異世界はスマートフォンと秘密道具とともに   作:シャト6

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第3話

翌日、俺達4人は登録するためギルドにやって来た。

 

エルゼ「早速登録しましょ」

 

冬夜「そうだね」

 

受付にいる女性に話しかける。

 

冬夜「すみません。ギルド登録をしたいんですけど」

 

「はい。かしこまりました。そちらの方達を含め、四名様でございますか?」

 

飛翔「ああそうだ」

 

「四名様とも、ギルド登録は初めてでしょうか?よろしければ、簡単に登録の説明をさせていただきますが」

 

冬夜「宜しくお願いします」

 

そして俺達は、受付嬢からギルド登録等について説明してもらった。基本的に依頼者の仕事を紹介してその仲介料を取る。それがギルドだそうだ。仕事はその難易度によってランク分けされているらしく、下級ランクの者が上級ランクの仕事を受けることはできない。だが、同行者の半数が上位ランクに達していれば、下位ランクの者がいても、上位ランクの仕事を受けることができるそうだ。それに関しては、昔遊んだゲームと一緒みたいだな。依頼を完了すれば報酬がもらえるが、もしも依頼に失敗した場合、違約料が発生することがある。そらそうか。自分のレベルにあった依頼を受けなきゃな。さらに数回依頼に失敗し、悪質だと判断された場合、ギルド登録を抹消というペナルティも課せられるそうだ。そうなると、もうどの町のどこのギルドも再登録はしてくれないらしい。他に、五年間依頼をひとつも受けないと登録失効になる、複数の依頼は受けられない、討伐依頼は依頼書指定の地域以外で狩っても無効、基本、ギルドは冒険者同士の個人的な争いには不介入、ただし、ギルドに不利益をもたらすと判断された場合は別…と、いろいろ説明された。

 

「以上で説明を終わらせていただきます。分からない事があれば、その都度係の者にお尋ね下さい」

 

リンゼ「分かりました」

 

「では、此方の用紙にご記入下さい」

 

簡単って言った割には、随分と長かったな。さて、ここで1つ問題だ。俺と冬夜は日本からこの世界に転生した。ということは、当然この世界の読み書きができるわけない。まぁ、読むに関しては秘密道具を使えば済むが、流石に書くのは…結局、冬夜はエルゼに、俺はリンゼに代筆を頼んだのだった。情けねぇ…そして記入した用紙を渡すと、受付嬢は黒いカードをその上に翳し、ブツブツと呪文らしいものを唱え始めた。そして何故か血が必要と言われ、俺達はピン先で指を少し切り、カードに押し当てた。なんかN○R○T○の“口寄せの術”みたいだな。

 

「はい、これで登録は完了です。このギルドカードは、ご本人以外が触れますと、数十秒で灰色になる魔が付与されております」

 

飛翔「何でそんな事を?」

 

「偽造防止の為ですね。また、紛失された場合は速やかにギルドに申し出て下さい。お金はかかりますが、再発行させていただきますので」

 

冬夜「ありがとうございます」

 

そして登録を済ませた俺達は、受付横にある依頼ボードで受ける仕事を探す。 エルゼとリンゼは、どの依頼にするか話ながら選んでるな。その点、俺と冬夜は…

 

冬夜「マズイ…本格的に読み書きをどうにかしないと」

 

俺と同じで、読めないからただ突っ立ってるだけだな。仕方ねぇ、早速初めての秘密道具を使うか。

 

飛翔「ほんやくコンニャク~」タタタタン♪

 

やっぱり秘密道具を出す時は、この台詞と音楽だよな~♪

 

冬夜「ど、どうしたの飛翔さん…急にド○え○んみたいな声だして」

 

飛翔「…気にするな。それより冬夜、これを食え。書くことは無理だが、読むことはできるだろうさ」

 

冬夜「これって…」

 

冬夜は俺が出したコンニャクを見つめる。言いたいことは分かるよ。で、取り合えず俺達はほんやくコンニャクを食べる。すると当然、今まで読めなかった文字が読めるようになる。

 

飛翔「取り合えず、これで読むのは問題ないな」

 

冬夜「そうですね。だけど驚きました。飛翔さんの特典が、まさか秘密道具だったなんて」

 

