特別S級隊員比企谷八幡 真説   作:ケンシシ

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三浦贔屓は変わりません


戸塚彩加

ある日の昼休み、八幡がベストプレイスと呼ぶお気に入りの場所で昼食に購買で買ったパンを食べていると

 

「ヒッキー、こんなとこで食べてたんだ」

 

「ん?由比ヶ浜か」

 

ジュースを2本持った由比ヶ浜が話しかけてきた。

 

「いつもならウェイウェイしてるのにジュース買いに来てるなんて珍しいな」

 

「アハハ……ゆきのんにジャンケンで負けて、それの罰ゲーム」

 

「俺と話すことがか?それより雪ノ下がそんな勝負よく受けたな」

 

「罰ゲームはジュース買いに行くだから!!あと、負けるの怖いの?って聞いたらノッてくれたよ」

 

八幡は内心、どこまで負けず嫌いだよと呆れているとテニスボールが転がってきた。

 

「あ!由比ヶ浜さんに比企谷くん!」

 

「やっはろー!さいちゃん!」

 

2人は挨拶をかわしているが、誰か分かっていない八幡。

 

「由比ヶ浜、知り合いか?」

 

「同じクラスのさいちゃんだよ!?」

 

「アハハ、同じクラスの戸塚彩加です」

 

同じクラスと聞いた八幡は

 

「すまんな、同じクラス……特に女子のことは覚えてないんだわ」

 

「ヒッキー、さいちゃんは男子だよ」

 

「よく間違われるんだ」

 

「え?……ほんとすまん……」

 

さすがに、いたたまれなくなった八幡だった。

 

「さいちゃんは部活の練習?」

 

「うん、そうだよ!先輩が引退するから頑張らないといけないからね」

 

へーっと由比ヶ浜がポケーっとした反応をしてると

 

「そうだ!比企谷くんってテニス上手だよね!?良かったらテニス部に入ってくれないかな?」

 

「あー、すまん。他にすでに部活入っていてな。それでなくても放課後はちょっと忙しいんだ」

 

八幡の答えに少し残念そうにする戸塚だったが、気をとりなおしたようで

 

「無理いってごめんね。じゃあ僕はいくね」

 

戸塚はそう言うとボールを取ってテニスコートに去っていった。

 

「ところで由比ヶ浜、罰ゲームのジュースは持って行かなくていいのか?」

 

「あっ!?」

 

そして由比ヶ浜も慌てて戻っていった。

 

 

 

 

そして放課後、八幡と雪ノ下がいつものように奉仕部にいると

 

「やっはろー!!依頼人連れてきたよ!」

 

「ど、どうも……」

 

由比ヶ浜が戸塚を連れてきた。

 

「いやー、私もやっぱ奉仕部の一員として何かやりたいと思ってね」

 

「由比ヶ浜さん、貴方は部員ではないのだけれど….…入部届けなども受け取ってないのだし」

 

それを聞いた由比ヶ浜は慌てて

 

「にゅうぶとどけ、くらいいくらでも書くよ!!」

 

ルーズリーフを取り出すと『にゅうぶとどけ』と書き始めた。

 

「それで?戸塚の依頼って何だ?」

 

「えっと、由比ヶ浜さんが強くなりたいならここを頼れば良いって」

 

それを聞いた雪ノ下は頭をかかえ

 

「由比ヶ浜さん、この部の方針とかは知ってるのかしら?」

 

「えっと、ゆきのんなら出来ると思ったんだけど……やっぱ出来なかった?」

 

由比ヶ浜にその気はなくとも挑発に聞こえた雪ノ下は

 

「フフッ……良いでしょう、由比ヶ浜さん。その挑戦受けるわよ」

 

「はぁ……」

 

暗い笑みを浮かべている雪ノ下を見て八幡はため息をつくのだった。そしてこの日は戸塚の普段の練習からどれだけ動けるかなどの確認をした後、特訓メニューを考えるなどで1度解散となった。

 

 

 

 

そして特訓は次の日の昼休みから始まった。

 

「とりあえず戸塚くんは基礎体力作りから始めてみましょう」

 

そして走り込み、腕立て伏せ、腹筋などを八幡と由比ヶ浜もついでにやり昼休みが終わろうとしていた。ちなみに雪ノ下は戸塚が無理などしていないか観察していた。

 

「はぁ、はぁ……僕って結構体力ないんだ……比企谷くんは凄いね」

 

「はぁ、はぁ、疲れたぁ」

 

戸塚と由比ヶ浜はバテており、息が少し荒くなっていた。

 

「(美少女の由比ヶ浜と戸塚が息あげてるのはちょっとくるな……)まぁ、普段から鍛えてるからな」

 

「変態谷くんは無視して、戸塚くんはまぁまぁの体力ね。これならテニスの練習しながら体力をつけた方がいいかもしれないわ」

 

雪ノ下は八幡をジト目で見た後にそう話した。

 

「比企谷くんは考えていることが顔に出やすいから気をつけた方がいいわよ」

 

「お、おう……」

 

最後に雪ノ下が八幡に注意してその場は解散した。

 

 

それから数日間の昼休みは戸塚の練習に付き合っていた。そんなある日の昼休み

 

「あっ……」

 

雪ノ下が放るボールを打ち返すという内容の練習をしていたところ、戸塚が転んでしまい膝を擦った。

 

「ふぅ、1度休憩を挟みましょう。私は救急箱を借りてくるわ」

 

そして雪ノ下がその場を離れると

 

「雪ノ下さんを怒らせちゃったかな」

 

「いや、あいつはこれくらいで怒らないだろ」

 

落ち込む戸塚にそう八幡が返したところに

 

「ねぇ、テニスして遊んでるならうちも混ぜてくんない?」

 

1人の女子生徒の声が響いた。

 

「あ、優美子……」

 

話しかけてきたのは三浦優美子、八幡たちのクラスメイトで1番派手なグループのメンバーである。

 

「ねぇ、戸塚。久しぶりにテニスやりたくなったから、あーしも混ぜてくんない?」

 

「三浦さん……今は比企谷くんたちに練習の手伝いしてもらってて……」

 

どちらかと言うと気弱な戸塚は少しまごまごしながら話すと

 

「何て?聞こえないし!男ならもっとはっきり話すし」

 

「戸塚は練習してるんだよ、邪魔しないでくれるか?」

 

庇うように八幡が戸塚の前に立つ。

 

「あ?そうなん?。それならそうともっとはっきり言ってくんない?あんたが堂々としないから後輩のやる気ないんじゃない?」

 

「どう言うことだ?」

 

八幡がそう聞くと

 

「あーし、中学の時にテニスしてたからたまーに放課後テニス部見てたんだけど、誰もやる気なさそうじゃん」

 

三浦に痛いところをつかれたのか、暗くなる戸塚。

 

「えっと….…優美子、それでもさいちゃんは頑張ってるから応援してほしいな」

 

「ふーん……そこまで言うなら仕方ないか」

 

三浦はそう言うとな離れていった。

 

「何か様子おかしくないか?」

 

八幡は三浦の様子を見てそう思うのだった。

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