まあ取り敢えず本編どうぞ
とある日、いつもの通りcircleて受付をしていた
アフグロの羽沢つぐみちゃんは予約時間の十分前にはいつも着いており、大概話をしているのだが
「あの、実は幸貞さんに頼みたい事があって」
「俺に?まあ俺にでも出来ることなら別にいいが」
「次の日曜日に少し遠い所でフェスがあるんです、そのフェスは自由参加が出来て私達も出ようって言ったんですが…参加資格にマネージャー、若しくはサポーターのどちらかが居ないと駄目なんです」
「へぇ、珍しいフェスもあったもんだな……それ若しかして俺にサポーターをやってくれって事?」
「はい…あっ!勿論予定とかその他諸々含めて良ければなんですが…」
サポーターねぇ…Roseliaのサポーターを断り続けてる手前、やっていいのかは悩むんだが…
「蘭ちゃんもひまりちゃんも出たいって言ってたんですが…」
そんな事言われて…
「ダメ…ですか?」
そんな頼まれ方をしたら健全な男子高校生には断るのは無理でしょうがよ
天使かよこの娘…いや小悪魔?これ素だから天使だな
俺の周りに天使多すぎじゃね?俺いつ天に召されても可笑しくないんだが
「分かったよ、その日限定でアフターグロウのサポーターをやるよ」
「ほ、本当ですか!ありがとうございます!」
「もう一回言うがその日限定だからな?」
「はい!それでも全然いいです!」
場所や詳しい時間なんかは後で連絡してくれるそうなので、つぐみちゃんのL〇NEを貰った
名前を『天使』に変更しておいたのはまた別の話
その夜
えーっと…場所は……葉山って、マジで言ってんのかよ
こっからだとクッソ遠いぞおい…しかも彼処最寄り駅ないから新逗子駅から歩かなきゃいけない
ていうか夏でもないのに葉山って、まあ冬にやるよりはマシだけどさ
「俺次の日曜日出掛けるから宜しく」
「ふーん、珍しいわね…何しに行くの?」
「その日限定でガールズバンドサポーターでフェスに行ってくる」
「そう、まあ気を付けてね…何処まで行くの?」
「葉山」
「へえ、はや……葉山?何でそんな所まで…」
それは俺が聞きたいけどね、高級住宅街だけど別にこれと言って無いからなぁ
あるとしたら一色くらいかな
「まあ兎に角そこまで行ってくるから」
「……まあ、何でもいいわよ」
週末
おはようございます、朝四時起きですよ四時
剣道の試合でも無いのに早起きするのは何時ぶりだろうか…基本的に休みの日は昼まで寝てるからな
眠い
さっきつぐみちゃんからLIN〇が入っていたのだが
『おはようございます幸貞さん!
今日は本当にありがとうございます、朝早くからですみません(>_<)
今日一日頑張りましょう!٩(^ᴗ^)۶』
本当…天使かよ、もう召されても文句ねぇわ
取り敢えず朝飯作ろう
「あら、おはよう」
「………ん?何してんの華蓮」
「何って、見た通り朝ごはん作ってるんだけど?」
「え、ああ…うん、何で?」
「私はいつもこの時間には起きてるわよ?まあ知らないと思うけど…序だから貴方の作ろうと思ってね」
「お、おお…そりゃどうも」
流石華蓮さん、姉弟思いの良い姉さんだよ
本当誰に似たんだか……いやガチめで誰の血を引いてんだ?親父も母さんも気なんて使えないぞ
あの人達自分の事で精一杯だから
そんな訳で華蓮の作った朝ご飯を食べて家を出る、五時の電車に乗るからそれまでに駅へ向かう
因みにアフグロの皆とも駅で待ち合わせをしている
「あ!おーい幸貞さーん!」
「おはようつぐみちゃん、随分と早いね」
「それを言ったら幸貞さんも早いじゃないですか」
十分前行動、これ社会的に当たり前…行動は余裕を持って行いましょう
「それで他の娘達は?」
「巴ちゃんとひまりちゃんはそろそろ来ると思いますが…多分蘭ちゃんは時間ピッタリ、モカちゃんは最悪遅刻してきます」
おいさっき俺の言った事と真逆の事をしてる奴が二人もいるぞどうゆう事だ
まあ蘭ちゃんは遅刻しないだろうが…あの青葉モカとか言うのは普段からのんびりしてるからなぁ…まあ納得だな
それから十分後
「す、すまんつぐ!モカを起こすのに手間取って…!」
「大丈夫だよ巴ちゃん、時間には間に合ってるから」
日kん"ん"っ…失礼、巴とひまりちゃんがモカを引っ張って来た
因みに蘭ちゃんは既に到着済み
「お兄さん今日は宜しくお願いしますね!」
「おう、取り敢えずそろそろ行かないと電車行っちまうぞ」
えっちらおっちらと電車を乗り継ぎなら目的地である葉山を目指す、まあ駅で言えば新逗子駅ね
そう言えば今日行かないってまりなさんに連絡して無いな、しておくか
…………あ、返信が…え?そのフェスにパスパレも出るって?
