ダンジョンで幸せを探すのは間違っているだろうか   作:モーリン

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7話

 

 

漆黒の世界が広がっている、夜の時間。満月の月の光に照らされ、地上がその在り方を月の光を反射して世界を作る。

 

それは誰にでも分け隔てなく、優しくもあり、冷たくもある、そんな月明かり。

 

その月明かりがとある森も照らしていた。ひっそりとしかし、広大に広がっている湖に空に浮かぶ大きな満月が水面に模られていた。

 

しかし、今はその揺らぎにより満月と認識できない程、歪んでいた。

 

その揺らぎが生まれるその中心に、蒼と紅の軌跡が、まるで月光の元で踊っている様に綺麗で、されど激しい舞踊を繰り広げていた。

 

「おおおおおおおおおお!」

「はあああああああああ!」

 

その閃光を作り出している男が二人、雄叫びを上げながら衝突していた。

二つの軌跡が交差する度に無数の剣閃が煌めき、湖を切り裂き、空をも裂いていく。

そして再度、衝突した中心から衝撃波が巻き起こり、水面を大きく揺らした。

 

ぎちぎちと蒼い剣と、紅い炎を纏った黒い剣が鍔ぜり合う。

 

身体能力は全て勝っている。そう確信をもって断言できる紅い炎を纏っている剣を操る赤髪の男、リヒト。

なのに届かない、明らかに先ほどまで一方的に戦えた男と同一人物なのかと叫びたくなるほど、リヒトの相手、コウ・カブラギの能力は一線を画していた。

 

コウの身体能力はそれでも冒険者レベルでは3上位から4の間に位置する程である。レベル5上位の能力を得ているリヒトには到底かなわない程で、リヒトがコウを屠った時とは格段に動きが、その力が速さが上がってリヒトに迫っているが、しかし、それだけであった。

だが、その動きは洗練されていた。明らかに力尽きる前のコウの動きじゃない。

 

まるでリヒトが幻視した神代の騎士の動き。

 

その技量は凄まじく、リヒトが知っている最強の冒険者でもここまで巧く剣を体を操る事は出来ないだろう。

百戦錬磨のその動きがコウとリヒトの間にある隔絶した能力の差をほぼ無くしていた。

 

「しっ!」

 

気合一閃で、その力に任せコウの剣を横薙ぎに打ち払い、大きく隙を作り強引にその空いた胴体へと剣を走らせるが、体を半歩移動させ、リヒトの袈裟斬りを鼻先1Cも離れない程の距離で躱し、横の方向への力を利用しその足先で回転をしながらコウの剣閃がリヒトの首へと襲い掛かる。それを読んで上体を逸らし鼻先を掠めるコウの剣を見送ると同時に上空からコウが投影した、リヒトですら見た事が無い剣が煌めいた。

 

鳴雷(ナルイカヅチ)

 

ぽつりとコウがリヒトを攻撃する意思を持った声で、呟く。

その瞬間。ぞくりとリヒトの冒険者人生の膨大な経験の勘が警告を鳴らす。

 

「ちぃ!?」

 

そのままバク転の要領で自身が発した警告に従った瞬間に、先ほどまでリヒトが居たその場に、幾重の雷がまるで槍の雨の様に降り注いだ。

 

魔剣!?

 

その人一人に対して過剰と言えるほどの制圧力を誇る魔剣が、リヒトに対して牙を剥く。

バックステップで驚異的な身体能力で滑るように回避し、未だ空間に帯電している電気を切り裂く様に、空気の壁をぶち抜くような速さでコウへとその剣を斬り込んだ。

 

それを迎え撃つ飛来する無数の剣軍。そして、コウ・カブラギもその剣軍を背にリヒトへとその軌跡を走らせた。

 

「おおおお!!」

 

再び衝突する二人。リヒトは襲い掛かる剣軍をそのコウの連続する剣風の僅かな隙間に、一歩距離を開け

 

爆散(ブレイク)!」

 

アロンダイトを覆っていた、灼熱の炎を爆発させ、その爆風で襲い掛かるすべての剣軍を吹き飛ばしたが、その爆風を切り裂く一筋の蒼い線をリヒトは足に力を籠め、その力を一瞬で解き放つ様に後ろへと飛んだ。

だが、その一瞬の隙がリヒトの身体に傷を許した。

 

距離を取ったリヒトは再度、アロンダイトに炎を纏わせ、距離を詰め、リヒトの動きを先読みしたように、既に振り下ろそうとしているコウの剣を打ち上げる様にその剣を衝撃が伴う程の力で防いだ。

 

そして遅れてくる金属が砕けたような轟音。

 

だが、アロンダイトは砕けない。神によって作られたその兵器は神代の騎士が操っていた剣。

剣の中でも特段に硬いそれは、どんな事があっても折れる事は無いだろう。

 

