空母大鳳、艦橋
龍之介「此処が横須賀だと!?・・・これが横須賀の町なのか?」
功「陸地が余り無い!?」
薫「在るのは、人工島とフロート艦だけ・・・」
空母大鳳の艦橋から横須賀の町を見た龍之介達は唖然とした。
以前の横須賀の街とは違い、人工的に作られた島やフロート艦が辺りに在るだけで、陸地の大部分が無かった。
龍之介(信じられないが・・・如何やら、俺達は異世界に来た様だ・・・)
今の横須賀の町を見って、龍之介は、本当に異世界に飛ばされたのだと認識した。
横須賀基地
その頃、真霜は龍之介達と会談すべく、沖合に停泊する空母大鳳に向かう為、埠頭へと向かう。
向かう途中
ブブ・・・!ブブ・・・!
真霜「!?」
突然携帯が鳴り、見て見ると
真霜「真冬からだわ!?」
それは、自分の妹であり、宗谷家の次女、宗谷真冬からの電話だった。
真霜「もしもし真冬!・・・如何したの?」
真霜は何かと思い、電話に出る。
真冬『ああ真霜姉!・・・ちょっと小耳に挟んだんだが・・・何でもつい最近、硫黄島沖で謎の不明艦隊と遭遇したんだって?』
真冬は、Gフォース西部方面艦隊の事を何故か知っていた。
真霜「貴方何処で、それを?」
真冬『私にもそれなりの情報筋が在るんだよ!』
真冬も真霜と同じブルーマーメイドに所属していたので、硫黄島沖に現れたGフォース西部方面艦隊についての情報を何処からか得ていた様だ。
真霜「成程!・・・でも真冬!・・・貴方あまりその不明艦隊に関しては、言いふらさない方が良いわよ!」
知りたがる真冬に対し、真霜は忠告する。
真冬『それぐらいは分かっているよ!・・・唯、どんな艦隊か気になったから、こうして真霜姉に直接聞いているんだよ!』
真冬本人もその事は理解していたが、どんな艦隊なのか気になってしょうがなく真霜に電話を掛けて来たのだ。
真霜「そう!」
それに真霜は納得し
真冬『で、どんな艦に乗っているんだ?』
早速真冬は、Gフォース西部方面艦隊の事を問う。
真霜「それに関しては、私から、これ以上、詳しい事は言えないわ!」
それに対して、真霜は、これ以上言えないと答え
真冬『じゃあ乗員は、どんな奴何だ?』
更に龍之介達の事を問い
真霜「それもノーコメントよ!」
それもノーコメントと言って、はぶらかした。
真冬『そ、そうか・・・』
これ以上聞けないと分かった真冬は、それに関して何も聞かなくなり
真霜「じゃ、私は忙しいから切るわね!」
真霜は、真冬との電話を切る。
真霜「さてと・・・」
真冬との通信を終えた真霜は埠頭へと急ぐ。
空母大鳳、艦橋
龍之介「ん・・・そろそろ向こうから親玉が来る時間だな・・・」
龍之介は時計を見て、そろそろ真霜達が来る時間になった事を確認し
龍之介「艦長!済まないが出迎えに行ってくれるか?」
薫「は~い!」
薫と護衛のGF隊員2人を出迎えに行かせた。
空母大鳳から内火艇が降ろされ、埠頭へと向かう。
横須賀基地
一方、埠頭では
平賀「宗谷監督官!」
真霜が埠頭に着くと既に平賀と福内の2人が真霜を待っていた。
真霜「2人共、ご苦労だったわね!・・・それで、今から彼らの元に交渉へ向かうけど・・・貴方達2人にも同行して貰うわよ!」
真霜は、今回Gフォース西部方面艦隊と最初に接触した平賀と福内にも同行して貰う事を告げる。
『はい!』
2人は、それを承知した。
真霜「後は・・・ん?」
出迎えの船を待っていると、向こうから内火艇が1隻が此方に向かって来て、埠頭に接岸し、其処から茶色の制服を着た薫と2人のGF隊員が降りてきた。
薫「貴方が宗谷一等監督官ですか?」
真霜「そうですが、貴方は?」
薫「私は、空母大鳳艦長の山本 薫中佐と申します・・・准将の命で、貴方々をお迎えに上がりました。」
『!?』
薫「どうぞ此方へ!准将がお待ちです!」
6人は、内火艇に乗り込み、空母大鳳へと向かう。
向かう間、真霜は薫を見る。
真霜(この子が艦長?・・・以外と若いわね・・・年は真冬や平賀達ぐらいかな?)
