1
ジークさん達と出会ってから数日経った。
二人と会えたのはあの時一回きりで、その後何度も村の人が『青の岸壁』と呼んでる場所の、狭まった岩壁を潜り抜けてもあの人たちは影も形も見せなくなった。きっとどこかに移動してしまったんだろうな。と予測はつくのだけど、ちょっとした拍子に携帯食料を多めに持って行ったり、お散歩がてらに岩肌の間を覗くのはやめられなかった。
今日も二人と会うことはできず、自分のやっていることがストーカー染みてるなぁと、自分で自分の行動に引きながら、青の岸壁から村の裏口へとたどり着いた。すると、入口に常駐している見張りの人とは別に、ヴァンダムさんとスザクが手近な石に座っているところに出くわした。
「おう、アサヒにコタローか」
「こんにちは。ヴァンダムさん、スザク」
「よぉ!」
こうしてブレイド同士を対比すると、コタローがいかに小さいがわかる。所詮豆柴と人間大。いや、スザクが大きいのかなと思いながら足元のコタローを抱き上げてスザクとも挨拶を交わした。こうやって持ち上げないと、スザクとコタローってお話しするのが大変そうなんだよね。
それから、村に体調不良やケガした人がいないかなど、いろいろお話ししているうちにこの後の予定についての話になった。
「そういやお前、今暇か?」
と、聞かれたので何か依頼の話しかな。と考えながら肯定する。そうすると、ヴァンダムさんがスザクに向かって頷き口を開く――と、言うところでがやがやというにぎやかな声に視線を引っ張られた。
青いダイバーのような服を着た私と同じくらいの年の男の子に、赤い髪の背の高い翠色のコアを胸に持ったブレイドの女の人と黄色のつなぎのグーラ人の女の子。茶色い毛並みのノポン族と小学生くらいの女の子に白い虎。そのカラフルな一行を見て腕の中のコタローが「チンドン屋か?」と呟いた。確かに、楽器鳴らしてたらそう見えたかもしれないなと、心の中で同意しておく。
「ヴァンダムさん、お待たせ――って、その子は?」
「遅かったじゃねえか、お前ら。こいつはアサヒって言ってな、この村での救護係兼新米のドライバーだ」
「そうなんだ。俺はレックス! あとこっちはホムラ。こっちはじっちゃん」
「よろしくお願いしますね」
「よろしく頼むぞ」
「……えっと、よ、よろしく」
ヘルメットの中から飛び出した薄ピンクの小さい生き物とホムラさんがひょいと手を振るので、私もつられて手を振った。そうしてようやく戸惑いながらなんとか挨拶の言葉を捻り出す。
同年代の子って、ちょっとだけ苦手なんだよね。村には小さな子か大人しかいなかったっていうのもあるし、施設でも同年代の子って大体お互いをライバル視してたり人間関係が複雑なことが多いから。学校にいた時みたいに表面上だけ繕っている方がいいかもしれないなぁ。と、そんなことを考えてるうちに、グーラ人の女の子がきょろきょろと辺りを見回して首を傾げた。
「ドライバーっていうけど、この子のブレイドはどこにいるのさ?」
「おうおう仔猫ちゃんよ。ここにいるプリティー且つナイスミドルな俺様が見えねえってのか?」
「うっわ、犬が喋った!?」
「なんと面妖な……。こんなブレイドは見たことがありません」
「ビャッコも大概だと思うも」
腕の中のコタローが前足をビッと突き上げて存在を主張したことから、グーラ人の女の子と白い虎とノポン族が集まってきてしまった。コタローはこういう時に物おじしない。よく回る口と軽快な言葉でさっそくみんなと仲良くなろうとしている。私は、その輪の中に入るタイミングを外してしまい、コタローたちがワイワイ話しているのを静観することしかできなかった。
「じーっ」
「ハナ、どうしたも? こっちのねーちゃんが気になるも?」
