龍が懐いた青色と太陽を受け継ぐ者   作:北方守護

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第3話 その3

ヒカルが月麿と出会っていた頃……

 

〔ーーーーーーーーよ〕

 

「ん……誰なの?……僕を呼んだのは……」

 

「おっ、起きたのか武昭」

武昭が目を覚ますとそばにいた魁が声をかけた。

 

「魁おじさん、帰ってたんだ……ねぇ、今僕を呼んだ?」

 

「いや、俺は何も言ってないぞ 気のせいじゃないのか?」

 

「ううん、気のせいじゃないよ………はっきりと聞こえたんだ……

僕を呼ぶ声が………ふぇっ?」

武昭が立ち上がると同時に足元に魔法陣が浮かび上がり輝き出した。

 

「おいっ!武昭!早く其処から離れるんだ!!」

 

「う、うん!えっ!?足が動かない!!」

 

「チッ!手を伸ばすんだ武昭!!何だとっ!?」

魁が武昭を助けようと手を出すが光の壁に遮られていた。

 

そんな中……

 

「ただいま、今日は珍しい人を連れて来た……なっ!?」

 

「この気配は!まさか!?」

ヒカルと月麿が家に来たがヒカルは何が起きたか分からず月麿は心当たりがあった。

 

「あっ!ヒカル先生!にシロガネさん!!大変なんだ!武昭が!!」

 

「あぁ、僕にも見えてるよ!けど、この魔法陣は僕も見た事が無い……」

 

「心配しなくても大丈夫だ」

 

「シロガネさん?それは一体、どういう事ですか?

おいっ!武昭!!」

魁が月麿に理由を尋ねると同時に武昭が其処から姿を消した。

 

「月麿、さっき君が言っていたが何で武昭が大丈夫だって分かるんだ?」

 

「簡単だ、俺が地上に来た理由と武昭が関係あるからだ……

それは……」

月麿が魁とヒカルに事情を説明しようとした時……

 

武昭は………

 

「あれ?………ここは……何処かの洞窟っぽいけど……」

 

〔ーーーーーーーーよ ーーー来るのだ〕

何処かの洞窟だと考えていると声が聞こえた。

 

「この声が僕を呼んだのか………向こうからだ……」

武昭は声の方に進んだ。

 

しばらく進むと………

 

「かなり歩いたけど、急に大きな場所に出たな……」

 

〔ほう……まさか我の声が届いた者がこの様な子供とはな………〕

洞窟内の拓けた場所に着いた武昭が周囲を見ていると目の前に

金属質の身体を持った濃緑色の大きなドラゴンがいた。

 

「その声が………君が僕を呼んでいたの?ドラゴンさん」

 

〔ハハハ、我を見ても怯える事が無いとはな、さすが、我の声が聞こえた者だ。

その通りだ 我が名はこの天空島にいる(いにしえ)より存在するパワーアニマル、ガオドラゴンだ〕

 

「ガオドラゴンさん……何で僕を呼んだんですか?」

 

〔うむ、それは我の声が聞こえたからであり、お主なら我の力を受け継ぐ事が出来るからだ〕

 

「僕がガオドラゴンさんの力を受け継ぐ事が出来るって……どういう事ですか?」

 

〔我の力を受け継ぐ者には、ある条件があるのだ〕

 

「その条件て、何ですか?」

 

〔それは大いなる優しさだ お前は怪我をした動物を見つければ家に連れて行き治療をしていたではないか〕

 

「それは当然の事をしただけです」

 

〔他にもまだあるではないか、以前、事故で命を落とした動物がいても

誰に言われる事も無く厭わず墓を作った事もあったな〕

 

「あれは、あのままならあそこにいたままだったら何か可愛そうだったから……」

 

〔どの様な生物であれ手を差し伸べる事が出来る者……そして、命を失いし者に対する慈しみ……

だからこそ、お前がこの場所へいるのだ……む?だが、お前には何か力が宿っているみたいだな……〕

 

「力が宿っているって……うわっ!?」

武昭が自分の体を見ていると足元に魔法陣が発生し背後に銀の鎧の様な物を纏った人物が現れた。

 

〈まさか、我が力を宿す者にこの様な事が起きようとはな〉

 

「えっと……あなたは……前に父さん達に聞いた事があるんですけど……

もしかして天空聖者ですか?」

 

〈うむ、我は星を司る天空聖者スタージェルだ〉

 

「星を司る天空聖者スタージェル……まさか俺の中に天空聖者がいたなんて……」

 

〈本来ならば、我が姿を現わす事は無いと思っていたのだがな……〉

そう言うとスタージェルはマジドラゴンを見た。

 

〈一つ聞こう、マジドラゴンとやら……お前は武昭に危害を加えるのか?〉

 

〔いや、我はその様な事はしない……だが彼に危機が迫った時は我が力を貸そう……〕

マジドラゴンの言葉を聞いたスタージェルは黙って見ていた。

 

〈どうやら、その言葉に偽りは無いようだな……では、我と共に武昭を見守ろうではないか……〉

 

〔あぁ、それは我も望んでいた事だ……では、武昭に我の力を授けよう……〕

 

〈では、我の力も共に……〉

「うわっ!眩しい……あれ?なんだ、このブレスレットは……それに銀色の携帯も……」

マジドラゴンの体が輝いて光が収まると武昭の左手首にドラゴンの頭部を模したブレスレットが装着されており右手には銀色で表面にMを模した物と星の飾りが着いた携帯があった。

 

〔ブレスレットの方はGブレスフォンと呼ばれてる我の力が宿った物で地上にいても我と話したりする事が出来るのだ〕

 

〈携帯の方はスターマージフォンと言う物で魔法を発動させる為の(ワンド)代わりにもなる物だ〉

 

「そうなんだ……けど、本当に俺なんかがあなた達の力を手にしても……」

 

「だからこそガオドラゴンは武昭に力を与えたんだ」

 

「それに、武昭ならちゃんと使いこなせるとスタージェルも認めたんだよ」

声がした方を見ると月麿とヒカルが立っていた。

 

「父さん……それに月麿さんも……」

 

「ガオドラゴン、暫くは俺が武昭のそばにいるぜ」

 

「僕も出来るだけ近くにいる事にするよ、大切な家族の事だからね」

 

〔そうか……では、今は我はここで休んでいる事にしよう……〕

 

〈我も、まだ姿を隠していよう……〉

 

「じゃあ僕達は家に帰ろうか?」

ヒカルが言うと3人は、その場から離れた。

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