真霜は薫を見て、艦長なら、もうちょっと年上かっと思っていたんだろう。
そう思っている間に内火艇は、空母大鳳の元に到着した。
真霜は、内火艇から空母大鳳を見渡す。
真霜(これが旗艦?・・・何って大きな艦なの!?・・・でも武装が無いわね?・・・これで本当に戦えるのかしら・・・)
真霜は、空母大鳳の大きさが海洋学校が保有する大和型戦艦をしのぐ大きさだと感じたが、甲板に砲塔などの武装が殆んど無く、車両見たいな物が沢山並んでいただけで、本当に戦えるのか不思議だった。
内火艇は桟橋に着き、護衛のGF隊員と別れ、タラップを上がり、艦内入口に入ろうとした時
薫「すいません・・・此処で武器を預からせて頂きます。」
『えっ!?』
艦内に入る前に薫が真霜達から携帯している拳銃を預かろうとしていた。
薫「念の為なので・・・でも大丈夫ですよ!・・・私を信じて下さい!」
平賀「如何しますか宗谷監督官?」
平賀と福内は、動揺するが
真霜「此処は、大人しく従いましょう。」
真霜達は、薫に従い、携帯していた拳銃を薫に渡す。
渡された拳銃を薫は、側に居るGF隊員に預け
薫「では此方へ!会議室にご案内します。」
薫に案内され3人は、会議室に向かう。
空母大鳳、通路
会議室に向かう途中、GF隊員達が真霜達を白い目線で見たり、驚いた目で見ていた。
福内(宗谷監督官!・・・何だか、先からジロジロ見られてるんですけど・・・)
福内が真霜に耳打ちする。
真霜(私も、先から視線が感じるわ!)
真霜も彼らがジロジロ見ている事は、気づいていた。
薫「こら、貴方達何しているの!?持ち場に戻りなさい!!」
それに気づいた薫が彼らを追い払った。
やがて、会議室に着き。
薫「どうぞ!」
真霜達が会議室に入る。
空母大鳳、会議室
龍之介「来たか!」
真霜達が会議室に入ると其処には、青色の軍服を着た3人の士官と薫と同じ茶色の制服を着た士官1人がいた。
薫「准将!・・・ブルーマーメイドの方々をお連れしました!!」
龍之介「ご苦労艦長!」
次郎「おう来たな薫!」
薫「次郎君!?如何して此処に?」
白鳳に居る筈の次郎が何故此処に居るのか、薫は驚く。
次郎「俺も真意を確かめたいんで、堆先着た。」
次郎も状況を知りたくて、態々此処に来た様だ。
薫「も~お勝手に持ち場を離れちゃいけないよ!」
薫は、持ち場を離れた次郎を叱る。
次郎「固い事言うなよ!准将も許してくれたし!」
龍之介「もう来たんなら仕方がない!」
既に真霜達が来た以上、今更次郎を追い返す事は出来ず、龍之介は仕方なく参加を認めた。
美由紀「ご苦労様!山本中佐!」
薫「権藤中佐!?」
次郎や美由紀が来ている事に薫は驚いていた。
龍之介「さて・・・」
龍之介は、真霜に視線を向ける。
真霜「ん・・・」
龍之介「ようこそ空母大鳳へ!・・・俺がGフォース西部方面艦隊指揮官の山本龍之介准将だ!」
功「参謀長の徳吉 功大佐です。」
次郎「俺は、特殊戦闘艦白鳳艦長の小沢次郎中佐だ!」
美由紀「私は、第二部隊及び高速戦艦高千穂艦長の権藤美由紀中佐。」
龍之介達は真霜達に自己紹介を行う。
『・・・・』
真霜達は、戸惑いつつも
真霜「私は、海上安全整備局安全監督室情報調査隊の宗谷真霜一等監督官です!」
平賀「同じく私は、平賀倫子二等監察官です!」
福内「私は、情報調査隊、みくら艦長の福内典子です。」
真霜達も龍之介達に自己紹介をする。
龍之介(女の指揮官とは珍しい・・・)
真霜(如何やら日本人のようね!・・・でも何か違う様な・・・)
次郎(通信でも聞いたが・・・海上安全整備局て・・・何だ?)