「はいですも、ご主人。この人から不思議な何かを感じるですも」
そう言ってきたのは、小学生くらいの女の子だった。頭にターバンのような白い帽子を被って赤いマントとユリの花の造花を挿した二つ結びの、女の子。……なんだけど。
腕や、目が生物のそれとは違い、その子の体はほぼ金属でできているようだ。腕や足は金属がむき出しにされていて、さながらロボットというか、こういう場合はアンドロイドっていうのかな。と拙い知識を引っ張り出す。
ご主人と呼ばれたのはトラ柄のノポン族だ。頭にゴーグルとサロペットを着ていて技術屋か工夫の人みたい。
「ビビビビビーってするですも。ビビビー、ビビビー」
「ハナのセンサーが何か感知しているも? アサヒ、電波か何かが出るものでも持ってるも?」
「ん、んーと、これといって特に何も……」
携帯電話などの電子機器は雲海の底だろうし。こちらでは定期的に電子回路や基盤みたいな機械の部品が出回ってくることはあるらしいけど、そっち方面に疎い私はそういった品を買うことは無い。
結局。ええい、わからん。という結論に至って話しの区切りがつくとそのタイミングでパァンッとヴァンダムさんが手を叩いた。注目の合図だ。
「大噴気孔付近に異常な力の反応があるって、調査を依頼されていたんだが……。どうだ、手伝ってみる気はないか?」
尋ねられたのはヘルメットの中にさっきの小さい生き物を入れたレックスという男の子に向かってだった。あの子がこの人たちのリーダーなのだろう。赤い髪のホムラさんと並び立って委縮することなく、あのヴァンダムさんと向き合っている。
「いいよ! ただし、手間賃はきっちりもらうからね!」
「言うじゃねえか! それじゃ行くぞ! アサヒ! お前は俺たちの支援だ!」
「はーい」
なるほど、ヴァンダムさんが私の予定を聞いた理由が今分かった。
同行する人たちから口々に「よろしく」と言われて返しているうちに、ようやく団体行動をするときの感覚を思い出すことができた。
2
大噴気孔は村から歩いて少しかかる場所にある。コタローと同調してからちょくちょく村の外に出ることも増えたので、一度か二度そこにたどり着いて、そのたびに大きな風の吹き溜まりみたいなものが邪魔をして通れなかった。まぁ、その先に特に用事があるわけでもないし、行ける距離を少しずつ伸ばしていくのが目標なので大きな目印ぐらいにしか考えていなかった。その空気のわだかまり、エーテル瘴気という巨神獣の老廃物はスザクの力であっさりと消すことができて、更に私たちは進む。
その道中は今までに無いぐらいに賑やかだ。何せドライバーが4人もいるのだからブレイドと合わせて8人。私を入れれば10人。この世界に来てここまでの大所帯でどこかに行くことは初めてだった。
「アサヒ―。ハナがコタローを抱っこしたいって言ってるも。いいかも?」
「いや、了承取る前にすでに抱き上げてるけどな。って――おっふ、か、固え! なんだこれ、金属か!? 鎧でも着こんでるのか!?」
「いえ、ハナは人工ブレイドなので、体は金属でできてますも」
「道理で全身ガッチガチなわけだぜ! 交代だ! そっちのナイスバディなお姉様へ交代を要求する!!」
「えっ、わ、私ですか!?」
「そっ、そんなのだめに決まってるだろ!? ホムラも、真に受けなくていいから!! ハナ! ホムラに渡したら駄目だからな!!」
「はいですも」
「ぐ、ぐぎゅうう……」
ハナちゃんの腕でぎゅうぎゅう圧迫されるコタローが苦し気な悲鳴を上げるのを、私はみんなからちょっと離れたところから見ていた。あの輪の中に入るには、いろんな意味でちょっと勇気が足りない。
「なーにやってんだかって感じだよね。レックスも、あんなに必死にならなくてもいいじゃないか。ねえ?」
