ハイスクール・フリート Gフォース   作:首都防衛戦闘機

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第37章 臨時教員

2月18日

 

首相官邸

 

田沼総理は、ある男と電話会談をしていた。

 

田沼「申し訳ありません・・・私の努力が至らなかった為に・・・」

 

キング『まあ、そう気を落とさないでくれミスター田沼!!・・・海外に出たのは予想外だったが・・・』

 

電話先は、アメリカの首都、ワシントンのホワイトハウス。

 

と言う事は、電話の相手は、アメリカ大統領ジョージ・キング。

 

田沼は、今回の海外派遣で白鳳が地中海に派遣された事を報告する。

 

田沼「如何いたしましょう?・・・海外に出ては、そう簡単に手は・・・」

 

日本国内に留めて置き、気が熟すのを待って、彼らを外海に追い出して、アメリカ軍に強制拿捕させる筈だった。

 

だが、深町の妨害で実行できず、更には、予想外に白鳳が地中海に派遣されてしまった。

 

地中海は、大西洋に向かう船舶が何隻も通り、ヨーロッパのブルーマーメイドが海賊退治や航路の安全の為、日夜警戒している海域でもあった。

 

いくらアメリカ軍でも迂闊に手は出せない。

 

しかし

 

キング『心配はいらない・・・海外に出たのは、むしろ好都合だ!・・・如何にでもなる・・・我々が大いなる力を手に入れられるのも近い・・・』

 

流石は、世界の警察アメリカ、侮れない。

 

田沼「その時は、是非我が国にも・・・」

 

深町と龍之介の苦難は続く。

 

3月15日

 

美由紀達が地中海に派遣されて、1ヶ月。

 

横須賀造船所、 6号ドック

 

空母大鳳は、横須賀造船所の6号ドックでオーバーホールが行われていた。

 

入渠して、2ヶ月半が過ぎ、機関員、艦載機整備員の協力で作業は順調に進んでいた。

 

錆びた艦体の改修と故障していた機関及び艦載機用エレベーターの修理は順調に進み、更にレーダーの改修や新システムへの移行が行われた。

 

その作業を監督するのは

 

夏雄「おらおら、手を緩めるな!!・・・どんくさい奴は、ケツにスパナーをぶち込むぞ!!」

 

機関長の夏雄だった。

 

その上で

 

はやて「作業は、予定の50%まで進んでいます。」

 

薫「予定は順調!・・・良い事ね!」

 

薫とはやてが見守っていた。

 

はやて「このまま行ったら6月中旬には、改修作業は予定通り完了します。」

 

空母大鳳の改修作業は、6月中旬には完了する予定。

 

次郎が海外に派遣されて1ヶ月、薫は、いつも通りに仕事に励んでいた。

 

はやて「薫先輩は、本当頑張りますね・・・次郎君が地中海に派遣されて、もう1ヶ月経つのに寂しくないんですか?」

 

薫「何を言ってるの・・・居ない時だからこそ、私達居残り組がちゃんとしっかり留守を守らないとイケないでしょ!」

 

はやて「そやね!」

 

薫は、順調に仕事を捗らせていた。

 

しかし、本当は

 

薫(次郎君・・・早く帰ってこないかな・・・寂しいよ!!)

 

口には言わないが、心の内では寂しがっていた。

 

ブルーマーメイド、設備研究課、兵器開発工場

 

その頃、龍之介は、ブルーマーメイドの設備研究課の兵器開発工場で慶介に会っていた。

 

龍之介「如何だ?」

 

慶介「順調ですよ!・・・どうぞ此方へ!!」

 

慶介は、龍之介を工場のある建物に案内する。

 

建物の中は、電気が付いて無く、真っ暗だった。

 

中に入ると慶介が電気を付け、部屋に明かりが付き。

 

明かりが付いた部屋には、一機の試作機が置かれていた。

 

龍之介「こ、これは!?」

 

その試作機を見た龍之介は、機体に手を当てる。

 

慶介「ハイブリッド戦闘攻撃機・・・烈風です!!」

 

ハイブリッド戦闘攻撃機烈風。

 

