10月25日
横須賀基地
空母大鳳、艦載機格納庫
この日、龍之介とその幹部達は、空母大鳳の艦載機格納庫にいた。
龍之介「・・・・」
何故、龍之介とその幹部達が艦載機格納庫に居るか
それは
功「整備班長!」
文雄「ん!?ああ参謀に准将!?」
龍之介「どうだ、こいつは?」
文雄の後ろには、この前の訓練で薫達が回収した例のブツが有った。
功「何か分かりましたか?」
文雄「いや・・・最初は何なのか分かりませんでしたけど・・・主任のお陰で、こいつの正体がようやく掴めそうです。」
実は、この前の訓練で回収して以来、慶介と文雄達が調査をしていた。
表面は錆付いていて、最初は何なのか分からなかったが、時間を掛けて、調査した結果、ブツの正体が判明した。
龍之介「ところで主任は?」
調査している筈の慶介が何処にも居ない。
文雄「ああ、それなら先、慌てて、コンピューター室に行きましたよ・・・ブツから取り出したブラックボックスを持て・・・」
龍之介「コンピューター室?」
空母大鳳 、コンピューター室
その頃、慶介は、コンピューター室で例のブツから取り出したブラックボックスを解析していた。
慶介「こんな・・・馬鹿な!?」
ブラックボックスを解析した内容を見て、慶介は驚愕する。
慶介「急いで准将に報告しないと!」
慶介は、コンピューター室を後にし、艦載機格納庫に戻る。
艦載機格納庫に戻ってきた慶介は、例のブツに参謀の功や薫が居たのを確認し、龍之介が居ると思い、近づく。
慶介「徳吉参謀!!」
功「ああ、主任!?」
慶介「このブツから取り出したブラックボックスを解析したところ・・・驚くべき事が分かりました!!」
慶介は、功にブラックボックスの解析結果を報告する。
功「それで、このブツの正体は?」
慶介「それは准将にも報告したいのですが・・・・・・准将は?」
慶介は、功の周りを見るが、其処に龍之介の姿は無かった。
功「それが・・・先まで居たんですけど・・・急に国土交通省の方から呼び出しを受けて、そっちに行ってしまわれたので・・・」
慶介「そ、そんな!?折角、大事な情報を掴んだのに!!」
実は、慶介がコンピューター室で解析中の間に
10分前
功「如何しますか准将?」
龍之介「仕方がない待つか?」
龍之介は、解析に行った慶介を待つ事にしたが
GF隊員「准将!」
龍之介「何だ?」
GF隊員「国土交通省の役人が来てますが?」
龍之介「国土交通省?・・・通せ!」
龍之介は、国土交通省だと聞き、深町の使いだと思い、艦載機格納庫に通す。
GF隊員「お連れしました。」
お連れしましたと聞いて、龍之介は、振り向くと
龍之介「ん!?」
謎の黒ずくめの男「山本監督官ですね!」
龍之介の前に現れた深町の使いの役人は、黒いスーツ姿をした男性が2人、しかし、彼らの表情は怪しげな顔をしていた。
龍之介「そうだが・・・」
龍之介は、怪しげながら答える。
謎の黒ずくめの男「我々は、深町国交相から直接命令を受けて・・・山本監督官!貴方をお迎いに上がりました。」
龍之介「迎え!?何要でだ?」
謎の黒ずくめの男「それは、此処では申せません・・・如何か、ご同行を?」
龍之介「ん・・・分かった。」
大事な用件で話がしたいそうなので、龍之介は、2人の黒ずくめの男達に同行する事にした。
功「准将、私も行きます!!」
謎の黒ずくめの男「深町国交相の指示で山本監督官お1人だそうです。」
2人の黒ずくめの男達は、龍之介1人を連れてくるよう指示されているが
それに対して功は納得しない。
功「しかし、私は、参謀です!参謀は、指揮官と同行できる資格があるのですが!」
確かに功は、龍之介の参謀で言わば補佐役でもある。
普通なら同行するのが当たり前である。
しかし、2人の黒ずくめの男達は、如何しても龍之介だけを連れて行きたい様だ。
それを見た龍之介は
龍之介「参謀!・・・此処は、大人しく指示に従おう。」
功「いや、しかし!?」
龍之介「後を任せるぞ参謀!!」
功「ん・・・分かりました。」
龍之介は、功に艦隊の全権を任せて
薫「兄さん!?」
龍之介「艦長、大丈夫だ!・・・直ぐ戻る。」
薫には、直ぐ戻ると言って落ち着かせた。
その後、龍之介は、外に迎えが来ていた車に乗り、国土交通省に向かう。
龍之介が行った後、薫は、直ぐに携帯で真霜に連絡する。
国土交通省の専用車、車内
龍之介「で・・・何所へ連れて行くんだ?」
龍之介は、車内で改めて、何所へ向かうか問う。
謎の黒ずくめの男「国土交通省です。」
龍之介「隠すのを止めろ!!お前らが国土交通省の人間だと言う事は御見通し何だ!!」
龍之介は、黒ずくめの男達が深町の使いではない事を見抜いていた。
だが、黒ずくめの男達は何も答えない。
龍之介「おい!聞いているのか?・・・おい!」
何も答えない黒ずくめの男達を責めると
ガチャ!
