ハイスクール・フリート Gフォース   作:首都防衛戦闘機

58 / 89
第17章 龍之介釈放

4月14日

 

晴風と白鳳が平賀達に無事保護されたと言う真霜の報告が海上安全整備局から野田一誠国交相代行に齎された。

 

報告を聞いた一誠は、直ぐに緊急会議を招集した。

 

国土交通省、国土保全委員会

 

真霜『以上が、私からの報告です!・・・この報告から・・・晴風とそれを助けに来たGフォースにも反乱の意思は無いと言う事が判明されました。』

 

緊急会議のモニターで真霜から晴風と白鳳に反乱の意思は無いと言う報告が会議室に齎された。

 

一誠「ん・・・この報告から晴風とGフォースには、反乱の意思の無い事は、これで分かった・・・直ちに晴風への撃沈命令は撤回!・・・拘束している山本監督官、及びその隊員達の拘束を解く事を命じる。」

 

真霜の報告を聞いた一誠は、直ちに晴風の撃沈命令の撤回と龍之介達の解放を命じた。

 

国土交通省、廊下

 

ドーン!!!(壁を叩く音)

 

邦夫「くそ!!・・・何でこんな事に!」

 

晴風撃沈の失敗、機密情報の確保に失敗、更に真霜の報告によって、一誠が国土保全委員会で晴風の撃沈命令の撤回と龍之介達の解放を命じた。

 

この事により龍之介達がこの事件に関わっていない事が段々浮上して来ている。

 

邦夫「このままでは、今まで俺が全部した事が明るみに出る!!」

 

このままでは、自分が勝手に田沼に言って、深町を解任した事や自分の親を使って、晴風を反乱艦として撃沈する事を命じた事や無実の龍之介達を拘束し、起訴を強制した事が明るみに出る。

 

そうなれば自分だけの責任だけじゃ済まなくなる。

 

最悪の場合、田沼総理にも責任追及がなされるだろう。

 

邦夫「急いで命令を撤回しなければ・・・・」

 

邦夫は、必死にそれを阻止しようとあらゆる手を打とうとしていた。

 

その時

 

真霜「随分と慌てていますね野田監督官!」

 

突然、後ろから真霜が現れた。

 

邦夫「宗谷監督官!?・・・何の様だ?・・・今は、お前と話している暇はない!!」

 

真霜「貴方に話す暇がなくても・・此方には、話す暇が有りますが・・・」

 

邦夫「何だと!?」

 

真霜「先程出された命令を撤回させようとしていますが・・・先程の報告で晴風は、無事に我々に保護され、乗員達には、反乱の意思はないと確認が取れています・・・それに教員からの証言で山本監督官達がこの事件に関わっていない事が証明されており、命令を撤回する理由は無いと思いますが・・・」

 

邦夫「ふん!・・・何を言っているんだ!!・・・そんなものは、貴様がでっち上げた嘘だ!!・・・此方には、ちゃんとした証拠が有るんだ!!」

 

邦夫は、あくまで晴風の生徒や龍之介達を反逆者として、認識しているので命令を撤回するのを止めなかった。

 

真霜「如何しても意見を変える気は無いんですね?」

 

邦夫「くどい!」

 

真霜「そうですか・・・ならば、私にも考えがあります。」

 

真霜は、ある事を邦夫に告げる。

 

邦夫「何?」

 

真霜「私は、野田国交相代行に貴方と総理が裏で暗躍した事や無関係の生徒を殺害しようとした事を全て報告します。」

 

真霜は、一誠に邦夫と田沼がこれまで裏でした事や薫の目の前で晴風の生徒を殺そうとした事を全て報告すると邦夫に告げる。

 

邦夫「全て報告するだっと!?・・・ハハハ!!・・・バカな事は止せ!・・・国交相代行がそんな報告を信じると思っているのか?・・・それに、そんな証拠は、何所にある?」

 

邦夫は、嘲笑いながら真霜にそれだけの証拠が有るのか問う。

 

真霜「証拠ならありますよ!」

 

何と真霜は、邦夫を告発する程の証拠をにぎていた。

 

邦夫「何だと!?」

 

