オーバーロード・ユグドラシル~今日ものんびりぷれい~   作:ジル青髭

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初めての戦闘(楽勝)

 ばんぶぅが連れてこられたのは暗くどんよりとしたところだった。

 ヘルヘイム、それがこの世界の名前らしい。

 街の中は一応街灯が均等間隔に設置されており完全な闇では無かった。

 

「じゃあまずは簡単な装備を準備しないとな」

 

 そう言うとヘイヘイムは幾つかの装備を差し出してきた。

 フルプレートの鎧一式と鉄の剣と盾だ。

 

「あっ、そういやオートマトンはどの程度装備の制限があるんだったか…」

「と、とりあえず試してみるよ」

 

 ばんぶぅは渡された装備をステータス画面を開いて装備を試みる。

 すると難なく装備することができた。

 見栄えは全身鎧のため一概には悪くはない。が、どこかヘイヘイムと似通ったデザインだった。

 

「どうやら無事に装備できたみたいだな。よかったよかった。これでそれなりにステータスも上がったし街の外に出ても安心だな!」

「というかヘイヘイムはこのゲームではどういったキャラなんだ?」

「ん?俺か?俺は見ての通り暗黒騎士だ!」

 

 ヘイヘイムからは予想通りの返答が返ってきた。

 

(まあ、そうだろうとは思ったよ)

「レベルはいくつなんだ?」

「勿論100だ、ああ別に驚くことでも無いぞ、このゲームを初めて最短で三日ぐらいあれば100になるし大体のプレイヤーは1、2週間で100にできる。まあそこがユグドラシルの大きな特徴の一つだな。運営としてはレベル上げに時間を割いて欲しくないみたいだから」

 

 なるほどなぁとばんぶぅは頷く。

 確かにそのほうがもっと別の事に意識が向けられるだろうから。

 

「じゃあ俺はどの位のペースで上げようかな?」

「しばらくは俺がユグドラシルのハウツーを教えてやれるけど、俺もギルドの事もあるしばんぶぅがレベル60ぐらいになったら一度離れるわ。お前もこのゲームの醍醐味を味わうと良い」

 

 なぜか最後にヘイヘイムが含み笑いで言う。

 明らかに良い事ではなさそうだ。

 

「じゃあ早速散策しながら基本を教えてやろう」

 

 街から外へ出る間に簡単に説明を受けた。

 外装をいじれるのは最初だけで後は別売りのクリエイトツールが必要ということ。

 最初に所持している百科事典なるアイテムは出会ったモンスターの画像が自動的に乗るが他は全て自分で書かなければいけないこと等様々だ。

 それらをわかっていれば十分にユグドラシルを楽しめるとヘイヘイムは言った。

 

 そいうしてしばらく暗い草原を進んでいくと初めてモンスターが現れた。

 それは骸骨だった。それが5体。それぞれに剣と円形盾を装備していた。

 

「あれはスケルトンだな、初心者には最適というかそこそこのモンスターだ。ここら辺はまだ街に近いからこういった雑魚モンスターが多いんだよ」

「あれを倒せば良いのか?」

「ああ、パパッと済ませるぞ、スキル〈鈍足の視線〉!」

 

 するとこちらに気づき向かってきていたスケルトン達の足がまるで沼地に居るかのように遅くなり始めた。

 

「それは?」

「これはゲイザーっていうジョブのスキルだ…て、そんなこと聞くよりも手と足を動かせ!このスキルだって永遠じゃないんだからな!」

「りょ、了解!」

 

 そう言うとばんぶぅはいそいそとスケルトンの所へと駆けていく。

 まあ受け答え程度の余裕ならあるが油断はできない。

 それがこのゲームでもある。

 

 ばんぶぅは見るからに遅い動きをするスケルトンの一体に斬りかかる。

 すると呆気なくスケルトンは砕け散りキラキラとしたエフェクトが霧散した。

 初めての体験に感動したばんぶぅだが視界には未だに四体のスケルトンが残っているので意識をそちらに向けて再度剣を振るった。

 ヘイヘイムのスキルのおかげで苦もなく倒し終わると視界にレベルアップと出た。

 確認すると確かに種族レベルと職業レベルが両方とも1から3へと上がっていた。

 それに加えてスキルがいくつか手に入るようだ。

 ばんぶぅは画面をそうさして欲しいと思ったスキルを選択する。

 

「どうだ?」

「ああ、まだ最初だから実感がわかないけど6レベになったよ」

「そっか、やっぱり1レベの雑魚じゃその程度か…うーんちょっと危険だけどもっと奥に行ってみるか」

「そんなに危険なのか?」

「ああ、このワールドは異形種有利だから他のワールドと違って奥に行けば行くほど危険が多くなるんだよ。まあ他のプレイヤーに見つからないように行動すれば良いしばんぶぅは異形種だから他の異形種プレイヤーに突然襲われることはそうそう無いと思うけど…」

「俺の心配もそうだけどヘイヘイムはどうなんだ?人間種だから俺より狙われるんじゃないか?」

「まあ一人や二人なら問題ないけどそれ以上は厳しいかなぁ、一応ゴッズアイテムも持ってるけどそれでも大勢はムリ、死ぬ。その場合は全速力で置いて逃げるから、よろ」

「おい!薄情な!」

「だって、始めたてのお前は死んでも直ぐに巻き返せるけど俺はちょっと痛い。ゴッズアイテム取られたら余裕で泣くね。と、そろそろ移動しようぜ」

 

 ばんぶぅは溜息を吐きつつ頷いた。

 そして二人は草原を抜けて森の中へ入っていった。




ヘイヘイム・ボン・ボヤージュのステータス。

職業レベル
ファイター―10Lv
ナイト―10Lv
アンホーリーナイト―10Lv
暗黒騎士(ダークナイト)―10Lv
クレリック―10Lv
ハイ・クレリック―10Lv
カースドナイト―10Lv
ゲイザー―5Lv
ガーディアン―10Lv
シールド・ロード―5Lv


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