FGOの新章が開幕しました(^^)
速攻でクリアしたからまたやることが無くなりましたね(笑)
これからの進展が楽しみだ♪
では本編です!!
「月は嫌いな物とかあるか?」
天々座家の朝食中、リゼは他愛の無い話を月に持ちかけた。
親父さんは仕事で不在であり、今日はリゼと月の二人きりでの朝食だ。
「湿気が嫌いだな。ピアノの天敵だから」
「いや、そう言った類いの嫌いじゃなくてだな……食べ物の好き嫌いの話だよ!」
「食べ物か……昔フランス料理のお店で食べたエスカルゴはトラウマを植え付けられて以来食べれて無いな」
「カタツムリって分かってたら中々食べる気起きないよな……」
「リゼは嫌いな食べ物あるのか?」
「私か?私は何でも食べるぞ!好き嫌いしたら強い人間にはなれないからな!」
(それ以上強くなってどーするんだろ?)
「ほぅ、また鍛え直して欲しいようだな?」
「い、いえ、申し訳ありませんサー」
他愛の無い会話を済ませ、学校に行く準備をする。
「おーいリゼ、行くぞー」
「!?」
月からの誘いにリゼは驚いていた。
今までリゼから月を誘ったことが何度かあるが、一緒にいて噂になるのが嫌だからという理由で月は拒んでいたのだ。
それ故にリゼは、学校では月に声をかけることができずにいたのだ。
「私と一緒に行って、噂されるのが嫌じゃないのか?」
「なんかさ、取り繕うのを止めたいなって思って……。俺も天々座家の居候とはいえ一員だからな、もっと堂々としていようと思って……。今まで気を使わせてゴメンな。」
「……親父が聞いたらきっと喜ぶな。さて遅刻しちゃマズイからそろそろ行くか!」
「おう!!」
二人並んでお屋敷を出た。
月もこの街に来ていい変化が訪れているのかもしれない。
学校に着くと、リゼと月が一緒に登校していることに一部の生徒がざわついたが月は気にしないことにした。
「おはよー、シャロ♪」
「ふぇ!?月!?//お、お、おはようございます!//」
先日ラビットハウスでのお泊まり以降、シャロは月を意識してしまい咄嗟の挨拶などに支障をきたしていた。
「なんで敬語なんだよ 笑 」
「た、たまたまよ!別にいいでしょ!」
「まぁ、別にいいけどさー。シャロって好き嫌いある?」
「唐突ね……。そうねー、嫌いな物は無いけどウサギが苦手ね……。好きな物はメロンパン!」
そういうと、シャロは目を輝かせた。
「メロンパンが好きなの?可愛いな 笑 」
月が冗談で茶化すと、シャロは顔を真っ赤にした。
「か、か、か、か、可愛い!?//バカな事言ってないで席に着きなさいよ!HR始まるわよ!」
シャロに怒られ、笑いながら席に着く月なのであった。
「起立!礼!ありがとうございました!」
最後のHRを終え帰る準備をしているとシャロが声をかけてきた。
「今日は用事があるから、先に帰るわね!」
「おう、じゃーな」
「また明日ね、バイバイ。」
シャロと別れ1人で帰路に着く月だったが、帰路の途中に見慣れた制服の黒髪ロングの女の子を見つけた。
「おー、千夜じゃないか」
「あら月君♪ごきげんよう♪」
「その言葉は校外では聞きたくないな 笑」
「うふふ♪」
「こんな所で何してるんだ?」
そういって視線を千夜の見ていた方角に移すと、制服姿のチノがスキップをしている。
「あれは……チノちゃん?」
「えぇ♪楽しいことでもあったのかしら?ほほえまー♪」
観察をしているとチノがウサギの様にジャンプし始めた。
