オーバーロード・ユグドラシル~今日ものんびりぷれい~ 作:ジル青髭
次に立ち上がったプレイヤーには見覚えがあった。
そう、自分をこのギルドまで運んだディープダイブというプレイヤーだ。
「オレの名前は知っていると思うから省略するぞ。俺の担当は主に水中戦だ」
それだけ言うとディープダイブは座った。
「ディーはこんなんだけど頼りになるぜ!」
「こんなんは余計だボンバ」
ボンバと呼ばれたボンバーヘッドはケラケラと笑いながらそういった。
まあ、頼れるというのは確かなのだろう。
ディープダイブは黒寄りの蒼色でロールプレイを意識しているのか小さなトランスフォーマーといった感じで口はバンブルビーの様に丸い蓋のようなものがついている。
きっと酸素ボンベやシュノーケル的な意味合いがあるのだろうか。
銀色の素体に黒寄りの蒼色の皮を付けていると言えばわかりやすいだろうか。
「めてお・すこーるでぇぇす。趣味はバイクいじり。あとゲームでぇぇす。特技は戦闘と偵察?的な?」
「…」
なんだこいつ?
そんなチェケラ的な手をこちらに向けられてもわからん。
とりあえずはよろしくと言っておく。
「よろ~」
軽いやつだな。見た目も5ミリ程の鉄線が髪の毛のようになっておりチャラ男というよりかは童話など昔話などに出てくる山姥がぴったりな感じだ。
そう、チャラ男の格好をした山姥だ!
これほど彼に似合った言葉もないだろう。鎖のネックレスはタグタグや十字架などがジャラジャラとぶら下がっている。
次に立ったプレイヤーは数少ない女性プレイヤーで本職はダンサーだと教えてくれた。
「ダーニック・ダソヌマソです☆」
スラっとした見た目でロボットというよりは人間だった。
服装は身軽さ重視の忍者服。
よろしくと伝える。
「蒼天白夜(そうてんびゃくや)だ、よろしく頼む」
重厚のある鈍い金属色の騎士だ。細かな鎧の模様が芸術的な金持ちの家にありそうな見た目だ。
「ゴノレゴだ、俺は超長距離からの狙撃を得意とする。撤退時や暗殺、援護などは任せろ」
とても渋い声のプレイヤーだった。作っているのかと聞いたら地声らしい。
なんでもそっちの道の仕事をしているらしい。
「宇宙人☆佐藤二郎です。特技はありません。趣味もこのゲームをするまではありませんでした。なんでもできますよろしくお願いします」
これまた違った意味で特徴的なプレイヤーだった。
見た目も形容し難くいあいあやふんぐるいふんぐるいとか言いそうな見た目だった。
なるほど宇宙人だわ。
機械化したブレインイーターだろう。
「よし、やっと俺か!待ちわびたぜ!」
ミドルスオンだ。彼に関しては別に自己紹介はいらないな。
全身が銀一色のスリムな見た目だ。
「ミドルスオンだ、近接戦闘がメインだが普段はギルドのスカウトをしている。よろしく!」
「よろしく」
「メガロット・パンツァーだ、俺も近接戦担当だ、よろしく頼む」
絶対メガトロンからとったと思われる名前のプレイヤーだった。
見た目もミドルスオンに近かった。
ざっくり言うとミドルスオンと蒼天白夜を足して二で割った感じだ。
「禍津神須佐之男(まがつかみすさのお)だ、堕ちし神たる我は…」
「あーはいはい、こいつはまっつ、みんなからはそう呼ばれてる。クソ中二病だけど強さはこのギルドでもそこそこなんだよね」
「ちょっ、僕の自己紹介…」
意外にもめてお・すこーるが口を挟んで来た。
まあ正直助かったのだろう。
まっつは錆びているとは違った方向でボロボロの見た目だった。
そうファッション感があるのだ。銃弾で撃たれた穴や剣の擦り傷が至る所にあり、右腕には邪、左腕には悪と書いてあった。
「アマゾン・ナイアガラです。これからよろしくお願いします」
緑と赤の迷彩柄のどこか爬虫類寄りの見た目をしたプレイヤーだった。
こんな見た目だが種族は機械なんだろうな。イッー!イッイー!大切断!!