嘘でしょ帰りたくなって来たよ僕
にしてもパスパレも色々な所で活動するようになってきたな
「あ、お兄さんこれいりますか?」
「おう、ありがとう」
ひまりちゃんから貰ったお菓子を食べながら晶奈から来ていた〇INEの返事をする
どうやらクソ親父と母さんがゴールデンウィークに帰ってくるらしい
クソ親父には一発決定してるので楽しみにしてるか
電車移動なっがかったなぁ、疲れた
「やっと着いたー!」
「あれ~?海って見えないの~?」
「こっからじゃ海は見えないな、そもそもここまだ逗子市だから…あそこに見えるトンネル抜けたところが葉山だよ」
「幸貞さん詳しいんですね、来たことあるんですか?」
「んー…来たと言うよりは連れてこられたの方が正しいかな、こっちに知り合いが居てね」
「葉山にですか?お金持ちなんですねぇ~」
「うん、まあ…金持ちだね」
そして会場まで歩く事30分、本当最寄り駅が最寄りじゃねえんだよ
会場には既に幾つかのバントが到着していた
「あぁ!!ユッキー!」
「出たな天災め…っておい、こっち来んじゃねえよ」
「とうっ!」
「危ね」
飛び付いてきたのでスルッと避ける、何事も無かった様に歩き去ろうとすると腰に抱き着かれる
何これデジャヴ
「ひっどーい!また避けたな~ユッキー!」
「あれを避けるなと言う方が難しいだろうな、反射的に身体が拒否反応を示して避けたくなるんだから仕方が無い」
「日菜ちゃーん!勝手に走っていかないで~!って幸貞くん!?」
「oh.....Dejavu……丸山先輩これ連れてって」
「…って言われても、もう日菜ちゃん完全にくっ付いちゃってるよ」
いつのにか背中に登って蝉になっていた、何してんだよ天災
俺は俺で仕事あるのに
「幸貞さーん、そろそろ受付に…ってうわあ!?」
「ああ、つぐみちゃん…ちょっと待っててねこれどうにかするから」
中々離れないんだよねコイツ、その細腕の何処にそんな馬鹿力があるんだよ
悪戦苦闘していると…
「丸山さーん!氷川さん見つかったー?」
「あ、ここに居ますよ」
「はー良かっ……何してるのよ」
「あ、どうも柿谷さん」
「ああ幸貞君!久し振りだね…って言うか氷川さん、私達受付を済ませてないんだから早く来てちょうだい」
この人は
前にパスパレの演奏についてアドバイスをした時に知り合った
めっちゃ美人なんだよなこの人、「元アイドルですか?」って聞いたら「やだなぁもう、お世辞を言っても何も出てこないよ~」と言っていた
嘘でしょ違うの?って思ったのは今でも覚えてる
「ちぇ~…分かりましたー」
「じゃあまた後でね幸貞君」
「はい、では」
そんな訳で受付を済ませて暇な時間に入った、アフグロの皆とは余り関わることが無かったからなぁ…よく良く考えると本当にアフグロとは関わってないな
ポピパは高校同じだし、Roseliaはそもそも幼馴染がいるし…パスパレも何だかんだで知り合いだし…ハロハピに関してはこころが勝手に俺を連れてきて半場無理やり知り合った
「そう言えば幸貞さんって他のガールズバンドとは仲良いんですか?」
「んー…まあ何だかんだで知り合いだね、唯一アフグロには俺と友達の娘が居なかったから中々ね」
「そうなんですか~、ならこれから仲良くしましょうね!」
「おう、宜しくね」
「はいっ!」
なんだこの娘、天使か?天使なのか?
