6月9日
ヴェルニー公園
幸子「航海日誌・・・6月9日、晴風乗員一同が前代未聞と言える海洋実習から生還し、およそ1ヶ月・・・この間、ブルーマーメイド、ホワイトドルフィン、Gフォース、及び国土保全委員会が、ラットと呼ばれる生命体の引き起こした、事件の全容解明、及び背後処理にあたっていた・・・そして、また、万一再度の感染があった場合の対策は、海洋医大で編成された特別チームの主案により、確立されつつあり・・・更に巨大生物ゴジラもGフォース指導の元、対策が協議されつつあった・・・一方、晴風乗員は、この時・・・中間考査を終え・・・今雅に・・・試験休みに入ろうとしていた・・・」
事件から既に1ヵ月、龍之介達がブルーマーメイドから独立し、新生Gフォースを創設して3週間が過ぎようとしていた。
既に事件に関しては、全容解明、及び背後処理を終えつつあった。
更に万が一の再度感染に備え、海洋医大で編成された特別チームの主案で対策が講じられていた。
また、ゴジラへの対策も龍之介達Gフォース指導の元、対策が協議されつつあった。
そんな中、横須賀女子海洋学校では、年に3回の中間考査が行われ
試験を終えた生徒達は、試験休みに入りつつあった。
幸子「仁義の無いナレーション風と・・・はぁ・・・!」
航海日誌を書き終えた晴風書記の幸子は、一段落すると
「何をしとるんじゃ!」
隣から誰か声を掛けて来て
幸子「ん!?」
幸子は、それがアドミラル・グラフ・シュペー副長のミーナだと気づく。
幸子「航海日誌を付けていたんですよ!」
ミーナ「航海しとらんじゃないか?」
幸子「してなくても付けるんです!」
幸子にとっては、航海しても、しなくても日誌を付ける癖何だろう。
ミーナ「お主らしいな‥‥」
ミーナも幸子の癖に納得しつつ
ミーナ「ところで!」
幸子「おう、今夜も仁義なき上映会をやるけぇのう!」
今夜もまた任侠物の映画をみる約束をする。
『フフフ・・・・』
相変わらずの仁義好きの2人であった。
そんな時
テア「楽しそうに会話している最中すまない・・・」
ミーナの親友であり、アドミラル・グラフ・シュペー艦長のテアがミーナに声を掛けてきた。
『ん?』
テア「昼休みが終わったら会議室に来てくれ。」
テアは、ミーナに何かの打ち合わせの為、昼休みが終わったら、会議室に来るようミーナに言う。
ミーナ「分かった、テア。」
ミーナは、了承する。
ドイツ語が分からない幸子には、2人が何を言っているのか分からない。
テア「ん!」
すると、テアがチラッと幸子を見る。
幸子「あっ!?」
幸子は一瞬ドキッとする。
そして、テアは手をシュッタと上げるとその場を去って行く。
幸子「ん・・?」
幸子は、テアとミーナの会話の内容が気になる様子でミーナを見ると
ミーナ「ん!」
ミーナは、それに気づき
ミーナ「2学期から如何するか、カリキュラムの組み直しをするそうじゃ!」
幸子に2学期の、カリキュラムの組み直しの事を説明し
ミーナ「例の事件のせいで‥‥」
港内を見る。
港内には、事件で活躍した晴風が沈んだまま置かれていた。
沈んだ晴風を見ながら、ミーナは、ある事を口にする。
ミーナ「噂で聞いたのじゃが・・・」
幸子「ん?」
ミーナ「晴風クラスの生徒は、このままでは実習が出来ん・・・その為、学校側は何らかの対策を行うと・・・」
それは、明乃達の今後についてだった。
幸子「え・・へ!?・・そ、それって・・・もしかしたらクラスが解隊されるてことですか!?・・・私、この後艦長に呼ばれているんですけど・・・雅か、その件で・・・」
それを聞いた幸子は、脳裏にクラス解散の最悪の事態を予期してしまう。
ミーナ「あまり悪い予想ばかり、せん事じゃ!・・・それに今回の事件は、晴風乗員の団結能力で解決したようなものだ!・・・そう簡単に解隊などさせんじゃろう!」
不安になる幸子にミーナは、励ますが
幸子「で、ですよね‥‥」
幸子は、不安を完全に拭い去る事が出来なかった。
横須賀女子海洋学校、図書室
一方、晴風艦長の明乃は、図書室で副長のましろ、武蔵艦長のもえかと一緒に今回の事件の始末書を作成していた。
明乃「う・・・ん・・・う・・・ん・・・」
だが、明乃は、さっきから何か苦手な表情で始末書を作成していた。
明乃「うぅ~うぅ~うぅ~‥‥うわぁ・・・・!!分かんなくなってきたよ・・・!!」
それがピークに達したのか、突然喚きだした。
ましろ「艦長!航海中あれだけの無茶をやったんですから始末書を学校に提出しないと!」
明乃「それは、分かってるんだけどね・・・書類仕事は、本と苦ってで!!」
如何やら明乃は、書類仕事が苦手の様だ。
もえか「みけちゃん!私の分が終わったら手伝うから、頑張ろう!」
其処にもえかが救いの手を差し伸べる。
明乃「ありがとうもかちゃん!!」
もえかの救いの手に明乃は目を輝かせる。
明乃にとっては、もえかの救いの手は、雅に地獄で仏と言う感じだった。
ましろ「知名艦長!あまりうちの艦長を甘やかせないで頂きたい!」
しかし、ましろは、明乃を甘やかさない様、もえかに待ったを掛ける。
明乃「ふぇ」
もえか「あっ、でもちょっと手伝うだけだから・・・」
ましろ「はぁ~」
ましろは深い溜め息を付く。
出来れば自分の方を手伝ってもらいたい。
そんな心境だった。
明乃「へへ・・」
そんな時
幸子「失礼します!」
幸子が図書室に入って来た。
明乃「ココちゃん!」
幸子「艦長・・・あの・・・私が呼ばれたのはもしかして・・・」
幸子は、明乃に呼ばれたのは、クラス解散の事ではないのか問うが
明乃「お願いがあるんだけど‥‥」
如何やら別の事で呼んだ様だ。
幸子「へ!?」
明乃「これをクラスの皆に渡して欲しいの!」
そう言って、明乃は机の上に置いてあった封筒の束を幸子に手渡す。