「あれはトレーニングか何かか?」
「月君、リゼちゃんみたいな事を言うのね 笑 」
「おっと、それは気を付けないと 笑 」
するとチノは電柱に頭をぶつけた。
「ち、チノちゃんが……暑さのせいでー!!」
「何かあったのかな?今度話を聞いてやるか……」
月と千夜それぞれ違うことを考えながらチノを見送った。
「そうだ♪月君、今からウチのお店に来ない?この前はココアちゃんとチノちゃん、リゼちゃんが来てくれたけど、月君はバイトで来られなかったじゃない?だからウチの和菓子をご馳走したくて♪」
(ついでに月君についても色々知りたいし)
「和菓子か……。しばらく食べてないな……。お言葉に甘えてもいいかな?」
「勿論よ♪それじゃあ行きましょ?」
二人で千夜の店に歩き出した。
「甘・兎・庵……。"あまうさあん"でいいのか?」
「合ってるわ♪それじゃあ入りましょ♪」
千夜に促されると月は店内に入った。
店内は赤と茶色がベースの落ち着いた雰囲気のお店だった。
「お店の雰囲気が千夜って感じだな」
「あらそう?ありがとう♪私着替えて来るから好きな席に座ってて?」
そういうと千夜は店の奥に入って行った。
月が店内を見渡すと、中央に真っ黒なウサギの置物があった。
「ウサギの置物か?凄くリアルだな?」
月が興味本位で触ると耳をピクンとさせた。
「え?生きてる?本物!?」
真っ黒なウサギは動かず月をずっと見つめていた。
月は背中、お尻、おでこの順番にウサギを撫でた。
「何かぬいぐるみみたいで可愛いな……。おっと、大人しく座って待っているか」
月が座って待っていると、月の膝の上に先ほどの黒いウサギが乗ってきた。まるで撫でてもらうことを催促するように。
「なんだ、まだ撫でて欲しいのか?よしよし」
しばらく撫でているとウサギは目を閉じ眠り始めた。それと同時に和服に着替えた千夜がやってきた。
「あらあら、アンコが初対面の人の膝の上で寝るなんて珍しいこともあるのね♪月君って中々プレイボーイなのかしら?」
「プレイボーイではないと思うが……。こいつアンコって言うのか?」
「そう、ウチの看板兎よ?」
「そっか、よろしくなアンコ♪」
「さて、これがお品書きよ?」
月は千夜からメニューを渡され、メニューに目を通した。
「千夜月……海に映る月と星々……兵どもが夢の跡……。変わった名前だな……。」
「そう?カッコいい名前でしょ?初めて来られる方の為に指南書があるわよ?」
「いやいらない。俺は花の都三つ子の宝石で」
「あら、どんなのか分かるの?」
「ピアニストたるもの作曲家の意思や思考を考えて表現することも大切だからな。考察力にはそこそこ自信がある」
「分かったわ♪少々お待ちください♪」
そういうと千夜は店の奥に消えた。
しばらくアンコを撫でていると、千夜のおばあさんらしき人が出てきた。
「千夜が男を連れ込むなんてね。珍しいこともあるんだ」
「あ、相武月です。よろしくお願いします」
「最低限挨拶はできるみたいだね。どっかで見たような顔だね?」
「いえ、初対面だと思いますが……。」
「アンタ……奥宮の小娘と知り合いかい?」
「あ、奥宮美咲は自分の母です。母とお知り合いですか?」
「そうかいあの子の息子かい。あの子はウチの常連さんでね。あのじじいのお店で働かせるには勿体ないくらい可愛い子だったんだけどね。あの子は元気にしてるのかい?」
「いえ、母は10年前に他界しました」
