ご注文はハーブティーですか??   作:テレサ二号

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どうもテレサ2号です!

最近他の作者さんのごちうさの小説を読んでると、コラボ書きたいなぁって思っちゃいます(笑)

でもヒロイン被るのはキツいかも(*´-`)

では本編です!


21羽:インタビュアーにも節度は必要です

冬の日の朝、清み渡る空気と凍てつく空気が雪で埋め尽くされた街に広がっていた。

リゼは目を覚ますといつも通り身仕度を済ませ、食堂に向かった。

 

「おはよう、月はまだ起きてないのか?」

 

「おはようございますお嬢様。月様はまだいらっしゃってません。月様に限って寝坊は無いとは思いますが、朝食の準備も整いましたので呼んで来ていただけないでしょうか?」

 

「あぁ、分かった」

 

リゼは食堂を出ると月の部屋に向かった。

月の部屋の扉を開けると心地よいピアノの音がリゼの耳に届いた。

 

「♪♪♪~♪~♪♪」

 

月が弾いているのはチャイコフスキーの四季よりトロイカ(11月)である。

明るくはっきりとしたリズムと抑揚のあるメロディで、雪原を軽やかに疾走するトロイカの躍動感や空間的広がりを上手く表現されている。

月の表情と明るい曲調が相まって、春を待つ子供のような雰囲気を醸しだしていた。

冬の朝陽の眩しさと相まって、神々しさが出てる月に暫くリゼは見とれていた。

 

「♪♪~♪~♪♪♪」

 

細やかに雪が静かに地面に降り立つように月は演奏を終えた。

演奏を終えると月はリゼに声をかけた。

 

「おはよう、起こしてしまったかな?」

 

「おはよー。お前の部屋は防音が効いてるから耳を澄まさなきゃ聴こえないよ♪それより朝食できてるぞ?」

 

「呼びに来てくれたのか?ありがとう」

 

月はお礼を述べるとリゼと共に朝食に向かった。

 

「そういえば、今日の学校終わりにシャロとマーケットに行く予定になってるんだけどお前はどうだ?」

 

「いや、俺はピアノの備品を買いに行った後にバイトの予定入ってるからパス。シャロにもバイトに遅れないように伝えておいてくれないか?」

 

「分かった」

 

リゼと月は朝食を食べ終えると学校に向かった。

 

「いってらっしゃいませ」

 

「「行ってきます♪」」

 

月とリゼは並んで家を出た。

 

「これだけ雪が積もってると雪合戦し放題だな!」

 

「そういうのはココアとやってくれ」

 

「ふ……ココアとの抗争か……。軍人の血が騒ぐな」

 

「……………………」

 

 