Gフォースで現在使用されている戦闘攻撃機春乱の技術と海上安全整備局の技術を組み合わせて、開発した戦闘機。

 

機体は、春乱をベースに作られているが、ブルーマーメイドやホワイトドルフィンで使用されている飛行船母艦の短い飛行甲板で使用できる様に機体をVTOL機(垂直離着陸機)に改修した。

 

エンジンも垂直離着陸用に新しく開発した物を使用している。

 

その為、噴射ノズルが後方に2基と垂直離着陸用の噴射口が胴体側面に2基備えられている。

 

つまり離着時には、後方のノズルが下に90度回転し、更にエンジンから抽出した圧縮空気を胴体側面の噴射口から排出して、離着する。

 

武装は、春乱が搭載できる兵器と殆んど変わらない。

 

機体に手を当てた龍之介は、更に機体の操縦席へと行く。

 

操縦席の造りは、春乱の操縦席と何ら変わりないが、ある程度は、海上安全整備局の技術が使用されている。

 

操縦席に座り操縦桿などを見た後、機体から離れた。

 

龍之介「素晴らしい機体だ!」

 

烈風の出来前を褒める。

 

慶介「おほめの言葉、ありがとうございます。」

 

龍之介「ところでこの機体は、もう量産できるのか?」

 

慶介「いいえ・・・エンジンの燃焼試験は済んでいますが、まだ最後の試験飛行をしていません・・・試験飛行をしない限り、まだ量産化には移せません。」

 

烈風のエンジンの燃焼試験は済んでいたが、最後の試験飛行は終えていなかった。

 

龍之介「いつぐらいに試験飛行できるんだ?」

 

慶介「それがまだ未定なんです。」

 

龍之介「何故だ?」

 

慶介「国土保全委員会から許可が下りないんです・・・一応深町国交相が幹部達を説得していますが・・・残念ながら、まだ、そう簡単には・・・」

 

最後の試験飛行を残すのみなのに国土保全委員会の幹部達は、中々試験飛行の許可を出さなかった。

 

何故なら、幹部達は、航空機に全く興味を抱かず、白鳳の技術にしか興味が無い。

 

その為、航空機の開発には、全く協力せず、予算も譲らず、邪魔ばかりしている。

 

龍之介「何て事だ!!・・・これ程の機体があるのに奴らは、見向きもしないとは・・・・情けない!!」

 

国土保全委員会の幹部達のやり方に龍之介は呆れてしまう。

 

龍之介「一体如何したら認めって貰えるんだ!!」

 

慶介「まあ、大規模な戦闘で航空機が活躍するのであれば、多分・・・」

 

慶介は、真珠湾攻撃や南太平洋海戦見たいな大規模な戦闘で航空機が活躍すれば幹部達も認めざるおえないだろう。

 

しかし

 

龍之介「此処は、我々が居る世界とは、違い戦争が無い世界だ!!・・・そんな大規模な戦闘ある訳が無い!!」

 

龍之介が居た世界と違い大きな大戦が無い為、大規模な戦闘もない。

 

よって、航空機がその強さを発揮できない。

 

龍之介「難問だな!」

 

果たして、烈風がその強さを発揮できるのは、いつか?

 

宗谷家

 

龍之介や薫、そして真霜達は何事も無く、宗谷家に帰宅した。

 

宗谷家、ましろの部屋

 

薫「ましろちゃん居る?」

 

薫は、ましろの部屋を訪ねる。

 

ましろ「か、薫さん!?・・・い、今は・・・」

 

薫「入るよ!」

 

薫は、部屋に入る。

 

ましろ「!!!」

 

薫「!?」

 

部屋に入ると、其処には、何と横須賀女子海洋学校の制服を着たましろの姿だった。

 

薫「ましろちゃん、それ!?」

 

ましろ「見、見ないで下さい!!」

 

如何やら、注文していた制服が届いたから試着をしていた様だ。

 

これから着る制服に成れない為、恥ずかしくて、隠そうとするましろ。

 

薫「何隠してるのましろちゃん?・・・恥ずかしくないよ!・・・むしろ可愛いわ!!」

 