龍之介「!?」
突然、横から拳銃の様なものを付き付けられる。
謎の黒ずくめの男「あまり反論せず、我々の指示に従ってください!」
龍之介「やはりお前ら!・・・国土交通省の人間じゃないな!・・・何者だ?」
やはり、この連中は、深町の使いの者では無い様だ。
謎の黒ずくめの男「それは貴方が知る事ではありません・・・唯黙って、我々の言う通りにして下さい。」
龍之介「ん・・・」
龍之介は、連中を叩きのめして、逃げ様と思ったが、こいつらが何者か、正体を暴く為、大人しく指示に従う事にした。
車は、港まで行き、其処でクルーザに乗り換えて、東京へと向かう。
東京に着くと今度は待ていた別の車に乗りある場所へと向かう。
龍之介(一体何所に向かうんだ?)
一体何所に向かうのか、龍之介は全く分からなかったが
謎の黒ずくめの男「着きましたよ!」
車は、目的地に着き、龍之介は、車を降りると目にした其処は
龍之介「此処は・・・首相官邸!?」
龍之介が連れて来られた場所は、何と日本の最高指導者である総理が居る首相官邸だった。
だとすると、龍之介を呼び出したのは紛れもない、あの男だ!!
そして、龍之介は、黒ずくめの男達に連行された状態で首相官邸の裏口から入り
首相官邸、廊下
謎の黒ずくめの男「此方へ!」
そのまま、ある部屋に着く。
龍之介「この部屋に何がある?」
謎の黒ずくめの男「貴方に会いたい方がおらしゃれます。」
それを聞いて、大人しく入る。
首相官邸、応接室
謎の黒ずくめの男「失礼します・・・山本監督官をお連れしました。」
龍之介「・・・・」
龍之介が部屋に入ると、其処には龍之介が思っていた通り、龍之介を呼び出した張本人の田沼総理と2人の側近が立て居て、隣の応接用のソファーには、体格の大きい謎の外国人が座っていた。
田沼「ご苦労だった。」
龍之介を連れてきた謎の黒ずくめの男達は、龍之介を残して、部屋を去る。
彼らの正体は、おそらく要人警護のSPか公安の連中だろう。
龍之介「やっぱり、あんただったか、田沼総理!」
田沼「久しぶりだね山本君!・・・1ヶ月振りかな?」
龍之介と田沼の再会は、あの1件以来、実に1ヶ月振りである。
龍之介「俺は、2度と会いたくありませんでしたけど・・・」
側近「無礼だぞ!!」
田沼「良い!・・・私も君見たいな人間は嫌いでね!・・・この前の1件で君や深町君のお陰で私は、窮地に立たされてしまった。」
この前の技術取引で龍之介に拒否され、更に深町に多額の裏金疑惑の証拠を突き付けられ、止む無く敗北を認めた。
そのせいで、アメリカとの裏取引もご破算になり、今後の政治政策に亀裂が生じてしまったのだ。
龍之介「それはお気の毒ですね・・・でも総理!・・・貴方は、我々の技術を無断でアメリカに売り渡そうとした・・・言うなれば自業自得だ!!」
龍之介に一方的に攻められ田沼は悔しがる。
田沼「ふん!・・・相変わらず、食えぬ男だ。」
龍之介「で、俺を態々此処に連れてきた用件は?・・・前の事でしたら、お断りですよ!」
龍之介は、自分を此処に連れてきた用件を問う。
田沼「・・・・」
謎の外国人「彼を責めないでくれ!・・・私が君を此処に連れて来るよう彼に頼んだのだ。」
龍之介「何!?」
如何やら今回、龍之介を呼び出したのは、田沼では無く、隣の応接用のソファに座っている謎の外国人が要が有る様だ。
龍之介「誰だあんたは?」
龍之介は、生意気に言うと
側近「無礼だぞ山本監督官!!・・・この方は、アメリカ大統領閣下で在られますぞ!!」
龍之介「な、何だと・・・ア、アメリカの大統領!?・・・この男が・・・」
何と座っていた謎の外国人は、アメリカのジョージ・キング大統領本人だった。
龍之介「し、失礼しました!!・・・来日していたと言うニュースは聞いていましたが・・・雅か、お目にかかれるとは・・・」
アメリカ大統領キングが来日していた事は、龍之介は、ニュースで知っていたが、雅か、直にお目にかかれるとは、龍之介は、思いもよらなかった。