幸子「ん!?・・・ん?・・・クラス全員にですか?」
幸子は、何なのかと思い、封筒の束を受け取る。
明乃「校長先生から何だけど・・・大事な物だから、必ずクラス全員に配る様にって・・・」
ましろ「すまないが!・・・私と艦長は、身動きが取れない・・・頼まれてもらえるか?」
頼み事と言うのは、2人に代わって、幸子に封筒を晴風の生徒全員に手渡す事だった。
幸子「あぁ!・・・分かりました!・・・艦長の指示かつ、心の友シロちゃんの頼みとあれば全力で尽くすのみです!!」
幸子は、笑顔で頼み事を引き受ける。
ましろ「心の友じゃないんだが・・・でも助かる・・・ありがとう。」
ましろは、嫌な感じをしながら、幸子に感謝する。
幸子「は~い!」
横須賀女子海洋学校、校内
幸子は、図書室を後にしたが
幸子「う・・・ん・・・クラス再編の件、聞きそびれてしまいました。」
肝心のクラス解散の事を明乃に聞けなかった。
それを気にしながら階段を降りていると
幸子「あっ!?」
GF隊員が敬礼をして、幸子の横を通り過ぎる。
横須賀女子海洋学校は、Gフォースの本部が置かれてから、校内や敷地内でよくGF隊員を見かける様になった。
男女部隊とは言え、生徒達は、最初は、嫌がったが、規律を守るGF隊員の敬意に感心してしまい、今では、ひたしい関係になっている。
幸子は、気にせず、外へと出る。
横須賀女子海洋学校、敷地内
幸子「ん?・・・あっ!?」
外へ出た幸子は、ある事に気づく。
幸子「これは・・・密封指示書!?」
それは、さっき手渡された封筒を見て、其処には、名前の下に開封日時が指定されており、直ぐに密封指示書だと分かった。
幸子は、太陽に封筒を透かして、中身を見ようとしたが、紙が入っているのは、見えたが、何が書かれているかは、見えなかった。
幸子は、封筒を見ながら
幸子「‥‥『おはよう、晴風の諸君・・・今回の君の使命は、横須賀女子海洋学校に潜入したスパイのあぶり出しだ・・・成功を祈る』」
お馴染みの一人芝居をする。
幸子「『何と言う困難な任務だ!雅にインポッシブルな大作戦!!』」
幸子が決めセリフを言った時だった。
「ココちゃん?」
幸子「あっ!?へ!?」
突然隣から誰かに呼ばれ、幸子は、振り向くと
其処には、晴風電信員の鶫と電測員の慧が立っていた。
鶫「何しているの?」
鶫は、幸子が何をしているのか問う。
幸子「八木さん、宇田さん!」
幸子は、2人が鶫と慧だと分かって
幸子「丁度いい所に・・・うーん・・・はい!」
2人に封筒を渡す。
『ん・・・ん?』
慧「何これ?」
2人は、何なのか、封筒を受け取る。
幸子「学校からの指示書です・・・開封期日が指定されているので気を付けてください。」
幸子は、学校からの指示書だと説明する。
鶫「ん!・・・ありがとう」
それを聞いた鶫は、封筒を鞄の中に仕舞う。
慧「それ、全部配らなきゃいけないの?」
慧が幸子の手にある封筒の束を見て尋ねる。
幸子「はい!・・・艦長も副長も書類整理に忙殺されてますして・・・」
鶫「艦長達大変だね!」
慧「折角、テスト休みなのにね・・・」
2人は、書類仕事をする明乃達に感心していた。
そんな中、鶫が
鶫「そうだ!?それ配るの手伝おうか?」
幸子に封筒配りを手伝うと提案してきた。
幸子「えっ!?」
鶫「あたし横須賀出身だし、これからめぐちゃんを案内するところだったんだけど‥‥」
慧「うん、ついでだし、皆にそれを配りながら町を歩くのも良いよね!」
幸子「でも、折角の御予定を・・・」
幸子は、流石に2人の予定を潰してまで、手伝わせるのに、申し訳ないと思ったが
鶫「クラスメイト何だから、水臭い事言わない!」
慧「ココちゃんとは航海中あんまりお喋り出来なかったし、良い機会だよ!」
同じ仲間だし、良い機会だと幸子に言う。
幸子「宇田さん・・八木さん・・・・ありがとうございます!」
2人に親切に幸子は、感謝する。
鶫「じゃあ、早速‥‥」
鶫は鞄から自分のスマホを取り出すと物凄い速さでメールの文章を作成する。
その速さは指の動きが残像みたく見えるかの様だ。
鶫の指裁きも凄いが彼女の指裁きに対応できた彼女のスマホも凄いのかもしれない。
幸子「あの?何が早速なんでしょう?」
幸子は、鶫の早速の意味が分からなかった。
鶫「クラスメイト全員にメール出したよ!・・・居場所教えてって」
如何やら晴風の生徒全員にメールを送って、居場所を教えてもらうよう伝えてくれた様だ。
幸子「流石電信員!」
慧「時期に返事来ると思うし、取り合えず出ちゃおうか?」
慧がクラスメイトの返信を待ちながら横須賀の街を歩こうと提案し、
鶫「うん、行こう、行こう!」
2人は、横須賀の街へと向かう。
幸子「えへ!」
幸子も2人の後を追った。
3人が横須賀女子海洋学校を出ようとした時だった。
「頼むよ薫!」
『ん?』
薫「駄目!」
次郎「なあ、溜まっているんだよ・・・手伝ってくれ!?」
慧「あれって・・・・山本教官じゃない?」
鶫「ほんとだ!?」
慧「何してるんだろう?」
幸子「さあ?・・・隣にいるのは、小沢さん見たいですけど・・・」
次郎「頼む!・・・償いをするから・・・」
薫「しょうがないわね・・・私のレポートが終わってからなら・・・」
次郎「ありがとう薫!!・・・この借りは、必ず返すぜ!!」
薫「じゃ終ったら連絡するからね!」
次郎「待ってるぜ!」
如何やら何かの頼み事をしていた見たいで、結局引き受ける事でまとまった様だ。
次郎「助かった・・・・ん!?」
次郎が安心していると、向こうにいた幸子と鶫、慧に気づき
次郎「お~い・・・!!晴風の連中じゃねぇか!?」
3人に声を掛け、近づく。
幸子「何してたんですか?」
幸子は、次郎に何をしていたのか問う。
