ご注文はハーブティーですか??   作:テレサ二号

7 / 34
どうも、テレサ2号です。

スロウスタートが終わってしまいました……。(ToT)
花名ちゃんと榎並先生が好きだったんだけどなぁ……しばらく癒しが無いのでどうにかせねば。

では、本編です!!


6羽:迷子の迷子の仔犬さん、あなたの母親どこですか?

「起立!礼!ありがとうございました!」

 

最後のHRが終わり月が帰りの準備をしていると、月の回りに人だかりができていた。

 

「相武君、ソフトボール部に入らない?チームで勝ちを掴むのは気持ちいいわよ?」

 

「演劇部です!今度、王国に捨てられた王子の話をやりたいんですけど、是非王子役をやってください!」

 

「庶民研究部です。随時部員募集中ですわ♪」

 

「吹奏楽部です!新しい楽器始めませんか?指揮者希望もお待ちしてます!」

 

「軽音部だ。キーボードが弾きたくなったら、部室の扉を開くといい」

 

ここ数日、月の周りには部活動の勧誘をする人だかりができていた。

 

(庶民研究部とかあるのか!?そこは少し気になる 笑 )

 

「ごめんなさい、俺は部活に入る気は無いので……これで失礼します」

 

月は勧誘してくる先輩達に頭を下げ、教室を後にした。

 

 

校門から外に出て、バイト先であるフルールに向かい始めた月を、後から校門を出たシャロが追いかけてきた。

 

「待ってよ月!今日はフルールでバイトでしょ?一緒に行きましょ?」

 

無言で頷いた月の横にシャロが並び、二人は歩き出した。

 

「さっきの部活勧誘、何でバイトしてるって言って断らなかったの?」

 

「あぁ、そのことか。バイトしてるって言ったら、クラスの女子がどこでバイトしてるの?って、騒いで詮索してくるだろ?それにバイトと掛け持ちでいいからって言われるのも嫌だし、やる気も無いのに気持ちだけ持たせておくのは先輩達に失礼だからな」

 

「ふぅん、月なりに色々考えてるのね。興味のある部活とか無かったの?」

 

「うーん……合唱部にピアノの伴奏か指揮者をやってみないかって誘われたのは、少し惹かれたかな。でも俺は合唱曲を弾きたい訳じゃないし、他に弾きたい人がいたら、その人に悪いからな。指揮者については、指揮者になるためにピアノをやってる人はいるけど、ピアニストになるために指揮者をやってる人なんていないからね。」

 

「そういえば、月がピアノを弾いてるとこ見たことないわ。機会があれば見てみたいんだけど?」

 

「そういえば、フルールにアンティークのピアノがあるって店長が言ってたな。今度、機会があればシャロにも聞いて欲しいな。」

 

そう言って微笑む月の表情に、シャロは思わずドキっとしてしまう。

 

(な、なんで月の笑顔を見ただけでドキっとしてるのよ!?//。あの日から何かおかしいわね//)

 

あの日というのは月がシャロにハーブパンを御馳走した日だ。

※5羽参照

 

「おーい!シャロ!どうしたんだ?急に立ち止まって?」

 

気がつくとシャロは立ち止まっていて、そのシャロの顔を心配そうに月が覗き来んでいた。その距離はシャロが思っていたよりだいぶ近かった。

 

「な、な、なんでもないわよ!!」

(ち、近い!)

 

「何か悩みがあるならいつでも相談に乗るから、いつでも相談してくれ。じゃあ、早くバイトに行こうか」

 

月とシャロはフルールに向け、足を早めるのであった。

 

 

フルールに着くといつも通り制服に着替え、ホールに出た。

 

「「いらっしゃいませー、フルール・ド・ラパンへようこそ!」」

 

フルールの客入りは今日も好調で、空席は少なく、お客さんもかなり入っている。

 

「シャロ!3番テーブル注文頼む!」

 

「分かったわ。月は8番テーブルのお会計をお願い!」

 

「分かってる!」

 

シャロと月はバイトにも慣れ、客捌きも上達している。

それを見ていた店長は嬉しそうに頷いていた。

 

(やっぱり相武君のネクタイは赤で正解だったな。桐間さんのニーハイは黒に変えても面白いかもしれない、今度提案してみよう!!)

