仮面ライダーリリカル   作:朱神優希

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第十六話 現れたX/共闘と白いスーツと海神

※翔太郎視点

なのはちゃんが協力することになって10日。その間に俺達が手に入れたジュエルシードは4個。映司達が持って行った数が恐らく三個

 

「残り7つ。見つかりませんね」

 

俺となのはちゃんとユーノが訓練に区切りをつけてアースラの食堂でおやつを食べながら休憩をしているとユーノが唐突に呟いた

 

「まあ、今までもこのぐらい見つからないことなんてザラだったし焦ることはねーさ。にしても、なのはちゃんは吸収が早いな。流石は士郎さんの娘ってところか」

 

「えへへ、そんなこと無いよ」

 

なのはちゃんは照れたように笑うが、実際ここ最近一緒に特訓していてメキメキと成長してるのがよく分かる

 

「あ、お皿下げてく……きゃあ!?」

 

「っ、あぶねぇ!」

 

空になったお皿を下げようと立とうとしたなのはちゃんが何故かバランスを崩してコケそうになったのを慌てて受け止める

 

「全く、そのそそっかしいところは誰に似たんだろうな」

 

「あ、あはは」

 

その時、突然サイレンが鳴り響き出した

 

『捜査区域の会場にて大型の魔力反応を感知!』

 

更に館内放送が響き渡る。俺達は顔を見合わせると急いでリンディさん達が居るブリッジへと走った

 

――――――――――――――――――――

 

「どうゆう状況だ?」

 

ブリッジにたどり着くと複数のモニターに人のような何かと戦闘しているオーズとその近くにいるフィリップが写っていた。何だあれ?とゆうか、なんでフィリップがあんな所に

 

「街中で突如出現した怪物と戦闘中だ。出現の際に銀色のメダルが集まっているのが見えた。恐らくジュエルシードがセルメダルを取り込んで出来たのだろう。しかもマズイことに奴は2つジュエルシードを取り込んでいる」

 

クロノの説明を聞きながらダブルドライバーを取り出して装着するとフィリップと間隔を共有する

 

「フィリップ、お前何やってんだ?」

 

突然宙に向かって喋り出した俺を怪訝そうにクロノが見てきたが念話とゆう魔法があるからか特に何かを聞いては来なかった

 

『ああ、翔太郎。やっと気がついてくれたか。実は先日の件を火野映司に話しておこうと思って呼び出したんだ。が、話している途中で突然財団Xを名乗る男が現れてこいつを作ってどこかに行ってしまった』

 

先日の件……確か、プロジェクト『F.A.T.E』だったか。確かに映司には言っとかなくちゃいけないことだよな。にしても、よく映司に連絡がとれたな、フィリップ。一応今は敵対してるってのに

 

「財団Xが何の目的であんなのを作り出したんだよ」

 

『今はそれどころじゃない。一先ずファング・ジョーカーで火野映司をサポートするよ」

 

「ああ、分かった。なのはちゃん、後で俺の体持ってきてくれ」

 

ジョーカーメモリを取り出してなのはちゃんにそう言うとダブルドライバーに差し込んだ

 

「な、待て!まだ……」

 

クロノがなにか言っていたがジョーカーメモリが転送されると同時に俺の意識が一時的に途切れたため何が言いたかったのかは良く分からなかった

 

※映司視点

フィリップさんと話している途中で現れた人のようなヤミー―――人ヤミーの拳が俺を狙って振り抜かれる。大振りなそれを避けてオーズドライバーに装填しているメダルをスキャニングチャージしてタトバキックを放つ。人ヤミーの体が吹き飛びセルメダルが大量にこぼれ落ちる

 

「よし、これで――」

 

“ガァァァァァァ”

 

終わりだ。そう言おうとした瞬間、人ヤミーが跳ね起き凄まじいスピードで俺に殴りかかってきた。完全に油断していた俺は反応が遅れてしまった。マズイ、避けられない。俺は咄嗟にそう判断すると腕を前に組んで衝撃に備える

 

『アームドファング』

 

しかし、その時白と黒の何かが高速で人ヤミーに近づき腕に生えた刃物で身体を切りつけて後退させた。それは普段より刺々しいデザインの姿になった仮面ライダーW・ファングジョーカーだった

 

「翔太郎さん!」

 

『悪い。またせたな、映司』

 

「一応体は僕だから先にフィリップさんと言って欲しかったね」

 

「あ、すみません。フィリップさん」

 

体勢を整えて襲いかかってきた人ヤミーを躱しながらフィリップさんに謝る

 

