朝鮮民主化統一物語   作:なないろどーる

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こんにちな!なないろどーるです。今回は、趣旨を変えて現代小説(?)にチャレンジです。至らないところもありますが、よろしくお願いします。また、三月初旬まで海外旅行のため、更新はそれまでできませんのでご了承ください。


第一話 まさかオレはアイツの息子?!

『本日、北朝鮮は65回目となる核実験の成功を発表致しました。これにより、韓国統一省は声明を発表し、北朝鮮に厳重に抗議するとともに、日米韓の連携をさらに強化していくことに合意……』

 

テレビから流れる声に耳を傾ける。時は2024年。四年前に開催された東京オリンピックは大成功し、日本経済は良い方向へと向かっていっていた。しかし、世界が全てそうとは限らない。日本のすぐ近くにある、朝鮮半島も例外ではない。北朝鮮は、度重なるミサイル発射や核実験により、世界の国々との溝をより深めていた。

 

オレは普通の日本人。28歳で、都内の車屋で整備士をやっている。もちろん、待遇は良くない方である。しかしまぁ、食べていけるだけでありがたいと思おう。そう思いながら、毎日を何となく過ごしていた。

他に特筆することと言えば、韓国語を喋れることであろうか。実は大学卒業後、韓国に数年間滞在していたことがあるからだ。もっとも、その頃の夢は実現しなかったが。

 

「なんだか、疲れたなぁ…… 同じような繰り返しの毎日で…… なにか、刺激的なことでもあればいいのだが。」

 

そう呟き、部屋の真ん中に寝転がった。しかしこの暑さには耐えられない。蒸されるような空気と、上手く利かないエアコンに腹を立て、避暑地として近くのデパートにでも行こうと思い、部屋を出た。階段を降り、立てかけてある古い自転車に跨り、目的地へと進んでいった。

 

それは、行く途中の交差点で、信号待ちをしている最中だった。あまりにも暑い。そのせいで、かなりクラクラしていたにも関わらず、激しい運動もしたせいで、その場へ倒れ込んでしまった……。なんとか立ち上がろうと苦労したものの、何故か力が入らない。

 

「はぁ… オレ、死ぬのかな……」

 

薄れゆく意識の中で、なんて平凡な人生だったのだろう……死に方も、カッコ悪いな……

そう呟き、やがて意識は消えていった。

 

______________________________

 

『……様! …シン様!』

 

気がつくと、誰かが呼びかける声が聞こえた。 なんだろう。耳を澄まし、よく聞こうとする。 それは聞きなれた日本語ではなく、韓国語のようであった。

 

「え…? ここ……どこ???」

 

周りを見渡す。どうもどこかで見たような……しかし思い出せない。すると、先ほどと同じような声が聞こえた。

 

『ユシン様!お父様がお呼びでございます!』

 

ユシン……?誰のことだろう。それより、何故この目の前の男は韓国語で喋って……韓国人か?

そこまで思いかけて、目の前の男を見た瞬間、全て思い出した。

そう、この男は、韓国人などではなく、紛れもなく、()()()()である。テレビで何度も見たことのある服装だ。

……しかしなぜ、北朝鮮人が目の前にいる?夢か?しかし夢にしては現実的すぎる。

 

『どうなさいましたか!ユシン様!お父様が先程よりお呼びでございます!』

 

ユシン……()とは、まさかオレのことか??そう思い、ふと隣を見ると、名札のようなものが机に置いてあり、そこには

「朝鮮労働党 中央委員会 政治局 常務委員長 金庾信」

と……

 

一体、どういうことなのか…… まさか、転生……?? とにかく、考えるのは後だ。そのお父様とやらのとこへ向かわなければ。まずは服装を整えよう…… そう思い、自分の服装を見た瞬間、驚きで気を失いそうになった。

自分も北朝鮮の服を着ているのである。しかし驚いてばかりもいられないので、とにかくどうなるか分からずに部屋を出た。

部屋を出た瞬間、同じような服装で、同じような表情をした人たちがゾロゾロと付いて来たのである。これにも驚いたが、顔に出さないようにしながら、前の人に付いていく。

しばらく歩くと、そこには大きな立派なドアがあった。横にいた人がそれを開け、『どうぞ。』と言ったので、少し嬉しくなってしまった。なにしろ、今までずっとこんな上の立場にいたことはなかったのである。

 

ドアを開けた後に、目に飛び込んできた人を見て、正直何が何だか分からなくなってしまった。それは、これまで何度もテレビや新聞で見てきた、あの刈り上げ頭の独裁者であったのである……

 

『庾信……』

 

ヤバい。話しかけられてしまった。とにかく、いつかテレビで見た北朝鮮の話し方を真似して答えてみることにした。

 

「しょ、将軍様! なんでございましょう!」

 

大丈夫だろうか。文法など間違ってないだろうか。そんなことばかり頭に浮かぶ。

そして、案の定辺りがシーンとなる。どうしよう。やはりここでは何か作法があったに違いない。このままでは、処刑されてしまうのか?? まだ死にたくない_____

 

しかし、周りの反応は予想とは大きく違ったものであった。

 

『ハハハ、庾信、どうしたんだ?そんなにかしこまって。お前らしくないぞ?』

『大丈夫か?どこか体調でも悪いのか?』

 

なんだ。良かった。ホッとし、溜息をつく。てっきり、処刑されてしまうのかと……

 

『えーコホン。 それでは本題に移るぞ。まずは席に着きたまえ。』

 

そう言われ、案内されたのはこれまた豪華な会議室であった。全く、こんなのに金を使わないで、飢えた人民に食糧を与えた方がいいのでは…… そんなことを考えながら指定された席に着いた。なるほど、席の配置からすると、ここでは最高指導者の次に偉いのか。いい気分だ。でもなぜだろう。……お父様? さっき、起こしに来た人が『お父様』……と。まさか……

 

『おい、ユシン。アンタのお父様が喋ってらっしゃるのにボーッとするな!いくらアンタが最高指導者の長男といえども…… 』

 

私の先程からしていた最悪の予想は、やはり当たっていたようだ。オレは、あそこで意識を失って死んだ後-----転生してしまったのだ。あの刈り上げ独裁者の息子に……。




どうでしたか?ぜひぜひ感想などもお願いします!それでは第二話もお楽しみに!
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