地獄の義兄弟(仮)   作:マクレイド

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About Me

三人称蒼真side

 

どこかもわからない廊下の壁に蒼真はへたり込んでいた、一夏の試合が始まったというのに彼は見に行こうというそぶりすら見せずに、ずっと壁に何かをブツブツと話している、その光景は一種の洗脳のようで、もし誰かがこの光景を見たとすれば、一瞬彼とは想像ができないだろう、その目は黒く深く灰のような目だった

 

蒼真は学園内で少しクールというよりダークな雰囲気だが、今の彼の背中からは、そんな印象はうかがえない、ただ一つ感じるものがあったとすれば、それは『後悔』だが、なぜそんなことを思っているのかは本人である蒼真以外はわからなかった、いや恐らく蒼真自身もわからない、彼はなぜ己が信念を曲げてまで救いたかったモノ、それを壊しそうになってしまったのか、彼自身にもわからなかった、彼はそのままもたれていた壁にへたりこんだ

 

簪side

 

「(蒼真・・・どこ行ったんだろう?)」

 

私はいつまでたっても戻らない蒼真を心配していた

 

「本音、私、蒼真探してくるね」

「わかったよ~私も心配してたからね~せっかくのイッチーの晴れ舞台なんだから、そうまんにも見てもらわないと」

 

本音に場所を取っておいてもらって私は蒼真を探した、最初はピットの中を探した、でもいなかった、整備員さんに聞いたらふらついてどこかに行ったらしい、心配だ

 

「蒼真ー?どこー?いたら返事してー?」

 

私は普段出さないような大きめの声を出して最愛の人の名前を呼んだ、でも返事は帰ってこなくて、廊下の壁に声が反射して帰ってくるだけだった、それが凄く不安で寂しかった

 

「...じゃない...だろう」

 

不意に彼の声が聞こえた、何千何万回と繰り返し聞いてきた、大好きな声が、でも彼の声はすごく弱弱しくて今にも消えてしまいそうだった

私は彼の声がする場所へ向かった、全速力で、彼よりは遅いけど普通の女の子よりは早いくらいの私のスピードでも、すぐに追いついた

 

整備員さんが言ってた通り、彼はとても弱弱しかった、今にも崩れてしまいそうだった、壁にへたりこんでいて何かをブツブツと言っていた、

 

「蒼真!!」

 

私が彼の名前を呼ぶと彼は少し止まって、ゾンビのようにヌッと振り返った、すると驚いた、彼の目が死人と間違えるほどに死んでいた、普段でもあまり彼の目は生き生きとしてはいないが、それ以上に今の彼の目は死んでいた

 

「あぁ、簪か・・・そうか、もうそんな時間か、相棒の晴れ舞台、見てやらねぇとな」

 

彼は私を認識するなり、普段の彼に戻って行った、その状態に少しほっとした、そのまま私たちは観客席に向かった

でも、目の暗闇はまだ無くなっていなかった事にこの時の私は気付かなかった

 

一夏side

 

俺は今アリーナのピットで座禅を組んでる、え?なんでそんなことしてるのかって?簡単な話、相手がアイツだからだ、だから心を乱さないように集中してる、心の乱れは技の乱れ、技の乱れは体の乱れ、兄貴が一番始めに教えてくれたことだ

 

織斑秋水、俺の元兄にして俺の人生を狂わせた奴の一人、前に一度戦ったけど、弱かった、弱すぎた、だから今度は期待なんてしない

 

『影山くん、織斑君、入場してください』

 

放送が入ると俺はピットからアリーナへ歩く、この声は多分山田先生だ、ホントに働きずめなんだな・・・頭が上がらない、少し歩くと反対側から黒い影が見えている、おそらく秋水だ

互いがアリーナの中央へ集まり、俺たちは向き合った、だが俺は秋水の服装に驚愕した、なんと表せばいいだろう?西洋の貴族?みたいな、感じの服装だった、黒いハットと黒いスーツを身に纏い、手には杖のようなものを持っている、余裕なのか秋水はその杖をくるくると回していた

 

「やぁ影山くん、久しぶりだね、いつ振りかな?一週間?それとも二週間かな?ボクはこの日を待ちわびてたよ、キミはどうか知らないけどね」

「よぉ自称天才のクソ野郎、久々だなアンタといつ振りかなんて数えたくもないが、強いて言うなら二週間ぶりだ、ところでそのチャップリンみたいなふざけた格好は何だ?アンタの趣味じゃないだろう」

 

秋水は前に会った時のような狂気は感じずどこかおちゃらけた雰囲気だった、だがそれが俺にとってはものすごく不気味だった

 