ええ娘やなぁ本当、沙綾もリサもそうだけどここまで心が綺麗だと見てる俺の汚さが顕になるよね
「そう言えば宇田川って確かあこも宇田川だよな?」
「ああそうだよ、あこはアタシの妹だからな」
「はえーそうなのか、世間は随分と狭いもんだなぁ…そう言えば蘭ちゃんの親父さんとも知り合いだからなぁ」
「そう考えるとアフグロとも割と繋がりがありましたね幸貞さん」
「そうだね…世間は狭いねぇ」
その後、フェスが始まるまでかなりの時間がある為アフグロの皆と話した
スタッフさん達も慌ただしくなってきたところで、矢張りハプニングとは起こるものだな
「ん?彼処どうしたんだ」
「何かトラブルじゃないですかね?」
「随分と手古摺ってる様だけど……ちょっと行ってくるか」
ピアノの近くまで行き、スタッフに尋ねる
「どうしました?」
「ん?君は……えっと、誰?」
「サポーターで来てる者です、それでどうしましたか?」
「実はピアノ線が切れてしまって…今居る技術スタッフにピアノが得意分野の方が居なくて…」
「成程、少し失礼しますよ」
あープッツリいっちゃてるねぇ、こりゃ大変だわ
背負っていたリュックの中から簡易工具箱を取り出す
「え?ちょっ、君!?」
「変えの線あります?」
「な、直せるのかい?」
「まあこの位なら数分で終わりますけど」
「す、数分って…取り敢えずこれ変えの線だけど」
「はいどうも」
プッツリいってるのは線を全部変えなきゃ行けないから本当はもっと掛かるんだけどね
まあ時間も時間だからさチャチャッと済ませる方法でやるか
数分後
「出来ましたよ、確認お願いします」
「……か、完璧です」
「それはどうも、じゃあ俺はこれで」
「き、君!」
「はい?」
踵を返したところでスタッフの男性に肩を掴まれるたので振り返る
「ウチの技術スタッフになる気はないか?」
「あー、いや…俺はそういうのに興味無いので」
「そ、そうなのか…それだけの才能が有るのに勿体無い」
「はは、済みません…ではこれで」
勿体無いねぇ…こんな才能、実際のところ超えようと思えば超えられる
いい例がウチの姉である華蓮だ、彼奴は努力で天才を負かす…誰だってやる気と努力で天才を超えることだって出来なくはない
唯、誰も彼も天才が相手なだけで『まあ彼奴は天才だし、俺は適わない』という先入観にまず入る
そう思った時点で勝てる訳が無い、勝てる道理がない
まあ、そんな事は今はどうでもいいな…それより今日一日、友情やら信頼やらに当て続けられるが……持ち堪えてくれよ俺の精神
「あれ?どこ行ってたんですかお兄さん」
「ちょっとした手伝いをして来てね、まあそんな大した事じゃ無かったから」
「ピアノ線を一本取り替えることが大した事じゃ無いって…凄いなアンタ」
「何だ、見てたのか巴?」
「まあチラッと話し声が聞こえただけだよ」
「そんな難しい事じゃないさ、まあ切れ方の状態にもよるけどね」
さて、そんな話をしている内にも一刻一刻と時間は進んでいく
本番三時間前、大まかなリハがあるとの事で一旦アフグロのみんなと別れる
「あ、やっほー幸貞君」
「ああ、柿谷さん」
「いやーまさかこんな所で君に会うなんてねぇ」
「まあ俺もパスパレがこんな所まで活動域を広げてきている事に驚きですよ」
「小さいフェスでも出ておけばそれなりに名前は売れるからねぇ、まあ意地汚い考えと言えば考えなんだけどね」
ピロッと舌を出しながら笑う柿谷さん
ここにも天使がおったな、本当に俺の周りには天使が多い
「そういう積み重ねが大切なんじゃなですかね、今となってはそれなりに有名じゃないですか」
「そこは有難い限りだよ、それに少なからず幸貞君の出してくれた課題も結構皆にとっては為になったのよ?」
「課題も何も、あんな曖昧な感想は課題でも何でもないですよ…唯単に俺の思った事ですから」
「何はともあれ彼女達の為にはなったんだよ、そこは誇るべきだと思ってね」
誇るねぇ…俺は俺が楽になる様な答えを出した積り出いたからなぁ
とても複雑な心情だよ今、まあ結果オーライって事かな
「何時だって俺は俺の事で精一杯ですから、あの感想だって俺が後々楽になる様に言ったんですから」
「それ本当?でもどう楽になるの?」
「ああいう感想は後々で俺がアドバイスを与えたり、彼女達から追求されたりという確率が少ないですからね」
「……そっか、成程…自分自身は自分だけが磨けるって意味合いだったもんね、例え幸貞君に聞いてもそれは自分だけが分かってるみたいに言えばいいのか」
「お見事、その通りです…まあご覧の通りそんな意味合いを含めて言ったんですから、課題でも何でもないですよ」
「幸貞君ってやっぱり頭良いよねぇ、それでも彼女達にはいい刺激になったから結果オーライだね」
「そうなっているなら幸いです」
と、まあこんな感じで柿谷さんと暫く話していた
リハも終わり向かえるは本番だけとなったアフグロの皆と合流し、本番まで待つことにした
因みに作者は1回だけ夏に葉山に行きました
同級生が住んでいるのでじゃあ海行こうって事になって
俺の地元からだとクッソ遠いですけどね