龍之介「で・・・その大統領が、俺に何のご用件で?」
龍之介は落ち着いて、用件を問う。
キング「話が速いね!・・・では、率直に言おう!・・・ミスター山本!・・・私は、君達が持っている技術が欲しい!・・・我国に譲ってくれないか?」
今度は、アメリカの大統領直々で、また技術提供の事を協議しに来た様だ。
龍之介「ん・・・・大統領閣下!・・・技術を渡せと言うが・・・この前の深町国交相の提案で・・・各国のブルーマーメイドやホワイトドルフィンのみに提供する事が決まっている事は、閣下も知っている筈?」
確かに、この前の一件以来、日本だけで技術を独占する事は危険だと判断し、白鳳の技術以外の航空機などの技術を各国のブルーマーメイドやホワイトドルフィンのみに提供する事で、各国は同意している。
しかし、まだ各国は、航空機の開発には興味が薄く、実用化には程遠い。
キング「勿論、知っている・・・だが、我々が欲しいのは、もっと優れた技術だ!!」
如何やら、航空技術の独占じゃない様だ。
龍之介「優れた技術と言いますと?」
田沼「言わなくても分かる筈だろう・・・君等が保有している白鳳だよ!!」
龍之介「な、何!?」
何とGフォース艦隊の対ゴジラ兵器の要である白鳳が目的だった。
目的が白鳳だと言うと狙いは、白鳳の動力源でもあるレーザー核融合の技術。
龍之介「ん・・・何の目的に使用されるのですか?」
龍之介は、怪しげに何の目的に使用されるのか問う。
田沼「勿論、平和利用の為だよ、山本監督官!・・・今現在、我が国は、エネルギー開発でアメリカとの共同開発に同意している・・・しかし、まだ開発には保々遠いだろう・・・だが、君が保有している白鳳のレーザー核融合の技術を提供してくれるなら、開発は進む・・・そうなれば、我が国とアメリカは、他国を超えるエネルギー大国になる。」
キング「イエス、その通りだ!!・・・核融合の開発は、我国の研究員が何年もかけて研究しているが、まだ実用化には到らない・・・だが、君達が保有しているスーパー兵器を我国に提供してくれるなら、大いに助かる。」
今、現在、使用されているエネルギーは、水力や火力などのクリーンエネルギーで、その上の原子力は、まだ研究段階で日本とアメリカが共同で開発中だが実用化は保々遠い。
だが、核融合の技術が手に入れば何年もかけて研究していた核融合の開発が可能だろう。
そうなれば、日本とアメリカは、途轍もないエネルギーを手に入れる事になる。
それで田沼の意見とキングの意見が一致した。
キング「さあ、ミスター山本!・・・白鳳を渡してくれ!・・・渡す事を約束するなら我国は、何でも提供を惜しまない。」
田沼「如何だね山本君!・・・こんな美味しい話はないだろう・・・さあ、我々に白鳳を素直に渡してくれ!・・・渡してくれるなら、此方も相応の地位を授ける事を約束しよう・・・例えば、今宗谷監督官の指揮下で動いているが・・・ならば宗谷監督官より更に上の地位にして上げよう・・・それだけじゃない、金やそれに似合う豪邸もくれてやろう。」
またしても、金や地位で揺すろうとしている。
あの1件の敗北で全然懲りっていない。
しかし、龍之介の答えは
龍之介「残念ながら答えはNOだ!!」
『!?』
2人の申し出を龍之介は拒否した。
田沼「如何して断るのだ山本君?・・・金や地位が手に入るんだよ・・・悪い話じゃないだろう。」
龍之介「別に金や地位に興味はない・・・俺が渡したくない理由は、あんた達が危険だと言う事だ!!」
キング「何を言っているのだ!?・・・我々は、平和の為に使用するのだよ!」
龍之介「そんなウソに誤魔化せるとでも思ったのか、この大バカ野郎共!!」
キング「何!?」
龍之介「あんた達は、平和利用に使用すると言っているが・・・あんた達は、必ず、この技術を使って、最終兵器を作るだろう・・・そうなれば平和利用ではなくなる・・・その時になったら如何するのですか?」
確かに今、この世界は、戦争を知らない世界。
