ゆるキャン△ 〜岸辺露伴は止まらない〜   作:苗根杏

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なんか知らないうちにUAや感想、お気に入りなどがヤバい事になっててビックリしました。過大評価し過ぎなんじゃあないんですか。康一くんに対する承太郎の評価を見ているような気分でした。こんな暇つぶし小説見てる暇があったら、原作を読んでください。


エピソード#{sporadic group}=26:運命ギョーザ

 使い捨てカイロには、主に2種類のタイプがある。

 

 振ったり揉んだりして、鉄を酸素に触れさせ、酸化させて熱を上げる『振るカイロ』。

 

 密封から空気に触れ、中の鉄を酸化反応で温める『貼るカイロ』。

 

 後者の場合、貼る『場所』によって、効き目は天と地ほど違う。そこには、ある『共通点』がある。首の付け根。鳩尾。肩甲骨の間。『太い血管が通っているところ』に貼り、その上からマフラーなどを着込む。

 

 ……フゥ〜〜〜〜〜〜〜ッ…。

 

「五分だけ横になっていいかい?」

「私もー」

「やめた方がいいと思う」

 

 

 

 

 

 

『坦々餃子鍋』だと。

 

 のってる『浜松餃子』は、さっきの屋台で見たことがある。一緒にハサミで雑に刻まれて入っているのは『豆腐』だ…それとスーパーで売ってるような坦々鍋のもと。

 

「なんだこれはァ〜〜〜〜ッ」

 

『にんにくチューブ』……ごま油が、白菜や長葱などの野菜と、違和感なく合うッ。

 

「うっ………美味すぎる……」

 

 坦々と付いている通り…辛い…。いや、燃えるような辛さでも、蕩けるような甘さでもない……例えるならそう、カルボナーラのコショウが歯の間に挟まっていた時…口の中でそれを破裂させた時のような……『ピリ辛』ッ!!

 

「うぉおおおおッ!ピリッときたああっーーーーッ」

「ありがとうございますっ!」

「感動させていただいた。人は腹が空いた時は所詮ひとりぼっちだからな…志摩くんの友人も含めやたらとぼく達に関わるのは気に入らないが、人の孤独を『感動』にしてくれた!その行動!ぼくは敬意を表するッ!食事は『幸福』だからだッ!」

「えへへ〜、そんなに褒めないでくださいよ〜」

「(何言ってるのか分かんねえ)」

 

 ふふふ…ふ、フォークが止まらないッ!ヤバいぞ!『クセになる』!

 

「ほらほら、リンちゃんも食べてみんしゃい?身体の芯からぽっかぽか暖まるよぉ」

「田舎のばーちゃんかよ……ん"、うまっ」

「でしょでしょ!」

「こんな料理、一人で作ってみたい…」

「一人…あれ、リンちゃんってソロキャンしてたんでしょ?なんで露伴先生とはアッサリ…」

「(振り回されてるっていうか、なんというか。好きでついて行ってるだけだし)」

「決まってるじゃあないか……『友達』だろ?」

「(いい話風に言われてもなあ。なった覚えないし)」

「そっか!ううっ、なんだか泣けるなあ…よよよ…」

「(強引過ぎるわ)」

 

 どうだい。これが『運命』って奴さ。

 

 ふふ。富士山を眺めながら食べる餃子は……餃子は…。ぎっ、餃子…は……『無い』ッ!?フォークはカンカンと虚しい音を立てて、スープすらも入っていない空の鍋の底をつつくだけッ!

 

 さっきまでスープに隠れていたモノも含めて30はあったぞ!?ラーメン屋で頼んだ5つの餃子を広瀬家で食べるのにも、最後までかかるっていうのにッ!

 

「なでしこ。鍋の替え玉は無いのか」

「持ってるの全部入れちゃった…えへへ」

 

 ………………。

 

「わーっ!?ま、また作るから!そんな暗い顔しないでよせんせーっ!」

「(よっぽど気に入ったんだな)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フゥ〜〜〜〜〜〜〜ゥウ〜〜〜………。

 

 予想外の乱入者のせいで少々疲れたが、取材も出来たし、美味い夜飯にもあり付けた。キャンプというものは『予想外』で出来ているんだな。人は『未知』に惹かれる。

 

 1970年代のマンガは、未知の近未来『SF』が主流であった。ぼくもその『予想外』=『未知』に惹かれた一人なのかもしれないな。志摩くんも、なでしこも。いや、生きとし生けるキャンパー全員に言えると思う。全てが規則通りの都会の喧騒から離れ、未知を楽しむのも、キャンプの楽しみ方のひとつなのだ。

 

 翌朝。背伸びをし、外でコーヒーを沸かそうとした。テントの狭い出入口を出た途端。

 

 ぼくは呟いた。誰にも聞こえないような、それでいてハッキリと。

 

 無意識だ。最近の恋愛ドラマの演技みたいな声を喉の奥から捻り出し、『無意識』に……そいつの名を呟いた。ぼくの前に悠然と立つ、偉大なる……名を。

 

 

 

「富士山」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「志摩くん。さっきはああ言われたが、ぼくだって何も考えずに君とキャンプしているわけじゃあないんだ」

「というと」

「もちろん『取材』というのもあるんだが…」

 

 ぼくがキャンプに出かける理由。それは……。

 

「……『ハマってしまった』んだ」

 

 そうッ!あの小さなテント1つを、やっとこさ建てた時の『達成感』ッ!外でインスタントラーメンを食べただけなのに、あの『幸福感』ッ!

 

 そのひとつひとつに、ぼくは『惹かれてしまったんだ』!!

 

 結婚する相手のことを『運命の赤い糸で結ばれている』とか言うだろ?そんな風にいつか…どこかで出会うんだよ。この前みたいにな。

 

「ぼくはキャンプに惹かれた…そして、キミに惹かれた」

「せっ?!先生…!?」

「……じゃ、また頼むよ。空いてる時は連絡でもしてくれ、こちらから開けておくぜ」

「えっ、ま!待って!」

 

 やけに焦ったような間抜けた声で、ぼくを引き留める志摩くん。ぼくの服を掴む手は指先から二の腕までぷるぷると震えており、歯を食いしばって、こちらを見つめていた。

 

「……………」

「どうしたんだい」

「……また、キャンプしましょう」

「………ああ」

 

 また会おう。そして……もう一度話がしたい。君と、そよ風の中で…話がしたい……。

 

 

 

 

 

 

 NEXT CAMP

「げえっ、各務原なでしこ」

「せんせー、その『じーぺん』ってどのくらい圧力かかってるの?」

「①!まっすぐキャンプ場まで歩く!」

「②。尻に根が張ってもた。もうちょいここに居る」

「③……ほっとけや温泉で至福のひととき」

「「「おんせーん」」」

 エピソード#2₅-1=31:温泉フルーツ

 

 To be continued…

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