ましろ「えっ!?」

 

薫「ほら、もっと良く見せて・・・」

 

薫は、ましろに近づき、ましろの制服姿を鏡に映し出す。

 

薫「よく似合うわ!!・・・・制服姿のましろちゃんも可愛い!!」

 

ましろ「あ、ありがとうございます。」

 

ましろは、顔を赤くする。

 

薫(良いな・・・私もこんな制服着たかったな・・・)

 

ましろのセーラー服姿につい憧れてしまう。

 

薫が居た江田島海士学校の制服は、セーラー服ではなく、男女とも紺色でキチンとした背広の制服であった。

 

だから、薫は、横須賀女子海洋学校の制服に憧れてしまったのだ。

 

ましろ「薫さん!!・・・薫さん!!」

 

薫「あっ!?」

 

我に戻る。

 

ましろ「如何したんですか?」

 

薫「御免、御免・・・ましろちゃんの制服姿に堆看取れてしまって・・・」

 

ましろ「あんまり看取れないで下さい!!」

 

薫「・・・・」

 

薫は、ニコリと微笑む。

 

すると其処へ

 

真冬「何だ!!何だ!!2人揃って何楽しい事してんだ!?」

 

真冬が入ってきた。

 

薫「あっ真冬!?今ねぇ、ましろちゃんの着せ替えをしていたの!」

 

真冬「面白そうだな、あたしも混ぜてくれ!!」

 

真冬も混ざり

 

ましろ「止めて、姉さん!!」

 

真冬「ついでに根性を注入してやろうか?」

 

薫「それだけは止めなさい!」

 

ましろの試着は、賑やかになった。

 

宗谷家、龍之介の部屋

 

真霜「龍之介!」

 

真霜は、龍之介の部屋を訪れていた。

 

龍之介「如何した?」

 

真霜「入って良いかな?」

 

龍之介「ああ!」

 

真霜は、部屋に入る。

 

真霜「如何したの?・・・この書類の山は?」

 

中に入ると龍之介は、机の上に座っていた。

 

机の上には書類の山が載っていた。

 

龍之介「いや、ちょっとな・・・試作機の性能表を見ていた。」

 

真霜「試作機?」

 

如何やら、今日視察した試作機に関する書類を見ていた様だ。

 

龍之介「ほら、お前の所で開発していた奴だ!」

 

真霜「それなら、こっちにも報告は入っているわ!・・・だけど肝心の最後の飛行試験の許可が出ないそうよ!」

 

龍之介「ああ・・・クソ幹部達が邪魔するんで・・・中々、深町国交相が許可を出しにくいらしいな!」

 

真霜「如何するの?」

 

龍之介「如何するって?」

 

真霜「それに関しての対策よ!」

 

真霜は、それに関しての対策を考えているのか問う。

 

龍之介「それは、今、資料を見て考えている。」

 

龍之介も今考えている。

 

真霜「ふう・・・ん、そうなの・・・じゃ、私も手伝うわ!!」

 

龍之介「え?」

 

真霜「2人で考えれば、何か対策も自ずと出るでしょ!!」

 

龍之介「ん・・・それもそうだな!・・・1人で考えるより、2人で考えた方が良いな!!」

 

こうして、2人は、烈風を如何やったら、国土保全委員会の幹部達に納得させるか、気が済むまで考える事にした。

 

真霜「ねぇ!」

 

龍之介「何だ?」

 

真霜「龍之介は、航空士経験あるよね!」

 

龍之介「ああ、俺は、元々航空出身だからな、それが如何した?」

 

真霜「じゃあさ、今でも航空機の操縦は出来るんでしょ!」

 

真霜は、龍之介が元航空士である事は、以前龍之介から聞いて知っていた。

 

その為、真霜は、今でも龍之介は、航空機の操縦が出来ると思っていた。

 

龍之介「前にも言ったが!・・・俺は、もう5年前の右目の負傷で2度と操縦は出来ない!!」

 

だが、龍之介は、5年前の右目の負傷以来、2度と航空機の操縦は出来なかった。

 

