?
ヒリリさん、そんなに大笑いしないでくださいよう。
きらめく電波に乗って
貴方へ辿り着く
かそけき光を目指して
真っ赤な
真っ赤な
溶鉱炉のあの真っ赤な
輝きの中へと飛び込む
受け止めて
受け止めて
すべてを受け止めて
貴方は私と同じなのだから
逃がさない
逃がさない
貴方を逃がさない
ずっと
ずっと
一緒にいたいから
だから
だから
きっときっと受け止めてね
貴方も受信出来ていると
そう信じているから
【キャラクター三人】
以下では『あくいろ!』独自の解釈を施され、重要人物化した登場人物三人について補足します。
あまり語り過ぎると興醒めになるかもしれませんので、簡単に述べます。
《アマーリア・マヨーネ》(ソウルハッカーズに出演。元キャラ名はマヨーネ)
一言でいうと、『ファントムソサエティの頼れる中間管理職』。
ファントムソサエティを現実的組織として考えた際に、誰を中間管理職に据えるかで悩みました。
ファントムは割とフリーダムな人が多い印象なので、落ち着いた雰囲気の彼女に白羽の矢を立てました。
ゲームをされた方々からすると、かなり印象が異なるかと思われます。
『あくいろ!』はメシア教やテルス教(ガイア教の『あくいろ!』版表現)やショッカーなどが乱戦状態ですので、有能な中間管理職が必要に思われました。
ハッカーズ本編で後半ぐだぐだになって見えるのは、きちんとした中間管理職がいなかったからではないかと愚考します。
主人公のお助けキャラ其の壱。
《スリル博士》(デビルサマナー、ソウルハッカーズの二作に出演。元キャラ名はドクタースリル)
一言でいうと、『ファントムソサエティの頼れる博士』。
こちらもゲームをされた方々からすると、かなり印象が異なるかと思われます。
『あくいろ!』では、ファントムの装備品やデモニカスーツの開発などを行っている優秀な博士です。
あまりにも多忙なので、有能な助手を募集中とか。
主人公のお助けキャラ其の弐。
《嘉屋かほる》(真・女神転生Ⅳに出演。元キャラ名はカガ)
一言でいうと、『テルス教の頼れるお姉さん』。
テルス教はファントムソサエティと一部業務提携しており、その橋渡し役が彼女です。
名前は中の人より。
作者が一発で惚れ込んだ登場人物です。
簡単に言うと、戦国武将みたいな人。
指揮よし戦闘よし内政よし外交よし。
主人公のお助けキャラ其の参。
あと、ファントムは設定的に穴だらけなのでぼちぼち補完する予定です。
ショッカーの怪人に該当するファントムサマナーはどう養成しているのか、そもそもその適正をどうやって見極めているのか、もしかして悪魔がアイツ見込みがあるよとインチキ神父や二丁拳銃の人に囁いているのか?
ファントムソサエティは謎だらけです。
あと、話は全然別なのですが、宮内庁に今も秘匿部署として陰陽寮などがあったら面白いだろうなと思うのです。
それと、マッスルドリンコとかチューインソウルとかは一体どなたが作られているんですかね?
スネイプ先生みたいな人が作っていたりして。