龍之介達が真霜達の所属に疑問を感じたのと同じく、真霜達も龍之介達の所属を聞き、疑問を抱いた。
薫「皆さん立ってるのも何ですし、どうぞ席にお座りください!!」
立ってても仕方ないので8人とも席に着く。
龍之介「では、先ずお互いに状況確認から話を始めよう。」
先ずは、お互いに状況確認をしようと言う事になった。
真霜「では、此方から・・・」
先ず真霜が龍之介達に、この世界の状況を説明した。
真霜達の世界は、100年ほど前の日露戦争後、日本はプレートの歪みやメタンハイドレートの採掘などが原因で国土の多くを海中に没した。
その結果、海上都市が増え、それらを結ぶ海上交通などの増大に依り、日本は海運大国になった事で、海洋航路の重要性が再認識される様になった。
しかし、海洋時代に暗躍するかの如く、海賊行為が目立つ様になった。
それらを取り締まる為、ブルーマーメイド及びホワイトドルフィンが組織された。
そして、軍事用に建造された艦を民間用に転用され、戦争に使わないという象徴として、艦長は女性が勤める事になった。
それらを龍之介達に話した。
龍之介「道理で可笑しいしと思ったが・・・やはり此処は、パラレルワールドの一つの異世界だな!」
龍之介は、直ぐに納得した。
次郎「パラレルワールド?」
薫「パラレルワールドて何?」
龍之介「言うなれば、別のつまり異世界に着てしまったと言う事だ。」
龍之介は、薫と次郎にパラレルワールドの事を説明する。
薫「じゃ私達!もう元の世界に戻れないんですか?」
龍之介「今のところは戻る方法が無いから・・・・そうなるな!」
薫「そ、そんな・・・」
次郎「冗談じゃねえよ!・・・平和を守ってきた俺達が一体何を仕立て言うんだ!!」
元の世界に戻る事が出来ないと聞いて、薫は動揺し、次郎は激怒した。
美由紀「落ち着きなさい2人共!!」
薫「申し訳ありません。」
次郎「すいません。」
美由紀に止められ薫と次郎は落ち着く。
龍之介「謝らなくて良い!・・・俺だって、何で此処に飛ばされたか、その理由を知りたい!!」
龍之介も何故、此処に飛ばされたか、その理由を知りたかった。
そして今度は、龍之介から如何いった経緯で此処へ来たのかを真霜達に話した。
龍之介達の世界では、2度に渡る世界大戦が起こり、日本は何とか勝利したものの、今度は、44年間の東西冷戦や核実験が起こり、その影響で地球環境に大きな打撃を与えてしまった。
更に核実験の影響で伝説の怪獣ゴジラを生み出した。
日本は、そのゴジラとの壮烈な戦いで大打撃を受けながら葬る事ができた。
ゴジラ戦後、日本は世界に核兵器廃絶を訴え、平和を維持しようと努力したが、アメリカとソ連が納得せず核実験を続け、そのせいで、30年後にまたゴジラを生み出してしまった。
日本は、再びゴジラとの戦いを強いられた。
国連は、ゴジラの脅威に対抗する為、対ゴジラ部隊Gフォースを組織した。
Gフォースは、超兵器まで使いゴジラを永遠に葬る事に成功した。
それから1年後に龍之介達は、最後の哨戒任務の為、西太平洋沖を航行中、突然島が核爆発を起こし、それに巻き込まれてしまい、気が付いたら此処に居た事を真霜達に話した。
平賀「そんな事が・・・」
福内「信じられないわ・・・」
龍之介の話した内容に真霜達は、そう簡単には信じられなかった。
真霜達から見たら、龍之介の話は架空戦記物の小説の様な内容だったからだ。
真霜「さて、此処からが本代だけど・・・」
『!?』
お互いに状況確認を終えた後、真霜は、龍之介達に今後についての交渉を始めた。
真霜「貴方々は、これから如何するんですか?」
真霜は、龍之介達に、これから如何するのか問う。
龍之介「俺達は、Gフォースの所属だが、最早指揮系統を失った以上・・・これから如何するかは分からない・・・だが俺には指揮官として、部下を守る義務がある!」
それに対して、龍之介は指揮系統を失った以上、これから如何するかは分からないが、例え異世界に飛ばされても自分の部下を守る義務を龍之介は果たすと真霜に告げる。
真霜「なら私達の海上安全整備局に所属しては如何でしょうか?」
それに対して、真霜は、自分と同じ海上安全整備局に入らないか提案する。
龍之介「何!?」
真霜の思わぬ提案に驚く。
真霜「そうしたら貴方々の事は、私が全力で守りますし・・・何よりは、貴方も自分や自分の部下を守れるでしょ!」