真霜「でも手術すれば、右目も治るかも知れないわ!!・・・私が良い医者を紹介して挙げるわ!!」

 

真霜の言う通り、この世界の医術は、かなり発達している。

 

龍之介の右目ぐらい、手術すれば直す事も可能だ。

 

龍之介「それは無駄な事だ!!」

 

しかし、龍之介は拒否する。

 

真霜「如何して?・・・悪いのは目だけでしょ!」

 

龍之介「そうじゃないんだ。」

 

真霜「じゃ何がいけないの?」

 

龍之介「・・・怖いんだ・・・」

 

真霜「え?」

 

龍之介「俺は、事故の時に右目を負傷しただけじゃなく、一瞬、恐怖に怯えたんだ。」

 

真霜「恐怖?」

 

龍之介「死ぬと言う恐怖だ・・・事故で俺の機体は墜落しかけていた・・・何とか脱しようとして、必死に機体を直そうとした・・・だが、駄目だった・・・機体はドンドン降下していき・・・やがて、俺は、脱出しようとして、脱出装置のレバーを引いて、脱出した・・・脱出した俺は、海上に着水した・・・俺は、直ぐ救援が来ると思っていた・・・だが、2日経っても全然救援は来なかった・・・捜索に時間は掛かるとは知っていた・・・だが、何日も漂流していた俺は、死ぬと言う恐怖に襲われた・・・その後、何とか救助が来て助かったが・・・それ以来、右目の負傷と精神に後遺障害が残ってしまったんだ。」

 

龍之介の負傷は、右目だけじゃなかった。

 

何日も海を漂流していたせいで精神に障害が残ってしまった。

 

つまり、戦闘機を飛ばそうとすると以前の恐怖が蘇り、手足が震え、脅えて、何もできなくなる。

 

心的外傷後ストレス障害と言うものだ。

 

真霜「そんな事が・・・」

 

真霜も心的外傷後ストレス障害の事は知っていた。

 

ブルーマーメイドだから、事故などでそう言う障害を負った人を何度も見ているからだ。

 

勿論、直す方法も知っていた。

 

だが、それは難しい。

 

何故なら、直す方法は、自分で恐怖を克服するしかないからだ。

 

龍之介「航空機を飛ばそうと操縦しようとしたら、あの恐怖が蘇って、何もできなくなる・・・怖いんだ。」

 

しかし、龍之介は、中々克服出来ない。

 

その時

 

真霜「負けちゃ駄目!」

 

真霜は、龍之介に対して、激励する。

 

龍之介「真霜!?」

 

真霜「私この前言ったよね!・・・貴方は、私が支える・・・だから、死ぬ恐怖に負けないで!!」

 

この前、薫の事で悩んだ時、真霜は、龍之介に「私が龍之介を支える・・・だから、もう苦しまないで」と言って、龍之介を励ましてくれた。

 

今、真霜は、恐怖に脅える龍之介を勇気づけた。

 

龍之介「・・・分かったよ!・・・何とかやってみる。」

 

龍之介は、何とか克服する事を約束した。

 

真霜「ん、もし克服出来たら・・・その時は、私も一緒に乗せてね!」

 

龍之介「それは良いが大丈夫か?・・・戦闘機は、ヘリとは違って、大変なんだ・・・いくら2人乗りが出来るとわいえ・・・もしかしたら目が回るかも知れないぞ!!」

 

真霜「貴方が一緒なんだから、大丈夫よ!」

 

龍之介「まあ、期待はするなよ!」

 

真霜は、いつか克服出来たら、その時は、戦闘機に乗せてもらう事を約束した。

 

それに対して、龍之介は、あまり期待しないでくれと言う。

 

画して、何事も無く夜を過ごす宗谷家の家族と居候2人であった。

 

3月30日

 

横須賀女子海洋学校、廊下

 

この日、龍之介は、真雪に突然呼びだされ、薫とはやてを連れて、横須賀女子海洋学校を訪れていた。

 

はやて「薫先輩!」

 

薫「何、はやてちゃん?」

 

はやて「私達2人、何で呼ばれたんやろう?」

 