「ニアちゃん」
「ちゃん付けって、なんだかくすぐったいね。ニアでいいよ。ねえ、アサヒってさ、楽園の子なんだろ?」
「えっ、なんで……どこで聞いたの?」
「その反応、っていうことは本当なんだね。いろいろと噂になってるよ。――とは言っても、ホムラとレックスほどじゃないけどさ」
ニアの……いや、慣れないからやめよう。ニアちゃんの視線の先ではレックスとホムラさんがくすくすと笑い合いながらお喋りをしている。間にノポン族のトラとハナちゃん、ビャッコさんを挟んで二人からは十分距離がある。
私はニアちゃんの頭上の耳に向かってこそこそと尋ねてみた。
「あの二人、有名人なの?」
「はぁっ!? あんた、天の聖杯の話知らないの!?」
耳をピン! と立てたニアちゃんの声は意外なほどよく響き渡った。
先を歩いていたみんなが一斉に振り返り、私たちは慌てて誤魔化して、再び内緒話を再開する。
「レックスとホムラさんが天の聖杯とそのドライバーだったんだね」
「あんたって、本当に何にも知らないんだね。楽園の子って呼ばれてるのも納得だよ」
「……それって、ただの世間知らずってことだよね……」
がっくりと肩を落として呟いた。それでも、心の中ではちょっとだけ安心していた。楽園の子と呼ばれる由来はまではほとんど伝わってないみたいだ。このまま世間知らずの子供だって、勝手に肩透かしを食らって、いつか、みんなが楽園の子なんて言葉を忘れてしまえばいいのに。
「ね、ねね。楽園ってどういうところなのさ? っていうか本当にあるの?」
「私は楽園から来たわけじゃないから、楽園が本当にあるかどうかはわからないよ」
「じゃあ、あんたはどっから来たんだ? スペルビア? アーケディア? アヴァリティア? まさかのテンペランティアとか?」
知らない地名をどんどん挙げられて行って、私は言葉に詰まった。適当を言えば疑われてしまうので、ここはひとつ一計を案じてみる。というか、数日前に出会ったジークさんとのやりとりをそのまま再現することにした。
「ええっと、ごめんね、その質問には答えられないかな。トップシークレットっていう奴、なので……」
「えぇ~! なんっだよ、それ!」
「ご、ごめんね。でもただ一つだけ言えるとするなら――私のいたところはみんなの言うような楽園なんかじゃなかったよ」
確かに私のいた世界は飢えも、土地が無くなっていく恐怖もなかった。資源枯渇も噂はされていたけれど、それによって物流が制限されたり、戦争がおきたりすることは私が知る限りなくて、飽食の時代だなんて言われていた。……けれど、私のいた施設ではいつも誰かが泣いていて、施設の人間関係や親との軋轢、身体的と精神的な痛みと恐怖で苦しんでる子供達がいっぱいいた。大人も、子供たちを泣く泣く手放した人や、子供を亡くして養子に迎えようとする人が頻繁に出入りしていて、職員さんだっていつも、どこか疲れた顔をしていた。
飢えや戦争で死ぬことが無い
けれど私は、あちらの世界が
「おい、お前らちょっと静かにしろ」
ヴァンダムさんの声で、一瞬でおしゃべりが止まった。
大噴気孔にたどり着くまではあともうちょっとかかる場所で、なんで足を止めるように指示されたかと言うと、岩壁を覗き込んだ先の少し開けた場所に理由はあった。
「アルドンだ。ちょうどいい、レックス。アンカーを使うのは得意か?」
「えっ、まぁ、そこそこには」
「貸してみろ」
アルドンというのはこの辺りに生息するサイのようなモンスターだ。草食で、こちらから仕掛けない限り襲ってくることもない温厚な性格をしている。今は足元の草に気を取られているみたい。それを、レックスから受け取ったアンカーを器用に使って、アルドンの足元に輪を作りひっかけて体勢を崩させその巨体がひっくり返った。コツはアンカーが伸び切ったところでたわませることだと、ヴァンダムさんはレックスにレクチャーしている。ひとしきりコツやタイミングを伝えたら実践だ。