もし、この技術を渡せば、人類の最終兵器水素爆弾の開発が可能になる。
そうなれば、この各国は互いに争い、最後には破滅するだろう。
そうなったら、取り返しが着かなくなる。
田沼「そうなるなら好都合だよ!・・・そうですな大統領閣下!!」
キング「その通りだミスター田沼!・・・そうなれば、我国は挙って、各国とのビジネスが可能になる・・・我国が莫大な利益を得られるのは明らかだ・・・アメリカファーストの第一目的にもなる。」
やっぱり田沼と同じで、この大統領も人の命より利益しか考えていない。
人が死んでも何とも思わない。
雅に悪魔だ。
それに対して、龍之介は、
龍之介「総理!あんたは全く懲りていないな!」
田沼「何だと!?」
龍之介「この前、俺が言った事を忘れたか!・・・俺は、あの時、結局、自分の利益のためにしか考えていない・・・その為に大勢の人が、罪のない人が死んでいく・・・あんたは、その事を考えた事があるのか!!・・・俺は、そうあんたに言った・・・考えを改めてくれる事を信じて・・・だが、あんたは、全く変わっていない!!」
田沼「ふん!・・・そんな奴らは、どうせ自業自得の人間だろう・・・そんな奴ら、死んでも構わん!」
キング「その通りだ!!そんな奴らは、金も無い貧困層の連中だ!!」
富裕層の事しか考えていない、貧困層の連中は如何でも良いのか?
龍之介「あんた達は、人の人生を何だっと思っているんだ!!」
貧困層の連中を馬鹿にする言葉を聞いて、龍之介は切れた。
側近「失礼だぞ山本監督官!!」
龍之介「五月蠅い!!総理!・・・今この国が繁栄しているのは、貧困層の連中が血や汗を流して、気づき上げた努力で繁栄しているんだ!!・・・そんな彼らを馬鹿にする権利があんたに有るのか!?」
田沼「黙れ!!貴様、雇われの分際で・・・」
龍之介「ああ、今の俺達は雇われだ!!・・・だが、それでも人類の為に尽くしているんだ!!」
龍之介は黙らず、それに田沼は怒り狂う。
一触即発の事態になろうとしていた。
その時
SP「失礼します!!」
突然、部屋の外に待機していたSPが入ってきた。
側近「何だ!!今は取り込み中だ!!」
SP「申し訳ありません・・・深町国交相が来ておられますが・・・」
『!?』
田沼「深町君が!?後にしろと伝えろ!!」
深町「いいえ、待てません。」
SPを避けて、強引に入る深町。
田沼「深町君!?」
深町「こんな事だと思ってましたよ総理!」
田沼「何しに来た深町君!・・・君を読んだ覚えはないぞ!!」
深町「突然、押し込んで申し訳ありません総理!・・・しかし、私に一言も無く、山本監督官を招集させるとは何事ですか?」
田沼「私は、総理だ!君にとやかく言われる筋合いはない!」
深町「それでも山本監督官は、宗谷監督官の指揮下に入っている・・・つまり私の指揮下も同然です。」
確かに龍之介は、真霜の指揮下で動いている。
招集するなら、その上の上司である深町に一言、言わなければならない。
いくら総理でも
深町「おや!?・・・キング大統領閣下が居られるとは奇遇ですね?」
深町は、直ぐ田沼の横に居た男がキングだと分かった。
深町「何故、キング閣下が此処に?・・・雅か総理、また、この前の1件のお話か?」
田沼「・・・・」
深町「この前の1件の事なら各国のブルーマーメイドやホワイトドルフィンのみに提供する事で同意した筈です・・・それとも、また、黙って、密かに優れた技術を獲得しようとしていたのではないでしょうね?」
田沼「そ、それは・・・」
深町「お答えください総理!それともお答えできないんですか?」
深町の前では、流石の田沼も何も言えない。
それは、当然だ。
この前の1件で田沼は、深町に弱みを握られている。
だから、言い返す事が出来ない。
田沼「・・・・」
キング「ノンノン、ミスター深町!・・・ミスター田沼は、その事で、ミスター山本と協議していた訳じゃない!」
責められている田沼をキングが庇う。
深町「では、何の協議をしていたんですか?」