コウとリヒトの今の決心の様に。

 

しかし、剣は揺れ動かないが心は揺れ動いてしまうものである。

 

「なんで」

 

打ち払った剣で横薙ぎに剣閃を走らせるリヒトの剣を下から掬い上げるように、コウは打ち払い、そのまま返す刀で上段から振り下ろす。その闇夜を切り裂く蒼い軌跡を爆炎の剣で受け止めた。

 

「何で、お前は強くなるんだ! どうしてお前は強くなれる! 何で俺は強くなれなかった!!」

 

受け止めた剣を力で押し返し、打ち払い、常人では無数の軌跡が煌めいているとしか認識ができない程の連撃を繰り出すリヒトに、それを全て受け止め、往なし、躱すコウ。連続する轟音にも似た金属音、湖に激しく波紋を作り出し、しかし、模った波は所々切れ目が入る程の修羅の空間を二人は作っていた。

 

「俺はたまたま運が良かっただけだ! 俺はあんたに偉そうな事は言えない! 俺はそんな人間じゃない!」

 

さらに激しくなる剣戟音。衝撃波の勢いで湖から水しぶきが二人に襲い掛かるが、その全てに剣閃が幾重にも走り、月明かりに反射し、二人の空間は神代に戻ったかのような神秘的な空間。そこには颶風が満たしていた。

 

しかし、そこに僅かながら徐々に血風が混じって行った。

 

コウが自身の湖に包まれている剣を現実に投影し射出しているからだ。

僅かに及ばないコウの動きを、コウの魔術……否、魔法をもってリヒトの動きを制するように殺到していく。

それを極限まで高められた能力、その経験で誘導、回避、打ち払い、ギリギリのタイミングで致命傷を避けていくリヒトの技量は、いかにレベル6の冒険者でも容易に捉える事が出来ないほど、その能力を自分の体に完全に馴染ませていた。

 

「ふざけるなあああ! 俺は目の前で母が凌辱され、辱められるその姿をただ! ただ絶望の淵に立たされながら見ている事しか出来なかった! 何故俺には母を救う力が無い! 何故母がこんな目に合うのだ! 何故、この世界はこんなにも理不尽なんだあああああああ!!」

 

悲鳴に似たその問いは、世界を糾弾する慟哭であった。

それに呼応するリヒトの感情が発露する度にリヒトの限界という名の壁が打ち壊されていく。

僅か数瞬の中で打ち鳴らされる剣戟の音は十にも上り、更にその熾烈さが飛び散る閃光と共に増していった.

 

「だからこそ言える! 世界は、この世の中は何時だって誰にだって、こんな筈じゃなかった事ばかりだと!」

 

コウもヴィヴィアンが殺された時は自分を呪った。

何故自分はこんな弱いのだろうと呪った。愛する人を守れず、ただただ悔しかった。

輝かしい未来が、光満ちた未来が閉ざされたとき、コウもこの世の理不尽を呪った。

 

「だけど! それでも俺たちは進まなきゃならない! 立ち止まってはならない! それを、彼女が教えてくれた!」

 

迫りくる剣閃を、その手の【無毀なる湖光】(アロンダイト)で全て迎え撃った。

既にどれ位の軌跡が走ったのだろうか。幾百か幾千か、果ては幾万か。

実力が伯仲している二人に、そんな問い掛けは不要であった。

 

たった一撃。

 

その一撃が、ひどく遠く、そして二人は限りなく近づいていく。

本来であればこの世界は神の恩恵無しでの成長は殆どあり得ない。

だが、この二人はその一振り一振りにすべてを込め、限界の壁を切り裂いていく。

 

「ならば死ね! コウ!! お前の屍を超えて、俺は母を助ける! こんな理不尽な世界から助け出して見せる! それが、俺が進む一歩となる!!」

「行かせない! その剣が世の中に出れば必ず禍がこの世を包み込む! その剣でこの先何百、何千、何万もの命が散るかもしれないのに、あんたを行かせる訳には行かないんだ!!」

 

ヴィヴィアンと約束したのだ。この世界で幸せになると。

この世界を生きて行くと。ヴィヴィアンと約束したのだ。あの綺麗な湖の上で。

 

その心の在り処がこの実力が伯仲した死闘の天秤を徐々に傾かせていった。

 

「何故邪魔をする! 何故どいつもこいつも、俺の邪魔をするんだあああああああ!!」

 

リヒトの嘆き。もう彼には世界の全てが敵に見えるのだろう。彼の母以外は全て敵だと、そう思っているのだろう。だが、コウにはその嘆きが、その叫びが、リヒトの泣き声に聞こえて仕方がなかった。

 

「あんたには居なかったのかよ! あんたを支えてくれる人が! あんたを助けてくれる人が!」

「っ!?」

 