薫「それは私にも分からないわ!・・・でも、真雪さんに呼ばれるぐらいだから、きっと大事な話よ!」

 

はやて「何ぞ、緊張する。」

 

薫「何言ってるのはやてちゃん!・・・今から会うのにそんなんじゃ、身が持たないわよ!」

 

はやて「もう薫先輩は、意地悪や!」

 

薫に意地悪され、顔を丸くするはやて。

 

薫「だって、はやてちゃん、可愛いんだもん・・・チビダヌキ顔が・・・」

 

はやて「そのチビダヌキって言い方、止めて下さい!!・・・何で皆、私をそう言うんやろう・・・この顔、結構可愛いのに・・・」

 

はやては、自分がチビダヌキと言われるのが嫌いの様だ。

 

チビダヌキとは、はやてのあだ名で顔がタヌキの顔に似ている事と本人がタヌキグッズを所有している事から付けられた。

 

龍之介「こら!!2人とも何やってんだ!!・・・置いてくぞ!!」

 

余りに2人が無駄話をしている為、龍之介が2人を叱る。

 

薫「あ、御免ね兄さん!!・・・はやてちゃんをちょっとからかっていたの!」

 

龍之介「からかうのも良いが、チビダヌキが拗ねてるぞ!」

 

はやて「准将まで!」

 

龍之介「嫌なら、顔の整形でもするんだな!・・・ほら行くぞ!!・・・あんまり真雪さんを待ったせるもんじゃないぞ!!」

 

『は~い!』

 

横須賀女子海洋学校、校長室

 

トン、トン

 

龍之介は、校長室のドアをノックする

 

真雪「どうぞ!!」

 

真雪が入室の許可を出す。

 

龍之介と薫、はやては、校長室に入り

 

龍之介「山本龍之介一等監督官参りました。」

 

薫「同じく山本薫二等監督官参りました。」

 

はやて「八神はやて三等監督官参りました。」

 

真雪に一礼する。

 

真雪「待っていたわ。」

 

真雪は、3人を応接用のソファーへと座る様に促すと、3人は、ソファーへと座る。

 

龍之介「それで、本日の御用件は何でしょうか?・・・自分だけじゃなく、山本二等監督官や八神三等監督官も連れて来る様に言われて、連れて来ましたが・・・」

 

龍之介は早速、真雪に今日、自分を呼んだ件について尋ねる。

 

それと何故、薫とはやてを呼んだのか。

 

真雪「実は、薫さんと八神さんに折り入って、お願いがあるのよ!」

 

薫「私達に?」

 

真雪「4月に我が校の入学式が執り行われるの・・・」

 

薫「それと私達と何か関係が?」

 

真雪「実は、入学式が終わり次第、新入生達は新たなクラスメイトとの親睦を深めると言う事で、2週間の海洋実習を行う事になっているのよ・・・だけど、今年の海洋実習に参加する教員2名が病気でしばらくの入院する事になったから教員2人ほど不足しているの・・・」

 

薫「それで、私とはやてちゃんに白羽の矢が・・・・」

 

真雪「そう・・・2人には、臨時教員として、この実習に参加してほしいの!」

 

真雪は、海洋実習の臨時教員として、薫とはやてを指名した。

 

薫「ん・・・一応、私達、教員免許は持ってますけど、良いんですか?・・・私達は、ブルーマーメイドじゃないから・・・船の技術と戦術の事しか教えられませんけど・・・」

 

教員資格は、国防軍に在泊していた時に取得しているが、龍之介達は、ブルーマーメイドではなくGフォースであり、対ゴジラ戦の戦術以外は、船の技術と戦術の事しか教えられない

 

真雪「それだけで十分よ!・・・新入生は、まだそれだけの知識はないから大丈夫!」

 

真雪の言う通り、新入生は、まだ入学したばかりのひよっこだ。

 

船の技術と戦術の事だけなら、薫とはやてで十分やれる。

 

『・・・・』

 

それに対して、薫とはやては考え込む。

 

その時

 

龍之介「待ってくれ真雪さん!!・・・そう勝手に決められては困る・・・第一に宗谷一等監督官の許可が必要でわ?」

 

確かに、そう勝手に決められては、龍之介も困る。

 

それにこの事は、真霜に相談して、許可を貰う必要がある。

 

真雪「それに関しては、宗谷一等監督官から既に許可は頂いているわ!」

 

如何やら、真霜に相談して、許可を貰っている様だが

 

龍之介「ああ、そうですか・・・」

 

(あの馬鹿、何勝手な事を決めてるんだ?)

