出来るだけ描写と台詞を削り、
読み手に想像させるように最低限にしましたが、
もしもガイドラインに触れるようなら
削除、もしくは18禁のタグで
別の方法を考えます。
精神衛生上、好ましくない話です
それでも良ければ読んで下さい
これは知らなくて良い話
探しても出てこない話
誰もが口を閉じてしまう話
誰も幸せになれない話
あなたが読まなくていい話
すっかり寒くなって来た
この村は冬の間は雪が降り、
約2ヶ月は作物が採れない
弟と妹はお腹を空かせていない
だろうか、両親は元気だろうか
暗い閉ざされた部屋の中では何も
分からない。
また夜が来る
男達のオモチャにされる
チャリチャリという鎖の音が自分の
震えを証明する
寒さだけではない
辛く汚く痛く屈辱的な夜が来る
貧しい村だけど幸せだった、
両親と弟妹と一緒に働き豊作の時は
村中でお祝いした。
しかしモンスターに対抗する術は
少なく、時には大きな被害が出た。
そんな時村に四人のハンターが来た、
そのハンター達のお陰で村の危険は
減った。
村は歓迎した、手放しに喜んだ、
村はハンターにこの村に居て欲しいと
家を作り食事を作った。
ハンター達は遠慮がちに好意を受けた
村の作業を手伝い笑顔でハンター達も
住み着いた
しかし村には報酬の現金などない、
村には負い目が出来た
すぐにハンターは増長した、
横柄に振る舞うようになった
ハンターは小さな村の王になった
村人は奴隷となった
まだ9歳の私が目をつけられた、
若い女が他に居なかった
村の安全と引き換えに私は村の
離れ小屋に繋がれた
男達は毎晩私に性欲をぶつけた
痛くて苦しくて臭くて情けなくて涙が
でて吐きたかった
まだ私は女にもなっていないのに
代わる代わる
叫んだ、泣いた、悲鳴をあげた、
それこそ喉が枯れるほど
そんな時言われる
「お前が大人しくしてれば村は
冬を越せるぜ?」
従うしかなかった、弟妹が泣くのは
耐えられなかった、
村が無くなってしまうのは悲しかった
どんなこともした、どんな格好もした
どんな要求にも答えた
曲芸をする動物になった
反抗しなくなると男達は私を傷着けた
痛がる私を面白がった、
殴られ蹴られ火傷を作り爪を剥がした
泣いた叫んだ、それを面白がった
これは私じゃない……
どこかの知らない娘が……
オモチャにされてるんだ……
………………
焦げ臭い……火事?
遠くで叫び声が聞こえる
突然男の一人が入って来る!!
「畜生!!こんなとこまで……」
そこまで言うと空気が抜ける様な
音がして静かになった
見ると男のノドから何かが突き出て…
「なんじゃあココは?……っ!」
後から入ってきた中年の男、
漸く気付く、後ろから刺している
「そうか……辛かったのぉ……」
青い服の中年は鎖を断ち切ると
私を抱えて小屋を出た
眩しかった……久しぶりに太陽の
下へ出た
まだ雪は降ってなかった
村はどうなっているだろう、
家族は?
そこに村と呼べる物は無かった
数人の年寄りが地面に伏して
私に謝っている
私が繋がれてすぐ、家族は私を解放
するようにハンターに交渉した
家族は村の柵に縛り付けられ
顔を焼かれ殺されていた
見せしめだ
存在しない家族のために私は
耐えていたのだ
寒いなか裸で呆然とする
私は何だ?何をしてたんだ?
わたしの存在は……何だ?