次郎「いや・・・報告書の事で薫に手伝って貰おうと思ってな・・・」
如何やら報告書の事で薫に相談していた様だ。
慧「1人でできないんですか?」
次郎「書類仕事は苦手なんだよ・・・」
此処にも報告書の苦手な者が居た。
鶫「え・・・苦手なんだ・・・」
苦手って事を3人に白目で見られる。
次郎「五月蠅いな!!・・・ところで、お前ら何所行く気だ?」
そんな3人に五月蠅いと言いながら、何所に行くのか問う。
鶫「これから横須賀の街に歩くんです!」
慧「ついでに皆にこれを配るの?」
これから横須賀の街を歩く事や晴風の生徒に指示書を配る事を伝える。
次郎「何だこれ?」
それを聞いた次郎は、幸子が持っていた封筒の一枚を取る。
次郎「まあ良いか・・・ついでだ!・・・俺も一緒について行く!」
封筒の中身が何なのか分らなかったが、まあ良いかと封筒を戻し、3人について行くと告げる。
幸子「えっ!?でも報告書の作成は如何するんですか?」
次郎「どうせ暇だし!・・・報告書は、薫から電話が来るから、その後でも良いだろう!!」
次郎達は、白鳳が横須賀女子海洋学校の地下ドックで修理と改装中の為、現在は、暇な状態であった。
従がって、書類整理をしている。
鶫「何かめんどくさいって感じがするね・・・」
慧「ん!」
次郎の口ぶりにめんどくさいと言う感じがした2人。
次郎「つべこべ言うな!行くぞ!!」
そんな2人に次郎は、つべこべ言うなと言って、行ってしまう。
幸子「いつの間にか、仕切ってますね!」
『うん!』
いつの間にか、仕切られている事に3人は、複雑だったが、結局、4人で歩く事にした。
雀荘いりふね
此処は、横須賀市若松町のとあるビルの3階
麗緒「チイ!」
留奈「ん・・」
桜良「ようし!」
晴風機関員の麗緒、桜良、留奈、空の4人は、このビルの3階にある麻雀の店である雀荘いりふねで仲良く麻雀をやっていた。
留奈「ん・・・・ん・・・何か可笑しい様な?」
ゲームが進むにつれ、留奈は、自分の手札が可笑しい事に気づく。
桜良「うん?」
空「そりゃまぁ、可笑しいでしょう・・・手牌1枚足りてないし・・・」
留奈「えええっー!!えっと‥‥」
空の指摘を受けて駿河は自分の手牌の数を数えると一つ足らない。
留奈「ほん゛だぁ゛ぁ゛!!じゅ゛ーに゛ま゛い゛しかな゛い゛よぉぉ!!」
この時点で留奈の負けが決定されており、彼女は頭を抱えて絶叫する。
麗緒「でたよ、留奈の勝敗!」
桜良「配牌の時、一枚取り忘れたんじゃないの?・・・留奈しょちゅう忘れるし・・・やっとリーチね!」
如何やら留奈のいつものドジで、手牌1枚取り忘れたみたいだ。
留奈「うっうぅ~‥‥ポ、ポン!」
自分のドジに絶望しながら、留奈は、上がりを出す。
麗緒「上がれないのに何でポンするの!?」
麗緒の言う通り、既に負けが決まっているのに、上がれる訳がない。
空「ツモ」
その間に空が上がってしまい。
留奈「へえ!?」
空「1000、2000」
麗緒「たいようつうのどらい1・・・か、たいな・・・」
桜良「折角リーチしたのに・・・」
空「だいにょののみの麗緒ならまだしも、そんなの、上がられたら大変出し!」
桜良「バレバレなの!」
空「では、罰ゲーム」
留奈「あたしばかりじゃん!」
結局、留奈が負けと言う事で罰ゲームを受ける事になった。
ついでに罰ゲームは、おでこにデコピン1発であった。
そんな時
幸子「おじゃまします!」
次郎と幸子達がやって来た。
空「これはこれは書記殿!」
留奈「あ、いたっ!!」
4人が来た直前にデコピンを受けた。
鶫「レオちゃん!メールありがとう!」
麗緒「ああ、メール気付いたの私だけだったし!」
次郎「何だ!4人で麻雀か?」
空「何で、小沢さんまで一緒に?」
空は、何故次郎まで居るのか問う。
次郎「暇でな・・・しかしドジだねお前え・・・手牌1つ不足で負けてるし・・・」
次郎はそう言って、卓上を見て、直ぐに留奈が負けている事を理解した。
桜良「見ただけで分かるの?」
次郎「ああ・・・こう見えても・・・夏雄と一緒に卓囲んだ事が有るしな!・・・まあ、負けたけどな・・・」
次郎は、夏雄と麻雀した事が有るので、大体は、ゲームの流れが分かっていた。
麗緒「夏雄って、教官とこの機関長?」
留奈「あの機関長ってそんなに強いの?」
夏雄がそんなに強い事に麗緒と留奈は、関心を持つ。
次郎「ああ強いぞ!・・・お前ら直ぐに有り金全部すられるかもな!」
『げ!』
次郎が夏雄と勝負したら、有り金全部すられると発言され、4人は、夏雄と勝負したくないと思った。
幸子「あの・・・皆さんにお渡しするのがありまして‥‥」
話は、変わり、幸子は、4人に封筒を手渡す。
桜良「何コレ?」
慧「学校からだって‥‥」
留奈「へぇ~なんだろう?・・成績表かな?」
留奈は、何だろうと思い、封筒を手で破って中を見ようとするが
幸子「ああ・・・!?」
それを見た幸子が大声を出して止める。
幸子「これ、開封日時が定められている密封指示書なんです!・・・今開けたら校則違反で停学ですよ!・・見てください!」
留奈「ええっ・・!?」
幸子に注意されて事の重大さに気づく留奈。
空「開けなくて良かったね、留奈!」
留奈「ん、ご開帳禁止て事か!」
次郎「そ言う事だな!」
鶫「マロンちゃんとクロちゃん一緒じゃないんだ?」
鶫は、麻侖と洋美が一緒じゃない事に気づく。
麗緒「ああ!・・・機関長達なら今日は研修するんだって!」
麻侖と洋美は、4人とは、別行動見たいだ。
幸子「研修?・・・はっ!?・・・雅か‥『君達は選ばれしエンジニアだ!・・・この特別訓練をクリアーし、ワンランク上の仕事について貰いたい』 『てやんでぃ!朝飯前でぇい!』 『ワンランク上とやらを目指そうじゃないの』‥見たいな事になったりはしないですよね?」
