鈴木善治は探偵~オンボロアパート風雲録~   作:あずきシティ

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鈴木善治は探偵!

俺はさすらいの高校生探偵、鈴木善治だ。

なんてな。俺は夏休みを利用して旅に出ることにした。宿題をしたくないというのが本当の理由だが表向きは自分磨きの旅だ。だが旅も四日目にして財布の中はほとんど空っぽ。歩きで移動してもこうなってしまうのだから俺の金遣いの荒さに問題があるのかもしれん。

時刻はだいたい夜の11時ごろだった。閑静な住宅街はもう寝静まっている。

バス停のベンチで寝ようと思ったがすぐにバスがやってきた。運転手の女性は

「終バスですよ」

と言うが

「すんません、乗らないです。」

と答えると

「じゃあ、悪いのですがここはバス停ですので申し訳無いですが……」

だいたい、言いたいことは分かる。運転手の女性が悪くもないのに謝る姿を見て気の毒になった俺は運転手に謝って、仕方なく俺は近くの公園のベンチで寝た。

旅の恥もなんとやらだ。知ってるやつなど誰もいないのだし気にするな俺。

 

夜中の3時ごろ。俺は目が覚めた。公園のベンチだからということもあるだろうが何より雨が降りだしていたのだ。俺は雨宿りする場所を探したが見つからない。しばらくうろうろしたのち俺は一件のアパートを見つけ仕方がなく他に開いてる店なども無さそうなのでここの廊下に避難した。

時刻は早朝の4時くらいだったと思う。

よく考えたらアパートの廊下にいるということは住居不法侵入だよな。誰かに見られるとまずいな。だが雨に打たれたくもない。考えものだ。なぜ傘を持たなかったのだろう。

30分くらいぼんやりとアパートの階段に腰かけていたが一応、上の方まで行き人が住んでるか確認しようと思った。

アパートは二階建てだしあまり人の気はしない

二階に上がるとドアが全開されている部屋があった。何故、全開されているのだろう。

好奇心が俺を突き動かす。

気付いたら部屋の前に俺はいた。

なんとなく部屋を見る。もちろんアパートの廊下からだぞ。

すると目の前、玄関に人が血溜まりに横たわっていた。俺は家に一歩足を踏み入れ人なのかどうか、そして生きているのか死んでいるのかを確認しようとした。お世辞にも若いとは言えない50歳くらいの男女だ。近くにはナイフが落ちている。どうやら凶器はこのナイフだろう。不思議にも俺はこの時、冷静だった。似たような場面を見たことがあるからな。だが今回は訳が違うらしい。とりあえず警察を呼んだ方が良い。俺は携帯の電源を立ちあげ電話しようとした。なぜ電源を切ってたかというと長旅のつもりだったから緊急時以外に携帯を使うつもりがなかったからだ。だがこれは緊急時だ。

俺がカバンから携帯を取り出そうとしていると真後ろの廊下から声が聞こえた。

「ひっ……人殺し!!」

振り返った俺が見たのは新聞配達員だった。しまった。もうそんな時間か。

新聞配達員はすぐに走って逃げ出し呆気にとられていると今度は通報を受けたらしい警察官が現れた。

第三者から客観的に見て俺が犯人だよな。まぁ仕方無い。結局、俺は無実なのだがこの場では成す術がなく逮捕され交番に連行された。アパートの近くに交番があり走れば30秒で来れる距離だった。

 

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