 

~~~~その頃のラビットハウス~~~~

 

「へっくちゅん☆≡(>。<)」

 

「風邪ですか?ココアさん?」

 

「何だろう?物凄く嫌な計画が立てられた気がする……」

 

「???」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

そんな他愛の無いやり取りをしていると学校に着き、リゼと月はそれぞれの教室に向かうとシャロが机で勉強をしていた。

難しい問題を解いているのかシャロは頭を抱えている。

 

「おはよー、勉強か?」

 

「あ、おはよー。予習よ?時間がある時に少しずつやっとかないとね」

 

「偉いな。俺なんて予習とか全然してないぞ?」

 

「あなたは必要無いでしょ?小さい頃からの頑張りと異常なまでの記憶力の賜物ね」

 

「そんな事言われたの初めてだ……。いつも父さんには俺の子なら当然だって言われてたし、周りからは天才だからっていつも言われてたから」

 

「天才でも努力しないと無理よ。いつもピアノの練習してる月を見てたら、子供の頃から人並みならぬ努力をしていたのは分かるわよ」

 

「ありがとう」

 

「なんでお礼を言うのよ//」

 

「それで?この問題は?ってベルンシュタインの定理じゃないか。こんなの高校一年生が解くレベルじゃないぞ?」

 

「だから悩んでるのよ!」

 

「あぁなるほど。この定理はな」

 

月は解説を踏まえスラスラ問題を解いていく。

シャロも納得しながら時に質問をして理解を深めて行った。

 

「どうだ?分かったか?」

 

「こっちの問題は応用してこうなるの?」

 

「そうゆうこと。シャロは物覚えが早いな」

 

「月の教え方がいいからでしょ」

 

「そんなこと無いさ」

 

((何なんだこの夫婦のようなやり取りは……))

 

という周囲の心の中のツッコミをよそに授業が始まるのだった。

 

放課後、マーケットに向かうシャロとリゼに別れを告げ月はいつもの音楽店に向かった。

※12羽参照

 

「どうもおじいさん、調子はどうですか?」

 

「おぉ月君、いらっしゃい。最近新しい子が入ったんだ、弾いて行くといい」

 

「お?またアンティークですか?」

 

「そ、頂き物だけど中々の一品だよ♪月君がプロのピアニストになったら贈るよ」

 

「そう簡単には行きませんよ(笑)。では触らせて貰いますね?」

 

そこにはニューヨーク製のオールドスタンウェイ(1905年製)が置かれていた。そのピアノは艶が入った黒色がとても美しく、月はしばらく見とれていた。

 

「スタンウェイか……。状態凄くいいな」

 

月は愛でるように指先で鍵盤に触れた。

ピアノが呼応するように透き通った音を返してくる。

 

「ウチのべー君とはまた違った良さがあるな。音に華やかさがある」

 

月が何を弾こうか悩んでいると小学生くらいの男の子と女の子に声を掛けられた。

 

「お兄さんこれ!」

 

そう言うとその男の子は月にあめ玉を差し出して来た。

 

「???」

 

「今日は彼女とデートなんだ!デートに相応しい曲を弾いてくれよ!!」

 

((凄くませた子だな……))

 

女の子の方を見ると期待した様子で月を見ている。

月はため息をつくとあめ玉を受け取った。

 

「リクエスト承りました!それでは演奏させていただきます!」

 

「♪♪~♪~♪♪♪」

 

月はショパンのノクターン第2番 変ホ長調 作品9-2を弾き始めた。

ショパンのノクターンといえばこの曲と言われるほどよく知られている曲で、ゆったりしたワルツ風の甘い旋律が非常に心を惹き付ける美しく曲だ。

※センチメンタルな気持ちになるとても美しい曲です!

一度聴いてみてください(*´-`)

 

「♪♪~♪♪~♪」

 

艶やかにキメ細かく、継ぎ目が無いくらい丁寧に美しく聴く者の感性を刺激するように月は弾き上げて行く。

 

「♪~♪♪~♪♪♪」

 

月は聴き手がもっと音が欲しくなるくらいの余韻を残し、演奏を終えた。演奏を終えると月の周りには人だかりができており拍手喝采を浴び、驚きながらも月はお辞儀をした。

 

「やべ、もうこんな時間!バイトに行かないと!それじゃあ、あとは楽しんでな♪」

 

月は男の子と女の子の頭を撫でると、笑顔を残し立ち去った。

 

「…………本物の王子様だ///」

 

「えっ!?」

 

月の演奏する姿に心を奪われた女の子は暫く月が立ち去った方向を見つめてうっとりしているのだった。

そして男の子はこんなことなら頼むんじゃなかったと後悔するのであった。

 

 

 

「お疲れ様でーす!」

 

「相武君、お疲れ様」

 

月はフルールに着くと制服に着替え店長に挨拶をした。

 

「桐間さんと一緒じゃなかったの?」

 

「まだシャロ来てないんですか?」

 

「あぁ、遅刻なんて珍しいね。今日は厨房の人数は足りてるからホールに回ってくれないか?」

 

「承知しました!」

 

月は接客に回り、滞りなくお客様を捌く。

暫くするとシャロが小走りで店内に入ってきた。

 

「遅くなってスミマセン!」

 

「お疲れさん、先に着替えて来なよ」

 

月に促されシャロは更衣室へ向かった。

制服に着替えると改めて月に遅刻を詫びた。

 

「ホントゴメンね?」

 

「こっちは大丈夫だ。それよりリゼが何か迷惑でもかけたのか?」

 

「何で決めつけてるのよ!?ただボーッとしてただけよ……」

 

「こんな真冬に外でボーッとしてたら風邪ひくぞ?」

 

「恥ずかしながら返す言葉も無いわ……」

 

月とシャロは会話もそこそこに仕事に戻るのだった。

 

「いらっしゃいませ~♪」

 

「ウサギっぽさが負けてる!」

 

「ラビットハウス完敗だよ~」

 

声のする方を月が見ると、ココアがマヤとメグを連れて来ていた。

 

「しかもこのスカート丈」

 

「何!?」

 

シャロのスカートをマヤが託し上げ、シャロは慌ててスカートを押さえた。

 

「マヤー!スカートを上げるならもっとサービスしないとダメだぞー」

 

「おバカーー!」

 

シャロの悲痛の叫びがフルールに響き渡った。

続けてココアとメグも会話に加わった。

 