「そうかい……。悪いことを聞いたね……。」
「いえ、もう慣れっこなので。」
そう話していると、千夜がお盆を持ってやってきた。
「おばあちゃん?月君を虐めてないわよね?」
「千夜この子にサービスしてやんな。あんたも遠慮なんかしたら承知しないよ!私は仕込みに戻るから、仲良くやんな!」
「あ、ありがとうございます!」
月の礼を受けとると、おばあさんは店内の奥に向かった。
「月君、おばあちゃんと知り合いなの?」
「いや、母と知り合いだったらしい。それよりメニューの正体はなんだ?」
「抹茶アイスとあんみつに串団子よ?」
「旨そう!早速いただきます♪はむっ……旨い!この抹茶アイス濃厚でキメ細やかで口溶けが素晴らしい!」
「お口に合ったみたいで良かったわ♪」
あまりの旨さに感動した月はあっという間にあんみつを完食した。食べ終わるのを待っていたように千夜は月に話題を振った。
「ねぇ月君って、今好きな子とかいないの?」
「え!?//好きな子!?い、いないよ今は……」
「そう?リゼちゃんと相性良さそうだけど?」
「リゼはどちらと言えば親友か家族だからな。そんな目で見たことない」
「ふーん……じゃあシャロちゃんは?」
「シャロか?シャロは大切なクラスメイトでありバイト仲間であり、友達だな」
((シャロちゃん……リゼちゃんに一歩リードされてるって感じね))
「シャロちゃんの事、異性としてどう思う?私は同性だから異性から見たらどうなのか気になっちゃって♪」
「そーだな……。シャロは普通に可愛い女の子だと思うぞ?」
(シャロちゃん……脈なしって訳じゃなさそうよ?)
「それじゃあ……」
「千夜ー!!ちょっと荷物を中に入れるの手伝ってくれない?特売で買いすぎちゃって!」
千夜の質問を遮るように外から大声がした。
千夜は慌てた様子で出ていった為、心配になった月は千夜に続いて外に出た。
「し、シャロちゃん!い、今は!」
「ん?どーしたのよ?そんなに慌てて?」
「千夜ー!どーした?ってシャロ!?」
月が外に出ると荷物を抱えたシャロがいた。
そしてシャロが入ろうとしている家を見ると、緑の屋根の古びた小屋のような家だった。
月に家を見られてしまった、シャロと千夜は顔面蒼白といった感じで震えていた。
甘兎庵に戻った三人はテーブルで話をしていた。
「見ての通りあのボロ小屋が私の家よ……。特待生なのもバイトをしているのも全て家が貧乏だからなの……」
シャロは今にも泣き出しそうな声で震えながら話を始めた。
「そっか……それでウチの特待生だったんだな。お嬢様なのに特待生とか珍しいって思ってたんだ」
「ウチが貧乏で私がお嬢様じゃないって知って軽蔑するでしょ?」
「そんなことない!!」
月は珍しく大声出しテーブルを叩いた。
千夜とシャロは驚いている。
「ご、ゴメン……。でもそんな事は無いよ。シャロだって不安なのに一人で頑張ってるじゃないか……。偉いよ!尊敬するよ!それにココアだってリゼだってチノちゃんだって、そんな事で軽蔑なんてしないよ。きっかけがあれば話してみるといい。」
「そう?ありがとう……」
月に褒められ、シャロは少しだけ元気を取り戻したようだ。
月も少し考えた後、口を開いた。
「俺だけシャロの秘密を知ってるのって不公平だよな?だから俺の秘密も全て話すよ……。リゼも全てを知ってる訳じゃないからこれでお合いこって事で……」
シャロと千夜は凄く興味がありますって顔で月の顔を見つめ、月の言葉を待った。
