あくいろ!   作:輪音

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七周目

 

 

一周目死因:ICBM

二周目死因:光子魚雷

三周目死因:火竜の吐く火炎

四周目死因:月からの圧倒的絶望

五周目死因:濃霧と怪異

六周目死因:ゾンビちゃん

 

 

【二周目特典】

◎火炎耐性

【三周目特典】

◎統率力

◎射撃

◎白兵戦

◎操縦(戦艦~人型機動兵器)

◎整備・修理・改装

【四周目特典】

◎火炎無効

◎物理耐性

◎金運

◎鑑定

◎採取・採集

◎解体

【五周目特典】

◎物理無効

◎魔法攻撃無効

【六周目特典】

◎治癒魔法

◎悪魔使役

◎生存力

【七周目特典】

◎死霊遣い

◎各種毒無効

◎魅了

 

 

 

秘密結社にさらわれ洗脳された僕は、ショッカー・エレメンタリースクールの勇敢なる学生として初陣を飾る予定だったらしい。

敵首領が放った攻撃魔法の余波で頭を建物にぶつけ、その衝撃で洗脳が解除されておまけに複数の前世を思い出した。

思い出したくもない内容が殆どだが、仕方ない。

そして、現状は絶望的。

混乱しながらも善戦する戦闘員たちは迎え撃つメイド服の女性たちによってその人数を徐々に減らし、前線指揮官たる怪人たちは魔法だか攻撃だかで高々と吹っ飛ばされている。

彼らは既にぼろぼろ。

これは負け確定だな。

とっとと逃げようか。

お目付け役だった女性戦闘員二名と共に、戦場を脱出する。

彼女たちは僕の命令に従順に従うが、自発的な行動が取れないので要注意だ。

洗脳の弊害はここにある。

命令されたことはこなせるし、従事する業務に慣れている場合も少なくない。

だが、それだけだ。

指揮する者がいなければ、木偶の坊。

或いは烏合の衆。

それが、下級戦闘員の悲しい定めだ。

我々が乗ってきた車輌は近づくといずれも穴だらけで、運転手は全員が肉片となっていた。

徹底しているなあ。

これでは流石に回復出来ない。

荷物は散乱していたが、運よくなんとか回収出来た。

そこそこの金も入手出来た。

車内で汚れた戦闘服を脱ぎ、偽装用の衣類を身にまとう。

三人で戦場を脱出した。

取り敢えず、サービスエリアに向かおう。

しばらく走っていた僕たちは、ヒッチハイクを行うことにした。

担当は女性戦闘員だ。

さっそく、営業マンらしき中年男が引っ掛かった。

彼にサービスエリアまで運んでもらうことにした。

ホンダ・アコードが五月晴れの中を滑らかに走る。

中年男は快活な性質のようで、会話の内容は豊富だった。

今日が土曜日なのもよかった。

僕の外見からすると、平日の活動は問題があるからなあ。

女性を喜ばせることは出来るのだろうか?

今だと、口だけみたいだ。

二人の女性戦闘員が駆け出しのアイドルだと言ったら、彼はあっさり信じた。

彼女たちの容姿がとてもすぐれているからだろう。

旅番組の最中なのだと言ったら、あっさり信じた。

チョロすぎるだろう、と思ったのだが都合はいい。

まさか食事まで奢ってもらえるとは思わなかった。

ラーメン定食を食べながら、男の自慢話を聞いた。

これくらいは安い安い。

 

 

名残惜しそうな中年男と別れた、そのサービスエリアは混雑していた。

好都合だ。

風呂まであったのには驚く。勿論、入浴した。

服屋によって衣類を購入し、着替えを済ます。

夕食としてラーメンや丼ものなどを食べ、神奈川か東京方面へ走るトラックを探す。

最悪……。

幸い、東京方面へ走るトラックを見つけたのでそれに便乗させてもらう。

金を出したが、断られた。

なかなか粋な若い男性だ。

トラック野郎は陽気なにーちゃんで、美少女が二人いるために大興奮していた。

 

「なにこれ? なにこれ? テレビ番組の企画? わかった、旅番組とかなんかそんな感じのやつだろう? 俺は詳しいんだ。低予算でどこまで行けるかとかそんなやつだろう? カメラはどこで回って……ああ、あんたが持ってるやつか。任せとけ、東京までは連れてってやるよ。ところで、いつ放送するの?」

 

彼がおバカで、本当によかった。

有楽町駅周辺で降ろしてもらう。

手を振りながら、別れを告げた。

未明の東京は清々しい程に晴れている。

我々の逃亡を祝福しているかのようだ。

なんちて。

老舗ホテルまで徒歩で辿り着く。

フロントの人員は一名だけだったので、彼女を瞬間洗脳する。

一番軽いやつだ。

空室があったので、そこを一泊無料特別宿泊にて利用出来るように操作させた。

ついでに朝食券と昼食券を三枚ずつ発行させる。

豪勢な朝飯を食べ、清掃済みの部屋に入って一休みした。

全員で入浴し、昼食を食べに行く。

食後、そのままホテルを出た。

よくないことだが、悪の秘密結社構成員としては正しいのかもしれない。

ホテルのからくり的にも問題ないだろう。

 

さて、これからどこへ逃げるべか?

ホテル暮らしも悪くない。

ショッカーへ戻るのは論外だ。

だから、日吉は避けねばならない。

もっと西へ……実力のある結社に保護してもらうか。

近場だと、ファントムソサエティ。

敵対組織だが、あそこには甘ちゃんのおっさんがいるらしい。

その人物を利用しよう。

よし、決まりだ。

ふふ、生き延びてやる。

今度こそ。

今度こそ、生き抜いてやる。

もう、あんな経験はこりごりだからな。

横浜名物のシウマイ弁当とお茶を買って、東京駅に向かう。

よーし、やったるけん。

今日はいい天気になりそうだ。

 

 

 

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