古い記憶がリヒトの胸中に一瞬蘇った。綺麗な緑色の髪をした高潔なハイエルフの女性の顔が。

 

だけど、もう遅いのだ。その手を、助けて欲しいというその絶望に濡らした手を伸ばす事も無く、リヒトは一人で進んだのだ。その時はそれで大丈夫と思っていた。他人の迷惑に掛からない様に、されど最善だと思った道に、リヒトは一人で踏み込んでいたのだ。

 

彼の主神が救いの手を伸ばしたことを、一瞬だけまた思い出す。

 

しかし、その手もリヒトが振り払ったのだ。

 

「俺は、彼女が居た! 今も彼女と一緒に戦っている! 俺はそれだけで、この世界で戦っていける!!」

「黙れ、黙れ黙れ! 黙れえええええええええええ!!」

 

コウが輝いて見えた。そしてリヒトの胸中に占めていたのは、羨望であった。

それを振り払うように慟哭と共に剣撃をより熾烈に瞬かせた。

 

戦闘で大事なのは、その身体能力、武器、防具、経験。

しかし、一番大事なのはその心の在り様。心が強ければ強い程、確固たる信念の下で己をぶれる事なく振るえるのだ。だからこそ、傾く。

 

徐々にリヒトの身体に作られる傷の数を増やして行く。それに伴い血液がリヒトの身体を汚していった。

 

「ぐっ、おおおおおおおおおおおおおお!!」

 

目を見開きながら、リヒトはコウから齎される剣の暴風により、徐々にその体力を奪われて行っている。

 

何故なら運動量で言えば圧倒的にリヒトが多い。コウが射出する剣の数は8本前後を一遍に出す。

これは全て不壊属性(デュランダル)の一品であり、切れ味もこの世界の一級品に匹敵している。だがヴィヴィアンが見せてくれた宝具には届かないが、それでも強力な剣群である事は間違いがなく、その剣群とコウの超絶と言っても過言ではない程の、剣閃。

 

この二つをアロンダイトで底上げされた身体能力と彼の経験と剣に灯した爆炎の力により何とか均衡を保っていたのだ。しかし、心が揺れていき、その天秤が傾いて行った結果、数多の切り傷が彼の体力を蝕んでいく。

どんな傷でも、例えそれ一つで戦いに影響が無い程の小さな傷でも、塵も積もれば山となる。

 

そしてそれは圧力となり、リヒトの体力を更に蝕んでいくのだ。

 

爆散(ブレイク)!」

 

この状況はまずいと判断したリヒトは自分が火傷を負ったとしてもこの均衡を破るしかないと判断し、アロンダイトに纏わせている炎を爆発させ、距離を取った。

 

「ぐうう!?」

 

正に諸刃の剣。自分が傷つくことを恐れない捨て身の爆発は、コウの身体に少なくないダメージを負わせた。

だが、リヒトの身体も、多くのダメージを残した。

 

ぽたりぽたりとリヒトから血が滴り落ち、湖にその血を落としていく。

その爆発の近くにあった手は悲惨であった。多くの血が滴り、そして所々黒く焦げ、リヒトの鼻に不快感を齎せた。

 

本来であれば、剣の先に爆発を集中させ、ある程度コントロールしあまり自分に負荷がかからないように爆発させるのが本来の運用である。しかし、今回は魔力に物を言わせた、大きな爆発を満遍なく、修羅の空間に炸裂させたのである。魔法暴発(イグニス・ファトゥス)に近い事を行ったのだ。

 

「はぁ、はぁ……」

「ふぅー……」

 

一瞬にして静寂さを取り戻す湖。ざわざわと風で木の葉が騒ぐ音が二人の鼓膜に届いた。

 

互いに一瞬たりとも視線を外さずに油断なく構える。コウも度重なる投影の酷使にいくら精霊の血が混じっていようとも、アーチャーとほぼ同等の魔力があろうとも、基本は人間のそれである。ある程度魔力や精神といった力は回復していたが、大盤振る舞いはあと一回と自己の分析を走らせた。

 

もう、長くは戦えない。

 

二人はそう確信した。

 

「……リヒトさん。俺はあんたを恨んでるけど、感謝もしている」

「……何?」

「リヒトさんが居なければヴィヴィアンと会う事は無かったし、彼女と少しの時間だけだけど、共に歩むことも無かった。そして、この世界で本当の意味で最初の一歩を踏み出すことが出来なかった」

 

許している訳じゃない。けど、確かにリヒトが居なければコウは腐っていたままだっただろう。ただ、それでも普通に暮らせて普通に人生を全うできたのだと思う。そうなればヴィヴィアンは死ななかったとコウは思っている。

 

だけど、それは違うと今のコウならばそう思えた。

 