「うーん……何から話そうか……。まず俺は相武製薬って医薬品メーカーの社長子息で、次期社長候補だった。」
「あ、相武製薬ってあの目薬とか風邪薬で超有名な相武製薬!?」
月の父親が社長を務める相武製薬は医薬品を作っているメーカーでそのシェアNo.1を誇る超大手企業である。
「子供の頃から超英才教育で育てられてきたから、それなりに勉強はできるんだ。ピアノはお金持ちの家庭の子の嗜みとして勧められて始めて、8歳くらいで辞めさせられる予定だったんだけど俺が強く抵抗したため、成績が落ちたら即辞めるという条件でピアノを続けさせてもらった。」
「高校進学にあたり、将来について話し合っている最中に父さんと大喧嘩をして勘当された。それから遠い親戚である天々座家に居候させて貰うことになり、特待生で学費免除だからというシャロと同じ理由で今の学校に入った。そして今に至るって感じだな」
シャロと千夜は無言で月の話を聞いていた。通って来た道は真逆と言っていい程対照的だが、月は月で苦労してきたのだ。
「月君とシャロちゃんって、シンデレラみたいね♪」
シャロは一瞬で顔を真っ赤にした。
「なら俺はガラスの靴を持って迎えに来なくちゃな 笑 」
「なら私はドレスとカボチャの馬車を用意するわね♪」
「お姫様一緒に踊っていただけますか?」
「おふざけもいい加減にしなさいよ!」
少し暗くなったが千夜が上手く空気を作ってくれたおかげで、月とシャロの気持ちは軽くなっていた。
「どこにいたってどんな肩書きだって俺は俺だし、シャロはシャロだ、改めてこれからヨロシクな」
笑顔でシャロと千夜に掌を差し出した。
二人は笑顔でその手を握った。
この日三人に共有の秘密ができたことで、少し三人の距離が縮んだ気がした。
翌日学校の授業の後、月はラビットハウスでのバイトに備えお客さんとしてラビットハウスに来てコーヒーを飲んでいた。
「チノちゃん何してるのかな?」
「コーヒー占いだよ。チノの占いは良く当たるんだ」
「へぇ、チノちゃん凄いな。俺も占って貰おうかな?」
「ほほう♪お天気占いが良く当たる私と張り合うなんて、やるねー♪」
「なんで勝負になってるんだ……?」
接客を終えたチノが月達の基に戻ってきた。
「さっきの占いってどうやるの?」
「やり方自体は簡単ですよ?」
「まずコーヒーを飲み干します。次にカップを逆さにしてソーサーに被せます。そうやってカップの底にできたコーヒーの模様で運勢を占うんです。これがコーヒー占いこと、カフェ・ド・マンシーです。おじいちゃんのカフェ・ド・マンシーは当たりすぎて怖いと有名でした。私はカプチーノしか当たらないんですが……」
「充分凄いよ!私もやってみたい!」
チノに占いのやり方を聞いたココアが張り切っている。
それに伴い、リゼ・月・チノ・ティッピーはそれぞれコーヒーを飲み干した。
その後ココアが一人一人占いの結果を語りだした。
「チノちゃんは……♪空から兎が降ってくる模様が出てきたよ?」
「そうは見えませんが……本当だったら素敵ですね?」
(いや、そんなこと非科学的だろ!)
心の中で月は思わず突っ込んだ。
「リゼちゃんは……♪コインが沢山見える!金運がアップするのかな?」
「おぉ!欲しいものが買えるかな?」
「月は……残念ながら涙を流すことになりそうだよ?でも可愛い女の子に励まして貰えるみたいだから安心して!」
(なんで俺だけ運勢悪いんだよ!?)