飛翔「貰った特典の1つだけどな。暫くは色々と役立つだろうよ」

 

エルゼ「ねぇ」

 

すると、エルゼが1枚の依頼書を持ってやって来た。

 

エルゼ「これなんてどうかしら?初心者にはもってこいだと思うのよ」

 

飛翔「何々…『東の森で魔獣の討伐。一角狼を五匹、報酬は銅貨20枚』か」

 

エルゼ「なんなら、私達とパーティ組む?あんた達強いから心強いし♪」

 

リンゼ「うんうん」

 

エルゼの提案にリンゼが頷く。

 

冬夜「是非」

 

飛翔「だな」

 

エルゼ「分かった。それじゃあ受け付けに申請してくる」

 

こうして俺と冬夜は、エルゼ達とパーティを組むことにしたのだった。

 

冬夜「あっ」

 

リンゼ「どうしました?」

 

冬夜「僕、武器とか持ってない」

 

リンゼ「えっ!?ええ~」

 

飛翔「そう言えば俺もだな」

 

特典の1つの【秘密道具】はあるけど、普通の武器でどこまで戦えるか知りたいしな。そして申請を済ませたエルゼが戻ってき、先程の事を説明して出発前に俺達の武器を買うことにした。武器防具屋は、冬夜のスマホで簡単に見つかった。店に行き中に入ると色々な武器や防具が飾られていた。

 

「らっしゃい、何をお探しで」

 

店の置くからかなりガタイのいいオヤジが出てきた。毛深いしパッと見熊だな。けど、武器防具屋のオヤジだし、ガタイよくて当然か。

 

エルゼ「この2人に合う武器を探しにね。少し店内を見せてもらうわ」

 

「あいよ、ごゆっくり」

 

俺と冬夜は、それぞれ自分に合いそうな武器を探す。俺にはリンゼ、冬夜にはエルゼがついてる。

 

リンゼ「飛翔さんは、どんな武器がいいんですか?」

 

飛翔「そうだな~」

 

武器か~。どうするかな…ゾロとかみたいに日本刀もいいし、ミホークのような剣、ランサーみたいに槍、拳で殴るのもいいな。けど…やっぱり刀だな。すると、店の壁に前世で見た日本刀が飾ってあった。それを手に取ろうとすると、冬夜とぶつかる。どうやら、冬夜もこれがいいみたいだな。

 

飛翔「見事に被ったか」

 

冬夜「みたいですね」

 

どうするかな。見た感じ、これはこの1本だけみたいだが…

 

飛翔「なぁ、この刀って他にもあるのか?」

 

「悪いが、ウチの店にあるのはその1本だけだ」

 

冬夜「因みに値段は?」

 

「1本金貨2枚だ」

 

エルゼ「金貨2枚!?高いわね」

 

値段を聞いてエルゼが驚く。

 

「滅多に入手しないからな。使い手も限られるしそんくらいにゃなるさ」

 

冬夜「う~ん…」

 

飛翔「冬夜、買うなら今回はお前に譲るぞ」

 

冬夜「い、いいんですか!?」

 

飛翔「ああ」

 

驚く冬夜に、俺は頷く。

 

リンゼ「ですけど、飛翔さんはどうするんですか?」

 

エルゼ「そうよ!いくらなんでも武器なしは危険だわ!」

 

飛翔「だが、依頼書を見た感じ、そんなデカイ相手じゃないだろ?狼くらいならなんとかなるだろうよ」

 

リンゼ「で、ですが…」

 

飛翔「心配すんなって」

 

こうして、刀は冬夜が買い俺は素手で戦うことになった。特典貰ってるし、狼相手なら武器秘密道具なしでどこまで戦えるか知りたいしな。

 

冬夜「それじゃあ、行きましょうか」

 

エルゼ「そうね」

 

リンゼ「はい!」

 

飛翔「よっしゃ!」

 

冬夜「けど飛翔さん、あまり無理はしないで下さいね。大丈夫とは思いますけど」

 

最後の部分だけ、俺にだけ聞こえる声で話しかけてきた。

 

飛翔「分かってるから心配すんな。女神のお陰で鍛えることもできたしな。使ってみたい技もあんだよ」

 

そして討伐に出発した。さて、どれくらい歯応えがあるか楽しみだな♪

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