 

真霜が勝手に決めた事に少し腹が立った。

 

真雪「後は、貴方の許可しだい?」

 

つまり、行かせるか行かせないのは、龍之介の判断に委ねられた。

 

龍之介「ん・・・2人を行かせるのは、俺としては困るんだが・・・」

 

はやて「え、准将!全然困らなくないやないでっか?」

 

龍之介「何を言ってるんだ!!このチビダヌキ!」

 

薫「そうね、今のところ書類仕事ぐらいしかないし、どっち道、暇だから引き受けてもいんじゃないかな・・・」

 

薫とはやては、考えた結果、引き受ける事にしたんだが

 

龍之介「お前まで・・・俺は反対だ!!」

 

龍之介は、断固として反対する。

 

薫「如何して?・・・たかが臨時教員ぐらい引き受けて、良いじゃない?」

 

はやて「そうや、そうや」

 

龍之介「とか言って、お前ら書類仕事から逃げたいだけじゃないのか?」

 

龍之介には、薫とはやての魂胆は分かっていた。

 

(ギク!?)

 

2人は、ヤバイ顔をする。

 

龍之介「そんなんじゃ、許可は出せねな!」

 

薫「そんな・・・」

 

海洋実習に行かせてくれないと言われ、2人は、カッカリする。

 

しかし、龍之介は、流石に言い過ぎたと思い。

 

龍之介「まあ、行かせないとは言っていないが・・・」

 

『え!?』

 

龍之介「特別に許可してやっても良いぞ!」

 

如何やら、許可を出してくれる様だ。

 

薫「本当に行かせてくれるんですか?」

 

龍之介「但し、条件がある!」

 

『条件?』

 

海洋実習に参加する代わりに条件を突き付けた。

 

龍之介「2人とも海洋実習から帰ったら、2週間分の報告書を提出して貰う。」

 

『え・・・!?』

 

条件とは、2週間の海洋実習から帰還したら、2週間分の報告書(2週間の海洋実習のレポート)を提出しなければならない。

 

それを聞いた2人は嫌がるが

 

龍之介「嫌なら、その分の書類仕事と雑用仕事をして貰う。」

 

断れば、その分の書類仕事と雑用仕事(2週間の食堂での食事作りなど)が待っている。

 

龍之介「どっちが良い?」

 

つまり、行くも行かないのも、2人の答え次第。

 

薫「私・・・・行く!!」

 

先に根を上げたのは、薫だった。

 

はやて「薫先輩!?」

 

薫「私、海洋学校の海洋実習に参加したい!!・・・はやてちゃんも参加しようよ!!」

 

はやて「ん・・・まあ、確かに書類仕事と雑用仕事よりは、報告書を書くぐらいええかもね!」

 

はやても同意する。

 

龍之介「で、如何するんだ?・・・行くのか、行かないのか?」

 

薫「勿論、行きます!!」

 

はやて「私も引き受けます!!」

 

2人は、海洋実習に参加する事にした。

 

龍之介「よ~し!・・・じゃ後の事は、真雪さんに任せます。」

 

海洋実習に参加する事を決めた事を聞いて、龍之介は、真雪にバットンタッチする。

 

バットンタッチされた真雪は

 

真雪「なら2人とも今日ずけで、我が横須賀女子海洋学校の臨時教員とします。」

 

『はい!』

 

こうして、薫とはやては、横須賀女子海洋学校の臨時教員となった。

 

古庄「校長!」

 

その直後、古庄が校長室に入ってきた。

 

龍之介「古庄教官!?」

 

薫「古庄さん!?」

 

古庄「あら、薫さん、龍之介さん!?」

 

龍之介「久しぶりだな!」

 