「火星の落花生です。僕も近接戦が得意です。あ、あと時々スカウトの手伝いしてます」
この人は名前はアレだが普通の感じがした。
見た目はのっぺりとした感じだ、強いて言うならスキャン前のビースト戦士。
関節が見えなくデッサン人形とも違う感じだが、普通な気がした。
「ジュンジだ、近接戦では先頭を勤めている。以後よろしく」
「ジュンジはこのギルドでもかなりの手練なんだ」
「へー、よろしくお願いします」
確かに侍のような見た目であるから見た目も強そうな感があった。
赤と黒の甲冑に身を包んでいる。
「たすまにあ・でびるまんだ。よろしくな!」
数少ない女性プレイヤーで人間よりの見た目でアマゾネスのような見た目をしている。
「悪鬼狂魅(おきくるみ)だ、俺に近づくと傷つくぜ…くっ沈まれ俺の右腕!」
おまえも中二病か!
「よろしくお願いします」
とりあえずは挨拶しておく。
見た目は言動に合わせてか荒々しく武者修行中っぽさが出ている。なんていうかガッツ?メカメカしたガッツかな?
セリフを前半だけにしておけばまだかっこよかっただろうに。
「アブラ・カタブラです。マジックキャスターをしてます。これからよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします」
口調はとても真面目だが見た目は打って変わりまるでゴーレムのようだった。
背中からは水晶や岩石や鉱石のようなものが突き出て体格も逆三角ばりに肩幅がデカかった。
「創世破壊神・オレ………よろしく………」
「あ、よろしくお願いします」
ちょっと無口な人なのかな?
アバターも特に弄った様子もなくオートマトンの初期のままだった。
つまりは男性型のアンドロイドだ。
「アソボットですよろしくね!」
「よろしくお願いします」
数少ない女性プレイヤーでこの人はかなり異色な見た目だった。
まず足が無く腰のところが球体だった。胴体とも少し浮いており球体関節とも違うのだろうかと思った。
腕のところもそんな感じで腕と肩が離れていた。
「アソボットさん、どうやって歩いてるんですか?」
マジで疑問だったので聞いてみた。
「あ、これ?足は無いけど実際はあるんだよね。あ、本当は無いよ?」
「???」
謎かけかな?
「えっとね、見えないし本当は無いんだけど感覚としては足はあってね、歩くと少し長いスカートを履いてる感じがするんだ」
「な、なるほど」
「ザック・ニュートです。自分も多方面で活躍できます。まあぶっちゃけ器用貧乏ですけどね」
「よろしくお願いします」
ザックが器用貧乏などと言うと一部のプレイヤーが余計なお世話だーうっせー等と抗議する。
ザックは白い人型で体の所々に黒色で象形文字の様なタトゥーが描かれてあった。
と、次で自己紹介も最後となった。
長かっというかなんというか少しだけ疲れてしまった。
とはいうが苦ではなかった。むしろ楽しいぐらいだ。
「さて、最後は私だな。私はすーさんと言う。このギルドの副リーダーを勤めている。ディムルスが不在の時は私に尋ねてくれると良い。これからよろしく頼む」
「はい、よろしくお願いします。誘ってもらえて嬉しいです」
見た目は基本色赤でディムルスに近い形をしている。顔は少し老けた感じだ。
これで自己紹介も終了した。
「よし、これで我がギルドもばんぶぅを含めて34人となったこれからも少しずつメンバーは増やしておく予定だが当分は良いだろう。ミドルスオン、そういうことで頼む」
「了解リーダー」
「では、皆が揃っているので今後の予定を話しておく」
そう言うと場が静まり返る。
「まず、我々の元に依頼が来た」
ディムルスがそう言うと周りが湧いた。
「おお」
「ついにか」
「ああ、ケイブロン・ファミリーというマフィア系のロールプレイをしている中小ギルドで近々とあるギルドと抗争があるので力を借りたいとのことだ」
「傭兵ギルドの初仕事、しっかりと勝ちたいですね」
「ディムルス、敵のギルドはどこなんだ?」
「すー、フロム・ヘルというギルドだ知っているか?」
「うーん、どうだったかなぁ」
「わかった。このギルドについては後々ケイブロン・ファミリーのギルドリーダー、インリヴァ・モリョーガ・ケイブロンに聞いてみるとしよう」
「偵察班もそれなりに調べてくれ」
「了解」
おお、確かにギルドっぽいとこの会議を見てばんぶぅは思った。
三期楽しみ。
喝采せよ!喝采せよ!(吸われる経験値を見ながら)