真霜「実は、晴風の乗員と教員を保護した時、妙な男達を逮捕しましたが・・・これ・・・貴方の部下ですよね?」

 

真霜は、邦夫に四国オーシャンモールで拘束した黒ずくめの男達3人の写真を見せた。

 

邦夫「し、知らん!・・・こんな奴らは、俺は、知らん!!」

 

邦夫は、拘束した黒ずくめの男達とは、関係ないと言い張るが

 

真霜「そうですか・・・でも、この男達・・・私の厳しい取り調べを受けたら、あっさり貴方が命じた事を吐いたんですけど・・・」

 

真霜は、黒ずくめの男達が厳しい取り調べで洗いざらい全部吐いたと告げる。

 

邦夫(こ、この役立たず共め!!!!!)

 

黒ずくめの男達が邦夫との関係を洗いざらい吐いた事で邦夫は、困惑する。

 

真霜「こんな事が貴方の父親である国交相代行の耳に入れば如何なるのかしら・・・少なくても唯では、すみませんよ・・・それだけではありません・・・無関係の生徒を殺害しようとした事で刑事裁判も免れません!!」

 

真霜の言う通り、こんな報告が父親である一誠の耳に入れば、唯では、済まない。

 

また、無関係の生徒を殺害しようとした事で刑事裁判に問われる可能性がある。

 

最早、邦夫は、真霜に首に縄を懸けられたも同然な状態だった。

 

野田「くう・・・何が望みだ?」

 

真霜「晴風撃沈命令の撤回及び拘束している山本監督官達の釈放を命じる事に賛成する事・・・・それだけが望みです。」

 

邦夫「・・・・勝手にしろ!!」

 

真霜の尽力に遂に邦夫は落ち、真霜の進言を呑む。

 

真霜「では、承知したと言う事で・・・私は、これで・・・・」

 

真霜は、喜びながらその場を去る。

 

邦夫「くそくそくそ・・・・!!・・・俺をコケにしやがって・・・」

 

真霜に負け、ついでに実行した部下にまで裏切られ邦夫は、たけり狂っていた。

 

邦夫「このままでは、済まさんぞ!!・・・・必ず復讐してやる!!・・・必ず!!!」

 

邦夫は、自分を此処までコケにした真霜や龍之介に必ず復讐すると誓うのだった。

 

国土交通省、玄関

 

真霜「ふ~う・・・危なかったわ!!」

 

国土交通省を出た真霜は、ホッとする。

 

実は、さっきの報告は、全て嘘だったのだ。

 

拘束した黒ずくめの男達3人は、自白などしていない。

 

そうとは、知らず邦夫は、まんまと真霜の策に引っ掛かったのだ。

 

とは言え、一誠の命令は、何事もなく、実行された。

 

これにより薫と明乃達は、危機を脱した。

 

更にもう一つ

 

東京拘置所、特別牢

 

龍之介「・・・・あれから3日経ったが・・・晴風や捕まった皆は、如何なったんだろうか?」

 

特別牢の中で龍之介は、晴風や自分の部下達が如何なっているのか心配しながら、隣で眠っている功を見る。

 

功「・・・・」

 

龍之介「さいわい峠は越したが・・・まだ油断は出来ない状態だ・・・・此処を出たら、直ぐに医者に見せないと・・・だが、まだこの状況だと、しばらく拘留が続くな・・・・」

 

龍之介は、しばらく拘留が続くのに申し訳ない気持ちで功を見てた。

 

そんな時

 

ガチャ・・・

 

龍之介「ん!?」

 

突然、特別牢のドアが開き、監視員の1人が入って来た。

 

龍之介「何の要だ?・・・また取り調べか?・・・もう話す事は、無い筈だ!!」

 

龍之介は、また取り調べかと思い、もう話す事は無い筈だと告げた。

 

しかし

 

監視員「いや・・・釈放だ!!・・出ろ!!」

 

龍之介「えっ!?」

 

また取り調べかと思ったら、何と釈放だと言われ、龍之介は驚く。

 

龍之介「待て!・・・如何して、釈放するんだ?」

 

何故、釈放するのか理由を聞く。

 

