鈴木善治は探偵~オンボロアパート風雲録~   作:あずきシティ

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アリバイの証明

交番に着いた俺を待っていたのはいつもの警官とローズ刑事だけで運転手の人はいなかった。まさか騙されたのか?万一、営業所のお偉いさんが犯人なら俺を容疑者にしておいた方が良いから騙す可能性もある。だが俺は信じてとりあえず警察にありのままを伝えることにした

 

 

警官はやはり俺を疑ってるらしい。まぁ見たところ平和な町だったようだし手柄が欲しいのかもしれないな。今に見てろ。その鼻を挫いてやるぜ。

 

 

「どうした?やっと自供する気になったかね?」

 

 

一方、ローズ刑事はというと

 

 

「あら?あたしに会いに来てくれたのかしら?」

 

 

あながち間違いでは無いかもしれんが、まともな警察はいないのか?

 

 

「今日は俺のアリバイを証明しに来たんだ!」

 

 

「なら聞かせてもらおう。」

 

 

「俺はあの日の死亡推定時間に、公園前のバス停にいたんだ!」

 

 

「確かに公園前のバス停とあのアパートのは走っても10分はかかる。最初の取り調べの時に言っていたようにさ迷いながら夜中の4時にアパートに着いたとしたならば話は噛み合う。でもそれを証明出来るのか?」

 

 

「俺は終バスの運転手に話しかけられたんだ」

 

 

「終バス……あ、23時05分にあるな。で、その運転手さんは?」

 

 

「交番に来てくれると言っていたのだが……」

 

 

ローズ刑事はさすが刑事だ。普段の言動こそおかしいが俺の証言に耳を傾けてすべてメモをとっている。

 

 

するとその時だった。

 

 

「すいません!双電交通の板倉です!」

 

 

ローズ刑事が応対した。

 

 

「何よあんた!あたしの彼の彼女!?」

 

 

「違います。所長から言われてきたんです。ここにいる青年を私は23時05分に公園前のバス停にいらっしゃるのを見て会話もいたしました。それを証言しに来ました!」

 

 

警官が即座に反応する。

 

 

「なんだって!それは本当か?」

 

 

「はい、事実です。疑わしいなら双電交通営業所に言って乗務記録を見てください。」

 

 

「……刑事……。どうですかな?」

 

 

「うーん。なんか読めない目をしてるわ。まぁ嘘ついたらどうなるかなんて分かってるんだから信じてあげてもいいんじゃないかしら?」

 

 

「……そうですか……。えーと……」

 

 

「板倉さんって言ったかしら。名前と電話番号だけ書かせてちょーだい」

 

 

なんか俺だけかやの外だがまぁ俺の容疑は晴れたんだよな?散々、犯人扱いされてこのまま食い下がる訳にはいかない。

 

 

「ちょっと待てよ!俺の容疑は晴れたんだよな?」

 

 

「はい。」

 

 

「今まで散々、俺を犯人扱いしておいてその態度は何だ?俺の傷付いたハートはどうしてくれるんだ!」

 

 

俺が声を荒げるとローズ刑事が

 

 

「やーん、これあげるから許してちょーだい」

 

 

と「慰謝料」と書かれた封筒を渡してきた。よし、狙い通りに金を手に入れたぞ。まぁ後で中身を見てわかったがジュースを2本くらい買うとなくなる金額だった。

 

 

「あ、君。」

 

 

警官が誰かを呼んでる。

 

 

「君だよ君。」

 

 

俺のことのようだ。

 

 

「ちょっと奥まで来てくれ。」

 

 

俺は言われるがままに交番の奥に行った。

 

 

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