「アサヒ、念のためお前は下がってろ。後ろからモンスターが来てないか見張りだ」
「はーい」
ハナちゃんにコタローを返してもらうと、コタローは私の腕の中で「やっぱり、ささやかでもあるのとないのじゃ大違いだよなぁ……」としみじみしていたので、後でヴァンダムさんかスザクにめ一杯抱きしめてもらえるように頼もうと決意した。そうこうしている間にレックスたちは実践を終えたらしく、ヴァンダムさんの声に釣られてみんなのいるところに戻る。
「いいか、お前ら。ドライバーのアーツってのはなぁ、何もブレイドの力に頼ったアーツがすべてじゃない。自分の力を使ったアーツ、相手の力を利用したアーツ、いろんなアーツがある。そのアーツを駆使してブレイドを守るのもドライバーの役割だ」
「ブレイドを、守る?」
「そうだ、ブレイドに頼り切るな。流れてくる力を常に意識しろ。無駄遣いせずに確実なアーツを決め、守れ。それができて初めて一人前のドライバーになれる」
「一人前か……。なんだか遠そうだなぁ」
私もレックスと同じく顔を俯かせた。
レックスはヴァンダムさんが会得するのに5年もかかった技を、たった一度見ただけでできてしまったらしい。これを天才と言わないで、なんといえばいいんだろう。それに比べて私は、一人前のドライバーに向かってちゃんと成長できているんだろうかと不安になった。
ニアちゃんやトラのように誰かの戦いを支える人になれているだろうか。
大噴気孔まではもう目と鼻の先だ。
3
大噴気孔は、インヴィディアの巨神獣の背中の上だ。ものすごく久しぶりに直射日光に当たった私は思わず太陽を見て、暖かいなぁと頬を緩めた。確か人間はある程度太陽の光を浴びないと鬱になるらしいけれど、村のみんなは巨神獣の皮膚超しの太陽光でも暗くなっている素振りが無いので、この世界でどのあたりまで私の知識が通じるかは未知数だった。とりあえず、このお日様を浴びたことでまたちょっと頑張れそうな気はする。
魂の頂、と呼ばれるそこには一体の小型のクジラみたいな生物が岩壁に寄り添うように倒れていた。真っ白いのは風化してしまったからなのか、それとも元からこの色だったのかは予想がつかない。
それを見るや、ヴァンダムさんは顔をしかめて呟いた。
「やはりな……」
「巨神獣!! 確認された異常な力の反応って、これのことだったのか?」
「ああ、見ての通りだ」
ピクリとも動かない巨神獣の死体。それを見つめるレックスのヘルメットの中から薄ピンク色の羽の生えたジッチャンと呼ばれる生き物が出てきた。
「老衰、というわけではなさそうじゃの。事故に巻き込まれたか――あるいは何者かによって倒されたか……」
本当にお爺さんみたいな喋り方で冷静に分析するじっちゃんの言葉に、辺りにしめやかな空気が漂う。その中でただ一匹、私の腕の中にいたコタローだけが耳をピンと立てて辺りをせわしなく警戒し始めた。
「おい、お前ら警戒しろ! 何かやってくるぞ!」
その直後、ズシンという地響きが私たちを襲う。巨神獣の死体を揺らすほどの巨大な蜘蛛のモンスターと二本の角を持った人型の何かが私たちの前に立ち塞がった。
「お手柄だ、コタロー! こいつ……巨神獣の死に煽られて迷い出てきやがったな!」
コタローのお陰で冷静に戦闘準備に入った私たちは、ヴァンダムさんの声を皮切りにして一斉にそのモンスターに向かって駆け出した。