それは何処か遠慮した人生となっていただろう、そんな人生は必ず何処かで何かのバランスが崩れ、崩壊する。

そして後悔して、嘆いて、絶望するだろう。

 

今のリヒトの様に。

 

だが、まだ間に合う

 

「リヒトさん。……俺はあんたを助けたい。誰も助けてくれないなら、俺が、助ける。だから」

「コウ」

 

先ほどまで慟哭をぶつけていた人物とは思えない程、その柔らかな声でコウの言葉を遮る。

 

それはまるで、その綺麗な真っすぐな手を、もう取る事が出来ないほど汚れてしまった自分を戒める様に。

 

「俺は、もう誰かに助けてもらう資格なんかない。それほど俺は手が汚れている」

「……例えそうだとしても、助けてもらう資格何て、誰にでもあるだろうが!」

 

――――ああ。コウ・カブラギという男は何故ここまで強いのだろうか。

 

目の前で恋人を殺した男を、敵である男を救おうとする人がどれ程いようか、例え過去に何があろうとも、彼らの輝かしい未来を奪っていった男に何故手を差し伸べられるのだろうか。

 

リヒトには分からなかった。

 

だが、漠然と思ったことはある。それはコウにぶつけていた慟哭の漠然とした答え。

 

リヒトは踏み出せなかった一歩を、コウは踏み出したのだと。

 

だがリヒトは、目の前で救いの手を差し伸べている、コウ・カブラギの手だけは取る事は出来ない。

それは彼女を殺してしまった事もそうだし、自身の手が汚れているのもその通りだ。

 

だが、最大の理由はそれでは自分のひび割れた心が、それを許さない。

 

そんな都合に縋れない。最愛の人を殺した相手の手なんか取れるはずがない。

もし、その手を取ったらリヒトは後悔する。今を助かり例え母が助かったとしても、自分が陥れた人たちにどんな顔を向けるのだ。助けを求めた人たちを見捨てたのだ。彼らにどう顔向けをする。

 

だからこそコウの手を取る訳に行かなかった。

 

――――自分の業は自分で背負う

 

――――他人にこの業は背負わせない

 

それがリヒトの最後の秩序であった。

 

本音を言えば、手を取りたい。コウを殺したくないし、母も助けたい。みんな笑顔で居たい。

だがその未来は既にリヒト自身の手で終わらせている。ヴィヴィアンを殺してしまったからだ。

恐らく、コウであればリヒトが懇願すれば間違いなく力になるだろう。悲願が達成するだろう。

 

だけど、それをすれば禍根が残る。今のコウであればまだ大丈夫であろう、しかし、時間が過ぎて殺された事が表に出てきた時、自分が母と笑いあっている姿をそんなコウに見せられるのか?

 

 

そんなことは出来ない。そんな厚顔無恥な行動なんて出来る訳が無い。確かに汚れてしまった、人を陥れてしまった。けど、母が奴隷へと落とされた事に何の関係のない人達の希望を奪っておきながら、のうのうと過ごすなんて、リヒトの心が自身を許さないだろうし、リヒトの母も恐らく許さないだろう。

 

そもそも、既に心の底から喜べはしないのだ。だけど、救い出したい。その後は裁きにでも何でもリヒトは甘んじて受けるつもりなのだ。だが、それを受ける前に、何としても母だけは助けたかった。

 

子供の時の暖かさが、どうしても忘れる事が出来ない故に。

 

けど、コウだけは、コウ・カブラギの手だけは借りる事は出来ない。

希望を与えてくれた、この目の前の青年の手だけは借りる事は出来ないのだ。

 

「いや、こと俺に関しては、君の手を取る訳には行かない」

「どうして!?」

「俺が、俺を許さない。君の恋人を奪って君の手を取る事は出来ない。コウ……君は本当に強くなった。何があったかは分からないが、君は俺が踏み出せなかった一歩を踏み出している。それは尊い事だ。そんな君に俺の……僕の業を背負わせるわけには行かない」

「リヒトさん……」

 

人生にやり直しは効かない。

 

あの時ああしていれば、この時こうしていれば、何て言うのは誰にだってある。

だけど、それを悔やんでもいい、涙を流してもいい、嘆いても良い、怒ってもいい。

しかし、その先に一歩踏み出せるかが一番重要なのだ。

 

その過程がどうであれ、だ。

 

「それに、先ほどから立っているのがやっとでね」

 

ふらつく視界からちらりとアロンダイトを見るリヒト。その焦げた手先から紅い脈動が顔を覗かせていた。

そもそも最初に衝突する時から、かなりの勢いでリヒトの魔力が吸い出されるのが分っていた。

これほどの力だ。その代償もこの程度無ければ釣り合いが取れないものだ。

 

そんな少しふらついている、リヒトを見て。コウの誰かがこう言った。

 

――――このまま攻めれば倒せる。

 

けど、コウの何かがそれに待ったを掛けた。

 

――――それで、納得するのか? この人をそんな手で倒して納得するのか?