「大胆さも負けてる!」

 

「歌い出してもおかしくない衣装だね♪」

 

「歌!?」

 

「歌うサービスあったっけ?」

 

「無いわよ!服よりハーブティー気に入って欲しいな♪」

 

シャロは100点満点の営業スマイルを見せた。

 

「リラックスした隙に○るつもりだー!」

 

「何でよー!!」

 

「お店のキメポーズもやってよー♪」

 

「無茶ぶり!?」

 

「じゃーん♪」

 

「ラビットハウスではこんなん」

 

マヤ達は○ニュー特戦隊のようなポーズをとった。

 

((ハッ!先輩でもやってると言うなら……))

「これがそうです!」

 

シャロは左手でピースサインを作り、それで左目を覆った。

 

「でもリゼちゃんには却下されたんだよね~♪」

 

「えぇー!」

 

((振り回されてるな))

「カシャカシャ」

 

月は可愛いポーズをとるシャロをスマホのカメラに写した。

 

「それで?ココア達は何をしに来たんだ?」

 

「可愛い妹達が職業インタビューをしたいって言うから、連れて来たんだよ♪マヤちゃん、メグちゃん、職業インタビューならあっちに小説家さんもいるよ?」

 

「あの人小説家だったの?メグ行ってみよ?」

 

「うん♪」

 

青山のもとに向かった二人は早速インタビューを始めた。

 

「是非小説家さんになった経緯とやりがいを教えてください♪」

 

「私のような者でも参考になれば……」

 

「うんうん♪」

 

「きっかけはある方に薦められて。やりがいは……」

 

「やりがいは?」

 

「やっぱり人を感動されられる時ですか?」

 

「そうですね……。店員さんを観察しても怪しまれません♪」

 

「人間観察ってやつですね♪」

 

「これ……ただ覗いてね?」

 

「当店ではそのような行為はお断りしております」

 

「抜け目ない!!」

 

月は青山の視線をメニュー表で遮った。

 

「ライトはピアニストとしてのやりがいは何?」

 

「いや、俺は学生だ……。ピアニストじゃない……」

 

「知り合いにピアニストとかいないの?」

 

「い、いるけど……」

 

「その人に電話してよー!話を聞いてみたい!」

 

「バカを言うな!相手は世界を股にかけるピアニストだぞ!?」

 

「でもライト君、名刺渡されてたから電話番号知ってるよね?それにライト君の事だから、名刺貰ってから一度も連絡してないでしょ?たまには連絡して上げたら嬉しいと思うよ♪」

※9羽参照

 

「ねーライトー♪お願い♪」

 

「私もお話聞きたいです♪」

 

二人は上目遣いで月にお願いをした。

 

「仕方ない……。ただし出て貰えるか分からないぞ?」

 

月は観念した様子でスマホを開き、坂本光一先生と書かれた番号を開き通話ボタンを押した。月はすぐにスピーカーフォンに切り替えた。電話の呼び方音が鳴り、月の緊張が周囲に伝わる。

 

「はい、坂本の妻でございます」

 

「は、初めまして!相武月と申します!坂本先生には以前コンクールでお会いになって、名刺をいただいた者です!」

 

「あぁ、貴方が相武さんね♪半年くらい前に主人から話を聞いたわ♪日本の田舎街で素敵なピアニストの原石に出会ったって言ってたわ♪それじゃ、主人に代わるわね?」

 

「はい、お願いします//」

 

月は恥ずかしそうにしながら、坂本先生が出るのを待っていた。

 

「もしもしお電話代わりました、坂本です」

 

「お、お久しぶりです!相武と申します!」

 

「お久しぶりですね♪電話してくれて嬉しいですよ♪」

 

「今お時間大丈夫ですか?」

 

「えぇ、大丈夫ですよ。明日のパリでのコンサートに向けてゆっくりしていた所なので」

 

「パリ!?すげぇ!!」

 

「おや?知らない声がしますね?そういえば要件は何ですか?」

 

「坂本先生にお話を聞きたいと言う子達がいましてお電話させていただきました!」

 

「マヤでーす」

 

「メグです♪」

 

「初めまして坂本と申します。それで私に何かご質問でも?」

 

「ピアニストになろうと思ったきっかけは何ですか?」

 

((俺も聞きたい……))

 

「私は今は両目が見えませんが、私が目が見えなくなったのは8歳の時で、その時は人生に絶望を覚えました。

そんな時に小さい頃からやってるピアノは目が見えなくても弾けることに気づいたんです。

その時今までに無いくらい音の違いを見つけられるようになったんですよね。

だからこれは神様が私にピアニストになれと言っているのだと、私はピアニストになる運命だと思ったのがきっかけですかね」

 

「じゃあー、ピアニストとしてのやりがいは何ですか?」

 

「やはり納得の行く演奏ができた時や、人の心を動かすことができたと感じる時ですかね」

 

「じゃあ最後の質問!先生は将来ライトを連れて行くんですか?」

((これはチノやみんなの為の質問!))

 

その質問に月は硬直した。

確かに名刺はいただいているが坂本先生のビジョンを聞いた訳じゃない。むしろ気まぐれかもしれないからだ。

 

「私は…………。相武さんを無理に連れていこうとは思っていません。彼は様々な才能を持ち、可能性に溢れています。でも彼がこちらの世界に身を置く覚悟があるなら、その器に私の全てを注ぎたい。私自身、いつまで現役を続けられるかは分かりません。ですから彼には私を超える男になって貰いたいと思っています。スミマセン、熱くなってしまって。インタビューはこれくらいでよろしいですか?」

 

「大丈夫でーす♪先生ありがとー」

 

「ありがとーございました♪」

 

「それではまた。相武さん、また電話をください。私も家内も喜びますので。では」

 

電話は切れたが月は深く深く頭を下げた。

 

その場にいたみんなは月の事を更に知ることができた反面、月が離れてしまう寂しさを同時に覚えた。

 

 

 




いかがでしょうか?

このまま続けようかとも思いましたが、一旦ここで区切ります。
次回をどんな流れにするかホントに悩みます……。

ではまた次回、ほなっ!(^^)ノシ
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