鈴木善治は探偵~オンボロアパート風雲録~   作:あずきシティ

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見えた犯人像

その亡くなった警官に一警官以上の価値を持つとしたら血縁者、恋人、不倫相手くらいだろう。数十年前の事件で今頃だったら恋人と不倫相手という可能性はほぼ無いな。

 

 

うーん……。血縁者か……。

そもそもこの警官も俺からしたらただの他人だしな。その血縁者なんて分かるわけが………ん?そういえば新聞には名前が載ってたよな。確認してみるか……。

亡くなったのは金田真司という巡査で事件当時、40歳くらいらしい。と考えると金田真司の親はだいたい80歳くらいか?それって犯行は難しいよな……。

子がいたとすればだいたい30歳くらいか。犯行は可能かもしれん。というか十分可能だ。

結婚していれば妻の可能性もあるな。

あとはその金田真司の子を探す……。

どっかで似たような名前を聞いたような気もするんだが。

俺はなんとなくの記憶を頼りに交番に行った。交番にはローズ刑事がいた。

「あの……ローズ刑事は家族って……?」

「あら?やだ。どうしたのかしら?もしかしてあたしと結婚したいわけ?んふ」

「いや……そうじゃなくて……。事件の捜査にも疲れたわけでちょっとお話したいかなって思いまして。」

俺は適当な嘘をついて誤魔化しながら話を進めた。

「いや……俺も……刑事になりたいと思って……どうして刑事になろうと思ったのか聞かせてもらいたくてな。」

「そんなの適当よ。ただお給料良さそうじゃない?警察って。だからよ。」

なんか嘘をついてるように思える。

俺の推理が正しければ本当は別の目的があるはず。

「へぇーそうなんですか。あ、警察手帳を見せてくださいよ。」

「あら?そんなに憧れても仕方無いわよ?現実なんて大したことないわ」

そう言いながら見せてもらった警察手帳は「金田真一刑事」としてのものだった。例の新聞記事の金田真司巡査の写真と似てるような気もする。年齢的に考えて金田真一は金田真司の子だとも言えなくはない。だが本人に聞くのはさすがにまずいだろうか。

そう思った俺は一旦、アパートに帰り流れを整理した。

 

 

犯人として可能性が高いのは奴だな。

 

確かに盲点だった。奴をまったく調べてなかった。だが奴が犯人で俺の推測通りだと動機も明白だ。翌日、俺はもう一度、証言や手がかりを確認してみることにした。

俺は珍しくメモ帳を取りだしここまでの証言とその目的を推理しまとめた。

 

1 ホームレス……刑事によって追い出された→事件の目撃を阻止

2 夫の不倫相手……事件前に関係を絶つよう言った警察→新たな怨恨を阻止

3 妻の友達……金銭問題の解決した刑事→新たな怨恨を阻止

4 アパートの大家さん……刑事がホームレスを追い払う→現場に行かせない

 

なるほど。犯人は事件を見せないだけでなく犯人に対する怨恨などを生まないためしている。つまり事件の関係者が事件の真相を知らなくても良いようにして事件を詮索させないようにしているわけか。だとすれば俺をほぼ犯人扱しなかった 理由も見えてきたな。つまり犯人は事件を関係者の記憶から消し個人的捜査はさせないようにした。あとは犯人の権力を使えば捜査は進みにくくなる。

だが俺はそんなことで真実を逃すような男ではない。

もう証拠のアイスピックも見つかった。言い逃れは出来ねぇぜ、犯人さんよ。

 

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