小屋から出してくれた男は布を私に
巻き付けた
「この娘に生きる場所は無いだろう、
ワシが預かる」
私は村を出た……いや……
果たして村と呼べるモノだろうか
半数近くが殺され、追っ手に
驚き火をつけられたあの場所が
「すまんのぉ」
ひょろっと背の高い中年は何度も謝った
「もっと早くに来ていれば……
ワシがもっと早く……」
途中の村で服や靴を買ってくれた
見た目はそれなりになったが
傷は消えない、
髪がボロボロだったから
頭に布を巻いた
私は一言も喋らなかったが
男は話してくれた
ロクスと言う名前、ハンターであること
そして村に来た四人はハンター崩れ、
規律を破り追われていたこと
どこかの街で犯罪をして
逃げていたらしい
男は私に優しく、竜車にも初めて乗った
一月も旅をして目的の街に着いた
すぐに大きな建物に入る、と、
あの男達と同じ臭いの男達が大勢
いた……ハンター……
足が震えた
悲鳴を上げそう
吐き気がする
ガチガチと歯が鳴る
「大丈夫、コイツらは本物のハンター
でな、人の味方だ」
ロクスはそっと背中を押す
何だか豪華な部屋に来た
小さな竜人がいる
ロクスが言う
「粛清は完了したがのぉ」
私を見る
「その娘は犠牲になっていたのか……」
何だか小さくて不思議な老人が
喋った……これが竜人か?
「鎖に繋がれててのぉ」
「全てのハンターの祖は四大英雄の
ワシらじゃ、責任の一端は
ワシらにもある」
竜人は続ける
「ハンターに成ることは常人より
強くなると言うことじゃ、
その力を正しい方へ導けなかった
ために、ヌシの人生を台無しに
してしもうた」
小さな竜人は私の前に来ると頭を下げ
「ヌシの人生をココから始めてみんか?」
優しく笑う
何を言ってる?人生?
私は何だ?
始める?
何を?
「この娘は笑わん、一言も喋らんしの」
「そうか、どうしたもんか……」
竜人はうつ向く
「まずはあの娘と会わせてみるかの」
ロクスは部屋から出ていく
しばらくして戻って来ると、ロクスが
「この娘は喋れん、
なんでも話すと良い」
私と同じくらいの女の子
でも違う
綺麗な肌
育ちの良さそうな雰囲気
可愛い顔立ち
何よりニコニコしている
「名前はアルトじゃ」
大っキライ!!
湯浴み……世話はアルトがしてくれた
他の誰にも見せられない
火傷と傷痕だらけの私の体
汚され続けた私の体
だけどアルトなら安心だ、
言い触らす事はない
最初はビックリしたようだが、
火傷を撫でながら悲しそうな顔をした
この娘だけは信用出来た
大っキライだけど
アルトに料理を教わった、見よう見まね
で作るが運ぶ事はない、
アルトが持って行った方がハンター達は
喜ぶ……笑うから
アルトが太陽なら私は月だ
厨房で料理に徹した
アルトは喋れないのに
カウンターにも座る
「行ってくるぜ!アルト!!」
「デケェの狩って来るからな!!」
「ただいまアルト!!」
「ミヤゲあるぞぉ!!」
皆が可愛がる、娘だ妹だと……
気に入らない!大っキライ!
なんで笑ってるだけで……
喋れる訳でもないのに
湧き水に顔を写してみる
笑顔って何だっけ……
アルトは言葉を失ったらしい
私は笑顔も失った
12歳を過ぎたある日の事
アルトの家族が連れ戻しに来た、
何度目だ?
いつもの様に一番偉いハンターに
抱き付き離れないアルト
そんな時だ
「カタキ取るんだ」
アルトから言葉が出た、
ギルド中が大騒ぎになった、
ハンターとアルトの家族で睨み合い
になった
そんな事はどうでもいい
私の体の事を話す危険がある
膝が震える
ガチガチと歯が鳴る
怖い怖い怖い怖い怖い
いつもの様に二人で湯浴み
何を言う?脅す?からかう?