 

そんな声が聞こえてくる。ヴィヴィアンと出会わせてくれた人であり、奪った人でもある。感謝もしているが同時に許せない気持ちもある。

 

だけど、思い出すのはいつも自分と対等な目線で居てくれた、キャラバンのリヒト。

 

――――悔いは残すな

 

「リヒトさん……これで、終わりにしましょう。最後の、一撃で」

 

剣を天に向け、正眼に構えるコウのその剣に、輝く蒼い光が集っていく。

闇夜に包まれるその空間を照らす冷たく、優しい光。

 

漸くできた、ここまでして漸くできたのだ。

 

 

 

 

 

相手を殺す覚悟が。

 

 

 

 

 

「……ありがとう」

 

恐らく、自分は負けるだろう。そう漠然と思うリヒト。

 

先ほどまで渇望していた一撃が、届かないと。そう思うリヒトの心は穏やかだった。

何処かで安心している自分に、驚きもあれば納得する部分もある。

 

それに、コウ・カブラギに討たれるなら、それほど後悔はない。それに、勝手に贖罪にもなると、自分を自嘲しながらそう思うリヒト。

 

あるとすれば、母である。もうこの1年は姿を見ていない。

雇い主曰く、生きてはいるという話だが、年齢も年齢だ。若い綺麗な奴隷など彼にはいくらでも用意できる。

だが、捨てられる事は無いだろう、それはリヒトに有用性があるから。楔が必要なのだ。

 

だから、少しだけ思い残すことがある。けど、それは目の前の青年に託してはいけないのだ。

 

だが、目の前の青年にはこれだけは、この事だけは伝える事が出来る。

 

「コウ」

「っ。なんですか」

 

少し驚いたような雰囲気がコウから生まれた。

 

「君は、僕の様にはなるな。……僕の様な前しか見れない人間の末路を、しっかりと目に焼き付けて欲しい」

 

そうだ、リヒトはその人生の中で様々な人と関わった。しかし、結局この場に立っているのはリヒト一人だ。結果に後悔は無い。これは自分が招いた結果故だし、そうリヒトも望んでいた。だが、それは間違いであったと、コウに諭され気付いたのだ。

 

もっと人に頼っていればそうはならなかった。自分の力を過信したり、誰かと一緒に背負えばこうはならなかった。そう思える自分も居る事に、漸く気付いたのだ。

だが、もう遅い。既にここまで来ているのだ、後戻りなぞ出来ない。

 

人生は選択肢の連続だとはよく言った物だ。確かにその通りなのだろうと、リヒトは思う。こうして間違えた選択肢を取り続けた結果。この様になってしまったのだ。

 

だが、例え間違えたとしても、もう止まる事は出来ない。ここで止まったら自分がしてきた所業すらも捨ててしまうのと同義。それは絶対に許されないのだ。

 

リヒトは姿勢を低くし、まるでクラウチングスタートの様な低姿勢で剣先を自身の後ろに来るように構えた。

そのアロンダイトに、爆発音と共に灼熱を施し、紅い、紅い炎が周囲を照らす。

 

「……リヒトさん」

「……なんだ?」

 

まるで妖精が踊っている様な蒼と紅の光に照らされ、その二つから作り出された風が舞う空間に、コウの声がリヒトに届いた。

 

「あんたが、あんたの業を俺に託せないなら、勝手に奪っていってやる。あんたが俺からヴィヴィアンを奪ったように、俺があんたからそれを奪っていってやるよ」

「……ご自由に」

 

ありがとうと言いたい。けど、それは出来ない。何故なら彼は奪うのだ。ならばそれに感謝する事は出来ない。

けど、リヒトは確かに救われた。もう、彼を見る事は出来ない。涙があふれる顔を見られるわけには行かないからだ。

 

――――これで、心おきなく死ねる

 

「……いくぞ!! コオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

その命を焔に焼べた様な、それほど凄まじい焔をアロンダイトの剣先に集中させ、その膨大な魔力を伴った爆発を起こした。その灼熱を伴った轟音と共にその衝撃波を利用した、超高速の突貫。例えレベル6でも彼の一撃を止める事は出来ないだろう。それほど捨て身の攻撃なのだ。

 

リヒトの最後の一撃

 

そしてその一秒にも満たない世界で、剣に再び灼熱を宿す。

いや、宿せたというのが正解だ。

 

コウとの距離は10Mは離れていない。その距離なら恐らく0.1秒もせずにコウに届いているだろう。

だがリヒトは、その細く短い時間が、永遠のように感じた。

 

――――なんで、こうなったんだろうな

 

リヒトの視界にはゆっくりと振りかぶるコウの姿が見えた。

 

――――この人生に、何の意味があったのだろう

 

