仮面ライダーリリカル   作:朱神優希

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第二話 始まりのM/魔法の言葉はリリカル

「ふ、ふぇぇ。なんなの、これ!?」

 

なのはちゃんが自分の姿を見て混乱している。こっちも絶賛混乱中だ。なんでなのはちゃんが

 

『彼女に魔法を使う素質があったとゆうことだろうね。フェレット君の声が聞こえたとゆうのが何よりの証拠だ』

 

「そうだとしても、なのはちゃんを巻き込むなんて!」

 

“ガァァァァァァァ”

 

俺がフィリップに食って掛かってる間にも事態は進行していた。飛び散っていた黒い塊はほとんど集まったのか短く叫ぶとなのはちゃんへと突進をした。俺は咄嗟の事で反応が出来なかった。黒い塊の動きがやけにスローモーションに見え、そして、なのはちゃんへとぶつかった。

 

……いや、正確にはなのはちゃんの前に出来た桜色の壁のようなものにぶつかっていた。そして、黒い塊は力負けをしたように再び四散した。

 

その隙を使って俺はなのはちゃんに駆け寄る

 

「なのはちゃん!怪我はねーか!?」

 

「う、うん。大丈夫」

 

『なるほど、これが魔法の力とゆうことか』

 

『はい。僕等の魔法は、発動体に組み込んだプログラムとゆう方式です。そして、その方式を発動させるために必要なのが術者の精神エネルギーです。そして、あれは忌まわしい力のもとに生み出されてしまった思念体。あれを停止するためにはその杖で封印して、元の姿に戻さないといけないんです』

 

フェレットが色々と説明してくる。けど、そんなこと俺にとってはどうでもいい

 

「だからって、なのはちゃんを巻き込んだのか!こんな小さい子供を!」

 

『許されないことだとゆうことは分かっています。本当は僕がどうにかしなければいけないことも。けれど、僕が弱かったから。こうするしか方法がなかった。お願いします。今回だけでいいんです。あなた方の力を貸してください!』

 

「……お兄ちゃん。私、手伝ってあげたい。私の力が役に立つのならこのフェレットさんを救ってあげたい」

 

なのはちゃんが訴えるようにそう言ってくる。

 

……くそっ。

 

「ここまで言われて断ったらハードボイルドどころか男ですらねーぜ。おい、フェレット。どうすれば封印とやらが出来るんだ?」

 

『あ、ありがとうございます。封印をするためには呪文が必要なんです。心を澄ませて。あなたの呪文が浮かぶはずです』

 

フェレットの言葉に合わせてなのはちゃんが目を瞑る。それと同時に今度は黒い塊が何体も再生した

 

「増えやがった!?」

 

『どれだけ増えても本体は一体です!』

 

『なら、なのはちゃんが迷わないように偽物には消えてもらわないとね。ルナ・メタルのマキシマムドライブで一気に決めよう』

 

「了解だ、フィリップ」

 

『ルナ』

『メタル』

 

俺はサイクロンとジョーカーのメモリをダブルドライバーから抜き取り、黄色のメモリ―――ルナと、銀色のメモリ―――メタルへとメモリチェンジする

 

『ルナ・メタル』

 

メモリの声とともにスーツの色が右が黄色、左が銀色となり、更に背中にはメタル専用の武器、メタルシャフトが現れる。それを手に取ると同時に十体近くの黒い塊が突撃してくる。一体を除いて

 

「どうやらあれが本物らしいな。行くぜフィリップ」

 

『メタル・マキシマムドライブ』

 

メタルのメモリを抜き取ってメタルシャフトへ差し込む

 

『ああ、行こう翔太郎』

 

「「メタルイリュージョン!」」

 

ルナの力で鞭状に変化したメタルシャフトを円を描く様に振り回して黄色の円盤状のエネルギーを複数生成し、それを弾き飛ばして偽物の黒い塊を切り裂いていく

 

よし、これで残ってるのはあの本物だけだ

 

「いけるか、なのはちゃん!」

 

「うん!」

 

なのはちゃんが目を開いて返事をする。と同時に本物が突撃してくる

 

『封印すべきは忌まわしき器、ジュエルシード!』

 

「リリカル・マジカル。ジュエルシード、封印!」

 

『シーリングモード』

 

なのはちゃんの呪文(?)と同時に杖の形態が変わって光の羽のようなものが生え、杖の先端から光の紐のようなものが伸び黒い塊を縛り上げ、黒い塊の額のような部分にⅩⅩⅠ(にじゅういち)の数字が浮かび上がり、更に数本の光の帯が黒い塊を貫き、その姿は跡形もなく消え去った

 

なんともあっけない幕切れだったな

 

黒い塊がいた跡で何かがキラリと光った。俺はダブルドライバーを閉じて変身を解除しながら近づく。そこには小さな青い石のようなものが転がっていた

 

『これがジュエルシードです。レイジングハートで触れて』

 

なのはちゃんがフェレットに言われた通り、杖―――レイジングハートというらしい―――で触れると、ジュエルシードはレイジングハートの赤い宝石のような球体へと吸い込まれた。

 

その直後、なのはちゃんの服が元の私服へと戻り、杖はフェレットがかけていた小さな宝石のような玉へと姿を変えた

 

「あ、あれ?終わったの?」

 

『はい、あなたのおかげで。……ありがとう』

 

フェレットは、礼を言うとそのまま力尽きるように倒れた

 

「え、ちょっと!大丈夫!?」

 

「大丈夫。息はしている。どうやら気絶しているらしい」

 

なのはちゃんがフェレットに駆け寄り、フィリップはフェレットを触りながらそう判断する。俺も覗きこんでみるが、確かに気絶してるだけっぽいな。包帯まみれで大怪我っぽいし、結構限界だったのかもな。

 

“ウーウー”

 

遠くの方でパトカーのサイレンが聞こえる。

 

そりゃ、こんだけ派手に暴れれば誰かが通報するわな

 

「もしかしたら私、此処に居たらたいへんあれなのでは?」

 

「そうだな。どちらにしてもこんな時間じゃ確実に補導されちまう。この騒ぎなら多分、照井が来るだろうから、なのはちゃんはそのフェレット連れてさっさと帰れ。後は俺達でなんとかする」

 

「う、うん。じゃあ、また明日事務所に行くから!」

 

なのはちゃんはそれだけ言うとフェレットを連れて家の方へと走りだした。

 

さて、照井になんて報告しようかね?

 

俺は、散々に破壊された道路を見ながら大きくため息を付いた

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