オーバーロード・ユグドラシル~今日ものんびりぷれい~ 作:ジル青髭
しばらくしてガンナーのレベルが10になったので失っていたグレーターオートマトンを習得した。
因みに戦闘するときに銃には当然といえば当然なことなのだが弾が必要である。
それを失念しており仕方がないので今持っている銃はしまって新たにレーザー銃を作った。こちらは一定回数使うとチャージされるまで使用不能という代物だ。
急増で作ったので武器の性能もプレイヤーからしたら塵に等しいだろう。
もし作らなければ危うく素手での格闘をする羽目になっていただろう。ただでさえ種族的弱点としてモンク系の職業が取れないのでそうなってはレベルが上がらず何のために戦っているかわからなくなっていたところだった。
「やっとこっちのレベルが上げられるよ」
「言うほど時間も経ってないけどな」
「体感的には数時間さ」
「実質30分だけどな、時間感覚大丈夫か?」
「明日も仕事かぁ~」
「おいやめろ」
リアルの話をするとヘイヘイムに突っ込まれた。
確かに自分たちは冗談で言ってはいるが中にはブラック企業もありそちらは最早笑えない。ばんぶぅとヘイヘイムの会社はまだ大分マシな部類なのだ。
「資源採掘場とかヤバイらしいよな、噂じゃ頑張っても俺らよりちょっと少ないかそれ以下って話だし」
「それに比べて公務員は良いよなぁ。安定した給料と休日」
「てか警察ってある意味あるの?」
「はは、まあ裕福層にはいるんだろ、ってこんな話はよそうぜ、このゲームだってそこらへんの連中もいるんだからさ」
小休憩ということで雑談していたが早くレベルを上げたいと思ったので戦闘を再開する。
ここらへんの敵はワールド的にも炎系が多く難儀した。
サラマンダーを始めゴーレムの亜種であるボルケーノゴーレムやワーム系等が多数。
火山の最奥にはボスであるスルトが居るらしく単騎では行ってはダメらしい。
そんなこんなでグレーターオートマトンも15レベル上限まで上げることができた。
種族レベル
自動人形(オートマトン)―15Lv
上位自動人形(グレーターオートマトン)―15Lv
種族スキル
・〈物理攻撃耐性Ⅰ〉
・〈物理攻撃耐性Ⅱ〉
・〈物理攻撃耐性Ⅲ〉
・〈物理攻撃耐性Ⅳ〉
・〈物理攻撃強化Ⅰ〉
・〈物理攻撃強化Ⅱ〉
・〈物理攻撃強化Ⅲ〉
・〈物理攻撃強化Ⅳ〉
・〈クリティカルヒット補正Ⅰ〉
・〈クリティカルヒット補正Ⅱ〉
・〈クリティカルヒット補正Ⅲ〉
・〈クリティカルヒット補正Ⅳ〉
・〈酸攻撃脆弱Ⅰ〉
・〈酸攻撃脆弱Ⅱ〉
・〈酸攻撃脆弱Ⅲ〉
・〈酸攻撃脆弱Ⅳ〉
・〈電気攻撃吸収Ⅰ〉
・〈電気攻撃吸収Ⅱ〉
・〈電気攻撃吸収Ⅲ〉
・〈電気攻撃吸収Ⅳ〉
・〈炎攻撃脆弱Ⅰ〉
・〈炎攻撃脆弱Ⅱ〉
・〈炎攻撃脆弱Ⅲ〉
・〈炎攻撃脆弱Ⅳ〉
・〈手足分離操作〉
・〈オーバーヒート〉
・〈リミッター解除〉
・〈関節範囲拡大〉
・〈自爆〉
・〈蓄熱外部放出〉
職業レベル
ガンナー―10Lv
合計40レベルだが既にこれだけのスキルがある。
人間種が有利という話だったが種族スキルの有無がそうしているのだろう。なにせあちらはレベル1毎にスキル1つだからだ。
と、ここで一度町に戻ることにした。
理由は二つ、単純に弾を買いに行きたいのと例のギルドに入ってみようと思ったからだ。
ヘイヘイムも止めはしないと言うので行ってみることにした。何しろ次に選択できる種族に気になるものがあったからだ。
ばんぶぅはヘイヘイムと別れると昨日一応フレンド登録した相手、ミドルスオンにメールを送る。
しばらく待っていると前方から例のオートマトンがやってきた。
「やあばんぶぅ君、連絡くれて嬉しいよ」
「こちらこそ誘ってもらえて嬉しいです」
「一応確認なんだけど本当に入ってくれるの?」
「ええ、最初はどうかと思ったんですけど気になる種族がありまして」
「…もしかしてもう見つけた?てか今レベルいくつ?」
「…レベルは40です。オートマトンとグレーターオートマトンが15ずつです」
「なるほどね。てことはアレを知って誘いに乗ったと」
「はい」
「OK!じゃあついてきてよ。うちのギルドとギルド長を紹介しよう!」
そう言われて早速案内された通りに行く。
まずワールドはミズガルズここは亜人種有利なワールドらしく一言で言い表すのなら水の世界だ。
