オーバーロード・ユグドラシル~今日ものんびりぷれい~   作:ジル青髭

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自己紹介①

 次の日、ばんぶぅはノーマスロイックギルドの円卓の間の横にある扉の前にいた。

 なんでも自分の紹介をするらしいのでみんなが集まるまでここで待機していた。

 と、扉が開いてディムルスが現れた。

 

「待たせてすまない、やっと最後のメンバーがログインしたところだなんだ」

「大丈夫ですよ」

 

 仮にも自分のために集まってくれているのでそこらへんは寛容に対応する。

 ばんぶぅはディムルスに案内されて円卓の間へと足を入れる。

 中にはそれは多種多様なオートマトン種が揃っていた。

 

「お、彼が新しいメンバー?」

「待ってました」

「ようこそノーマスロイックへ」

 

 至る所から歓迎のムードが立ち込める。

 驚くことに数人ほど女性のメンバーもいるようだった。

 ディムルスに案内されてばんぶぅは右端に位置する所に座った。

 ここが自分の席のようだ。

 

「では自己紹介を始めよう。ばんぶぅから時計回りにはじめよう」

「あ、はい、えっと、今日からこのギルドに入りました。ばんぶぅ・ぷらいむぅです。このゲームをはじめてからまだ三日目の若輩者ですがどうぞよろしくお願いします」

 

 ぺこりと頭を下げる。

 周りからは拍手が上がる。

 

「これからよろしく頼む」

 

 ディムルスの言葉でばんぶぅは席に座る。

 

「じゃあ二番手は俺だな、俺の名前はでぇっどえんどぅ・めぃーかーだ。マジックキャスターで特技死霊魔術、よろしく」

 

 確かに見た目はオートマトンだが金属でできたローブなどを装備しているのでマジックキャスターに見えなくもなかった。

 ばんぶぅがよろしくと言うとでぇっどえんどぅは座り次に移る。

 

「では、私の名前はポンプアップ。生産系だがドクターも習得しているので支援は任せてくれ、よろしく」

 

 すごく錆の目立つ見た目のオートマトンだった。

 と、そこへディムルスが付け足す。

 

「彼のトランスフォーマーの姿はこのギルド一のデカさを誇るんだ」

「それは…かなり見てみたいですね」

「機会があれば見せてやるよ」

「んじゃ次はわいやな」

 

 そう言って立ち上がったのは髪型?と言っていいのだろうか不明だがパッと見は爆発したような頭をしたアフロのオートマトンだった。こちらは見た目もどちらかというと人寄りだった。

 

「わいはボンバーヘッド、得意な戦闘は爆弾を使ったトラップや奇襲、よろしゅうな!」

「はい、よろしくお願いします」

 

 ボンバーヘッドが手を差し出してきたので遠かったがなんとか握手した。

 次に立ったのはまるでスキャン前のトランスフォーマーの様な見た目のプレイヤーだ。

 

「サックスフンドだ、回復、支援、戦闘とオールマイティーにできるが幅広くとっているからあまり期待はしないで欲しい。普段は斥候や情報収集をしている。今後ともよろしく」

「よろしくお願いします」

 

 と、次に立ち上がったプレイヤーはなんと一気に七人だった。

「俺たち!」

「ノーマスロイックギルドが誇る!」

「軍事中枢にして!」

「先行突撃部隊が七人衆!」

「その!」

「名も!」

「ミリタリーズ!」

「隊長のカーリット・マルス!」

「副隊長のナンテコッタ・アーア!」

「部隊員の卍燗鏨釈(まんかんぜんせき)!」

「同じくガマガマ軍曹!」

「同じくオール・イート!」

「同じくオール・ミート!」

「同じくオール・ニート!」

 

 七人は各々ポーズを取った。

 どうしたものかと反応に困っていたばんぶぅにディムルスから救いの手が差し伸べられる。

 

「彼らは以前他のミリタリーゲームをやっていた知り合いなんだ。それぞれがミリタリーに深く精通していてそれを評価してギルドに入って貰った。彼らの知識と技術によって我々のメンバーも各々が気に入った戦車や戦闘機の類をかなりの完成度で得ることができた」

「なるほど!皆さんよろしくお願いします!」

 

 深々と頭を下げるばんぶぅに隊長のカーリット・マルスを筆頭に七人が親指をグッと突き立てた。

 彼らは息はぴったりだが見た目はそれぞれ個性があった。

 カーリット・マルスはどこかの軍服みたいで軍用ベレー帽に濃い緑の軍服に身を包んでいる。顔の中央には目が一つだった。

 ナンテコッタ・アーアもカーリット・マルスのように軍服だったがこちらは見覚えがあるものだった。

 そう、ネオナチの黄土色っぽい軍服だ。顔の作りは機械だが人に寄っている。

 卍燗鏨釈は簡単に表すならデッサン人形であった。ただし胸の辺りにもう一組の腕があり計四本も腕があるオートマトンだった。

 確か四本腕などはプログラムによって動かすしかなく自力で動かすのは相当レアらしい。彼がどちらなのかはいずれわかるだろう。

 ガマガマ軍曹は名前のとおりガマ、蛙の様な顔と丸っこい体で遠くから見たら本当にボールだろう。

 現に椅子にもちょっとしか座れていない。

 オール・イート、ミート、ニートは三人とも全く同じ姿だった。チームに合わせてか歩兵のようにヘルメットに迷彩服だ。

 違いとしては胸に各々星がついたバッジが付いておりイートが一つ、ミートが二つ、ニートが三つと言った感じだ。

 

 次にこのギルドでも数少ない女性プレイヤーのパンデミミック。

 騎士のような格好で真紅のマントを付けている。

 よろしくね、と一言交わして終了。クールなキャラのようだ。

 

 次のプレイヤーは聞いて驚いた。

 なんとこのギルド唯一のコックだそうだ。

 確かにオートマトンは食事ができる。故に食事によるバフが受けられるがそれをメインに取るとは驚きを隠せなかった。

 名前をガーレ・メシア。白いコック帽に白い料理服に身を包むプレイヤーだ。

 服装とは違い腕や顔なんかは黒かった。

 

 次のプレイヤーもなかなかにくせのある人物だった。声からして中年男性だろう。

 名前をオウルデスト、体全体が錆びに錆び付いた茶と赤茶色で今にも崩れそうな見た目だ。パッと見は錆び付いたC3POだろうか?それが一番近い。

 彼は聞いてもいないのに自信がトランスフォームできる乗り物を教えてくれた。

 

「私がトランスフォームできる乗り物は五つでな、どれも最古と名の付く乗り物の原点の様なモノたちばかりなんだ、1884年式デ・ディオン・ボウトン・エ・トラパドックス・Dos-A-Dos・スチーム・ランナバウト車から始まりマークI戦車、アレクサンダー・アーボッツノット・アデレート号、ライトフライヤー号、ルノーFT-17軽戦車とどれもうっとりするフォルムなんだ」

「マークI戦車、良いよなぁ」

 

 そう答えたのはカーリット・マルスだ。

 

「その辺にしておけオウルデスト」

「これは失敬」

 

 と、自己紹介もまだまだ続きそうだった。

 

 確かに興味のある話だが今は他のメンバーを覚えておきたかった。 

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