「まあ、あまり気にはしていないがね。火野映司、オーズのスキャニングチャージには封印の効果があるはずだ、それでジュエルシードを封印出来ないかい?」

 

『そうなのか?』

 

「え、あ、はい。確かにオーズは封印が出来るみたいです。けど、なんでそれを知ってるんですか?」

 

「『次元の図書館』で調べたからね。今は詳しく話している暇はない。出来るか出来ないかだけ教えてくれ」

 

ああ、そういえばフィリップさんってなんでも調べられる力があるんだっけ。けど、そんな名前だったっけ?と、そんなことより今は質問に答えなきゃ

 

「さっきやってみたんですけど封印できなかったんです」

 

さっきの出来事を俺はそのまま伝える。すると、フィリップさんは顎に手をやって少し何かを考えるといきなり人ヤミーに向かって走り出し、ファングメモリのタクティカルホーンを3回弾いた

 

『ファング・マキシマムドライブ』

 

「「ファングストライザー!」」

 

そのまま跳躍して足に生えた刃で人ヤミーを蹴り飛ばした。だが、やはり俺の時と同じようにセルメダルが溢れるだけでジュエルシードは封印されなかった

 

『何がしたかったんだ、フィリップ』

 

「僕も練習して封印魔法ぐらいなら出来るようになったからね。なにかわかるかと思ってね」

 

『な!?いつの間に』

 

「特訓しているのは君だけじゃないとゆうことさ」

 

翔太郎さん達が話している間にも人ヤミーはセルメダルを吸収してすぐに動き出す

 

「それで、何かわかりましたか?」

 

「ああ、封印自体は正常に行われていた。だがそれは1つのジュエルシードだけだ。1つを封印しても奴らの中にあるもう一つのジュエルシードがすぐに封印を解いた。そのせいで倒せないんだ」

 

『なるほどな。つまり、解決策は木月の時と同じか』

 

「ああ。火野映司、奴らを倒すには力を合わせる必要がある。僕達のマキシマムドライブと君のスキャニングチャージを同時にぶつけるんだ」

 

「分かりました」

 

俺はもう一度スキャニングチャージを行い、フィリップさんも再びタクティカルホーンを3回弾きマキシマムドライブを発動した。そして俺達は同時に跳躍すると人ヤミーをに向かって蹴りを放った

 

“グォォォォォォォ”

 

俺とW、2人の蹴りを叩きこまれた人ヤミーは断末魔のようなものをあげて体が崩れセルメダルへと変わる。そして、最後にジュエルシードが2つ地面に落ちた

 

 

――――――――――――――――――――――――

ジュエルシードはお互い1つずつ貰うとゆうことで話がついた。ただでさえお互い疲弊しているのに本気で戦うのは得策ではないとゆう判断からだ

 

『そういや、なのはちゃん達遅いな』

 

『そちらに行くにはまだ時間がかかるぞ』

 

翔太郎さんがつぶやくと同時に空中にディスプレイが現れる。が、画面はノイズが酷く音がはっきり聞こえるのが不思議なくらいだ。声は以前フェイトちゃんを撃った男の子の声だとわかった

 

『その地域一帯はWが現れた瞬間詳細不明の結界魔法に包まれた。今こうして通信出来ているのが奇跡だ。アースラの解析班が解析しているがまだまだ時間がかかるぞ。だから待てと言ったんだ。財団Xが関わっている時点で罠がはられていることは予想できただろう』

 

『あー、悪かったって。こっちも焦ってたんだよ』

 

子供に怒られる仮面ライダー。なんかシュールだな

 

『とにかく今はそこから出ることも侵入することも困難だ。――しんが――あんていに――――きた。とに――――でたいき――――』

 

突然ノイズが激しくなり通信が切られディスプレイが消える

 

『とにかく、なのはちゃん達を待ってるしかないか。変身は一応解かない方がいいな』

 

「そうですね。なら、今のうちに聞かせてもらえますか?プロジェクト『F.A.T.E』について」

 

「ああ、そうだね。今なら誰かに聞かれることもないだろう」

 

フィリップさんがプロジェクト『F.A.T.E』と呼ばれると呼ばれる研究について話してくれた

 

―――――――――――――――――――――

 

「そんな……」

 

その内容は予想していたものよりも遥かに酷い内容だった

 

「信じられないだろうが事実だ」

 

それが本当ならフェイトちゃんは

 

「あーれー?」

 

その時妙に間延びした声が聞こえてきた。声の方を見ると白いスーツ姿の男が大仰に腕を広げて立っていた

 

