【完結】鈴木さんに惚れました   作:あんころもっちもち
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42.定例会議

☆モモンガ視点

 

 

ナザリック大墳墓地下9階層の一室にて、主なメンバーを集めて会議が行われようとしていた。前回、途中で飲み物を頼んだからか、今回は最初からティーセットが用意されており 摘んで食べられるような可愛らしいお菓子が並んでいた。

 

 

これじゃあ、まるで女子会だな

 

 

だが、まぁ。これもアリかもしれない。皆が自分の成果を報告し、方針を決めるこの会議は俺の楽しみの一つでもあった。

 

定例会議は俺の提案で始まった。俺の元へ報告は上がってきていたものの、やっぱり 俺の凡人脳じゃパンク気味だった。「みんなで方針を決めたい」とアルベドに伝えたら、喜んで計画してくれたのだ。

 

全盛期のアインズ・ウール・ゴウンを、皆の創造主だった仲間たちの事を思い出させてくれる この瞬間が堪らず、会議中は笑っている事が多かったからなのか。

 

最初は、どこか堅苦しかったこの会議も リラックスした雰囲気に変わりつつあった。

 

お菓子が出されているということもあり、いつも司会をしてくれているアルベドと変わって、今回はユリ・アルファに進行役をお願いした。

ちなみに、俺を挟むようにアルベドとシャルティアが紅茶を楽しみながらもお互いを牽制しあっている。ちょっと、2人とも距離が近いような気がするんだが・・・俺はツッコミを入れればいいのか?無視でいいのか?助けを求めて、デミウルゴスに視線を向ければ、ニッコリと微笑まれた。

 

え、助けてくれないの

 

 

 

「これより 第3回ナザリック定例会議を始めます。では、コキュートス様 ご報告をお願いします」

 

 

ユリの言葉に反応したコキュートスがゆっくりと立ち上がり、プシューと冷気を吐いた。

 

 

「ウム。リザードマン達は完全ニ支配下ヘ加エル事ガ出来マシタ。各部族長ニハ 、リザードマン カラ裏切リ者ガ出タ場合、裏切リ者ノ リザードマン ガ所属スル部族ト、各部族長一家ヲ皆殺シ二スルト伝エテアリマス」

 

 

上手くいったようで良かった。弱い種族とはいえ、裏切りはやめて欲しいからな。それぐらいの脅しは必要だろう。コキュートスが席に座るのと引き換えに、アウラとマーレが立ち上がった。

 

 

「次は私達ね。トブの大森林 中央付近にて、ドライアードを発見。「世界を滅ぼすことのできる化け物」がいるとの事で確認してみた所、Lv.80~Lv.85の植物系モンスターのようでした!」

 

「こ、攻撃してきた為、近くにいたコキュートスさんと共に3人で応戦して倒しました。これでト、トブの大森林全域が、アインズ・ウール・ゴウンの支配下に入りました。」

 

「コキュートス、アウラ、マーレ。3人とも良くやったな。強者に対して慢心せず3人で対処出来たことも含め、素晴らしい働きだった」

 

 

おお、これで一区切りついたな。力を誇示すれば上手くいく奴らは楽でいいや。それに比べて人間種は、下手に抑え込むと暴発するからなぁ。

 

アウラとマーレ、そしてコキュートスまでもが俺に褒められたと嬉しそうにしていて、なんだか和んでしまった。

 

続いてユリに指名された恐怖公が、見た目に反して綺麗なお辞儀をすると 口を開いた。

 

 

「帝国全域に、部下を配置し終わりました。帝国の情報に関してはコチラへほぼ筒抜けといっても過言ではないでしょう」

 

「そうか、ご苦労だったな。そうだな・・・」

 

「モモンガ様!よろしいでしょうか」

 

「お、おう。なんだパンドラズ・アクター」

 

「ツアレニーニャ・ベイロンの捜索に恐怖公のご協力をお願いしたいのですがよろしいでしょうか?流石の私でも、人手が足りないのですッ!恐怖公の助力があれば 心強いのですが・・・」

 

「我輩は構いません。確かに捜索という事でしたら我輩の部下は適任でしょう」

 

「そうか。では、そのようにしてくれ」

 

 

王国にもゴキブリが蔓延するのかぁ。恐怖公の情報収集力とパンドラズ・アクターの頭脳があれば、ツアレニーニャも早く見つかるかもしれない。

 