でも違った、アルトは自分の生い立ちを
喋り続けた
アルトは死の恐怖に耐え続けたそうだ
私は殺される恐怖はあっただろうか
……私の体の事は言わなかった
アルトがハンターの訓練を始めて
何日かした頃、また湯浴みする
機会があった
私は疑心暗鬼だった
アルトが何を企んでいるのか
後からアルトが入って来た
全身生キズだらけで
私の前に立つと
「アッハ!同じだよっ!」
笑った
あの暗く湿った小屋
あの屈辱の日々以来
全力で泣いた
全力で声を出した
アルトは抱き締めて頭を撫でてくれた
いつ以来だろう、力ずくではなく
親の様に抱いて貰えるのは
大っキライなのに大好きになった
後から聞いた、回復薬を飲むだけで
キズに着けなかったそうだ。
何度も言われ注意されても、
まるで傷痕を残す様に
私を受け止める為だろう
嬉しかった
嬉しくて嬉しくて爆発しそうだった
同じくらいの歳だけど……
アルトは私の姉さんだ
私だけの姉さんだ
ハンターになったアルトの代わりが
出来るように笑った、
とにかく笑った
そうしたらハンター達の反応も変わり
皆が笑ってくれた
カウンターでの作業もした、
行ってらっしゃい、
お帰りなさいが言えた
新しく入った娘達の指導もした
そうしている内に私は
ギルドマネージャーと呼ばれた
姉さんは私の家族だ
姉さんが父ちゃん、兄貴、じいちゃんと
呼ぶ人達も私の家族だ
このギルド全体が家族だ
姉さんが太陽なら私は月だ
私は姉さんの家を守りたい
あの人に教えて貰おう
裏からこの街を守っているロクスに
弟子にしてもらおう
「お前の様な若い娘がやるような
仕事ではないぞ?」
「あら、私が望んでいるんですよ?」
「一つ聞かせろ、お前は何を
するつもりだ?」
「今度こそ家族を守るんです、
守る力が欲しいんです」
「やれやれ…誰にも知られず
誉められず、泥の中を進むか?
お前には新しい人生を……」
「ガストンさんが太陽なら、ロクスさん
貴方は月です……同じ事ですよ」
それに……
「泥水なら飲み慣れてますから」
ロクスは大きな溜め息を吐く
「……分かった……対人の技を
教えてやる……しかしな……
ケンカじゃあない、人殺しの技だ」
「お願いします、師匠」
この日から文字通り『裏方』になった
バカな男と出会った
いつも下らない事を言って私を
笑わせようとする
「討伐クエストあるかい?」
「対象モンスターの希望は?」
「もちろん君の尻さ」
大真面目な顔で
ギルド中が爆笑する
なぜこんな事をするのか聞いてみた
「営業スマイルじゃなくてさぁ、
アルトに笑う様に笑って欲しいんだよ」
見抜かれていた、この男は鋭い
そんなやり取りを続ける内に
気が付いた
気付くと彼を目で追っている、
いつも彼を見ていた
姉さんに相談すると恋だと言われた
いくら好きでも私は……
男に触れるのは怖かった
それに私の体は……
思い切って打ち明けた、
ここに居られなくなるかも知れないけど
我慢出来なかった、
もしかしたら、受け入れてくれるかも
知れないと賭けに出た、
生い立ち、地獄の日々を話して
最後に素直な自分の気持ちを
告白した
嫌われると思っていたら
「あっはっは!!それがどうした♪」
半分呆れたけど、この人は受け入れて
くれた
そのままの私を受け入れてくれた
嬉しくて嬉しくて小躍りした、
姉さんも師匠も喜んでくれた
こんな私を、穢れた私を受け入れて
くれた
もうすぐ彼が帰ってくる
また私の火傷だらけのお尻を触り
丸いだの柔らかいだの言うだろう
また私は悲鳴を上げてひっぱたく、
おかえりなさい、
無事に帰って来てくれて、と
こんな私を愛してくれて
女としての悦びをくれて、と
嬉しくて仕方ないのを周りにバレない
ように誤魔化して
手紙が来た
信じられない内容だった
信じなかった
姉さんは帰って来た
「ベッキー……ゴメン……」
姉さんは泣きながら謝った