「ティッピーは……セクシーな格好でみんなの視線を釘付けだよ!あれ?ティッピーどうしたの?」
「ティッピーも占いたいみたいです」
「おぉ♪どっちが当たるか勝負だね♪」
ティッピーはワシに任せろと言わんばかりにやる気を出していた。
「ココアの明日の運勢は……雨模様!というより水玉模様、正直外出しないのが吉じゃ」
「……だって♪」
「いや、お前の運勢だから!」
「では月の運勢じゃな。月は……近いうちに運命の出会いがあり月は凄く喜びそうじゃ」
「ライト君に運命の出会い!?恋人でもできるのかな?」
「それは面白そうだな!私も興味ある!」
「人の出会いを催し物みたいにすんじゃねーよ!」
月は思わず突っ込んだ。
「続いてリゼじゃな。リゼは将来器量のある善き嫁になるじゃろう」
「私が?まさかぁ//」
(満更でも無さそうだな……)
(満更でも無さそうだね♪)
(満更でも無さそうですね……)
「昨日は夕食後にティラミス1つじゃ足りず、キッチンに浸入した」
「ギクッ」
「ほほぅ……リゼさん?」
月はジト目でリゼを見つめていた。
更にティッピーは続ける。
「実は甘えたがり。褒めると調子に乗りおる、適当に流すのが無難……。」
「この毛玉め!!ただの性格診断じゃないか!!」
顔を真っ赤にしたリセの空手チョップがティッピーに炸裂した。
ティッピーの悲鳴が店内に響き渡った。
翌日、占いの結果を確認するために月達はラビットハウスに集合していた。
「チノちゃん、リゼちゃん、ライト君!私の占い当たってた!?」
「いや……別に何も無かったけど?」
みんなで顔を見合わせた後、代表するようにリゼが回答した。
「そっか……。私アンコが空から降ってきたり、スカート捲れちゃったり、シャロちゃんにお金ぶつけられちゃったりして大変だったよ……。でも千夜ちゃんが励ましてくれたからもう大丈夫♪占い勝負はティッピーの勝ちだね♪……ってどうしたの三人とも?」
チノ・月・リゼの三人はココアをジト目で見ていた。
「今後、占いは止めた方がいいぞ……自分の為に」
「「うんうん」」
「なんで!?」
無自覚のココアだったが、リゼの言葉に月とチノは激しく同意した。
翌日、シャロ・千夜・ココア・チノ・月の五人は図書館にやって来ていた。
「うわぁ♪この図書館大きいねぇ♪」
「どこに連れて行かれるのかと思ったら……」
「あの辺でいいかしら?」
「うんうん、眺めもいいし♪」
千夜が座る位置を決めココアが同意し、各々が用意していた物をテーブルに広げ始めた。
「勉強しに来たんじゃないんですか?それにしても月さんが付いてきてくれるなんて珍しいですね?」
「あぁ、体育の授業の課題があってね。ついでに済ませようと思って」
「えぇ!?体育課題出てたの!?」
「いや俺だけだよ」
「月さんだけなんですか!?それは月さんが可哀想です……」
「いや、俺が悪いんだ。体調も悪くないのに授業に出ずに見学してたからな」
「そういえば月って、結構体育の授業見学してるわよね?あれって何で?」
シャロの言う通り月はしばしば体育の授業を見学している。シャロの質問に月は回答した。
「この前とかバスケだったろ?ピアニストたるもの突き指とかしたら大変だからな。だから手を使うスポーツをするときは必ず見学すると先生に伝えている。その対価として俺だけ課題が毎回出るんだ。まぁ先生も、立場上仕方なく出してるみたいな物だから、そんなに面倒くさい物じゃないさ♪」
「ストイックに自分の夢を追いかける月さんの姿勢は素敵です!」
月のピアニストとしての姿勢にみんなは言葉を飲むのであった。
「チノちゃんはどうして図書館に?」
「小さい頃に読んだ本をもう一度読みたくて……でもタイトルが思い出せないんです」
「内容は覚えてるの?」
「正義のヒーローになりたかったウサギが悪いウサギを懲らしめるんですが、関係ないウサギまで巻き込んでしまって大変な事になるんです!更に主人公を追うウサギまで現れて……」
(((((そんなに覚えてるのにまた読みたいんだ…………))))))
「そういえばチノちゃんもテスト近いって言ってたよね?」
「それならシャロちゃんに教えて貰ったら?」
「シャロさんにですか?」
「特待生で学費が免除されるくらい優秀なの♪」
「えぇー!?すごーい!」
ココアがシャロを称賛した。
シャロは少し顔を赤くして少し恥ずかしそうにしている。
「美人で頭までいいなんて」
「非の打ち所が無いです」
「まぶしいー!」
シャロを煽るようにココアとチノは両手で顔を覆った。
「そ、そんなぁ……」
「オマケにお嬢様なんて完璧過ぎるわ、まぶしいー(棒)」
(千夜のやつ悪ノリしてるな 笑 )
千夜は両手で顔を覆い指の隙間からシャロの様子を伺っていた。
「それに特待生は月も同じでしょ?」
「えぇ!?ライト君も特待生なの?二人とも凄いねぇ♪」
「でも俺は教える方には向いてないから、チノちゃんの勉強はシャロに任せるよ」
各々が教材を広げ勉強を始めた。
「それじゃあココアちゃん、今日はヨロシクね♪」
「うん♪」
「え?千夜が教えてあげるんじゃないの?」
「違う違う♪私が教えて貰うの♪」
「私数学と物理が得意なんだ♪」
「意外だな……。パン作りしか能がないと思っていた」
「ライト君!失礼だよね!?」
「それならココアが教えてあげたらいいじゃない?」
「私……総合順位でいえば平均くらいだし……」
「そんなに足を引っ張ってる科目があるの?」
そういうとココアは文系のテストの答案用紙を出した。
「文系が絶望的!?」
「本はいっぱい読むんだけどね……」
「ココアさんは教え方があれなので頼りになりません」
(チノちゃんバッサリだー!!)