監視員「詳しい事は、知らん!・・・上からの命令だ!!」

 

詳しい事は、監視員も知らない。

 

上が釈放と決めたので従がってる様だ。

 

とは言え、釈放と言われたら出るしかない。

 

龍之介「おい起きろ功!!・・・俺たち助かるぞ!!」

 

龍之介は、直ぐに功を起こす

 

功「ほ・・ほ・・・」

 

起きた功は、かすかだが何とか意識はあった。

 

龍之介は、歩けない功を担ぎながら特別牢を出る。

 

東京拘置所、入口

 

拘置所を出た龍之介は、其処である人物が出迎えに来ていた。

 

真霜「龍之介!?」

 

龍之介「ま、真霜!?」

 

出迎えに待っていたのは、龍之介の無実を証明した真霜だった。

 

真霜「大丈夫?」

 

龍之介「俺は、大丈夫だ!・・・だが、功が!!」

 

真霜「しっかりして下さい徳吉さん!!・・・救急隊員!!」

 

真霜は、一応呼んでおいた救急隊員を呼ぶ。

 

真霜に呼ばれ、待機していた救急隊員が直ぐに功を担架に乗せて、救急車で横須賀の横須賀病院へと搬送する。

 

龍之介「取り合えず・・・助かってくれ!!」

 

功が助かって欲しいと龍之介は祈る。

 

真霜「遅くなって御免ね龍之介!」

 

龍之介「なあ真霜!・・・俺が拘留されている間、一体何が・・・」

 

龍之介は、自分が牢に入っている間の状況や何故、自分達が釈放されたかを真霜に問う。

 

真霜「貴方が拘留されている間に色々あったのよ!・・・でもそれは、後で説明する!!・・・兎に角今は・・・・お帰りなさい・・・」

 

龍之介「ただいま・・・」

 

2人は、久々に抱き合う。

 

龍之介と真霜にとっては、拘束されてから、雅に8日ぶりの再会であった。

 

龍之介「なあ、真霜!」

 

抱き合いながら龍之介は、ある事を真霜に言う。

 

真霜「何?」

 

何かと思い真霜は聞く。

 

すると

 

龍之介「腹減った~!!」

 

真霜「えっ!?」

 

龍之介「腹減った!・・・何か食わせてくれ・・・・!!」

 

如何やら、お腹が空いていた様だ。

 

実は、龍之介は、拘束されてから、あまりロクな物しか食っていなかったので、すっかり空腹になっていたのだ。

 

真霜「もう~世話が焼けるんだから~!!」

 

そんな龍之介に真霜は、呆れてしまう。

 

だけど、本当は、自分の元に戻って来て、嬉しい真霜だった。

 

こうして、龍之介と功は、疑いが晴れて、自由の身となったのだ。

 

更に拘束されていた隊員達も解放された。

 

そして、その連絡は、四国沖で間宮、明石に補給を受けている晴風の薫達にも齎された。

 

晴風、教員居住室

 

平賀「今、宗谷監督官から連絡が有ったわ!!・・・・山本監督官と徳吉監督官達が無事釈放されたそうよ!!」

 

次郎「それは、本当か!?」

 

平賀「ええ!」

 

次郎「やった!!・・・おい聞いたか薫!・・・准将が!・・准将が釈放されたんだって!!・・・・俺達は、もう犯罪者じゃないんだ!!」

 

平賀から齎された報告を聞いて、次郎は、大喜びをする。

 

そして、それを薫にも伝えるが

 

薫「そう・・・」

 

だが、薫は、あまり嬉しくなかった。

 

次郎「如何したんだ薫!?・・・准将が釈放されたんだぞ!!・・・嬉しくないのか?」

 

薫「勿論、嬉しいわ!!・・・でも・・・」

 

薫は、今、それどころじゃなかった。

 

それもその筈、薫は、今、武蔵に乗っているはやての安否が気になって仕方がないのだ。

 

 

画して、晴風の撃沈命令は、撤回され、龍之介と功も釈放され事件は、無事に解決したと思われたが

 

だが、事件は、これで終わりでは無かった。

 

更なる事態が龍之介達や晴風に待ち構えていた。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。