 

失礼……どうやら違ったようだ。

 

客足も減り、店内が暇になってきたので、シャロは月に話かけた。

 

「やっとお客様も減ってきたわね。もう少しで終わりだから、もう一踏ん張り頑張りましょ」

 

「あぁ、そうだなって……シャロ……その子どうしたんだ?」

 

「???」

 

首を傾げたシャロが後ろを見ると、見慣れない子がシャロのスカートを掴み、今にも泣き出しそうな表情でシャロを見上げていた。

 

「ま、ママ……わーん!!」

 

遂に泣き出してしまった。

 

「ま、ママ!?シャロその歳で子供いるのか!?」

 

「そんな訳無いでしょ!おバカ!ど、どうしたの?お母さんとはぐれたの?」

 

「ママー!ママー!わーん!」

 

子供は泣くばかりで一向に泣き止む気配を見せない。

 

「ど、ど、ど、どうしよう?」

 

どうやらシャロも少しパニックになりだしたようだ。

一方の月は、子供をしばらく観察した後、近くにあったアンティークのピアノの鍵盤を開いた。そして躊躇なく、ピアノを弾き始めた。

 

「そうだ♪恐れないでみんなのために♪愛と勇気だけが友達さ~♪」

 

間奏に多少アレンジを加えつつ、アンパンマンのマーチを演奏し始めた。

すると少しずつ子供が泣き止みだし、笑顔になってきた。

なおも月は演奏を続ける。

 

「「あぁ、アンパンマン優しい君は♪いけ、みんなの夢守る為♪」」

 

演奏が終わる頃には子供に笑顔が戻り、一緒に歌うくらいご機嫌になっていた。

 

月のアレンジが好評だったようで、店内のお客さんから拍手が沸き上がった。

通行人も外から窓越しに見ている人もちらほら現れだした。

 

「アンパンマン!アンパンマン!お兄ちゃん、ドラえもんもできる?」

 

「できるよ?ヨシ、次はドラえもんにしよう!」

 

月が次の曲を演奏しようとした時、一人の女性の声が店内に響き渡った。

 

「拓人(たくと)!!」

 

「ママ!」

 

拓人と呼ばれたその子は月から離れ、一目散に母親の元に走っていった。

母親に聞いた話だと、近くのお店で買い物をしていた時、急に子供が周囲からいなくなり、周囲を探し回っていたところ、アンパンマンの歌と周囲の人だかりができていることに気がつき、中に自分の子供を発見したとのことだった。

 

「すいません、ありがとうございました」

 

「いえ、すぐに見つかって良かったですね。拓人、これからは男の子である拓人がお母さんを守ってあげなきゃいけない、だからお母さんの側を離れちゃダメだよ?お兄さんと約束できる?」

 

「うん、できる!バイバイ、ピアノのお兄ちゃん!お人形さんのお姉ちゃん!」

 

「「バイバーイ」」

 

母親に手を引かれ離れていく子供を、シャロと月は手を振りながら見送った。

 

「お人形さんのお姉ちゃんだって 笑 」

 

「う、うるさいわね!この服のせいよ!」

 

「お人形さんみたいに可愛いってことだろ?照れるなよ」

 

「か、可愛い!?//」

 

急な月からの褒め言葉に思わずシャロは照れてしまう。

 

「そ、そんなことより、よくあの子がアンパンマンが好きだって分かったわね?」

 

「あぁそれは、あの子のリュックサックに小さいアンパンマンのキーホルダーが付いてたから、好きなんだろうなと思って」

 

「アンパンマンの楽譜なんて、良く知ってたわね」

 

「アンパンマンは初めて弾いた思い出の曲だから、忘れたりなんてしないよ」

 

「そ、その、ピアノを弾いてる時の月……ちょっとだけ格好良かったわよ?ホントにちょっとだけよ?//」

 

「え!?あ、ありがとう……//」

 

シャロの言葉に月は少し照れるように礼を言った。

その後残った雑務をこなした所で、バイト終了の時間が来た為、シャロと月は着替えを済ませ、店内を後にした。

 

「「お疲れ様でした。失礼します」」

 

 

 

 

「じゃあシャロ、俺はこっちだから」

 

「ま、待って!あ、あの、よ、良かったら、今からマグカップのお店に行こうと思ってるんだけど、一緒に行かない?//」

 

「マグカップ??収集するのが趣味なのか?」

 

「うん……変かな?」

 

「いや、そんな事ないさ。シャロらしくていいと思うよ?俺も付き合うよ」

 

「うん!じゃあ、一緒に行きましょ!」

 

そう話した後、二人で並んで歩き始めた。

 

(勢いで誘っちゃったけど、月と二人きりで買い物って事は……)

 

(勢いで付いて来たけど、シャロと二人きりで買い物って事は……)

 

 

((これって、デートって事になるんじゃないのか(かしら)?))