龍之介「悪くない話だが・・・それに関して何か条件がおありだな?」
真霜の提案に何か条件が有ると睨む。
真霜「ええ!・・・私達が持つ技術と貴方々が持つ技術を交換したいの!」
真霜の条件とは、真霜達が持つ技術と龍之介達が持つ技術の交換だった。
『!?』
美由紀「何ですって!?・・・私達が持つ技術を!?」
真霜の条件に龍之介達は、動揺する。
平賀「山本准将!・・・話を聞く限りでは、貴方々が元の世界に戻るのは事実上不可能だと判断します・・・ですから、如何か宗谷監督官の提案を呑んでください!!」
平賀は、動揺する龍之介達に何とか真霜の提案を呑ませようと頼むが
美由紀「待って下さい准将!!」
それに対して、美由紀は待ったを掛けた。
『!?』
美由紀「准将!私は、この条件を呑むのは反対です!!」
と言って、真霜の条件に反対する。
『!?』
美由紀の反対に真霜達は驚愕する。
美由紀「准将も知っておられるでしょう!・・・発達し過ぎた科学を彼らに教えれば、この世界の破滅に繋がります!」
美由紀は、自分達が持つ技術が戦争に使われる事を恐れたのだ。
真霜「そんな事は絶対にさせません!!」
それに対して、真霜は絶対にそんな事はさせませんと言うが
美由紀「貴方がそうしても・・・何れ誰かが悪用する事になるわ!・・・もしそうなったら貴方は責任が取れるの?」
真霜「それは・・・」
美由紀の追及的な発言に真霜は言い返せなくなる。
平賀(驚いた・・・あの宗谷監督官が押されている!?)
福内(私達でも敵わないのに・・・)
美由紀に押されている真霜を見て、平賀と福内は驚いていた。
2人にとって真霜が初めて押されていたからだ。
2人から見て、真霜は厳しさとその厳格ゆえに皆から恐れられていた。
その真霜が美由紀に押されている。
そして、美由紀も、その冷酷さと厳しさに龍之介達から恐れられている。
その美由紀に真霜は勝てないでいた。
龍之介(確かに権藤中佐が言うのも最もだ!・・・発達し過ぎた技術は破滅を齎す・・・かつての我々もそれでゴジラを生み出した・・・だが、この世界では彼らに頼るしかない・・・ならば此処は・・・試して見るか・・・この女が本当に俺達を守ってくれるのか?)
龍之介は、美由紀の意見ももともだが、この世界では真霜達に頼るしかない。
ならば此処は、真霜が自分達を本当に守れるのか試して見る事にした。
龍之介「海上安全整備局の傘下に入るとしても、艦隊の指揮権においては、今後とも俺が執る・・・それと、技術交換に関しては、権藤中佐の事も一理あるので、平和利用すると言う条件で、貴方々の上層部に約束願いたい!」
龍之介は、海上安全整備局の傘下に入る条件として、艦隊の指揮権は、今後とも龍之介が執り、技術交換に関しては、平和利用すると言う条件を真霜に提示する。
真霜「ん・・・分かりました・・・上層部には、私が説得しておきましょう。」
真霜は、説得すると約束する。
龍之介「ならば所属になりましょう・・・参謀はそれで良いよな?」
功「私は、准将に従います。」
龍之介の提案に功は賛成した。
龍之介「お前らもそれで良いな!」
薫「私は、異論はありませんよ!むしろ面白そうだし!」
次郎「俺も異論はねえぜ!」
薫と次郎も賛同した。
龍之介「3人一致だな!・・・まだ異存があるか権藤中佐?」
美由紀「・・・・いいえ・・・私に異存はありません。」
3人一致でようやく美由紀も承諾した。
龍之介「では、改めて我々、Gフォース西部方面艦隊は、海上安全整備局の所属になります!!」
真霜「ようこそ海上安全整備局へ!歓迎します!!」
龍之介「此方こそ、よろしく頼むぞ、宗谷監督官殿!」
こうして龍之介と真霜との間で交渉が成立した。
しかし、念の為、コンピュータの凍結の準備や慶介の身柄を警護する事にした。
交渉は終わり、真霜達は帰途に就いた。
空母大鳳、艦橋
薫「話が分かりやすい人でしたね!」
龍之介「ああ・・・だが油断するな!」
薫「は~い!」
龍之介(はぁ・・・最後のお勤めがこんな事に成るとは・・・付いていない!)
こうして龍之介達Gフォースの異世界暮らしの幕はあがった。
この先、龍之介達に一体どんな出会いが待ち受けているのか?
この先、どんな事が待ち受けているのか?
それはまだ、誰にも分からない。