コウの【無毀なる湖光】(アロンダイト)のその纏う蒼い光が極限までに至った。

 

――――いや、意味なら……こんな地獄へ墜ちるであろう人生でも、意味なら……あった

 

こちらを見据え、その極光を手に、リヒトへ向けてまるで断罪の様にその剣を振り下ろす。

 

――――だって、この出会いは……僕にとっては、間違いなんかじゃ、なかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あああああああああああ!!」

 

 

 

縛鎖全断・過重湖光(アロンダイト・オーバーロード)

 

 

 

 

その断罪の光にリヒトは包まれ、まるで未来を安心するかのように、笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

辺りを太陽の様に照らす一条の光の柱が、湖の中心に聳え立ち

 

その瞬間にまるでその空間が断絶され、世界の悲鳴のような爆発音が周囲に轟いた。

 

そこから発生する衝撃波が湖の水を雲に届くような水柱を発生させ、その広大な湖の外側へと押し出し、周囲の木々を大きく濡らし、しならせた。

 

 

 

残ったのは静寂。

 

そして、湖の上に一人寂しく立つ、月を仰ぎ見る、黒髪の青年と、湖に突き立つ、黒き聖剣だけであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

湖畔に永遠に眠っているヴィヴィアンをコウは、月が浮かんでいる湖に大事に大事に抱えてそして、その眠ている顔を見た。

 

「終わったよ、ヴィヴィアン。……終わったのに、何でこんなに寂しんだよぉ……」

 

頬を伝うその涙は、もう流さないと誓った涙。だけど、コウはどうしても抑える事が出来なかった。

 

「何で、誰も居ないんだよ! 何で君が生きて傍に居ないんだ! ……なんで、なんでなんだよぉ……っ」

 

それは慟哭。これ程の力を手に入れたのに、何一つ救えない自分。

そしてそんな自分を嘆くしか、心が保てなかった。

夢を見た、ただただ笑いあいたいだけの、夢を見た。そんなちっぽけな事も出来ない自分に。

 

救いたかった。助けたかった。皆を笑顔にしたかった。

 

そして、愛する人と生きたかった。

 

そんな思いがコウの胸中を掻きまわす。もう、後悔しないと前を見ると誓ったのに、その誓いを守るのが、こんなにも難しい。

 

ぽたりと、涙がヴィヴィアンの顔を濡らし、まるで、ヴィヴィアンが流した涙の様に、彼女の頬を伝っていった。

それが、彼女を不安で悲しませてしまった様に感じた。

 

――――前を見据えて歩いていけるわ

 

そんな彼女の信頼を裏切る真似だけは絶対にしたくない。

心からどうしようもない位溢れる悲しみに蓋をし、傍にあった黒く染まったアロンダイトを胸に抱かせ、優しく、まるで水面に波紋を出さない様に、彼女の躰を湖の中心に着水させ手を握った。

 

それはせめてこの思いで溢れる湖で。そう思ったコウの気遣いであった。

 

 

 

そして、奇跡が起こった。

 

 

 

「な、ヴィ、ヴィヴィアン!?」

 

ふわりと彼女の躰が光に包まれたのかと思うと、まるで彼女の躰が分解するように光の粒子へと変化していく。

 

「ヴィヴィアン!!」

 

握っていた手さえも光へと変わり、コウの手にヴィヴィアンの感触が喪われた。

 

ふわりと何処かヴィヴィアンの匂いがする風が舞い、黒く染まったアロンダイトを優しく包み込み、まるで何処かに誘われるように、その風に乗り、宙へと舞い上がった。その何処までも幻想的な光景に目を奪われるコウに、その光がまるで一人の女性を模るように、宙からコウの頭を腕で包み込み、愛おしく撫で上げた。

 

「ヴィ、ヴィヴィ……アン」

 

その模られた女性が誰かは分からない。けど、コウはそれがヴィヴィアンだと、確証が無いがはっきりとそう理解した。その女性の手がコウの涙を掬うように、頬を伝い、そして最後に、キスをし、アロンダイトと共に、ヴィヴィアンと出会った湖の中へと、旅立つ様に消えていった。

 

残ったのは青い宝石のネックレス。

 

それが湖に落ちない様に掬い上げ、そして握りしめる。

 

沸き上がる涙を抑え、天を仰ぎ見た。そこに映っていたのは彼女と結ばれた日と同じ月。しかし、その月は何故かコウには滲んで見えた。

 

「前を見るのって、つらいなぁ……」

 

ぽつりと震える声で、コウは弱音を零した。

その零した呟きをふわりと、暖かい風が包み込んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春風が舞う季節が少し過ぎ、新緑の息吹が寂しかった大地に色どりを持たせる。

