猫又さんの異世界旅 作:猫と竜が好き
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シルフィはシオンに一週間かけて必要なことを教えた。
魔物のこと、精霊と魔力のこと、猫族のこと、スキルの入手の仕方、大まかな人類のこと。ステータス画面の能力値に関して。そして、必要になりそうなスキルを習得させた。
シルフィと別れたシオンは、森の中を進んでいった。木から木へと飛び移りながら、外を目指していた。
(この森で一番美味しかったのは角ウサギ。魔物だから味は良かったけど、さすがに一週間も同じように狩ったものをすぐに食べるってだけじゃあ飽きてきた。)
狩りをしながら森の中を進んでいたシオンは、シルフィと過ごした時間を含めても三週間はこの森にいる。その間に、狩った魔物や動物はすべて食べていた。
火の玉術で焼いたりして食べてはいたが、肉そのものと血の味以外なんの味もしない食事には飽き飽きしていたのだ。
(今いる大陸はフィアラとか呼ばれていて、特に獣人とか言われている人間が住んでいるのだったか。で、獣人は私のような獣型の精霊にはケイイを払ってくれるから、雑な扱いはされないだろう……って、シルフィは言ってたか。その獣人のとこに行けば、なにか美味しいものは食べられるかな?)
美味しいものが食べたいという単純だが基本的な欲求に従ってシオンは森の外、ひいては獣人たちの国を目指していた。
だが、その足を思わず止めた。
血の匂いと、悲鳴が聞こえた。
《嗅覚強化Lv1を取得しました》
人間たちが俗に神の声というものが新たなスキルの習得を知らせ、その途端血の匂いはさらに濃くなり、それに獣の臭いが混ざり出した。
《聞き耳のLvが上がりました》
耳を澄ましていれば、聞き耳のLvが上がる。悲鳴の他に獣の唸り声が、何か硬いものが砕ける音が聞こえるようになる。シオンは血の匂いとより鮮明に聞こえる悲鳴に不快そうに耳を後ろに向けた。
だが、同時に考えた。
(悲鳴の声は間違いなく人間種。この大陸でシルフィに言われた通りなら、獣人のはず。なら、それを助ければ、国までの近道になるはず。ならば…)
「助けても疲れても私には良いことしかない」
下心はあるが、助けようと決めたシオンは一直線に声と匂いのする方向へと身体強化を発動させて走っていく。元々の速さに加えて、スキルの発動でより速くなったシオンは1分と掛からずにその場所にたどり着く。
草むらをかき分けて辿り着いたその場所では、横転した馬車、貪り食われた数人の死体、青ざめて怯えて寄り添いあった獣耳の男女と馬、それを守るように立っている血を流した武装した男
それらを囲む十数匹のウルフの群れだった。
4話時点
名前:シオン(仮)
種族:精霊
種類:猫又
Lv8 職業:旅するもの
HP 147/147
MP 212/212
物攻49
物防38
特攻142
特防100
俊敏274
スキル
火の玉術Lv3 変化術Lv2 狩猟術Lv5 精霊共通言語 異世界言語Lv4 身体強化Lv3 言語翻訳Lv2 危機察知Lv4 回避Lv6 聞き耳Lv4↑ ストレス耐性Lv2 嗅覚強化Lv1[new!]
称号
【異世界へ渡ったもの】
【風の精霊王の加護】
火の玉術…化け猫や化け狐などの一部の特殊進化生物の固有スキル。Lvが高いほど威力が上がり、火の玉の数は増える。Lv × 2〜3で数は決まる。
変化術…Lvが高いほど上手く化けられる。人化術などよりも汎用性は高いが、見破られると元の姿に戻る。
狩猟術…Lvが高いほど、狩猟が上手い。
精霊共通言語…精霊たちの言葉。
異世界言語…異世界の言語。(日本語)とあるため、日本語という言語。
身体強化…Lvが高いほど、身体能力を高くする。慣れないうちは惨劇を起こす。
言語翻訳…Lvが高いほど他言語を聞き取れる。ただし、こちらの言葉は翻訳されない。
危機察知…Lvが高いほど、危険を察することができる。
回避…そのまま。Lvが高いほど避けやすい。
聞き耳…Lvが高いほど、遠くの音を聞き取れる。
ストレス耐性…苦労したんだよ。
嗅覚強化Lv1…そのまま鼻が良くなる。気をつけて使わないと地獄を見る。
称号
【異世界に渡ったもの】
世界を隔てるほど遠い場所へ渡ったものへと送られる称号。HPとMPと種族的に伸びやすい能力のどれか一つにステータス成長の補正が入る。
【風の精霊王の加護】
風の加護。精霊王に気に入られた証。風属性全般の攻撃や魔法に補正が入る。
角うさぎ…ホーンラビット。お馴染みな肉食うさぎ。魔物の一種。
ウルフ…狼。お馴染みな肉食動物。この世界では魔物になる動物の一種。
スキルの説明が一番めんどくさいと思う作者です。そして、書き方で迷走中。次回の戦闘シーンはちゃんと書けるのだろうか。
おまけ
《スキル「危機察知Lv1」を取得しました。》
「っ! 危機察知、取得したぞ!」
『はいはい、取得したねー。なら、次はレベルを一つ上がるためにペースを上げようかー』
「シルフィの鬼! 悪魔!」
『あははっ、鬼でも悪魔でもなく精霊だけどねー。
ほらほら、無駄口叩かずに避けるのにと察知に集中ー』
「〜〜っ! やっぱ鬼!」
シルフィの不可視の風魔法による奇襲を避けるという訓練の様子。当たると痛かった。しかも当たって痛いが、風の属性にそれなりに回復適正があった。
そのため、動けなくなっても回復→訓練→回復→訓練を繰り返す羽目になった。
これにより回避のLvだけは異様に高い。
回避、危機察知、身体強化、自動HP回復、ストレス耐性などを取得可能な訓練。シオンは自動HP回復をもう少しで取れそう。