キング「別に大した話ではない。」
深町「ほ~う・・・では、山本監督官を連れて帰っても宜しいですね総理?」
深町は、龍之介を連れて帰ろうとするが
当然、易々と帰れる訳がないと思ったが
田沼「ん・・・勝手にしたまえ!」
深町が居ては、これ以上、話を続ける事ができない。
此処は、素直に帰すしかない。
深町「では、失礼します・・・行くぞ山本君!」
龍之介「は、はい!」
深町は、龍之介を連れて、退出しようとすると
キング「ミスタ―山本!!」
龍之介「ん!」
キングは、突然龍之介を引き留める。
キング「私は決して諦めない!・・・どんな事をしても手に入れるつもりだ!!」
そうキングは、龍之介に告げる。
龍之介「・・・・」
キングの言葉に不安を抱きながら退出した。
田沼「申し訳ありません、ミスターキング!」
キング「気にする事わないミスター田沼!・・・しかし、思わぬ所で邪魔が入ったね。」
田沼「大統領!・・・もう少しだけ私に任せて下さい!!・・・必ず落して見せます!!」
キング「いや、今動いては、ミスター深町の思うつぼ・・・今は、機会が来るのを待つのだ。」
田沼「はい!」
キング「それより、例の研究は如何なっている?」
田沼「はい、予定通り、順調に進んでいます。」
キング「おお、そうか・・・ハハハ・・・・・。」
深町や龍之介達の知らない所である研究が密かに進んでいた。
その研究とは
アメリカ軍が生物兵器として密かに開発したウイルスを海上安全整備局、海洋研究機関の研究員が実験用のマウスで試し兵器としての威力を研究していた。
結果、ウイルスの支配に耐えきれず、殆んどが全滅したかに見えたが驚くべき事に死んだマウスの中にウイルスの影響下で生き残っているマウスが現れた。
そのマウスは、通常のマウスと違いハムスターに似た形状と色をしていた。
恐らくウイルスの影響下で突然変異したのだろう。
それを聞いた田沼は、そのマウスを処分せず繁殖させる事に決め、繁殖した後、この突然変異したマウスの調査・研究する事を命じた。
しかし、この判断が後に起こるあの事件の引き金になるとは、まだ、知らない。
一方、退出した龍之介は
首相官邸、廊下
深町「大丈夫だったか?」
龍之介「はい、大丈夫です・・・ところで何故此処に?」
深町「宗谷一等監督官から知らせを貰ってね・・・君が見知らぬ男2人が私の命令で連行されたと聞いて、直ぐ総理の差し金だと分かって、此処に来たんだ。」
実は、龍之介が連行された時、薫が携帯で真霜に連絡し、それを聞いた真霜は、直ぐに深町に問い合わせたのだ。
龍之介「そうだったんですか・・・申し訳ありません何から何まで助けてくれて・・・」
深町「いや、私も迂闊だった・・・雅か、総理があんな真似をするとは思わなかった・・・これは、益々警戒を強めないといけないな・・・取り合えず、1度、宗谷監督官と今後の対策を練ればならんな!」
龍之介「はっ!」
龍之介と深町は、宗谷監督官と今後の対策を練る為、国土交通省に戻る。
国土交通省、大臣室
国土交通省に戻って来た龍之介をある人物が待っていた。
真霜「龍之介!?」
龍之介「む、宗谷監督官!?」
真霜だった。
真霜「大丈夫だった?・・・連行されたって聞いたから心配したのよ!」
真霜は、龍之介に迫り、心配そうな表情で龍之介を見る。
龍之介「あ、ああ大丈夫だ!この通り無事だよ!」
それに対して、龍之介は、驚愕する。
真霜「そう・・・良かった・・・」
真霜は、龍之介の無事な姿を見て安心する。
それを見た深町は
深町「ごほん!・・・・お忙しいところすまないが、本題に入らせて欲しいのだが・・・」
真霜「す、すいません!!」
深町「君達がそんな仲になっているとは驚いた・・・雅か、もう肌を合わせる付き合いまで行ったんじゃないだろうね?」
『!!!!!』
深町「何だ図星か!・・・まあ良い。」
龍之介と真霜の関係を聞いて、深町は、今後が面白くなってきたと思った。