幸子は研修と聞いて麻侖と洋美がクラスを離れる為の特別訓練を受けているのではないかと麗緒と桜良に詰め寄る。
桜良「・・・それは無いと思うけど・・・」
しかし、桜良は、幸子の考えを否定する。
麗緒「まっ、確かにうちの機関長はずば抜けて腕が立つけど・・・」
桜良「クロちゃんも機関長とは阿吽の呼吸だし!」
麗緒「そうそう」
空「2人揃えば最強だよね!」
3人は、入試の時の実技試験と実習を通じて麻侖と洋美の腕を認めていた。
だが、2人に腕を評価していると
次郎「お前ら、そんなに最強って言うけど・・・うちんとこの夏雄と山崎整備班長の腕は、凄いぜ!!・・・なんせ、整備の腕なら、その2人に負けねぇぜ!!」
次郎が麻侖と洋美より、夏雄と文雄の腕の方が凄いと評価する。
留奈「そんなに凄いんだ?」
次郎「そりゃ夏雄は、子供の時からボイラーいじくってたらしいし・・・山崎整備班長の方は、20年も整備士をしていたから・・・今じゃ凄腕だ!・・・誰もあの2人には、勝ってねぇよ!」
確かに夏雄は、小さい時から実家の銭湯でいつもボイラーの整備をしていたし、文雄の方は、20年も空母大鳳で艦載機の整備をしていた経験が有る。
いくら麻侖と洋美が最強でも夏雄と文雄には勝てないだろうと次郎は思う。
次郎「そう言えば!?・・・あの2人!・・・今は、忙しいって言ってたけど・・・何かやってるみたいだぜ・・・わかんねけど!」
そんな事を言ってると次郎は、2人が今何かをやっている事を思い出す。
だが、それが何かは、分からなかった。
麗緒「指示書、あたしが預かっとこうか?・・・晩御飯は、機関長達と一緒に食べる約束してるし!」
麗緒が麻侖と洋美の分を渡しておこうかと尋ねる。
幸子「あ、では、お願いします!」
幸子は、お願いし、2人の分の封筒を麗緒に手渡す。
幸子「ところで・・・例の噂ご存知ですか?」
そして、幸子は、麗緒に例のクラス再編の件を知っているかを尋ねる。
麗緒「噂?‥‥とっ、何の!?」
噂と聞いて、目を輝かせて幸子に詰め寄る麗緒。
如何やら、4人は、クラス再編の件については、知らない様だ。
幸子「実は‥‥」
幸子が麗緒に言おうとした。
その時
「お待たせしました!!」
誰かが来た様で、4人は、振り向くと
『あっ!?』
其処には、お茶をお盆に載せて持って来た
『美甘ちゃん!?』
晴風給養員及び砲水雷運用員の美甘が立っていた。
美甘「ん?」
美甘は、何が何だか分からなかったが
とは言え、偶然美甘と出会った事は、雅に幸運であった。
さかくら総本家
此処は、先の雀荘いりふねの下にあるさかくら総本家と言う和菓子の店である。
美甘と出会った4人は、美甘がアルバイトをしている店に行き、其処で同じくアルバイトをしている晴風給養員及び水雷運用員のほまれとあかねと出会う。
美甘「テスト休みってする事ないし・・・お菓子作りの修行をさせて貰ってるんだ!」
ほまれ「此処、家の親戚のお店なの!」
あかね「バイト代も貰えるし!」
如何やら此処は、杵崎姉妹の親戚の店で、3人は、此処でお菓子作りの修行をしている様だ。
幸子「成程!」
鶫「助かったね!麗緒ちゃんと同じビルで・・・」
幸子と鶫は、納得しながら、3人に封筒を渡す。
美甘「へぇ~十三日まで開けちゃ駄目なのね!」
ほまれ「艦長たち凄く忙しい見たいね!」
あかね「図書室に籠もってるんだよね?・・・さっきおやつを差し入れしてきたんだけど・・・」
幸子「ええ、その件なんですけど・・・」
あかね「あっ、そうだ!?」
幸子が噂の事を3人に言おうとしたら、あかねがお盆に乗った4つのエクレアを差し出す。
あかね「試作したんだけど食べてみて!」
次郎「美味そうだな!」
慧「いいの?・・・いただきます!」
慧はエクレアの一つを手に取り一口食べると
慧「うっ‥‥ウググググ‥‥」
突然顔色を悪くし、顔は忽ち脂汗まみれになり、目を回して失神しそうになる。
倒れそうな慧を鶫が抑え、床に倒れる事は免れた慧。
次郎「おい大丈夫か?」
いきなり慧が倒れた事に次郎は、驚き
あかね「あれ?美味しくなかったのかな?・・・エクレアに甘納豆を入れて見たんだけど‥‥」
如何やらさっきのエクレアには、甘納豆が入っていた様だ。
次郎「甘納豆?・・・・・・本当だよ!・・・これ甘納豆が入ってるし!」
それを聞いた次郎は、エクレアを食べてみると、甘納豆が入っているのが分かった。
ほまれ「あっちゃんは攻めすぎよ!」
幸子「悪くなさそうな組み合わせですけどね!」
ほまれはどう考えてもエクレアと甘納豆は合わないと言うが、反対に幸子は、悪くないと言う。
次郎「俺もそんなに悪い組み合わせじゃないと思うぜ・・・」
次郎も幸子に賛同する。
その間に鶫は恵のカバンの中からミネラルウォーターのペットボトルを取り出し、慧に飲ませる。
鶫「めぐちゃん、甘納豆苦手なの!」
慧は、甘納豆が苦手なので、その為に失神しそうになったのだ。
慧「はぁ・・・!」
慧は、何とか生き返った。
幸子「大丈夫ですか、宇田さん?」
慧「な、何とか大丈夫!・・・次行こうか!」
まだ大丈夫じゃないが、そのうち落ち着くだろうと思い、次の場所に行こうと進言する。
鶫「まだ、他の子から返信来ていないんだけど‥‥」
それに対して、鶫は、まだメールが来ていないので、居場所が分からないと言うが
幸子「心当たりがあります!」
幸子は、晴風の生徒の誰かが居るであろう次の場所に心当たりが有ると言って、其処に向かおうとする。
そんな時
「お~い美甘!・・・俺特性の焼きそば饅頭ができたぜ!!」
店の調理場から誰かが饅頭をお盆に乗せて現れた。
次郎「桐野料理長!?」
それは、何と空母大鳳の主計科長兼料理長の俊秋だった。
俊秋「何だ小沢じゃないか?・・・何してんだよ?」