 

 

 

お互いがお互いの事を意識し、二人で赤面をしながらマグカップのお店へ向かった。

 

お店に着き店内に入ると、そこには大小様々なマグカップが所狭しと並べられていた。

 

「このマグカップは縁の模様が綺麗ね。こっちのは取っ手がすっごく可愛いわ!こっちのはアンティークでいい味出してるわ」

 

大好きなマグカップを目の前に、シャロの目は輝いていた。

 

しばらくシャロがマグカップを見ていると、ウサギの模様のマグカップが気になり手を伸ばした時、見知らぬ女の子と手が触れ合った。

 

「こんなシチュエーション、漫画で読んだことあります」

 

「よく恋愛に発展するよな?」

 

「ハァ//ハァ//ハァ//」

 

(何か意識されてる!?)

 

「あれ?シャロじゃん?」

 

「り、リゼ先輩!?どうしてここに?」

 

お店に来ていた女の子は、リゼ、ココア、チノの三人だった。

 

「お知り合いですか?」

 

「私の学校の後輩だよ。そしてココア達と同い年」

 

「え?リゼちゃんて、年上だったの?」

 

「今更!?」

 

「そして、俺のクラスメイトだ」

 

どこかに行っていた月が合流し、すかさずチノの頭を撫で始めた。

 

「出たな!私のライバル!チノちゃんは絶対に渡さないんだからね!?」

 

当のチノは月から頭を撫でられ、気持ち良さそうにしている。

 

「月、さっきから姿が見えないと思っていたら、どこに行ってたのよ?」

 

「ん?ご亭主と話してたら、古いアンティークのピアノが奥にあるって伺って、見せて貰ってたんだ」

 

「マグカップのお店に来てまでピアノとは……お前もぶれないな……」

 

「り、リゼ先輩と月ってお知り合いなんですか?」

 

「あぁ、こいつは私の弟だ」

 

「えぇ!?リゼ先輩に弟が!?しかもそれが月!?」

 

リゼの嘘に、シャロは激しく混乱している。

 

「シャロ、嘘だぞ~。俺は天々座家の居候だ。リゼの弟じゃない」

 

(居候!?てゆうか、リゼ先輩を呼び捨て!?)

「何で月はリゼ先輩の家に居候してるの?」

 

「それは私もずっと前から気になっていました」

 

「うーん……それは秘密かな?気が向いた時にでも話すよ」

 

「月が話す気が無いなら、私の口からは話せないな。二人ともすまない」

 

(リゼ先輩と月ってこんなに親しいの!?私、なんでこんなに混乱してるのかしら……?憧れのリゼ先輩の周りに異性がいたから?それとも…………)

 

自分自身の気持ちに答えを見出だせないシャロは、話を切り替えることにした。

 

「リゼ先輩は何でここに?」

 

「バイト先で使うカップを買いに来たんだよ。シャロは何か買ったのか?」

 

「いえ、私は見てるだけで充分なので」

 

「見てるだけ?」

 

「えぇ……この白く、滑らかなフォルム……ほわぁ//」

 

「それは変わった趣味ですな」

 

「え?お前が言う?」

 

うっとりするシャロをココアがツッコミ、その矛盾点をリゼがツッコんだ。

 

「人って、好きな物を見てる時はあんなにうっとりするものなのか?」

 

「お前もピアノのメンテをしている時は、全く同じ表情をしてるよ……」

 

「メンテじゃない!!べー君との愛の語らいだ!!」

 

月の気持ち悪い発言にリゼは、ただただ引いていた。

 

「二人は学年が違うのにいつ知り合ったんです?」

 

「それは……私が暴漢に襲われかけたのを助けて貰ったの」

 

「へぇ、格好いいなぁ~♪」

 

「流石リゼ、今後は俺も守ってくれ」

 

「ん?」

 

シャロがリゼとの出会いを語り始め、リゼは少し焦っている。

 

 

~~~~回想~~~~

 

見知らぬ男達に路地裏に追い詰められ大ピンチのシャロ、すると銃を持ったリゼが現れた。

 

「伏せろ!この私が断罪してくれる!」

 

凛々しく言い放ったリゼは銃を構えた。

 

「違う!!」

 