新たな季節の到来を知らせた季節花はその木々に花咲いておらず、力強い緑を飾った、大きな木へと変貌している。

そんな春過ぎの深い森の中の湖の湖畔に、黒髪の青年が、小さな蒼い宝石が供えられている墓の前に腰を下ろした。

 

「君が居なくなってから、もう一年が経つよ」

 

地面に胡坐を掻いて、十字架が掲げられたヴィヴィアンの墓に、コウは語り掛けていた。

その十字架の下には胡蝶蘭が供えられている。その胡蝶蘭はコウが先ほど供えたものだ。

 

「あれからリヒトさんの業を追いかけて行ったんだ」

 

そう、業を奪ってやるとリヒトに叫んだその言葉をコウは既に履行し終えていた。

 

「その中で色々あったんだ。……迷宮都市オラリオにも一回行ってきたんだぜ」

 

いやー都会だったなーと、暢気にヴィヴィアンに語り掛けるコウ。

 

「はは、リヒトさんが恐らく恋していた人にも会ってきた。いやー美人さんだったよ。まぁヴィヴィアンには負けるけどな」

 

たははと、頭を掻くコウ。

 

そうして色々な事が起きた事をヴィヴィアンの墓の前で身振り手振り、果てには物まねを使って報告をした。

けど、ヴィヴィアンの墓はそのそよ風に吹かれていたままであった。

 

「ここの管理は家の母が中心に行うそうだ。村もまだまだ発展しそうだよ」

 

一年経ち、結界が無くなった影響で、村人達がその森の資源を生かし、林業へと手を出したのだ。

 

「まぁこの湖周辺の木々は絶対に手を出さないって約束したけどな」

 

とはいえ、村から湖までは徒歩で最短距離一時間はありそうな距離である。

その距離の木々を伐採し、加工するなぞ何年も先になりそうだ。

その時はコウ達の思いは風化し、伐採される可能性もある。

 

だがそれも致し方が無いと、コウは思っている。

それにこの目の前に広がっている湖だけは、どう足掻いてもなくすことは出来ないのだから。

遠い未来、この湖はリゾート地にでもなりそうだと、コウは悔しくも、そう思う。

 

けど、無くなるよりは何百倍も良い。

 

「……そうだ、胡蝶蘭の意味。教えてなかったっけかな。胡蝶蘭ってさ清純ともう一つの意味が込められている」

 

そうして花色がピンクの胡蝶蘭を撫で上げ、口を開いた

 

「――――あなたを愛してます――――」

 

そして十字架に掛かっているネックレスを外し、それを自分の首へと掛け、コウは立ち上がった。

 

「じゃあ、ヴィヴィアン俺はもう行くね」

 

名残惜しそうに、コウはヴィヴィアンに背を向けた。

その時コウは風が、あの懐かしい風がその背中を押すように吹いたのを感じた。

 

 

 

 

 

 

――――コウはこれからどうするの?

 

 

 

懐かしい声が、聞こえる。

 

 

「そうだなぁ……」

 

振り返らない。そこに、ヴィヴィアンが居る。

そんな気がしてならないコウは振り返ったら今度こそ、別れの時だと悟った。

 

 

 

 

 

 

 

――――あなたなら、きっと大丈夫。私との約束、覚えてる?

 

 

 

 

 

「……ああ、忘れるはずがないだろ。愛する君の約束を」

 

 

 

 

 

――――幸せになって

 

 

 

 

ふわりと、コウの頬に優しい風が吹いた。

そしてコウに舞い降りる、胡蝶蘭の花。

 

 

 

「……そうだな。そんじゃ、ダンジョンに幸せでも探しに行こうかな!」

 

 

 

振り返ったその先には誰も居なかったが、けど、確かに居た。

その確信をもって、コウは満面の笑みでヴィヴィアンの墓に向けてそう宣誓した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何処までも続く蒼い湖、蒼い空、そして湖を優しく包む木々。

 

優しく照らす太陽が何時までも彼らを照らしてくれるだろう。

その先に輝かしい未来が照らされていると、信じて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダンジョンで幸せを探すのは間違っているだろうか

 

プロローグ  fin

 

 

 

 

 

 

 

 




誤字脱字等御座いましたらご指摘をお願いいたします。

プロローグ終了です。ここまでお付き合い頂いた方、ありがとうございます。
ダンジョンのダの字も出てなかったのに、なぜダンジョンに行くのか次の章で動機を説明していく予定です。次章からは原作キャラと関わって行きます。

ただ、正直次の章も粗ばかりなのでこのまま投稿していい物かどうか……一応次の章も7話構成で書き終えてますが、感想欄での皆さんの鋭い指摘で作者のいい加減な性格が完全に露呈し、正直突っ込みどころ満載です。あと、このプロローグの設定を引きずる場面も多々ありますのでご不快になられるかもしれません。一応来週の月曜日の19時には予約投稿をしました。