次郎「それは、こっちのセリフだよ!・・・料理長こそ何してるんだ?」
俊秋「見ての通り・・・3人に誘われて、この店でバイトしてるんだ!」
次郎「バイト!?・・・仕事は、如何したんですか?」
俊秋「どうせまだ任務は、無いし・・・1人で暇を持てやますのもなんだから・・・この3人に弟子入りして、料理を習おうと思って・・・」
次郎「3人にバイトを使用と誘われたんですか?」
俊秋は、この前の赤道祭で美甘と杵崎姉妹に自分の料理を試食させたが、結果は、余り美味しくなかった。
其処で更なるメニューを作ろうと3人と同盟を結んでいた。
その為、3人に弟子入りしていたら、アルバイトに誘われたと言う事だ。
俊秋「まあそう言う事だ!・・・折角だ、これ試食してくれないか?」
俊秋もそれを認め、折角試作した焼きそば饅頭を4人に試食させ様とするが
次郎「いや、え、遠慮しときます!!・・・行くぞ3人とも!!」
次郎は、やばいと思い、3人を連れて急いで店を出ようとする。
『えっ!?』
次郎「良いから!!」
3人は、何が何だか分からず、兎に角急いで逃げた。
俊秋「クソ!・・・逃げやがったか!」
逃げた事に俊秋は、悔しながら3人で焼きそば饅頭を試食する。
『うっ!?』
だが、試食した3人は、顔色を悪くする。
俊秋「やっぱり・・・饅頭に・・・焼きそばは・・・合わない!」
3人は、顔色を悪くしながら、饅頭に焼きそばは、合わないと自覚するのだった。
佐野天然温泉湯処「のぼり雲」
その頃、此処佐野4丁目にある温泉施設、佐野天然温泉湯処「のぼり雲」では、晴風水雷長の芽衣と同じく砲術長の志摩が温泉に入って、のんびりしていた。
芽依「う・・・う・・・ぷはっ・・・いや~テスト明けはやっぱり、温泉に限るなぁ~」
志摩「う~ぃ!」
2人は、牛乳を飲みながら、寛いでいた。
そして、此処にも
なのは「やっぱり温泉は、良いわね・・・」
フェイト「そうだね!」
ヴィヴィオを連れたなのはとフェイトの姿が有った。
なのは「ヴィヴィオ!・・・温泉は、如何だった?」
ヴィヴィオ「気持良かった!」
なのは「そう!・・・やっぱり休みに来て正解だったねフェイトちゃん!」
フェイト「うん、そうだねなのは!」
3人は、休暇で此処に遊びに来た様だ。
衣笠山公園
一方、次郎と幸子達の4人は、晴風の生徒の誰かが居るであろう衣笠山公園に来ていた。
そして見事に電波塔の上に居る晴風見張り員のマチコを見つける。
慧「ホントに居た!?」
慧は雅か本当に居るとは思わず、マチコの姿を見て思わず声に出す。
幸子「でしょう!」
鶫「うーん・・・いい電波が出ている・・・」
鶫は鶫でなにか変なモノを受信している様子。
慧「ないない」
慧は即座にそれを否定する。
次郎「あんな所で何やってんだ?」
次郎は、マチコが何をやっているのか分らなかった。
美海「マッチは陸に上がったてもサイコー!!サイコーよ・・・!!」
そんな時、聞き慣れた声がしたので、声がした方を見ると其処には、電波塔の上マチコをスマホで写真を撮っていた晴風主計長の美海と帆船の模型を作っている同じく応急員の媛萌とスケッチブックに何かを書いている百々が居て、更に空母大鳳通信長の実や砲術長の信吾も居た。
媛萌「あ、細かくて大変!大変!」
媛萌は、細かい部品をピンセットで組み立てっていた。
信吾「ん・・・・」
反対側では、信吾が双眼鏡で横須賀の街を見ていた。
次郎「何見てんだ?」
信吾「覗き・・・」
如何やら、山の上から双眼鏡で覗きをしている様だ。
どうせ山の上なら見つからないと思ったんだろう。
百々「ん~ん~」
鼻歌を歌いながらマチコの似顔絵を書く百々。
慧「カッコイイ!」
慧がデッサン画を見て一言呟く。
百々「マッチ主役のマンガを仕上げて、夏のビッグイベントに頒布するッス!」
慧「はぁ!?」
百々は、夏のビッグイベントに備え、マンガを製作中で
次郎「何書いているんだ?」
実「風景を描いているんだ・・・展示会に出品し様と思ってな!」
実の方は、展示会に出す風景画を描いていた。
幸子「野間さんが高い所に居そうなのは読めていましたが・・・更に3人補足できたのは幸運でした!」
慧「ココちゃん名推理だったね!」
幸子は、3人に封筒を手渡す。
公園からは、沈んだ晴風が見える。
百々「晴風、如何なるッスかね?」
媛萌「私達・・もう乗れないのかな・・・」
百々と媛萌は、もう晴風には、乗れないのかなと言って、不安になる。
幸子「あっ・・・機関長と黒木さんは研修・・主計科の3人も和菓子屋さんで修業・・態々テスト休み中にですよ!」
慧「言われてみれば、確かにちょっと変化かも・・・」
テスト休みに殆んどの晴風の生徒が他の事をしている。
偶然にしては、出来過ぎている。
次郎「考え過ぎだろう・・・」
それに対して、次郎が考え過ぎだろうと言いうが
幸子「でも2学期から海洋実習、私達は乗る艦が無いんです・・・それを見越して動いているんだとしたら・・・」
幸子の脳裏にクラス再編の件が再び浮上する。
次郎「雅か・・・あの校長が・・・あんなに活躍したお前らを・・・」
信吾「案外そうかも知れないぞ中佐!」
実「人は、見かけによらずだからね・・・」
次郎「余計な事言うな!!・・・唯でさえ不安になるじゃねえか・・・」
信吾と実に言われ、次郎までもが不安になる。
3人が揉めていると
マチコ「あっ!?」
マチコが何かに気づく。
それは、沈んでいる晴風に大型の船が近づいてきた。
マチコ「あ、あれは!?」
それは、浮きドック船だった。
横須賀港、桟橋
浮きドックを見た4人は、急いで晴風が沈んでいる横須賀港の桟橋に向かう。
桟橋には、既に晴風を引き揚げる作業を行う為、万里小路重工の作業員達が来ていた。
その中に晴風水測員の楓が執事と立っていた。
鶫「お嬢様だと思っていたけど・・・」