~~~~回想終了~~~~

 

 

「そんな事言ってない!本当は……」

 

「あ、言っちゃダメです!」

 

 

~~~~回想~~~~

 

「不良野良ウサギ?噛まれる!怖い!通れない……」

 

「ん?また通行の邪魔してるな?シッシッ!」

 

草を咥えた野良ウサギは草を吐き捨て、その場から立ち去った。

 

「ほわ~//」

 

~~~~回想終了~~~~

 

 

「って、訳だよ」

 

リゼの説明を受け、チノ、ココア、月の視線がリゼからシャロへ移った。

 

「う、ウサギが怖くて悪い!?あ、このティーカップどう?」

 

「話を誤魔化そうとしてますね、月さん」

 

「そうだな、チノちゃん」

 

「ち、違うの!ほらよく見て?この形、香りがよく広がるの」

 

「へぇ、カップにも色々あるんですね」

 

シャロの説明に、チノが感心したように相づちを打った。

 

「こっちは持ち手の触り心地が工夫されているのよ?」

 

「あぁ♪気持ちいい♪なるほどね♪」

 

「詳しいんだな?シャロって」

 

「上品な紅茶を飲むには、ティーカップにも拘らなきゃです」

 

「ウチもコーヒーカップには、丈夫でいい物を使っています」

 

「私のお茶碗は実家から持ってきた、こだわりの逸品だよ?」

 

「俺は天々座家の物を使わせて貰ってるから、きっと高級品に違いない」

 

「何張り合ってんだ?でもウチ、コーヒーのお店だから、カップもコーヒー用じゃなきゃな」

 

「あれ?そうなんですか?リゼ先輩のバイト先……行って見たかったです……」

 

「あれ?もしかしてコーヒー苦手?砂糖とミルクいっぱい入れたら美味しいよ?」

 

「ココア、それじゃコーヒー本来の味わいが楽しめないだろ?コーヒーはブラックが一番だ。」

 

「流石月さんです、大人っぽくて素敵です」

 

「チノ……最近月の評価付けだけ甘くないか?」

 

「私は、苦いのが苦手な訳じゃないのよ」

 

「では、何が?」

 

「か、カフェインを取りすぎると異常なテンションになるみたいなの」

 

「コーヒー酔い!?」

 

「自分じゃよく分からないんだけど……」

 

(そうか、この前のはハーブティーに酔ったのではなく、カフェインに酔ったのか。たまたま買ったやつがカフェイン入りだったみたいだな、以後カフェインレスのハーブティーを買うようにしないと)

 

そう思った月だったが、同時にこの間の事を思いだし、顔が真っ赤になった。

 

「月さん、どうしたんですか?顔が赤いですよ?」

 

「いや、大丈夫だ!問題ない!」

 

「???」

 

「飲めなくてもいいから、遊びに来なよ」

 

「ハイ!!」

 

リゼからのお誘いに笑顔でシャロは了承した。

その後、みんなで店内を物色し始めた。

 

「あ!このカップオシャレだよ?」

 

ココアが指差したのは白ベースに金色の模様が施された、アンティークのティーカップだった。

 

「と思ったら高い!」

 

「五万円です……」

 

「アンティーク物はそれくらいするわよ」

 

「あぁこれ…………昔的にして撃ち抜いたやつじゃん」

 

リゼ以外の四名は驚きのあまり、言葉を発することができなかった。

 

「チノちゃん!お揃いのマグカップ買おうよ!」

 

「私物を買いに来たんじゃないですよ?」

 

チノとココアのやり取りをリゼは羨ましそうに見ていた。

 

(先輩が羨ましそうに見てる……)

 

「これなんて、色違いのセットで可愛くないですか?」

 

「あぁ、それ可愛いな♪」

 

(あぁ//って、よく見たら恋人用!!)