お互いに挨拶する。

 

挨拶した後、古庄は、誰かを探す見たいに辺りを見回す。

 

古庄「徳吉さんは、一緒じゃないんですか?」

 

龍之介「ああ、今日は、参謀は留守番で居ない。」

 

古庄「そうですか・・・其方の方は?」

 

薫「ああ、此方は、私の後輩で副長の八神はやて・・・はやてちゃん、此方は、この学校の指導教官の古庄薫さん!!」

 

古庄「初めまして、八神さん!・・・私は、指導教官の古庄です。」

 

はやて「八神はやてです!・・・古庄教官の事は、薫先輩から聞いています。」

 

真雪「古庄教官は、今年の新入生担当の教官なの・・・分からない事があったら、彼女に聞くと良いわ!」

 

『はい!』

 

自己紹介が終わったところで古庄は、ある書類を真雪に渡す。

 

真雪「ありがとう・・・薫さん、八神さん!」

 

『はい!』

 

真雪「薫さんには、晴風クラスを八神さんには、武蔵クラスをそれぞれ担当して貰います。」

 

真雪は、2人に担当するクラスの書類を渡す。

 

2人は、書類に目を通す。

 

書類には、クラスの名簿と生徒の入学試験の成績表と志望動機が書かれた履歴書が記載されていた。

 

薫(岬ちゃんが艦長、何だ!?)

 

晴風の艦長が明乃だと知り、嬉しくなる。

 

更に

 

薫「え、ましろちゃん!?」

 

薫は、晴風クラスの名簿の中にましろの名前を見つける。

 

薫「真雪さん!・・・如何して、ましろちゃんが晴風クラスに!?・・・武蔵じゃないんですか?」

 

真雪にましろが何故、武蔵ではなく、晴風なのか問う。

 

真雪「ああ、それね・・・実はねぇ!・・・入学試験の時・・・あの子、回答欄を一つずらして、回答してしまったの・・・まあ、実技の方は満点だったけど、結果的には不合格・・・だけど、流石にアレだけの才能を不合格にしては余りの損失だと思って・・・今回だけ晴風クラスに編入すると言う条件で合格になったのよ!」

 

薫「そうですか・・・ましろちゃん、あんなに武蔵に乗るの楽しみにしていたのに・・・・残念です。」

 

ましろの特別合格を聞いて、薫は、残念そうな顔をする。

 

真雪「まあ、そう気を落とさないで・・・ましろから見れば貴方も同じだったでしょ!」

 

薫「え?」

 

真雪「権藤中佐から聞いているわ!・・・貴方も昔は、学生の頃、乗っていたのが駆逐艦だそうね!」

 

薫「はい、駆逐艦そよかぜです!」

 

真雪は、薫が駆逐艦そよかぜに乗艦していた事を美由紀から聞いていた。

 

真雪「なら、貴方がやる事は・・・分かっているでしょ!」

 

薫「やる事・・・・はぁ!?・・・そうですね!・・・分かりました・・・やってみます!!」

 

真雪は、薫に自分がすべき事をしなさいと言い、薫も自分なりに指導する事に決めた。

 

はやて「なら私も・・・」

 

はやても薫を見て、自分のクラスの書類を見て、自分なりに指導する事に決めた。

 

打ち合わせが終わり、3人は、横須賀女子海洋学校を後にし、横須賀基地に戻った。

 

横須賀基地

 

横須賀基地に戻った3人は、功やなのは、フェイトに臨時教員になった事を説明した。

 

龍之介「そういう事になった。」

 

なのは「凄いよ!!薫先輩、はやてちゃん!!」

 

なのは、薫とはやてが横須賀女子海洋学校の教員に成った事を聞いて嬉しがる。

 

薫「ありがとうなのはちゃん!!・・・でも、2週間の臨時教員だから驚く事じゃないわ!!」

 

フェイト「でも、臨時とは言え凄いです!!・・・頑張ってきって下さい先輩!」

 

薫「ありがとうフェイトちゃん!!・・・でも、御免ね!・・・貴方達2人に仕事押し付けちゃって・・・」

 