「結界を張ってー、暫くしたからー様子を見に来てみたらー、もうやられちゃってるじゃないですかー」

 

『てめぇ、財団Xか!』

 

「ご名答ーでーす。お噂はーかねがね聞いてますよー、仮面ライダー。ことごとくー我々の邪魔をーしてくれてるらしいじゃないですかー」

 

男はニヤニヤとした笑いを浮かべながら神経を逆撫でするような間延びした喋り方で話し続ける

 

「お前がここの結界を張ったとゆうことは、魔導士か」

 

「せーいーかーいー。ミッドチルダ支部のージェイド・ブリューゲルでーす。そしてー」

 

『ポセイドン』

 

男はポケットからメモリを取り出すと腕に差し込む。そしてその姿は三叉の槍を持った巨大な怪物へと変わった。大きさだけならメズールがガメルを吸収した時の暴走体と同じぐらいだ

 

『これがー私のメモリ、ポセイドンをー使った姿でーす』

 

「やはりメモリを持っていたか」

 

『仮面ライダーが二人もいる所にノコノコ出てきやがって。とっ捕まえてやるぜ』

 

俺とフィリップさんは男が何をしてきてもいいように構える

 

『あははー、出来るものならーやってみてくださいよー。これを見てもおんなじことが言えますか―?』

 

「なっ、ジュエルシード!?」

 

そう、男の手にはどこから取り出したのか、ジュエルシードが握られていた。しかも一個ではなく5個も。今手に入れた2つを含めたら奴は7つものジュエルシードを俺達に知られることなく持っていたとゆうことだ

 

『たった2個ではー駄目でしたけどー、5個も使えば―流石に負けないでしょ―』

 

『そんな事したら俺達に勝ててもお前の精神がもたねーぞ』

 

『あははー、あなた方財団Xに邪魔なライダーを消せるなら私なんてー安い代償ですよ―』

 

男の手の中にあるジュエルシードが輝き出す。マズイ、本当に起動する気だ!俺とフィリップさんが駆け出すが男の能力なのか地面から水の壁が出てきて俺達の行く手を遮る。突破しようと思ったが想像以上に勢いがあり弾かれてしまう

 

『終わりでー「ディバインバスター!」「ブレイズカノン!」ぐぁぁぁ!?』

 

その時、ポセイドンドーパントの背後が桜色と水色に光ったかと思うと巨大な爆発が起こった。その衝撃のおかげか俺達の前にあった水の壁が消えた。光の先にはなのはちゃんと黒い男の子がいた

 

「遅くなってすまない!たった今結界が解けた!」

 

『いや、ナイスタイミングだ!』

 

爆発の威力で前かがみになっているポセイドンドーパントの前を一瞬金色の光が横切る。次の瞬間にはその手の中にあったはずのジュエルシードはいつの間にか消えていた

 

「今だ!」

 

「はい!」

 

『ファング・マキシマムドライブ!』

『スキャニングチャージ!』

 

「「ファングストライザー!」」

 

「はぁぁぁぁ、セイヤァァァ!」

 

俺とフィリップさんの蹴りがポセイドンドーパントの巨体を貫く。

 

『がぁっ。……あーらーらー。負けちゃいましたねー。まさかー使わせてもらえないとはー思いませんでしたー。あは、あはははははははは』

 

ポセイドンドーパントは狂気じみた笑い声を響かせながら爆発した

 

――――――――――――――――――――――――

財団Xの男の処理は翔太郎さんに任せて俺はそそくさとその場を退散した。結局ポセイドンドーパントが持っていたジュエルシードはあの場では見つからなかった。けれど、俺はどこにあるのかなんとなく見当がついていた。現場から少し離れた公園。そこにフェイトちゃんとアルフが居た。その手には5つのジュエルシードがあった。翔太郎さんと分け合った1つと合わせて6個。これでプレシアさんに言われた半分を集めたことになる

 

「やっぱり来てたんだ」

 

「ああ。結界が強力で管理局がなんとかするまで待つしかなかったけどね」

 

「無事でよかった、映司」

フェイトちゃんは本当に安堵したように笑った。……フィリップさんの話が本当なら

 

「どうかした、映司?」

 

じっとフェイトちゃんの顔を見ていたせいでフェイトちゃんが不思議そうに首をかしげた

 

「あ、ううん。何でもない。さ、誰か来る前に帰ろうか」

 

「?……うん!」

 

それを慌てて誤魔化して帰るように促す。フェイトちゃんは少しの間不思議そうにしていたが嬉しそうに返事すると俺の隣に立って歩き出した

 

 

……確かめるしかないか、プレシアさんに

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