【完結】鈴木さんに惚れました   作:あんころもっちもち
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28.異世界

☆モモンガ視点

 

俺達が助けたこの村、カルネ村の村長から聞いた話は聞いたことのない事ばかりだった。

まず、バハルス帝国、リ・エスティーゼ王国、スレイン法国といった周辺諸国。バハルス帝国とリ・エスティーゼ王国は、定期的に小競り合いをしているらしい。

次に、金銭について。当然だが、ユグドラシル金貨ではなく、銅貨、銀貨、金貨、白金貨と、違う貨幣が使われていた。

 

次に、冒険者について。冒険者ギルドに所属する者達で、彼らの中には魔法使いも居たらしい。

 

 

「その魔法使いが、どのような魔法を使うか知っているか??」

 

「いえ、そこまでは・・・」

 

 

怖々とした様子でも、村長はしっかりと答えてくれた。知らないことが多すぎる。聞けば聞くほど、本当にここが“異世界”なんだと実感させられた。しかし、“異世界”に何故、ユグドラシルでの姿で、ナザリック地下大墳墓ごとコチラに来てしまったのか・・・。

 

考え込んでいると後ろで控えていたセバスが発言した。

 

「モモンガ様、よろしいですか?」

 

「あぁ」

 

「村長、強者について何かご存知ありませんか?」

 

「強者・・・ですか??」

 

「過去、現在、どのような話でも構いません」

 

 

あぁ、なる程。ココが現実である以上、脅威となる者達は知っていなければいけないな!流石セバスだ。

 

 

「えっと、王国戦士長ですね。王国最強と言われております。あとは・・・伝説で良ければ、13英雄ですね」

 

「13英雄?」

 

「200年程前の魔神との戦いで活躍した者達の事です。詳しくは知らないのですが、中には死者を使役した者もいるとか・・・」

 

「死者か。魔人とは?」

 

「世界に災いをもたらす者達としか・・・すみません」

 

「いや、大丈夫だ」

 

 

死者ならオーバーロードである俺だって使役可能だ。いや、可能なのか?後で試してみるか・・・。

それにしても、この世界に転移してきたのが俺達だけだとは限らない。プレイヤーならそれなりに強者であるだろうしな。王国戦士長や13英雄か、詳しく調べてみた方がいいかも知れない。

 

 

プレイヤーか・・・。他のプレイヤーや、ギルメンが俺達の様にこの世界へ来ている可能性がある。それに加藤さんも・・・いや、彼女は死んでしまったんだ。それはないだろうな。

ふと、手元で光る蜘蛛の指輪に視線を向けた。加藤さんから貰った最初で最後の贈り物は、相変わらずそこにあった。

 

「加藤さん・・・」

 

小さく口から漏れ出た彼女の名前。セバスがピクリと反応した様な気がしたが、確認する前に部屋の奥へ行っていた村長の奥さんが湯呑みを持って、俺とセバスへ差し出してきた。どこか戸惑っているような仕草で口を開いた。

 

 

「あ、あの、良ければお飲み物を どうぞ」

 

「あぁ、ありがとう」

 

 

緑がかった飲み物、これはお茶だろうか?口につけて、苦味がありながらも暖かい飲み物に心が落ち着いた気がした。

何故かギョッとした様子で俺をガン見してくる村長達。不思議に思いながらも俺は口を開いた。

 

 

「・・・何か?」

 

「い、いえいえ!なんでもございません!!」

 

 

深々と頭を下げる村長達。いい加減慣れてくれないものかとため息を吐きつつも話を続けた。

 

 

「ところで、アインズ・ウール・ゴウンという言葉に聞き覚えはないか??」

 

「すみません、」

 

「いや、いいんだ」

 

 

そっか。みんなが来ているなら、ギルドについて知っててもおかしくないと思ったのだが・・・仕方がないな。

 

 

 

《モモンガ様、いきなりのご連絡申し訳ございませんが、ご報告したいことがございます》

 

「うぇ!?」

 

いきなり頭に響いた男性の声に ビックリして変な声が出てしまった。これは、もしかしてメッセージか?使用可能なのか?!あ、いや、よく考えたら、ここに来る前にセバスが使ってたな。

 

《この声は・・・》

 

《デミウルゴスでございます。そちらの村に向かって人間の兵士らしき者達が移動中です。よろしければ殲滅致しますが、いかがなさいますか?》

 

デミウルゴスって階層守護者のデミウルゴスか!?

何でそこにいるんだ?というか、いきなり殲滅とかしなくていいから!!お前もアルベド達と一緒かよ?!

 

《殲滅しなくていいから!どんな奴等か分かるか??》

 

《全員が馬に乗ってますね。騎士のようではありますが、装備がバラバラです。数にして14。強さとしては、先頭を走る者は少し腕が立つようですが、残りはゴミ以下だと思われます》

 

《ご、ゴミ以下か・・・こちらで対応するから、そのままにして置いてくれ。連絡ありがとう》

 

 

うーん、どうしたものかなぁ。

弱いのなら脅威ではないだろうが、なんの為にここへ来たのかが問題だ。この村を襲っていた兵士達の味方か敵か・・・。

情報が少ない中では、なるべく敵対する者達は減らしたい。どうやって交渉しようか。

俺が黙っていたからか、村長が不安げにこちらを伺っていた。

 

 

「あ、あの、いかがされましたか?」

 

「いや、大したことじゃない。武装した集団がコチラへ向かっていると部下から報告があってな」

 

「え、そ、そんな!!!?」

 

 

村長は、ガタンと椅子から立ち上がり 顔を真っ青にさせていた。

あーー、さっきの襲撃者の事もあって怖がっているのか。これは、俺の配慮が足りなかったな。

 

 

「心配するな。せっかく助けたお前達を見殺しになどしない」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

 

俺の言葉に安心したようで 村長達は、再び深々と頭を下げたのだった。




村長達「アンデッドもお茶飲むんだ・・・」


勝手に動き回るNPC達。
そして、なかなか進まないストーリー(ノД`)







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