10対2では戦力差は明らかだった。トラが敵の注意を引いて、その間にヴァンダムさんとレックスが攻撃をしつつ、みんなが傷ついたり疲れてきたらニアちゃんと私が回復するというサイクルで、五分くらいだっただろうか。1メートルは優に超すくらいの大きさの蜘蛛と二足歩行の黒ずくめの角の生えた人間……? はどさりと地面に倒れ伏す。ただし、人の形をとっていたほうだけはすぐに輪郭が青く光り出し、粒子となって消えてしまった。その場所にはころりと見慣れたコアクリスタルが色を灰色に変えて転がっていた。
「ブレイドが、コアクリスタルに……!」
「モンスターがブレイドと同調していたんですね」
ホムラさんはどこか納得しているみたいだけど、モンスターがブレイドと同調することってあるんだ。と私はまたこの世界の新しい現実を知った。
「これが、ドライバーを失ったブレイドの姿さ」
鮮やかに光る青は鳴りを潜めて、硬質な鈍い鉄の色をしているコアクリスタルは、時間が経てば再び青い光を帯びだして同調できるようになるとヴァンダムさんは言った。ただし――とその人は続ける。
「そん時にゃ、以前の記憶はない。まっさらな新しいブレイドとして誕生することになるんだ」
「そうなんだ。なんだか哀しいね。以前のことを覚えてないなんて……」
レックスの視線は、くすんだ色になったコアクリスタルに注がれた。確かに、記憶をなくすことは哀しいことかもしれない。でも、と続いた私の気持ちはレックスの隣にいた彼のブレイドのホムラさんが引き継いだ。
「覚えているからこそ、辛いこと、苦しいことってあると思います。コアが存在する限り、ブレイドの寿命は永遠……。その永遠の時間を、記憶のせいで苦しみ続けるとしたら」
「ホムラ」
「ごめんなさい。――忘れることができるのも幸せなんじゃないかって思ったんです」
もしもブレイドの人たちが、すべての記憶を有して永遠の命をめぐるとしたら。恐らく、肉体の前に心が壊れてしまう。彼らがコアクリスタルに戻るということは、あちらの世界で言えばパソコンの初期化と似ているのだ。それが犯罪に使われるような用途として使われていたとしても、逆に人の命を救うための用途だったとしても、初期化されたパソコンには前の持ち主の功績も罪科も引き継がれない。それは立派な救いだと思う。
「さぁ、本来の目的を達成しちまおう!」
微妙な空気になってしまったのを察して、ヴァンダムさんは明るい声を張り上げて死んだ巨神獣へと向かっていった。そのお腹のあたりをごそごそと探っていると、巨神獣の分解が始まったらしく、大小さまざまな青い粒子が立ち上り始めた。巨神獣の体が完全に消える前に戻ってきたヴァンダムさんの手には、さっきのブレイドのとはまた違う、青い輝きを放ったコアクリスタルを持っていた。
「ブレイドのコアは巨神獣から生み出される。こいつはまだ、何者とも同調していない、正真正銘生まれたてのコアだ。このコアは今後、数多のドライバーと出会い、その死を経験し、そしてまた記憶を新たにして別のドライバーと同調していくんだ。
巨神獣の死、ドライバーの死、数えきれない死の上にブレイドはある。意志ある再生が歴史を作っていく。永い永い――人以上の歴史をな……」
私の世界には人しかいなかった。ノポン族も巨神獣もブレイドも、永遠の命を持ったり永遠に同一のものとして繰り返すものの中で意思を持った存在はいない。
この世界は、何もかも元の世界と違い過ぎている。
そんな現実に打ちひしがれながら、私は還りゆく巨神獣に向かっていくホムラさんを見つめた。赤い髪を揺らし、まっすぐとその歴史の一部となるであろう巨神獣と向き合い、黙祷を捧げているようだ。
私も静かに指を揃えて両手を合わせ、そっと目を閉じた。
どうかこの巨神獣に安らかな眠りが訪れますように……。
次話『勇ましの修練場』