なのは「それは大丈夫!!」

 

フェイト「後の事は、お任せ下さい!!・・・しっかりやりますので・・・」

 

はやて「本間、2人が居て助かるわ!」

 

2人が行って本当に助かった。

 

しかし

 

功「本当に良いんですか・・・2人を行かせて?」

 

薫とはやてを行かせる事に心配する功。

 

龍之介「たかが臨時教員で2週間居ないだけだ・・・大丈夫だろ!」

 

功「それは、そうですが・・・」

 

龍之介「如何した参謀?」

 

功「いえ、何か嫌な予感がするんですよ・・・このまま2人を行かせて良いのか?」

 

薫とはやてを行かせる事に功は、不安に成っていた。

 

今、美由紀達が居ない状況で2人を行かせて良いのか

 

龍之介「真雪さんや古庄教官も居るんだ!!・・・大丈夫だ!!」

 

だが、真雪や古庄が付いているから、大丈夫だろうと龍之介は言う。

 

功「なら良いんですが・・・もし、何か遭っても・・・我々は何もできませんから・・・」

 

龍之介「ん・・・2人とも!!・・・後で、ブルーマーメイドの庁舎に行くぞ!!」

 

『は~い!!』

 

説明が終わったところで龍之介は、2人を真霜の元へと連れて行く。

 

何故、連れて行くかと言うと、これから横須賀女子海洋学校の海洋実習に必要な物を渡す為である。

 

それは

 

横須賀ブルーマーメイド庁舎、真霜の執務室

 

薫「これは!?」

 

はやて「これって!?」

 

真霜「それは貴方達が実習で着る制服よ!・・・流石にその制服じゃ不味いでしょ!」

 

真霜は、薫とはやてにブルーマーメイドの制服を手渡す。

 

流石に今着ているGフォースの制服では不味いと思い、真霜が態々二人の為に用意してくれたのだ。

 

薫「態々制服まで用意してくれるなんて、真霜姉さんありがとうございます!!」

 

真霜「後で試着して見ると良いわ!!」

 

龍之介「すまないな真霜!態々制服まで用意してくれて・・・」

 

真霜「気にしないで!・・・お母さんから頼まれた事だし、私が許可した事だから・・・」

 

龍之介「それについては帰ってから、ゆっくり話し合おうな!」

 

流石に勝手に許可した事に龍之介は切れていた。

 

海上安全整備局、国立海洋医科大学先端医療研究所

 

その頃、海上安全整備局の国立海洋医科大学先端医療研究所では、マウスの研究を諦めきれなかった研究員達が密かに研究を続けていた。

 

そんな中、パソコンの画面にあるビーコンの反応が突如現れた。

 

調べた結果、それは紛れもなく、西之島新島付近の海域に沈められた例の実験艦からのビーコンであった。

 

研究員達は驚きつつも喜んでいた。

 

全滅していたマウスが生きていたのだから、実験は成功し、研究は再開される。

 

しかし、実験の総指揮の田沼総理は、既にこの研究については、打ち切っており、研究を再開させるには、確たる証拠が必要だ。

 

それには、実験データと実験サンプルを密かに回収しなければならない。

 

もし、世間にこの実験の事がバレたら厄介な事になる。

 

下手すれば、田沼総理の責任追及は免れない。

 

例え責任追及を免れても、今度は、我々が田沼総理によって、消されてしまうかもしれない。

 

研究員達は早急な話し合いの結果、密かに実験データと実験サンプルを回収した後、実験に使用した実験艦を今度こそ、海の底へ自沈処分させ、全て無かった事にする。

 

あおつらえむきに今度、横須賀女子海洋学校の海洋実習での集合場所が西之島新島付近と言う情報を手に入れた研究員達は、真雪に海洋生物の研究と銘打って今度の海洋実習の際に便乗させる事を届け出る。

 

届け出の書類を受け取った真雪は、書類に何も問題も無く便乗の許可を出す。

 

しかし、この便乗許可を出した事で、やがて、悪夢を呼ぶとは、真雪は知る好も無かった。

 




次で黎明編は、終わりです。その次から本編が始まります。
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