慧「此処まで凄いとはね・・・」
次郎「俺の家も財閥だけど、此処までは・・・」
3人は、楓の凄さに驚愕する。
執事「お嬢様!・・そろそろお戻りになっていただかないと・・・」
隣居る執事が楓に声を掛ける。
楓「時期に戻りますから、もう少し待って下さい。」
執事「分かりました・・・お伝えしておきます。」
そう言って執事はその場から立ち去った。
『ん・・・』
しばらく様子を伺っていると
楓「分かっております‥‥其処にいらっしゃるのは‥‥」
『えっ!?』
楓は、物陰から様子を窺っていた4人の気配に気づいていた。
自分達の存在が既にバレているのでは仕方がなく、4人は物陰から出てくる。
幸子「えっと・・・お渡しする物が・・・」
幸子は楓に封筒を手渡す。
楓「ご丁寧にありがとうございます。」
幸子「あの・・・万里小路さん・・・さっき話していた『戻る』って・・・」
幸子は、さっき執事が言っていた意味を問う。
楓「実は、お父様から何度も言われておりまして‥‥」
如何やら、楓は、実家に帰る様、親から呼び出しを受けていた。
幸子「はっ!?」
楓の言葉に絶句する幸子。
佐野天然温泉湯処「のぼり雲」
その頃、芽衣と志摩は、温泉上がりに休憩室で将棋をしていた。
芽衣「よーし、打っちゃうよぉ~」
志摩「うぅ~」
勝負は、芽衣が有利に成り
芽衣「取っちゃうよぉ~ソレ」
志摩「うぃ~」
大事な駒が取られ、志摩は、次の手を打つ。
芽衣「おぉっと、また取れちゃうねぇ~」
志摩「うぃ~!?」
折角打った手も芽衣には通じず、かえって被害が大きくなる志摩。
芽衣「タマの仲間はどんどん減って行く~」
志摩が芽衣に将棋で勝つのは、いつになるのか
そして、2人が将棋をしている隣では
フェイト「温泉は、入ったから・・・次は、何所行く?」
なのは「う・・・ん・・・何所行こうかな・・・」
ヴィヴィオ「買い物!」
なのは「ん!・・・じゃ何所かのお店に行こうか!」
ヴィヴィオ「うん!」
なのはとフェイトは、ヴィヴィオいわれて、何処かの店に寄る事にした。
MOAI&CAPI
一方、次郎と幸子達は、ハンバーガーの店であるMOAI&CAPIで昼飯を食べていた。
慧「浮きドックが来てるて事は、やぱり引き上げて解体なのかな?」
鶫「いつまでもあ其処に置いとく訳に、いかないしね・・・」
次郎「何だか嫌な気がしてきた・・・」
3人が不安になっている時
幸子「ん?」
鶫の携帯にメールが届いてきた。
鶫「・・・あっ!?」
それは、晴風砲雷員の果代子からだった。
ボウリング場
果代子と同じく砲雷員の理都子は、横須賀のボウリング場に居た。
理都子「そ~れ!」
理都子は、思いっきりボールを投げ、ポールに全弾命中する。
果代子「崩れないねりっちゃん!」
ポジションを崩さない理都子に果代子は、驚く。
理都子「此処のレンコンリションは、もう把握したからね!」
既に理都子は、此処のレンコンリションを把握していたので、何処から行くか分かっていた。
果代子「う~」
果代子も負けていられず、ストライクを出す。
理都子「やるね!」
果代子「でしょう!」
流石は、水雷員だ。
それを隣で見ていた晴風砲術員の光、美千留、順子の3人。
光「流石水雷員!・・・恐ろしい角度で命中させるね・・・」
順子「ドキュンと当てたけど、普通ありえないよあれ?」
果代子と理都子の腕に2人は、驚きながらゲームを続ける。
光「次、私の番ね!」
矢は、全弾同じ場所に命中する。
順子「やっぱダーツでは、光ちゃんには、勝てないな・・・」
やっぱりダーツでは、光には、勝てない順子。
美千留「次、ビリーヤードやろうよ!・・・台あるみたいだし!」
それに対して、美千留がビリーヤードを進めるが
順子「此処輪投げないの?」
順子は、得意な輪投げは無いのか問う。
光「無いよね普通・・・」
美千留「有るとこ教えて欲しいわ!」
流石にボウリング場に輪投げは無いだろう。
順子「う~輪投げが無いんじゃ、丘にいるより、艦の方が楽しいかも!」
輪投げが無い事に順子は嘆き、晴風の居た時が良かったと言い張る。
光「私も艦の方が良いよ・・・大変だったけど、面白かったし!」
それに光も同意する。
順子「早く治らないかな・・・晴風!」
美千留「直せれば良いんだけどね・・・」
3人が考えてると
幸子「失礼します!」
次郎と幸子達がやって来た。
光「あっ!一緒にダーツやる?」
光は、幸子達にダーツをやらないかと誘う。
美千留「ビリヤードでも良いよ!」
理都子「いや~皆でやるならボーリングでしょう!!」
順子「いやいや、此処は、やっぱりドキュンと輪投げで・・・」
『無いから!!』
ボウリング場に輪投げが無い事に対して順子以外の砲術科と水雷科の全員がツッコム。
幸子「いえ、任務が残っているので‥‥ですが、近いうちに是非、一緒に遊びたいです!・・・できればクラスの皆で!!」
幸子はまだ封筒配りが残っているので、遊ぶのはまた今度、出来れば晴風全員と
美千留「クラス皆って大げさじゃない!」
順子「ドキュンと集まるかな?」
陸ではやはり艦と違い、集まる機会が少ない。
現に何人かは固まっているが、基本バラバラになっている。
幸子「『ワシらの組は、如何なるや!・・・稼ぐねこじがなけりゃ祭りが終わるよ・・・おおやれんわい、別れの杯を用意せんとにゃ、がく・・』」
幸子は、そんな現状に恒例の一人芝居をして一人項垂れた。
次郎「何じゃそりゃ・・・」
次郎には、意味が分からなかった。
慧「大丈夫、ココちゃん?」
そんな幸子を慧は慰める。
光「なんかただ事じゃないのは伝わって来たよ!」
幸子「皆で集まれるのは今の内だけかもしれないので・・・」
鶫「えっ?・・・それって私達!・・艦が無いから!」
慧「じゃあ、私達のクラス!」