それから、しばらく今後の対策を協議し、龍之介は、横須賀基地に帰還した。
横須賀基地
龍之介「ただいま!!」
『!?』
龍之介が戻って来た事を知り、GF隊員や幹部達が龍之介の元に集まった。
はやて「准将!?」
なのは「お帰りなさい准将!!」
フェイト「准将ご無事で!」
龍之介の無事な顔を見て、はやて、なのは、フェイトやGF隊員達が喜ぶ。
しかし、そうじゃない者もいた。
美由紀「全く准将は、どれ程皆を心配させれば気が済むのですか?」
そう美由紀である。
功「まあまあ、兎に角、無事に帰って来たんですから、喜ぶべきでは中佐?」
龍之介を叱る美由紀を功が宥める。
美由紀「私は、怒っているんです!!・・・危険な場所に態々1人で乗り込むから、こうなるのです反省して下さい!!」
美由紀は、龍之介が自分に黙って、お供を連れずに1人で行った事に怒っていた。
美由紀にとって龍之介は、指揮官で上司であるから、指揮官としての自覚を持つよう言いたかったのだろう。
龍之介「は、はい!」
それに対して、龍之介は深く反省する。
だが、その反対に一番心配している者もいた。
薫「兄さん!」
それは、妹の薫である。
薫「良かった、無事で!!」
薫は、龍之介に抱き付く。
龍之介「お、おい薫!?」
薫に抱き付かれ、驚愕する龍之介。
薫「もう心配したんだからね!」
薫は、龍之介が連れて行かれた後、心配して、食事も咽が通らなかった状態ななっていたが、龍之介が無事戻って来た事により安心した。
龍之介「分かった、分かったから、良い加減離れろ!・・・皆が見ているだろう・・・それに・・・ほら、次郎だって、悔しがってるぞ!!」
薫「ん?」
薫が振り向くと
其処には、次郎が立っており、背後からとてつもないオーラを出していた。
次郎(准将!薫から離れて下さい!!・・・いくら兄でも薫は、俺の物だ!!)
如何やら、薫に嫉妬している様だ。
まあそれもその筈、薫と肌の付き合いになって以来、薫は、もう次郎の物。
そして、真霜は、龍之介の物。
今、此処で不倫したら、真霜に殺される。
だから、龍之介は、薫に離れるよう命じた。
薫もそれに従い離れる。
まあ、龍之介が無事に戻ってきたので、皆バン万歳をする。
それから、龍之介は、指揮官室に戻る。
横須賀基地、指揮官室
慶介「失礼します!!」
しばらくして、慶介が入ってきた。
龍之介「如何した主任?」
慶介「准将!!・・・急ぎお耳に入れたい事が・・・」
龍之介「何だ?」
慶介「これを見て下さい!!」
慶介は、龍之介に例のブツから回収したブラックボックスの解析した資料を渡す。
龍之介は、その資料に目を通す。
龍之介「ん・・・・こ・・・これは!?」
資料を見た龍之介は、驚愕する。
龍之介「この資料に間違いはないのか?」
慶介「はい、間違いありません!!・・・艦長達が回収した例のブツは紛れもなくSGSです。」
SGS、通称Search Godzilla System
Gフォースが開発した対ゴジラ自動追尾装置。
ゴジラの音や熱を感知し、人工衛星を通じて、Gフォースにそのデータと映像を送信する機器である。
薫と次郎、はやてが回収したブツは、紛れもなく龍之介達の世界で使用されていたSGSその物だった。
しかし
何故、この世界にゴジラを追尾する装置が有ったのか
龍之介は、疑問に思った。
慶介「それっと・・・」
龍之介「まだ何か?」
慶介「表面に放射能の反応がありました。」
龍之介「放射能!?・・・大丈夫なのか?」
慶介「ごく微量だったので、人体への影響はありません。」
龍之介「そうか・・・」
慶介「ですが・・・普通放射能は自然界に存在しません・・・それに、発見された付近には放射性物質の反応もありませんでした・・・ですから、この放射能は・・・ある生物から出たものと思われます。」
龍之介「雅か・・・・奴か?」
慶介「断定はできませんが・・・恐らく!」
2人の脳裏にゴジラの存在が露になった。
しかし、ゴジラの存在が確認できた訳ではない。
あくまで推測である。