「あれー??」
「そう?分かりやすいのに?」
「千夜さんはきっと波長が合うんです」
「仲良しだもんね~♪」
「ね~♪」
ココアと千夜は楽しげに両手を合わせた。
「ヨシ、俺の課題は終わり!ちょっと本を探してくる」
月は課題を片付け本の物色に向かった。
「こ、これは……ベートーヴェン初期印刷楽譜コレクションじゃないか!こんな所で出会えるとは!」
月はティッピーの占いを思い出していた。
「これがティッピーの言っていた出会いか 笑 」
しばらく楽譜を物色したが他に目ぼしい物が無かった為、ベートーベンの楽譜だけを持ち、テーブルに戻った。
チノとココアは本を探しに行ったようで、シャロと千夜だけが座っていた。
「何か目ぼしいものはあった?」
「聞いてくれシャロ!ベートーヴェン初期印刷楽譜コレクションがあったんだ!」
「あんたもホントにブレないわね……」
月は椅子に座り楽譜を読み出した。
窓からは夕陽が差し込み幻想的なシルエットになっている。
「私が……千夜達と同じ学校だったらどうなってたんだろ……」
月がいない間に何か話したのか、シャロはセンチメンタルな気分になっているようだ。
「今の学校後悔してるの?」
「別にそんなことは無いけど……」
そう言うとシャロは月を見た。シャロからの視線に気づいた月はシャロと視線を合わせ、優しく微笑んだ。
「正直窮屈よね?学費免除が理由でエリート学校に入れても。私なら周りがお嬢様だらけで気を使って疲れちゃう♪」
「でも待って……?もしシャロちゃんが同じ学校だったら……」
「だったら?」
「人数合わせ的に私とココアちゃんが違うクラスになっていたかも!そんなの困るわ―!」
シャロはショックのあまり固まった。月は相変わらず微笑ましそうに二人のやり取りを見つめていた。
「なんて冗談♪」
「い、いい加減からかうのは止めてよ!」
「シャロちゃんだってホントは分かってるんでしょ?学校以外だってこうして会えるんだもの、私達大人になってもずっと一緒♪」
そう言って千夜はシャロに微笑みかけた。
シャロは恥ずかしそうにそっぽを向いて頷いた。
(幼なじみっていいなぁ。二人がいつまでも仲良く一緒にいられますように)
月は夕陽が差す窓の外の景色を見つめ、夕陽にそう祈るのであった。
いかがでしょうか?
最近長文でスミマセン(^^;
ついにシャロの秘密が月にバレましたね(笑)
月自身についても少し触れられましたね。
月とシャロの関係にも進展があるといいなぁ(*´-`)
次回あたりにチマメを出そうと思っていましたが、次回はオリジナルの話を入れたいと思っていますので、チマメ推しの皆さん今しばらくお待ちください!
ほなっ!(^_^)ノシ