おばあの水晶玉   作:coltysolty

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次の案件に移る前に
相談事が舞い込んできた


遊べないこども

もわっとする湿気につつまれた

梅雨真っ只中

キジムナーはせっせと除湿のまじないをかけていた

 

「ねええええ、おばああ!ここ、乾燥おわったよー」

 

「あい、ありがとねぇ。快適快適。おまえ、ほんとーに

掃除上手だねぇ」

 

「へへー。森の仙人におそわったんだー。

快適だと脳にもいいんだってよ?」

 

「そりゃぁそうだ。で、次の案件事例は揃ったの?」

 

「あ、その前におばあ、相談案件が入ってたよ」

 

「どれどれ。すっきり快適になったところで

読んでおこうかのぉ」

 

「はいこれ」

 

キジムナーは、A4サイズにまとめられた

パワーポイント印刷データをおばあに手渡した。

 

「なになに・・・・・遊べないこどもたち?」

 

「なんかさあ、この時代、こどもたちが大変らしいよ」

 

「ほぉほぉ。なんでも人間のこの国の世界で昭和の頃は

こどもたちは、大人が介入しなくても、自分たちで

ルールを決めて、楽しく遊んでおったそうじゃ。

 

ところが、今は環境の変化に伴って、こどもは

外で遊ぶ機会が激減し、人と接触する機会も減った。

兄弟がいない子ならなおさら。

 

昭和の時代は、違う年の子達が集まって、年長が

リーダーシップをとって、遊びを教えたり、ルールを

説明したり、思いやりをもって接していた。従って

楽しく遊ぶことができた。もちろん子供達だけで

 

ところが、最近は、ルールを決める際にも

おれおれおれおれ、で、自分を中心にルールを決めて

相手がそれに反すると凄い勢いで、責め立てて

まるでけんかするために遊ぶような、そんな状況に

なっておるらしい。つまり、交通整理役の大人がいなければ

楽しく遊ぶことができない。

 

そうすると、弱いモノや年下が犠牲になって

輪に入れなかったり、罵倒されたりするらしい。

 

なんと、悲しいことよのぉ・・・・太郎?」

 

「ぼくの周りでは、そんなことなかったなあ。

木の精霊がかくればしょを教えてくれたり、秘密の

隠れ家とか伝授してくれたり、女子やちいさい子には

やさしくしてあげてたけどなぁ。」

 

「今は、知らないひとと口をきくと危ない!とか防犯の

理由もあって、自由に遊べないという、かわいそうな

環境の中でしか生活できないから、今の子は気の毒じゃのぉ」

 

「ほんと。公園でもおちおち遊べないよね。

実際にへんな人とかいるしさ。こどもをねらってたりするしさ」

 

「思うに、マスコミも大いに責任あるわな。

あれに洗脳されちゃってるから、正しい判断基準が

育たず、人を罵倒する言葉が専攻してしまう。

 

うざいだの、きもいだの。

なにげに使ってしまうわけじゃ。

 

言われた方は深く傷ついたりしてることも少なくないのに・・・」

 

「ぼくがこどもたちの輪に入って、あそんであげようかな?」

 

「おまえ、その風体で、『きもい』とか、言われちゃうんじゃないの?」

 

「はあ?きもいっていうやつがきもい!って言い返してやるよ」

 

「おまえは強いのぉ・・・今の子達は傷つきやすくて

メンタル弱いから、おまえが優しく諭してあげたら

いいと思うよ」

 

「うん。ぼくは、凹まないから大丈夫!

そして、みんなと仲良く遊ぶ方法を教えてあげるよ!」

 

「次の案件にうつるまえに、それ、やっといてくれる?

忙しくなるけど。太郎、たのむぞ」

 

「うん、わかった。じゃ、とりあえず行ってくるね」

 

「道明寺作って待ってるよ」

 

「おばあ、ありがとう!」

 

キジムナーは木の葉カーに乗って

あそべないこどもたちの元に走っていった。




きじむなー大活躍ですね。
こどもたちには、楽しく仲良く遊んで欲しいものですね。
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