幸子の呟きを聞いて、今まで幸子と行動を共にして来た鶫と慧も此処でやっと自分達のクラスが解体されるかもしれない可能性に気づいた。
幸子「ま、まだ、決まった訳ではありませんから、御内密に・・・」
確かに明乃やましろからも古庄からも真雪からも直接、晴風クラスが解散になるとは言われていない。
あくまでも幸子の予想の範疇である。
しかし、この場にいる皆に与える不安は大きかった。
鶫「あっ、そうだ!・・・さっきメールが有って・・・メイちゃんとタマちゃんの居場所を掴んだんだけど・・・ちょっと離れているんだよね・・・」
鶫が芽衣と志摩の居場所を幸子に教える。
慧「じゃあ、私達でメイちゃんとタマちゃんには、届けて置くよ!」
慧が幸子に代わって芽衣と志摩に封筒を渡しておくと伝え、2人の分の封筒を慧に渡す。
幸子「すみません・・・助かります。」
鶫「航海科はこの後、ドブ板通りのダイナーに集まって、ご飯だって・・・」
幸子「では、航海科には、私が・・・」
航海科のメンバーの居場所が分かったので、幸子は其方へと向かう。
幸子が去り
次郎「ん!?」
幸子が去った後、次郎の携帯が鳴り、見て見ると
次郎「や、やばい!?・・・急いで戻らないと・・・」
それは、薫からのメールだった。
次郎「じゃあな諸群!・・・くれぐれも頑張れ!!」
と言って、急いで戻る次郎。
鶫「行っちゃった・・・」
美千留「やばいよ、クラス無くなるの?」
果代子「そんな・・・」
理都子「折角皆仲良くなったのに・・・」
順子「もう一緒に船に乗れないのかな・・・」
次郎と幸子が去った後、7人がクラス解散の危機かもと言う事実にあれやこれや言っていると
留奈「あれ!?」
『ん!?』
留奈「皆お喋りタイム?」
其処へ、先程麻雀をしていた筈の麗緒、桜良、留奈、空の4人がやってきた。
何故か留奈の方は額おでこを手で抑えていた。
あの後、また罰ゲームを受けたのだろう。
慧「麻雀していたんじゃ?」
麗緒「留奈が負けてばっかで、おでこ痛くなったから他のコトして遊ぼうって!」
やはりあの後、留奈は、連戦連敗した様で、流石にこれ以上は、したくなくなったので、他の事を仕様と此処に来たと言うのだ。
空「皆さん、仲がよろしい様で何より・・・で、お揃いで何のお話ですか?」
空が皆で何の話をしているのかを尋ねると
光「いや、それがね、此処だけの話なんだけど・・・」
7人は不安そうな顔でクラスが解散になるかもしれない噂を機関科の4人に話した。
佐野天然温泉湯処「のぼり雲」
その頃、休憩室では、なのは達が去った後も芽衣と志摩は、まだ将棋をしていた。
志摩の手には将棋の本があった。
恐らくあまりにも弱い志摩にハンデとして芽衣がOKを出したのだろう。
芽衣「成程!・・・いぎしょの舟囲いで来たか・・・」
志摩「うぃ!」
序盤は将棋の本のお陰で勝っていた志摩であったが
芽衣「だがしかし!」
志摩「うぃ!?」
芽衣「ココが急所なんだなぁ・・・これでタマの艦はバラバラだ!」
僅かな隙を芽衣に見破られて、逆転される。
志摩「うぃ~!!!!」
流石の志摩もまたしても不利な立場となった。
とある漁港
此処は、横須賀のとある漁港
晴風機関長の麻侖と同じく機関助手の洋美は、此処で漁船のエンジンの修理をしていた。
洋美「良い自主研修ね、コレ!」
麻侖「だろう?勘も鈍らねぇしな・・・」
機関科の4人が言っていた研修とは学校側が提案した研修ではなく、2人が自主的に行っているボランティアで漁船のエンジンの点検や修理、整備をするものであった。
洋美「マロンと二人で何かをするのって・・・結構久しぶりね!」
晴風に居た時は当然、洋美は麻侖と一緒に居たが、2人っきりではなく、他の機関科の4人もいたので、2人っきりと言う意味では無かった。
麻侖「ああ、たまには良いもんだろう!!」
2人は、楽しく修理をしていると
「やっぱり良い腕してるね!」
突然誰からか声を掛けられ
『ん?』
その声に反応して2人が桟橋を見ると、其処には、明石艦長の珊瑚が立っていた。
麻侖「なんでぇ、あんたは?」
珊瑚「明石艦長、杉本珊瑚・・・妙な噂を耳に挟んだんで会いに来た!」
珊瑚は、何かの噂を聞いて、態々2人に会いに来たみたいだ
さかくら総本家
麻侖と洋美が珊瑚と邂逅を果たしている頃、美甘と杵﨑姉妹がバイト兼修業をしているさかくら総本家でも
美甘「いらっしゃいませ・・・あっ!?」
『あ』
間宮艦長の優衣が会いに来た。
美甘「貴女は確か・・・」
優衣「話が有るんだけど、良いかしら?」
優衣も珊瑚と同様、美甘達に要が有った。
それを調理場から俊秋が見ていた。
俊秋「ん?」
俊秋は、声を掛けず、唯密かに様子を伺う。
横須賀街外
一方幸子は、横須賀の町を1人トボトボ歩いていた。
既に辺りは、夕焼けに包まれていたが、幸子の顔色は優れず不安に包まれている。
幸子「まだ・・・決まった訳じゃ・・・・・・ん?」
幸子が航海科の4人が集まるYOKOSUKA SHELLに向かっている最中、前方からセグウェイミニに乗った晴風衛生長の美波がやってきた。
幸子「あっ美波さん!」
美波も幸子に気づいて、彼女の前でセグウェイミニを止める。
幸子「よかった・・・これを!」
幸子は美波に封筒を手渡す。
美波「ん?」
幸子「学校から期日指定密封指示書です!」
美波「・・・・感謝する。」
美波が封筒を受け取った瞬間に彼女のスマホが鳴り出す。
美波「もしもし・・・・分かった。」
幸子「あの?」
美波「研究室に戻る・・・衣帯不解・・・」
幸子が声をかける間もなく美波は大学へと戻っていく。
研究が忙しい様子で此処には夕食でも食べに来たのだろう。
幸子は美波が去り際に残した『衣帯不解』の言葉の意味を調べた。
タブレットには
幸子「衣服を着替える事もせず、不眠不休で仕事に打ち込む事・・・」