お付き合いして頂ける方がおりましたら今後ともよろしくお願いいたします。





以下蛇足。


この時コウの強さはレベル6程度でリヒトさんとほぼ同等ですが普通に勝てました。まずコウの強さ0.5レベルにアロンダイトで底上げされた魔力で強化とアロンダイトで+3ランスロットの技術で+1~2。剣の射出で+0.5~1(魔剣等を開放しまくれば+3程度と予想)、そしてコウが授かったスキルで+0.5のレベル6になり立てからそこそこの強さです。5上位の強さのリヒトをもっと苦も無く倒せましたが、最後の最後まで殺人に対しての迷いがコウにはありましたので、この結果に。その証拠に魔剣も一発しか使ってません。なのでリヒトといい勝負をしてました。そして心の在り処などで差が出て、最後に繋がったという流れです。
因みにコウの身体能力は0.5+3+0.5の合計レベル4程度です。そこに湖の騎士の技術、剣の射出で+1.5~3です。
区切りが良い数値で区切ってますが、ここに誤差が出ますので、実際には0.658とか得意な地形に得意な相手や苦手な相手、キャラの調子に精神。言葉による揺さぶり、相手の情報、戦術や策、そして運等、様々な要素が絡まっているのですが、そこまで考えられないので、数値を基準に精神の在り方と肉体の強さに技術や得手不得手位で考えて行ければなと思っております。

ダンまちの世界ではレベルがほぼ絶対ですが、それを覆す一つの手段が神様転生とこの世界では取得し得ない技術と、この作品では設定してます。正直fate側の魔術の強さがこの世界ではどのレベルなのかは分かりませんので、この作品ではいくらアーチャーの魔術を持って居たとしても、アラヤと契約して力を得た者と通常の人間が使うのとでは天と地の差が出るので、この世界のレベルを強化魔術のみで一気にレベル7以上になる事は無いと思ってます。

それとコウが頑張って体を鍛えてもレベル1に劣ります。技術でレベル1のなり立てやらには勝てるかもしれませんが、1上位には勝てません。そこをひっくり返すのが魔術でした。

因みに一般的な英霊の身体能力はレベル7前後です。ステータスはC前後と予想。但し培われた技術や、スキル、宝具で強さは実質レベル9前後と予想してます。なので相性次第ではオッタルでも英霊を倒せる感じです。

と、色々書きましたが、作者のただのさじ加減です。すみません。

ただ、宝具は例外です。あれは例えレベル0でもゲイ・ボルグを使用したらレベル7に勝てるかと思います。使用できればですが。ちなみに因果の逆転君は今作では出てきません。チート過ぎます。強すぎです。ただ、オリジナル宝具が出てきますので、ご注意をお願いします。なのでコウ君ちょうつよいです(白目

まぁ殆ど作者の妄想なのですが、ここ違うとかありましたらご意見いただければと思いますが、根本から直すのは難しいので、コウ周辺の設定はこのままでいこうと思っております。

ヴィヴィアン、リヒトさんに関しては最初から退場、死亡予定でした。本当はリヒトさんが貴族の役割を兼務していたのですが、書いている内に情が湧いてこんな結果に。設定を考え無しに付け足したから矛盾が生じてしまった部分もあって、次の章の手直しががが。あと、ご指摘にあった事も修正したりしました。また何かあればご指摘をお願いします。
この設定の拙さでご容赦頂ければと思います。

俺の描写って結構人の機敏に弱い所が多々あるので、色々ご意見頂けたら嬉しいです。ただ、矛盾点等が発生しても手直しするかは分かりませんのでご了承いただければと思います。

現代人が本当に強くなるにはと考えれば、この世界で生まれ落ちてそういう強さを養っていれば大丈夫かもしれませんが、現代社会の日本から転生したという設定なので、こういう事が起きないと世界の無常さを本当の意味で理解できないのと、戦闘での冷静な判断が鈍るのかなと、まぁ作者自身理解していない部分でもありますが。あと、心象風景もアーチャーと同一はあり得ないのでこの形に収まりました。

……本当はこの話になぜダンジョンへ行くのかを説明しようと思ったのですが、余韻が完全に消えるので、別けて書いたらプロットが無いくせに滅茶苦茶長くなりました。
なので、暫くダンジョンに入りません(笑) ただし、オラリオにも行き、原作キャラと行動をします。そしてヒロインが出てきます。プロット無しで勢いで進めたら意図せずヒロインになってしまった……そんな全く予定も無かったヒロインですが、それでも付き合って頂ける方や、暇だから見てやるって人は今後ともお付き合いを宜しくお願いいたします。あと勢いに任せた部分もあって設定やら人物像やらが曖昧な部分も多々ありますのでご容赦をお願いします。

あれ? これダンまちでやらなくても(ry
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