THE・MILITARY ~VRMMOFPS~ 作:クライムベル
『はぁい。じゃあ第4回交流戦。おにく連合VSおさかな同盟を始めまぁす。』
『皆さん精一杯相手をぶち殺してくださいね~』
装備された首骨振動型通信機からおにく連合、おさかな同盟のリーダー二名の声が聞こえる。
『『それじゃスタート!』』
おっさん二人の声がかぶさって聞こえたのと同時に画面が暗転。反射的に目を閉じる。
次の瞬間に目を開けると目の前には大きな基地が広がっていた。
基地と言ってもレーダーだったり、高性能な戦車があるわけでもない。
装備も最新式とは程遠い。スクロールを開くと「IRIA」と右上に表示されている。
「マルカレさん。今回はイラン軍ですね。」
隣にポップした同じクラン「アトール」に所属するきんねこさんが話しかけてくる。
「ですね。きんねこさん。相手は米軍っぽいですね。」
俺のプレーヤーネームは「マルカレ」。
この「THE・MILITARY」のプレーヤーの一人だ。
2025年。新興ゲーム会社「
ARILはその性能と相反する価格300ドル(日本円換算32500円)の低価格、さらにゲームソフトの作りやすさも相まって発売数か月で3千万台を売り上げた。(勿論俺は発売初日に並んで買った)
数か月間で発売されたソフトの中でかなりの人気を誇ったのは「THE・MILITARY」と呼ばれるFPSゲーム。
これはARIL用にARAXが並行開発していたソフトで、サービス開始はARIL発売の1週間後だった。(購入自体はARIL購入直後から可能だった。)
俺はこの手のゲームが好きだったからARIL購入と同時に予約し、バックグラウンドダウンロードを済ませ、サービス開始直後にログイン。
別ゲーで知り合った人たちと共にコイツを始めたのが約2か月前。
この「THE・MILITARY」(以下TMと省略)は非フルダイブ型で発売されていたような「速い展開」で「バンバン撃ち合いバンバン殺す」と言うスポーツ性を重視したFPSではなく、米軍が配信していたような「戦場シミュレータ」に近く「リアル」を売りにしたゲームだ。
登場する兵器は各製造会社に許可を取り実物と全く同じ物となっており、アタッチメントを含めれば数万の装備がある。
又、兵器の幅も広く第一次世界大戦から2025年までの兵器が登場する。
さて、今回俺たちは時代背景1980~99。マップ中東でお互いにドンパチしあう。
複数のクランが2チーム(今回は肉か魚か。これは10年くらい前の名作イカゲーのフェスのようなもの)に分かれ、戦うというものだ。
今回のルールは60VS60人でゲームルールは
「前回の交流戦の時はイスラエル軍でしたっけ?いやぁハマスの時はチケット差酷かったですもんね。」
「こっちが300で相手800でしょ?あの戦いの後調整入ったらしいけどね。ハマス軍みんな自爆テロしてくるんだもん。」
なんて話をしているとクランリーダーの作戦会議が終わったらしく、クラマスのろこみやさんが帰ってきた。
「ろこみやさん。ウチのクランは何の担当になりました?」
クラメンのままるさんがろこみやさんに聞いた。
「迫撃砲と歩兵になったわ。歩兵はポータークランの縦川運輸さんがイロコイで運んでくれるらしい。迫撃砲分隊はトラックで移動して陣地取りだな。」
「あ~い」「分かったよ」「了解」「おっけ」
と各々返事をして志願式で分隊分け。6人ずつで分かれた。
ここで簡単に構成を説明しておく。
迫撃砲分隊
分隊長 ろこみや 装備 G3小銃 P226 分隊長間通信機 双眼鏡 各種設置装備 止血剤
補給兵 ままる 装備 G3小銃 設置物作成ツール 大型弾薬箱 手榴弾 止血剤
補給兵 ナミブ 装備 同上
衛生兵 ロロロ 装備 G3小銃 設置物作成ツール 止血剤x10 エピペン(蘇生薬)x10
歩兵 きんねこ 装備 G3小銃 設置物作成ツール 小型弾薬箱 手榴弾 スモークグレネード 止血剤
歩兵 マルカレ 装備 同上
歩兵分隊
分隊長 あかぬり 装備 同ろこみや
援護兵 ムササビ 装備 MG3 ナイフ 止血剤
擲弾兵 のれん 装備 G3小銃 M203(HE) M203(スモーク) 設置物作成ツール 止血剤
突破兵 まこまこ 装備 G3小銃 サイガ12 フック 小型爆弾 ナイフ
衛生兵 えのかみ 装備 同ロロロ
歩兵 ライタル 装備 同きんねこ
さて1分隊6名でうちのクランは12人いるから丁度2分隊になる。
分隊長は各分隊に一人ずつで補給兵、衛生兵、援護兵は2人まで。擲弾、突破は一人。歩兵は制限なし。
「ほかのとこ説明しとくとクラン紺碧がIFV3台と戦車3台の運用。クランカイゼリンが対戦車分隊、対空分隊各1つに歩兵部隊2つ。クラン縦川運輸がトラック6台ヘリ3台で運んでくれる。」
IFV、戦車は操縦と攻撃に2人が必要で、トラックには一人。ヘリは操縦と指示の2人が必要でチーム内に対戦車分隊(内訳、分隊長1、個人携行対戦車兵2、衛生兵1、歩兵2)と対空分隊(内訳、分隊長1、個人携行対空兵2、衛生兵1、歩兵2)は1つずつのみ。
戦車はT-72。IFVはBMP2、個人携行対戦車兵器はRPG-29、個人携行対空ミサイルは9k32。
各クランに説明がいきわたると輸送分隊の元へ各々駆けだす。
目の前のトラックへ乗り込み、分隊長のろこみやさんが
「グリッドH-6まで頼む。」
と声をかけると運転手はマーキングし走り出した。
「今回のマップはH-6のモスルに第1展開すれば敵の広範囲を狙える。DHA豊富な魚野郎にHEぶち込んでやるぞ。」
「ああ^^いいっすね~」
「やっぱ迫撃砲分隊いいゾ~」
なんて会話をしながら走ること十数分。目標に到着し降車する。
この時ドライバーにきちんとありがとうの礼を伝えるのがルールだ。
「ありがとナス!」
「次回もお待ちしております。」
と会話し降車。その際、トラックから大型支援物資が積み下ろされる。
その後分隊長が設置兵器である迫撃砲二門、固定式対戦車ミサイル1門、HMG1門、バリケード数個とリスポーン拠点を置く。
(ちなみに、トラックから支援物資を下ろしてもらわないと設置物を置くことはできない。分隊長には設置物を置く権利しかなく、それなしでは分隊のみのスポーンポイントを置くことしかできない)
TMはあくまでゲームであるため土嚢袋を積んで陣地構成なんて必要は無い。分隊長が設置物を呼び出したら皆で設置物作成ツール・・つまりスコップを呼び出してポンと置いた設置物を掘っていくのだ。
二分近くその作業をやり終えたら設置物が完成し、使用可能になる。
あとは前線部隊からの砲撃支援要請を待つばかりであった。
はじめましての方は初めまして。そうでない方はこんにちは。
クライム・ベルです。最近projectrealityと言うゲームを始めまして、それに触発され書いた次第でございます。
気になった方は動画サイト等で検索してみて下さい。