見渡す限りの水世界で所々に島が点在している。
移動には船や橋、後は水上を歩けるマジックアイテム。泳ぐ事もできるが水中に潜むモンスターがいるので気をつけるようにとのこと。
で、ギルドの場所はというと水の中を指された。
確かにオートマトンは酸素不要なので水中でも苦しくないはずだが動きは別ではないのか。
「最初はあれだけどそのうちなれるよ。ホントはギルドに直ぐに飛べるアイテムもあるんだけど予備はリーダーしか持ってなくてね。正式に加入すればもらえると思うよ…あ、そうだ、君がもっとギルドに入りたくなるように仕向けてみよう!」
いいことを思いついたと言わんばかりの口調で言い放つとミドルスオンはどこかへと転移してしまった。
きっと先程行っていたギルドへ転移したのだろう。
しばらく水辺で待っているとザバーっと何かが浮上してきた。
「な、何だァ!?」
驚いて見てみるとそこには潜水艦らしき頭、いや、頭と言っていいかわからないが上部が現れていた。
なんと世界観に合わない光景だろうか。
と、入口らしき所が開かれて中からミドルスオンが顔を出した。
「早く早く!他のプレイヤーに見つかっちゃうよ!」
乗れと言うのだろうか?いや、それ以外考えられまい。乗るっきゃない!
ばんぶぅは足早に潜水艦へと入って行った。
「よし、出してくれディー」
「全く何かと思えば、こんなことに付き合わされるとはな」
そう言いながらも操縦者であろうオートマトンは言われた通りにする。
「気配と姿を消すマジックアイテムは使ってるか?」
「当たり前だ、こんなところで他のプレイヤーに見せたらリーダーにキレられるだろうが」
「ははは、違いない」
「わかってるんだったら呼ぶな」
「えっと…」
ばんぶぅを他所に会話をしているミドルスオンに話しかける。
「おっとすまない。こいつはディープダイブ。みんなからはディーって呼ばれてる」
「只今紹介に預かったディープダイブだ以後よろしく」
「ばんぶぅ・ぷらいむぅですよろしくお願いします」
「んじゃ、とっとと行くぞ」
そう言うとディープダイブは潜水艦のスピードを上昇させた。
潜水艦には小窓があり外の様子が見えた。
モンスターなどが時折ぶつかって消滅しているのを見るとこの潜水艦はかなりの耐久性があるようだった。
と、しばらくすると海底の隅に遺跡のようなものが見えてきた。
「あれがうちのギルドホームだ。ギルド拠点系のダンジョンだったものを俺らで攻略して手に入れたんだ。ワールドの隅だしあんまり人気が無い所が気に入ってる」
「降りるぞ」
潜水艦が止まるとディーがそう言ってメニューをいじる。
すると潜水艦は一瞬にして消えてしまった。
その瞬間先程まであった感覚が一気に水中のものへと変わる。
突然のことに戸惑っているがミドルスオンはお構いなしにギルド拠点へばんぶぅを引っ張っていく。
「暴れない暴れない」
傍から見たら拉致しているように見えただろう。
ギルドの中へ入るとまた先程と同じく陸地の状態に戻る。
なんとも変な感じである。…ばんぶぅは中を見渡す。
中は古代遺跡のような感じだった。
「じゃあ案内するよついて来て」
「あ、ああ」
二人に案内されて下へ下へと降りていく。
六階程降りると最下層のようでそこは大きな円卓が置いてあった。
入って直ぐ目に付くのはこのギルドのシンボルと思われる模様の入った旗。トランスフォーマーのとは違い少々複雑さが伺える。
「あのギルドサインはトランスフォームしている瞬間のゴチャゴチャ感を表しているんだよ」
「ああ、なるほど」
納得のいく答えだった。
次に目に付くのは紛れもなく円卓。椅子が計1、2、3、4…33脚だ。
「ミドルスオンさん、それじゃあ説明をしてもらえますか?」
「ミドルでいいよもしくは呼び捨て、このギルドじゃそれがルールみたいなものだからな」
「じゃあミドル、トランスマトンについて教えて欲しい」
「それを説明する前にうちのリーダーを紹介するよ。説明も含めてね」
そう言うと右奥の扉が開いて一人のプレイヤーが現れた。
「紹介しよう。我がギルド、ノーマスロイックのリーダー、ディムルス・プライムだ」
そこには同じぐらいの身長だが赤と青のファイヤーペイントの入ったオートマトンが居た。