衣帯不解‥‥衣服を着替える事もせず、ある事に熱中する事。
不眠不休で仕事に打ち込む事。
「衣帯」は着物の帯の意。
と表記されていた。
佐野天然温泉湯処「のぼり雲」
休憩室では、まだ芽衣と志摩が将棋を続けていた。
芽衣「いよぉし・・・此処は一気に広げて行こう!!」
芽衣は、志摩に止めを刺そうと志摩の駒を囲む。
志摩「うぃ!!!!!!」
志摩にはもう打つ手がない。
芽衣「一度火が着くと、ぅあ!っと言う間にこうなるんだよ・・・!!」
芽衣の腕に志摩は、惨敗した。
YOKOSUKA SHELL
YOKOSUKA SHELLでは、航海科の4人は、まるでお通夜の様な暗い雰囲気を出していた。
『・・・・』
テーブルに置かれた横須賀名物の横須賀海軍カレーを4人は手をつけずにただジッと頷いていた。
美奈「食べないの?」
隣には、空母大鳳の航海長の美奈が4人の様子を伺っていた。
幸子「あの・・・失礼します・・・」
其処に幸子が来店した。
『ん!?』
幸子の声に反応して航海科の4人が一斉に幸子へと視線を向ける。
鈴「ココちゃん・・・・」
幸子の姿を見て鈴とまゆみが涙目になり
『うわぁ・・・ん!!』
そして、一斉に幸子に泣き付く。
幸子「ど、どうしたんですか?皆さん!?」
突然泣き付かれて狼狽える幸子。
鈴「私達、皆バラバラになっちゃうんだって!!」
幸子「お、落ち着いてください!?・・・公式にそんな発表は・・・」
聡子「でも、見たぞな!・・・さっき和菓子屋でみかんちゃんと杵﨑姉妹が間宮の艦長からスカウトされていたぞな!!」
幸子「えっ!?」
聡子の言葉を聞いて幸子も驚く。
まゆみ「マロンちゃんとクロちゃんも明石の艦長がヘッドハントしに来たって聞いたよ!!」
幸子「ええっ!?」
更にまゆみの言葉に驚く幸子。
美甘と杵﨑姉妹、麻侖と洋美が他艦の艦長にお誘いを受けたなんて幸子には寝耳に水だった。
秀子「きっと私達の航海長も比叡あたりから引き抜きに来るよ!」
鈴「いやだあ、晴風の皆と離れたくないよ・・・艦長は、岬さんがいいよ!うぇ・・・!!!!」
鈴は晴風の生徒達と離れるのを泣いて嫌がった。
美奈「何泣いてるの?・・・いつも一緒に居る訳じゃないんだから・・・」
泣く2人に対し美奈は、いつも一緒に居る訳じゃないと平然に言う。
鈴「美奈さんは、平気何ですか?」
そんな事を言う美奈に鈴は、平気なのか問う。
美奈「・・・平気な訳無いでしょう・・・別れは、辛いけど・・・運命には、荒がえないんだもん・・・それが現実!」
実は、美奈も平気な訳が無かった。
本当は、別れが辛いけど、運命には、荒がえないと悟ると素直に受け入れるしかない。
それが現実だと2人に言う。
まゆみ「そんな・・・」
鈴「そんなの嫌だ!!!!」
しかし2人は、現実を認めない。
横須賀女子海洋学校、寮エリア
その後、暗い面持ちで寮に戻る幸子。
彼女は寮の手前で自分の名前が書かれた封筒を見る。
幸子「これは・・・転属指示書と言う事ですか・・・」
此処までの話を総合するとクラスの解散は既に決定されており、有能だと思われる人材は他艦の艦長らが直接赴いてヘッドハンティングしてクラスの能力を高めようとしている。
幸子にはそう思えて仕方がなかった。
いずれは自分の下にも他艦の者がヘッドハンティングに来るのだろうか?
それとも封筒の中身には既に今度転属するクラスが既に表記されているのだろうか?
沈んだ気持ちで寮に入る幸子。
横須賀女子海洋学校、寮
ミーナ「・・・・」
寮のロビーではミーナが任侠物のDVDを見ていた。
幸子「・・・・」
ミーナ「ん?おう、帰りが遅かったから鑑賞会先に始めってたぞ!」
幸子に気づいたミーナが片手を上げて声を掛ける。
幸子「ミー・・ちゃん・・・」
ミーナ「ひ!」
幸子「ん・・・うぁ・・・!!」
ミーナの姿を見て、幸子はこれまで我慢していたモノが一気にあふれ出し、ミーナに抱き付いて声を上げて泣いた。
ミーナ「ココ!?」
幸子「うちのクラス・・解体・・されるかも・・・しれないんです・・・」
ミーナ「あっ!?・・・噂は本当じゃったか・・・」
幸子から聞いて、ミーナは、やはり本当の事だったのかと察する。
幸子「・・・クラスがバラバラに・・・もう、私の居場所無くなっちゃう!!」
最早居場所が無くなると分かり、幸子は、泣き崩れる。
ミーナ「・・・もし、そうなったら・・・」
だが、それにミーナが
幸子「えっ?」
ミーナ「お主!・・・ワシの学校に留学せんか?」
留学せんかと救いの手を差し伸べる。
幸子「えっ!?」
ミーナの提案に暫し呆然とする幸子だった。
空母大鳳、艦橋
一方、横須賀女子海洋学校に停泊している空母大鳳の艦橋では、当直の薫と次郎が居た。
薫「えっ!?・・・如何いう事!?」
次郎「聞いての通りだ・・・晴風の全員・・・解散する見たいだぜ!」
次郎は、薫に今日あった事を全て話した。
薫「そんなの嘘でしょう!?・・・だって真雪さんは、そんな事言わなかったわ!?」
薫は、クラス再編など信じられなかった。
次郎「流石に言いたくなかったんじゃないか?・・・教官だったお前には?」
次郎は、真雪が薫に気遣って、言わなかったんだろうと察する。
薫「ん・・・・」
それを聞いた薫は、不安に成り
薫「大丈夫かな・・・皆・・・」
晴風の生徒を心配する。
次郎「まあ・・・俺達には、何も出来ないからな・・・」
次郎の言う通り、今の自分達は、唯の部外者、学校の事については、口出しは、出来なかった。
薫「でも・・・元教員として・・・何かしてあげたい・・・」
しかし、薫は、それでも晴風の生徒に何かをしてあげたいと思う。
次郎「薫・・・」
そんな薫の思いに次郎は、ある事を考える。
果たして、晴風の生徒達は、解散されてしまうのか