話が一区切りついたところで、デミウルゴスが立ち上がり報告を始めた。

 

 

「王国でのアインズ・ウール・ゴウンの噂話は順調に広がっております。そして、第2王子ザナック・ヴァルレオン・イガナ・ライル・ヴァイセルフと、第3王女ラナー・ティエール・シャルドロン・ライル・ヴァイセルフはこちらへ取り込み済みです。王国をアインズ・ウール・ゴウンの支配下へ置く為の布石は徐々に整ってきております」

 

 

アルベドが紅茶から口を離してから真っ直ぐにデミウルゴスを見つめた。

 

 

「他の王族は どうしたのかしら」

 

「国王への働きかけは第2王子ザナックへ任せております。第1王子は八本指との関係があり、使い物にならないと判断しました。勿論、第2王子と第3王女には見張りを付けております」

 

「そうか。民衆の反応はどうだ?」

 

「半信半疑な者が多いですね。若者、特に幼い子供には受け入れられているようです。やはり、国王や貴族に対する不信感が強い事が影響しているものと思われます」

 

「うむ」

 

 

思ったよりも、アインズ・ウール・ゴウンの噂が友好的に受け入れられているようで驚いた。正直、もっと難航すると思っていたのだ。

 

 

「モモンガ様、“漆黒のモモン”そして、私“仮面のシャル”が活動しておりんす、冒険者パーティー漆黒も先日の一件でアダマンタイト級になりんした。この辺で国盗りをしてもいいと思うでありんすが・・・?」

 

「いや、冒険者モモンは現れてからまだ日も浅い。まだ時期尚早だろうな」

 

 

提案してきたシャルティアに、否定を述べれば 彼女は心底 残念そうに呟いた。

 

 

「そうでありんすか。あぁ、思いっきり暴れられると楽しみだったのに、お預けでありんすねぇ」

 

「貴方は“只の冒険者シャル”なのだから、暴れられる立場にはいないわよ。残念だったわねぇ〜、シャルティア。私は、アインズ・ウール・ゴウン側として モモンガ様のお隣で参加するけれど」

 

「な、な、モモンガ様のお隣なんてー!」

 

「当たり前でしょう?私はモモンガ様の忠実な部下、守護者統括アルベドですもの。そのうち肩書きが増える事もあるかもしれないけどね」

 

「そ、そんな!!モモンガ様のお隣は私のもので あ・り・ん・す!!」

 

 

ガタンッと音を立てながら アルベドとシャルティアが同時に立ち上がり キャイキャイやり出した。・・・間に挟まれた俺は ものすごく居た堪れないのだが。

今度こそ、助けてくれ とデミウルゴスを見れば 、騒ぎ出す2人に対して溜息をつきながらも 助け舟を出してくれた。

 

 

「ゴホン。・・・そういえば、先日の一件。覗き見をしていたものがいたらしいとお聞きしたのですが、どうなりましたか?」

 

 

デミウルゴスの発言にピタッと止まったアルベドが乱れた髪をササッと直してから返答し、俺もそれに補足を付け加えた。

 

 

「追跡したエイトエッジ・アサシンからの報告では、蜘蛛の糸を操るマジックキャスターだったそうよ。おそらく “蜘蛛女”だと思われるわ。蜘蛛女は王都へ向かう途中に ビーストテイマーの男と戦闘。その隙に取られた叡者の額冠は回収済みよ、砕かれていたけれどね。」

 

「ビーストテイマーの男は、クレマンティーヌの血縁者の可能性が高い。法国の人間だと思われる」

 

「血縁者・・・ですか?」

 

「あぁ、クレマンティーヌと瓜二つだったらしいからな。」

 

 

マーレがどこか不安げに発言した。

 

「あの・・・蜘蛛女に見られたって、大丈夫だったんですか」

 

「ナーベラルのメイド服が見られた程度だ。冒険者モモンとアインズ・ウール・ゴウンの関係性に気が付いた頃には、王国は 既に我らの手中だろうしな」

 

「あぁ、叡者の額冠。もっったいないですね〜砕いてしまうとは」

 

 

パンドラズ・アクターが悔しそうに身体をうねらせている。お前の気持ちは 物凄く分かるが、女性陣がドン引きしているから止めてくれ・・・うぅ、無いはずの胃が痛い。

 

 




なお、コキュートスさん その場に居合わせたリザードマン数名をカタストロフ戦に連れていき、心をボキボキに折った模様。






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