「ハハ、実の兄に向かってそれは酷いなぁ、まぁいいや」

「俺にとっちゃアンタなんて兄でもなんでもない、クソ以下の生物だ」

 

俺は秋水の言葉なんか意に介さずにホッパーゼクターを手に取った

だが秋水はいつの間にか"それ"を手にしていた

 

「紫の、刀?」

「ああ、これかい?なぁに気にすることないさ、そうだな、ボクの専用機ってところだね」

 

秋水は俺が指摘するとまるで欲しかった玩具を手に入れた小学生の様にその刀を見せつけた

その刀はよく見るとサソリの足の様な装飾がしてあった

 

そしてーーーーーーーーーー

 

「さぁ、お前の晴れ舞台だ、サソードゼクター」

 

秋水はそう言うと後方から飛んできた機械のサソリを掴み、刀にマウントさせた

 

<HENSHIN>

 

<Change Scorpion>

 

「さて、始めようか」

 

紫の戦士が、俺の前に鎮座した

 

「ッッ!?」

 

その姿に俺は一瞬硬直してしまう、いまの秋水には以前のような雰囲気は無かった、代わりに”強者”という二文字の空気が俺の脊髄から脳へダイレクトに警告してきた

 

”コイツはヤバい”と語彙力のない警戒文だが、他の言葉など考えれるハズもない、目の前にいるのは確かに圧倒的な強者、兄貴には並ばずとも、それを脅かすくらいの気迫だった

 

「どうした?変身しないのか?」

「っ!変身」

 

<HENSHIN>

 

<Change Punch Hopper>

 

秋水と俺は互いに動かなかった、否、動けなかった、極度の緊張で筋肉が強張るのを感じる、観客からすれば一分にも満たない時間が1時間、2時間くらいに感じた、アリーナが緊張と静寂で包まれる、すると、観客が何か大きな物でも落としたのか、大きな音が鳴った

 

俺たちはそれを合図に攻撃を仕掛けていく

 

俺は小手調べに秋水に右ストレートを一発食らわせる、綺麗に腹に入ったにも関わらず秋水は平然としていた、試してやる、とでも言わんばかりの余裕だった、それに気づき少し感情的になった俺は、腹に更にラッシュを入れた、某漫画ならオラオラオラオラ、と聞こえてきそうなくらいの威力だった、その筈なのに、秋水はまだ余裕だった、ラストにアゴにアッパーを入れた、秋水は少しよろめいたが、それでもまだピンピンしていた

 

「もう終わりかい?残念だな・・・今度はこっちからいくよ」

 

そう言うと秋水は先ほどのサソリの機械の尻尾の部分に手をかけた、すると恐らく外部装甲がプシューと空気音をたてる

 

「キャストオフ」

 

秋水はそう言うと、尻尾を押し込んだ、すると装甲だったものはとんでもないスピードで俺の体を襲う、多分あばら骨の二本は逝ったかな

 

「さて、次はこちらから行かせてもらうよ」

 

痛みでうずくまっている俺の頭部を持ち上げ、秋水は俺の胴体を切りつけていく、剣道の影もない所謂メッタ切りださっきの装甲で少なからず大きいダメージを負ってしまった俺からすれば、痛いなんてモノじゃなかった、叫び声を上げないのがやっとないくらいだった、気がすんだのか秋水は俺の胴体を蹴った、すると俺はアリーナの壁に激突してしまう、意識が朦朧とし、立ち上がれなかった

 

「ライダースラッシュ」

 

<Rider Slash>

 

そんな声が聞こえた、気づけば秋水は尻尾の部分をもう一度押し込んでいた

 

心なしか、刀から何か毒々しいものが垂れている気がする、そして俺は見た、見てしまった、あの構えを幼い頃に植え付けられたトラウマを、あぁ、やっぱり俺はコイツに負けてしまうんだ、今も昔も

 

多分切りつけられているのだろう、だがそれを認識する前に、俺の意識は途絶えた

 

「(ごめん兄貴)」

 

「しょ、勝者、織斑秋水!!」

 

オオォォォォォ!!!!

 

意識が途絶えると同時にそんな歓声が俺の脳を揺らした

_____________________

投稿遅れてしまって、本ッッッッ当にすみません!!!

 

リアルでバイトの面接があったり、テスト期間だったり(ry

があったのでなかなか書けませんでした、本当に申し訳ありません

 

しかも待たせておいてこの文字数・・・頭が上がらない

 

また、次の投稿まで期間が空いてしまうと思いますが、次に会うその時までsee you

 

 

p,s秋水の服装は地獄三兄弟時代の神代くんです

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