 

「ヨシ、買うか。シャロに一つあげるよ」

 

「はぁ//ありがとうございます♪」

 

その時、月も自分用のマグカップを持ってきた。

白ベースに五線譜と音楽記号が記されたマグカップだった。

 

「俺も欲しいマグカップ見つけた」

 

「おぉ、月らしいデザインだな?」

 

「これも色違いがあって、二つもいらないから、一つはシャロにあげるよ」

 

「あ、ありがとう//」

 

(って、これも恋人用じゃない!//)

 

「シャロちゃんって、高いカップにも詳しくて、お嬢様って感じだね♪」

 

「お、お嬢様!?」

 

「その制服の学校には秀才とお嬢様が多いと聞きます」

 

「オマケに美人さんだし、完璧だね♪」

 

「それ、リゼ先輩に言いなさいよ!」

 

「リゼはお嬢様って感じじゃなくて、じゃじゃ馬って感じだからな」

 

「おい月、心の声が表面に出てるぞ……」

 

「シャロにとってはこのカップも小物同然だろうな……」

 

(あ、あなたが言うの!?)

 

「ま、末代まで家宝にしますけど?」

 

そう言うとシャロは髪をかきあげ、お嬢様のようなポーズを取った。

 

「お嬢様ポーズだ!ホント、カップを持つ仕草に気品があるよね♪」

 

「普通に持ってるだけなのに……」

 

「髪もカールしてて、風格があります!」

 

「癖毛なんですけど……」

 

「やっぱり、キャビアとか食べるんですか?」

 

「そ、そういうのはリゼ先輩に聞いた方が……」

 

「うーん、私が良く食べるのはジャンクフード?あと、レーションのサンプルとか。月は、おにぎりやサンドイッチが多いよ。ピアノに没頭してるときは何も食べないし飲まないから、手早く手軽に食べれる物しか食べないんだよ、コイツは」

 

「レーション?」

 

ココアはレーションを知らないようで、リゼに聞き返した。

※ちなみに私も知らないので、気になる方は是非調べてください。

 

「即席で食べられる物っていいよな?」

 

「分かります!卵かけご飯とか美味しいですよね♪」

 

「きっと卵ってキャビアの事だよ?」

 

「うんうん」

 

チノとココアの妄想トークも盛り上がっているようだ。

 

店内を物色し終わり会計を済ませ、店内を後にした。

 

「じゃあ、私と月はこっちだから」

 

「私とチノちゃんはこっち♪」

 

「私はこっちなので」

 

「バイバイ!(失礼します)」

 

別れを告げると三手に別れ歩き出す。

 

「なぁリゼ、帰ったら早速コーヒー淹れてくれよ。リゼが淹れた方が旨いだろ?」

 

「あぁいいよ、ついでに何かお菓子も用意しないとな」

 

「お!俺はバームクーヘンがいいなぁ♪」

 

その二人のやり取りをシャロは遠い目で見ていた。

 

(いいなぁ……まるで夫婦みたい。月とリゼ先輩って、悔しいけどお似合いよね)

 

二人を見届けたシャロは自分も帰路に着いた。

 

 

所変わって、甘兎庵の前。店先を掃いている和服姿の千夜がいた。

 

「あら、シャロちゃん。おかえりなさい♪」

 

「リゼ先輩に余計なイメージ持たれた……あと頭に変な生き物が……」

 

「ココアちゃん達に会ったのね?」

 

「絶対内緒よ?」

 

「何が?」

 

「私がこんな家に住んでるっていうことをよー!!」

 

シャロが指差した先には緑の屋根の物置小屋のような建物だった。

 

「慎ましやかでいい家だと思うけど?」

 

「フンだ!!」

 

帰宅後、食事を済ませたシャロは一人ベッドの上で、プレゼントされた二つのマグカップを見ていた。

 

「リゼ先輩とお揃いの……//ふぁぁ//」

 

そして月とお揃いのカップを見る。

 

「月とお揃い……」

 

シャロは今日の月との出来事を思い返していた。

接客をする月、子供をあやす月、ピアノを弾く月。

 

「あんな表情の月、学校では見たことない。格好良かったなぁ//」

 

無意識に月を格好いいと言っていた事に気付き、シャロは慌てて首を振った。

 

「リゼ先輩の事は憧れてるけど、最近は月の事考えてる事の方が多い…………私、月の事どう思ってるんだろ?」

 

一人問いかけてみるが、その答えが返ってくることは無かった。

 

 

 

 

 




いかがでしょうか?

シャロの中で少しずつ感情の変化が見られて来ていますね。

月の中のシャロって、どんな感じなのかな?

ホントは今回で3話のとこまで終わらせるつもりだったんですが、ラビットハウスメンバーとフルールメンバーの出会いのシーンだったので長くなりました。
今回はここまでにしておきますね。

ではまた次回!ほなっ!!ノシ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。